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「機械と少年」
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70 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/22(日) 01:08:33.59 ID:k6pgEacnP
勇「今俺かなり感動してたのに・・・」

リート「でも折角街にでたんですから何か食べて行きましょうよ!」

勇「お前は食わないだろ」

リート「私の事は気にせずに〜」

勇「いや、俺は基地の食堂で・・・」

リート「そのことなんですけど・・・」

勇「なんだ?」

リート「勇さん話に夢中で多分基地に戻るの随分かかりそうですけど?」

マップを見ると基地からかなり離れている

勇「やばい!定時までに帰れない!!」

リート「ど、どうするんですか!?」

勇「なんで気がついたときに教えなかったんだよ!!」

リート「だって勇さん久しぶりに楽しそうだったし!」

勇「くっそぉ〜!このジープには急加速モードないのか!!」

リート「と、とにかく急いで戻らないと!」

結局定時には間に合わず食事も抜きになった


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83 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/23(月) 20:49:46.63 ID:VkVWmbCrP
勇「俺は待機なのか?」

ヴァルゴ「お前は何かあった時の保険だ。出来ることなら出番がない方がいい」

今回の作戦は敵軍の進行出来るルートを潰す作戦だ

もしかしたら そこで会敵して戦闘になるかもしれないが基本は作業をとっとと終わらせて戻るだけだ

ルートは2箇所

それぞれに作業班と俺たち戦闘班が同時に向かう

勇「分かった。移動は?」

ヴァルゴ「作業班はジープとシュトローム。お前は輸送ヘリで上空待機だ」

勇「出番は無い可能性が高いんだな?」

ヴァルゴ「油断は大敵だが・・・多分大丈夫だろう」

ヴィントをヘリに移動して固定する

他にも3機のヴィントが収容された

ヴィント兵「よろしくな」

勇「ああ、よろしく」

ヴィント兵「メンバーの一人が訓練で怪我してな・・・3人じゃ心細かったんだ」

勇「出番はないかも知れないが・・・」

ヴィント兵「モチベーションだよ。モチベーション」

よくわからない



84 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/23(月) 20:54:03.49 ID:VkVWmbCrP
勇「このヘリは撃ち落とされないんだろうな?」

ヴィント兵「大丈夫だ。あるのはこちらの対空設備だけだし、このヘリは旋回力が化け物みたいに凄いんだ。追尾型ミサイルだって上手くやればよけられる」

勇「すごいな。さすが超大規模基地」

ヴィント兵「お前のヴィントだって凄いじゃないか」

勇「色々あって俺のところに回ってきたんだ。」

ヴィント兵「そういやぁ隊長も同じような奴もらってたな・・・いいなぁ〜」

勇「そのうち量産されるらしい。」

ヴィント兵「それまで死ねないなw」

そんな雑談をしているうちに作戦の開始時間がきた



95 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/25(水) 00:27:52.29 ID:LTBbzajN0
ヘリ操縦士「行きます。」

勇「了解」

ヘリが飛び上がりその眼下でジープやシュトロームが走って行く

ヴィント兵「天霧は降下作戦とかはやるのか?」

勇「いや、ヴィントでの降下は数えるくらいしかない」

ヴィント兵「いいか?降下の際に重要なのはスラスターの角度だ。もしヴィントが空中でひっくり返ったりしたら・・・」

勇「制御を失って即死だな」

ヴィント兵「そこでさらに気をつけるのはホバーの出力を・・・」

長々と降下のイロハを叩き込まれているうちにもポイントに到着する

作業員がわらわらと出て来て各所に爆薬を設置する

山道と言ってもほぼ崖の上の道だ

落とすだけなら難しくない

ボンッ!!ボンッ!!

各所に設置された爆薬が点火され次々と山道が崩れて行く



96 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/25(水) 00:34:20.19 ID:LTBbzajN0
勇「どうやら出番は無いようだな」

最後の爆薬に点火する・・・

その時アラートが鳴った

ヴィント兵「どうした!?」

ヘリ操縦士「レーダーに機影!数10!」

勇「この地形で機械兵!?」

ヘリ操縦士「・・・ハウンドタイプです!」

ハウンドタイプとは4足歩行の機械兵で強靭な牙と爪が武器だ

稀に機関砲を装備しているタイプもあるが このハウンドの恐ろしさは地形を選ばない安定性だ

通常の機械兵より知能は劣るが

逆に言えば野性的で獰猛

スピードも数倍の速さで移動してくる

ヴィント兵「各機出撃!作業員の脱出を最優先に!」

「「「「了解」」」」

ヴィント兵「天霧は出来るだけハウンドを処理してくれ・・・生憎戦闘においてはお前の方が技量が上だ」

勇「全滅は難しいですよ・・・?」

ヴィント兵「時間稼ぎが出来れば十分だ。行くぞ!」



97 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/25(水) 00:40:44.50 ID:LTBbzajN0
ハッチが開きヴィントが次々に空に投げ出されて行く

俺の任務はあいつらを蹴散らすこと・・・

ブレードウィングを展開して風をつかむ

勇「行けっ!」

全スラスターに点火して飛行モードになる

向かうは今にも作業員達に追いつきそうなハウンドタイプの群れ

勇「お前たちの相手は俺だ!」

ガトリングを鼻先に撃ち込んで注意をそらす

全機がこちらに気がついた

それでいい

加速の勢いのままブレードで一機目を切断・・・出来なかった

俊敏なハウンドタイプは強力な脚部で地面を蹴って飛び上がって避けた

勇「まだまだ!」

素早く回頭

ヴァルゴがやっていたように後ろの重い方を振り回す様に

そして再び突撃



98 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/25(水) 00:48:14.24 ID:LTBbzajN0
今度もまた同じように飛び上がって避けようとしたが・・・

勇「ワンパターンなんだよ!!」

今度は右手にカッターを握っていた

避けた先のカッターで切断され一機撃破

しかし、怯まずに飛びかかってくるハウンド

振り回したカッターを牙で受け止められた

ガリガリとカッターの刃が牙と接触して火花を散らす

そこに次々と飛びかかってくるハウンド

勇「くっ・・・まずい・・・!」

そこに援護射撃が降り注いだ

さっきのヘリに唯一搭載されているガトリングだ

ヘリ操縦士『足を止めたら囲まれます!』

勇「すまない!」

アクセルを吹かしハウンドが噛み付いたままのカッターを引きずりながら加速する

ハウンドは耐え切れずに脱落した

勇(接近戦では勝てない・・・ならば)

ライフルを抜いて追って来るハウンドに向けて撃つ

ハウンドはそれを右に左に回避する



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