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妻と結婚するまでの話
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329 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/15(土) 15:28:27 ID:hdmW5k3J0
行為が終わると智美は床に座り込み、無言でうつむいていた。少し泣いているようにも見えた。

その姿に俺はかける言葉が見つからなかった。

ティッシュを差し出すと黙って身支度を始めた。沈黙が流れる。


智美「帰る」

俺は帰ろうとする智美を腕を掴んで引きとめた。


俺「ちょっと待てよ」

智美(振り返って)「○○君、ほんとに私のこと愛しているの!」

俺「・・・・・」

あまりの唐突で動揺して言葉がでなかった。


智美「私にはそう思えない!」

俺「そんなことないよ!」

やっと言葉がでた。


俺「お前こそ、最近俺に対してそっけないんじゃないか!」

智美が涙目でこっちを見つめる。

思わず目を反らした。



330 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/15(土) 15:35:29 ID:hdmW5k3J0
一時沈黙が流れた。

そしてついに智美が言葉を切り出した。


智美「私たち離れて、もう一回自分の気持ちを確かめようよ」

俺「ちょっと待てよ」

智美「もう決めたの」

俺「好きな人が他にできたのかよ?」

智美「・・・・・」

俺「そうなのかよ!」

智美「違うわ。○○のことが好きかどうかわからなくなっただけ」

俺「俺は智美のことが好きだ!」

智美「・・・・・」



332 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/15(土) 15:42:11 ID:hdmW5k3J0
『平山か?』喉元まで出かかったが辛うじて押し殺した。それを確認するのが怖かった。

俺「結論を出すのはもう少しだけ待ってくれ!もう少し考えようよ」

無駄な抵抗だと思いながらも こう言うのが精一杯だった。智美を失いたくなかった。心からそう思った。




347 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:10:21 ID:HRrg71s80
あの日から一週間が経とうとしていた。

あの日以来、智美とは全く話をしていない。


会社でばったり会うこともなかった。

何度が電話をかけようと思ったが、やめた。

もちろん智美からの着信はなかった。


そうしているうちにクリスマスイブとなった。



348 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:15:18 ID:HRrg71s80
俺は智美と会わなければ、予定は何もなかったので、石川は企画したイブを1人で過ごすのが嫌なやつらの集いみたいなイベントに参加した。

集まったのは男女7人くらいだったと思う。

美由紀さんや千佳ちゃんはいたが、智美の姿はなかった。

そして平山の姿も。



350 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:21:52 ID:HRrg71s80
飲み会の中で、平山がいないことについて話題になった。

そこで衝撃的な事実が俺に告げられた。


他の男「なんで平山のやつが来てないのか?」

石川「あいつ、俺の誘いを断りやがったんだぜ!彼女いないくせに」

美由紀「案外、彼女できてたりして。あいつ意外とカッコいいじゃん」

千佳「私・・・・・知ってますよ。平山君彼女できたって」

一同「まじ?」



351 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:26:31 ID:HRrg71s80
石川「相手は誰だよ。千佳知ってるのか?」

千佳「ハッキリとは聞いていないけど。たぶん」

一同「誰だよ?」

千佳「でも・・・・・言っていいのかなぁ」

美由紀「言っていいに決まってるじゃないの!」

石川「誰だよ!」



352 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:34:22 ID:HRrg71s80
俺は一番聞きたくない名前が出ることを予感して怖れた。

そして、千佳が重たい口を開いた。

千佳「たぶん・・・・・智美さんだと思う」

石川「まじかよ!」

千佳「実はこの間の夜・・・・・」


千佳の話の大筋はこのような感じだった。



356 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:41:25 ID:HRrg71s80
遡ること5日前。

千佳は友人と待ち合わせをしてレストランに入ったところ奥の見えにくい場所で二人が食事をしていたのを目撃したらしい。

二人はとても楽しそうに談笑しており、全く千佳の存在に気がつくことが無かった。

そして、先に会計を済ませると寄り添うように店を後にしたらしい。




357 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:48:51 ID:HRrg71s80
千佳「あれは絶対恋人同士って感じでしたよ」

美由紀「本人たちに追求しなかったの?」

千佳「次の日、智美さんに「目撃しましたよ」って言ったら、「相談にのってあげてただけよ」って笑い飛ばされました。でもどう見ても単なる同僚ではなかったですよ」

俺は明らかに動揺していた。



358 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 04:54:02 ID:HRrg71s80
平山と智美が寄り添って歩く姿が想像できた。

自分は未だ智美と付き合っていると思ってたが、そう思っていたのは自分だけだったのか。

智美の心はとっくに俺と別れて、平山にあったのか。

少しだけ予想していたことではあったが、その予想を打ち消してきた俺にとって、その事実は胸を切り裂くほど辛かった。



361 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 05:00:32 ID:HRrg71s80
智美が千佳に二人の関係を否定したことに一部の望みをかけて すがっていた。

それが、現実逃避であると知りながらも・・・・・そうでも思わないと その場で皆と笑ってられなかったから。


俺は、二人の残像を消すように杯をあおった。

たまに石川にコメントを振られたが、何をしゃべったか憶えていない。とにかく二人のことを忘れたかった。



362 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 05:07:48 ID:HRrg71s80
どれだけ飲んだか分からない。

二次会のカラオケでも飲めない赤ワインを飲み捲くった。

智美の得意だったドリカムの歌が流れると楽しかった日々を思い出した。

誰にも言えない気持ちを封じ込めるようにまた飲んだ。


会は二次会で解散となり、美由紀から三次会に誘われたが、そんな状況ではなかった。

俺はベロベロになりながらも なんとかタクシーで家まで帰り着いた。



365 :692 ◆r5m21u0gDo :2007/12/16(日) 05:14:36 ID:HRrg71s80
家に帰り着くとスーツのままベッドに横たわった。

ひとりぼっちのクリスマスイブ。

もう12時を回っていたので ひとりぼっちのクリスマスか。

目を閉じると また智美と平山の姿が浮かんだ。

今頃二人は。

平山は念願叶って、智美の身体をゲットできたのだろうか。

あのエッチな大きなおっぱいも、ちょっと濃い目の恥毛も平山のものになってしまったのか。

そんなことを考えていた。




>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春,
 


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