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風俗嬢だった過去を持つ彼女が語った衝撃的な体験談
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164 :ヒロシ:2013/05/12(日) 02:32:04.96 ID:Q9KBD7kY0
「そういうわけで、1冊目のペースでノートの冊数が増えたわけではない」
「なるほど」
ちょっと意地悪したくなって、俺は1冊目のノートをパラパラめくりながら言った。
「でもそれじゃ、収入が減るんじゃ? まぁ、別な収入が増えるってことだろうけど」
俺のその質問、というよりは自問自答に、マドカの表情がちょっとだけ歪んだ。
さっきまだ触れないでおこうと思った「本番」に関して、俺は我慢できずに言及した。
マドカはコップをお茶で満たしたあとに、「ごめんね」って言った。
俺は罪悪感でいっぱいだった。ワザと意地悪な言い方をしたんだって正直に言って、俺も謝った。
「でもね、本当に これだけは信じて欲しいんだけど、ソレだけで稼いでたわけじゃないの」
「わかってるよ、マドカの魅力は俺が一番わかってる」
「ありがと…」
「ま、デリ嬢としても魅力的だったってのは、俺としては嬉しくないんだけどな」
「うん…わかってる」
167 :ヒロシ:2013/05/12(日) 07:13:57.90 ID:Q9KBD7kY0
「あのね、私すごく色々なこと覚えて帰ってきてたじゃん?」
「うん」
ノートの『お客さんの特徴』って項目には、小さい字ですごく事細かく色々書いてあった。
その日何を話したのか その話題はもちろん、一緒に食べたもの、一緒に見たテレビ、時には、お客さんの家族構成まで書いてあることも。
『奥さんと子供在り』、『バツイチ』とか。
マドカが言うには、稼ぐための一番の近道は、安心安全なお客さんにいかにリピートしてもらうかが勝負だったらしく、前回呼ばれた時に どんな話をしたかを覚えていたりすると、客はその「自分のことを覚えていてくれた、忘れないでいてくれた」ってところをメチャクチャ喜ぶらしい。
確かにそれって、嬉しいかもしれない。
自分は数多くいるであろう客の男達の中でも、もしかすると印象深い特別な存在だったのかも、っていう優越感をくすぐられる仕様だ。まぁ勘違いなわけだが。
俺としては勘違いだと断言してやりたいし。
「そういうわけで、1冊目のペースでノートの冊数が増えたわけではない」
「なるほど」
ちょっと意地悪したくなって、俺は1冊目のノートをパラパラめくりながら言った。
「でもそれじゃ、収入が減るんじゃ? まぁ、別な収入が増えるってことだろうけど」
俺のその質問、というよりは自問自答に、マドカの表情がちょっとだけ歪んだ。
さっきまだ触れないでおこうと思った「本番」に関して、俺は我慢できずに言及した。
マドカはコップをお茶で満たしたあとに、「ごめんね」って言った。
俺は罪悪感でいっぱいだった。ワザと意地悪な言い方をしたんだって正直に言って、俺も謝った。
「でもね、本当に これだけは信じて欲しいんだけど、ソレだけで稼いでたわけじゃないの」
「わかってるよ、マドカの魅力は俺が一番わかってる」
「ありがと…」
「ま、デリ嬢としても魅力的だったってのは、俺としては嬉しくないんだけどな」
「うん…わかってる」
167 :ヒロシ:2013/05/12(日) 07:13:57.90 ID:Q9KBD7kY0
「あのね、私すごく色々なこと覚えて帰ってきてたじゃん?」
「うん」
ノートの『お客さんの特徴』って項目には、小さい字ですごく事細かく色々書いてあった。
その日何を話したのか その話題はもちろん、一緒に食べたもの、一緒に見たテレビ、時には、お客さんの家族構成まで書いてあることも。
『奥さんと子供在り』、『バツイチ』とか。
マドカが言うには、稼ぐための一番の近道は、安心安全なお客さんにいかにリピートしてもらうかが勝負だったらしく、前回呼ばれた時に どんな話をしたかを覚えていたりすると、客はその「自分のことを覚えていてくれた、忘れないでいてくれた」ってところをメチャクチャ喜ぶらしい。
確かにそれって、嬉しいかもしれない。
自分は数多くいるであろう客の男達の中でも、もしかすると印象深い特別な存在だったのかも、っていう優越感をくすぐられる仕様だ。まぁ勘違いなわけだが。
俺としては勘違いだと断言してやりたいし。
169 :ヒロシ:2013/05/12(日) 09:13:34.41 ID:Q9KBD7kY0
「だから、私はこのノートを使って、どんなお客さんなのかを徹底的に管理したの」
「うん」
前もって予約が入った場合は、それがリピーターなら前回いつ呼ばれたのかをスタッフに聞けばわかる。
それがわかれば、ノートと照合して、どんな客だったかがわかる。
もちろん、あまり気乗りのしない客だったら、その時点でNG登録もできただろうし、「金を稼ぐために我慢だ!」って気合を入れ直すことも出来たと、マドカは言う。
そして、前述した金にも心にも余裕があるっていう客層を優先的にチョイスしていったと。
「これを根気よく繰り返してたら、店にとっても私にとっても「優良客」と呼べる客が残る」
「うん」
「私のお客さんは絶対に まともなお客さんが多かった自信があるっていうのは そう言う意味」
「なるほど」
「理解してもらえた?」
「すげーよくわかった。努力したってことね」
「努力ではないかもしれない。なんか努力って言葉を使っちゃいけないジャンルの気もする」
マドカが必死だったってのは伝わってきてた。
170 :ヒロシ:2013/05/12(日) 09:14:09.94 ID:Q9KBD7kY0
「でもね、私と店にとって優良客だったとすれば」
「うん」
「それはヒロシにとってはイヤな客な場合の方が多いと思う」
「だろうなぁ」
「3冊目、4冊目ってなればなるほど、そういうお客さんばかりだよ?リピーターばかりだし」
「・・・。」
それには、今言われてみて初めて気付いた。
1冊目のノートなんて まだまだほんの序の口だってことはわかってたつもり。
でも俺を本当に苦しめる敵は、1冊目、2冊目あたりのノートでマドカにNG登録されずに生き残り、リピーターとして、3冊目〜のノートに登場する奴らなのだ。
だがしかしソイツらは、俺の知らないデリ嬢としてのマドカの姿を、ノートを通す形で俺に赤裸々に語ってくれる貴重な存在でもあるのだ。
なんだか微妙にやっかいな奴ら。心の底から憎たらしくもあり、逆に羨ましくもある。
171 :ヒロシ:2013/05/12(日) 09:15:19.00 ID:Q9KBD7kY0
「さっきヒロシが言ってた、ヘタクソじゃない、人もいるかもしれない」
「うん」
「本番する人もいるかもしれない…」
「それは確実にいるってわかってるけど…」
「なんかもう早く楽になりたい、そろそろ見ようか…」
「うん…」
マドカが言ってた「楽になる」ってどう言う意味だったのかなって時々思い出す。
俺がマドカと別れるっていう選択肢を選んだのならば、それがある意味、「マドカを一番楽にしてあげられた」のではないかと、俺はそう思うこともあったりする。
2冊目のノートが開かれた。
その1ページ目には、目標金額の残高などは記入されていなくて、いきなり顧客管理データがズラズラと並べられていた。
最初の客が、いきなり240分コースで『フェ1』だった。
『歌が上手』『薬指に指輪の跡があった、たぶん既婚者?』『超ハゲ』
2冊目のスタートとしては、なんだかすごく安心した気がする。
172 :ヒロシ:2013/05/12(日) 09:16:41.26 ID:Q9KBD7kY0
2〜3ページ目でまた未完成の「正」の文字で数えてあったりして、マドカなりに このノートの書き方、およびその運用方法を探っていた様子が垣間見れた。
2冊目のノートが中盤に差し掛かった頃に、ノートの記入方法は、一応の完成を見た。
プレイ内容は記号化され『フェ↑』 『ス↑』 『パ↑』などと書かれていた。
矢印の数がそのまま回数を表すらしい。
矢印の初登場は、60分で『フェ↑↑↑』という、これまた初登場の3回発射だった。
このページに関してマドカは、自分が3回も頑張ってしまったのがすごく悲しかったし、なんだか悔しかったし、どうしても『3』っていう数字を書きたくなかったんだと言った。
この客以降のページは、すべて矢印で統一される。
「なんで上向き矢印なの?」「昇天したって意味w」だそうだ。
俺はマドカほど笑えなかった。
176 :ヒロシ:2013/05/12(日) 23:47:46.39 ID:Q9KBD7kY0
そして、『手』っていう記入が少なくなり始める。
ノート1冊目に書いてあった『手で喜ぶお客さんが意外に多い』って言葉通り、1冊目のノートと2冊目のノートの序盤あたりは、『手2』とか『テ1フェ1』なんて記入が、実はとても多かったんだ。
でもそれは、俺が思うにマドカがフェラやスマタが下手だったからで、それでも客はなんとかして射精をしようとした結果、不本意ながら手コキでイったというのが真相だろう。
その推論を裏付けるかのように、2冊目終盤になる頃は『テ』はほとんど見かけなくなり、『フェ』に取って代わられることになるのだ。
これは、下手だったマドカのフェラがやがて絶賛され始めるという、掲示板で俺が見た流れと残念ながらぴったりとリンクしてしまっていた。
「お客さんにフェラ褒められたりした?」
「最後のほうは上手だって言われてた…、自分でも上手くなってしまったと思う…ごめん」
それは俺にとって辛いことだったけど、マドカの言葉に嘘がないことが唯一の救いだった。
177 :ヒロシ:2013/05/12(日) 23:53:39.64 ID:Q9KBD7kY0
神経が擦り切れてきているのがわかった。喉も乾く。頭も痛いような気がする。
マドカがチラチラと、何度か俺の顔色を気にする素振りを見せてた。
やがてマドカがある記号を無言で指差した。
『↓』
っていう下向きの矢印がそこにはあって、違和感たっぷりだった。
マドカが言うには既に何度かその記号は出現していたのだが、俺は気付かずスルーしていたらしい。
どうやら俺はよほど集中力が途切れてしまっていたようだ。
「それは何の記号?」「昇天の反対…」
そう言われてもボンヤリしていて、一体何のことなのかピンと来ない。
マドカの次の言葉を待っていると、「私が…イった…」と彼女は消え入りそうな声で呟いた。
180 :ヒロシ:2013/05/13(月) 00:27:57.73 ID:yggx2KBu0
「初めてそうなったときはショックだっなぁ…」
彼女は いつもそうするように、遠い目をして、そして静かに語った。
「お客さんってお金を払っているせいか、けっこう受身の人が多いのね」
「そうなんだ」
「だから私は、私が頑張ってさえいればいいんだって、そう思ってたの」
「うん」
なんとなく、俺もそう思ってた。俺の妄想ではマドカはいつも攻める側で。客は「俺は客だ!!!」と言わんばかりに大の字に寝てる。
そんな状況で、限られた時間の中、マドカは精一杯の仕事をする。
そして俺は、マドカが何でイカせたのか、何回イカせたのか、とかそんなことばかり気にしてた。
「でも、攻め好きなお客さんってのもいてさぁ…」
「…だよね…」
「自分はイかなくてもいいから、マドカちゃんはおとなしく寝ててなんて言われたり」
「うん…」
ある意味、発射ゼロで帰っていくというのは、こういう客も含めてのことなのだろう。
>>次のページへ続く
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