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中学時代の仲間でかけがえのない人が出来た話
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742 :846:2005/03/24(木) 00:01:41 ID:R2afza4s
「直美」の文字を見ると、胸がシンと冷えるような感じがした。
寝ている間、両親に直美ちゃんの事を相談している夢を見た。
残念ながら、両親は他界してるから相談など出来ないが、誰かに話せば何かヒントが出てくるかもしれない、と考えたが、相談出来る相手は誰も見あたらなかった。
風呂で虚ろに天井を見つめていると、脱衣所に置いてある携帯電話が鳴り出した。
慌てて風呂を飛び出すわけでもなく、風呂場のドアを見つめたまま湯に浸かっていた。
数十秒鳴っていただろうか、電話に出られない旨のアナウンスがかすかに流れて携帯電話は、また静かになった。
風呂からでて、携帯電話を見てみると「直美」の二文字。温まった体が、また冷えた。
とにかく着替えてまた部屋に戻った。
気付いたときには、直美ちゃんに電話をかけていた。
すぐに直美ちゃんが出た。
「電話出れなくてごめん。何か用?」
衝撃的な事を聞かされた。冷えたからだが更に冷えた。夏なのに、寒くなり冷や汗がたらりと流れた。
「わたし、高志と別れてきた」
絶望だった。また、仲間の崩壊が始まってしまう。
「何で!?どうしてそんなことしたんだよ!?」
大声で怒鳴った。足が震え出してきて、じっと座っていられなかった。
イスから立ち上がり変な格好で、本棚にもたれかかった。
つづく
ちょっとお風呂入って、ご飯食べてきます。
751 :774RR:2005/03/24(木) 00:29:40 ID:yK/v2TK2
若さが出てる気がする。、
俺なら別れたのを聞いたらちょと開けると思うけどすぐにでも付き合いたい
「直美」の文字を見ると、胸がシンと冷えるような感じがした。
寝ている間、両親に直美ちゃんの事を相談している夢を見た。
残念ながら、両親は他界してるから相談など出来ないが、誰かに話せば何かヒントが出てくるかもしれない、と考えたが、相談出来る相手は誰も見あたらなかった。
風呂で虚ろに天井を見つめていると、脱衣所に置いてある携帯電話が鳴り出した。
慌てて風呂を飛び出すわけでもなく、風呂場のドアを見つめたまま湯に浸かっていた。
数十秒鳴っていただろうか、電話に出られない旨のアナウンスがかすかに流れて携帯電話は、また静かになった。
風呂からでて、携帯電話を見てみると「直美」の二文字。温まった体が、また冷えた。
とにかく着替えてまた部屋に戻った。
気付いたときには、直美ちゃんに電話をかけていた。
すぐに直美ちゃんが出た。
「電話出れなくてごめん。何か用?」
衝撃的な事を聞かされた。冷えたからだが更に冷えた。夏なのに、寒くなり冷や汗がたらりと流れた。
「わたし、高志と別れてきた」
絶望だった。また、仲間の崩壊が始まってしまう。
「何で!?どうしてそんなことしたんだよ!?」
大声で怒鳴った。足が震え出してきて、じっと座っていられなかった。
イスから立ち上がり変な格好で、本棚にもたれかかった。
つづく
ちょっとお風呂入って、ご飯食べてきます。
751 :774RR:2005/03/24(木) 00:29:40 ID:yK/v2TK2
若さが出てる気がする。、
俺なら別れたのを聞いたらちょと開けると思うけどすぐにでも付き合いたい
759 :846:2005/03/24(木) 01:47:35 ID:SfzP/Yop
>>751
若くて、いろいろな部分が未熟だった思います。
今も未熟な部分はたくさんありますが・・・w
753 :846:2005/03/24(木) 01:15:31 ID:SfzP/Yop
大きく深く息を吸い込み、深呼吸した。そうでもしないと、とてもじゃないが落ち着いていられなかった。
「本当に好きで好きでたまらない。どうしても自分にブレーキをかけられなかったから・・・」
短期間でそんなにも人を好きになれるのか疑問だった。
しかも一度断られたこともあったから尚更不思議だった。
が、そのことを突っ込んでは聞くことが出来なかった。圧倒されて何も話せなかった。
「今、時間あるなら俺の家で話しをしよう」
そう言って俺は電話を切った。電話ではどうもギクシャクして話しづらかったから。
何分だったかは忘れたが、かなり待った。台所のテーブルでテレビを見ながら待った。
段々と眠くなってきて、少し寝てしまった。起きると、時計は11時を回っていた。
インターホンの呼び鈴が鳴った。ドアを開けると直美ちゃんがいた。
直美ちゃんは顔色が悪く、唇が青紫になっていた。寒かったのか少し震えていた。
部屋に通して、熱いコーヒーを淹れて差し出した。
そこまで会話は一切無かった。
つづく
757 :846:2005/03/24(木) 01:39:54 ID:SfzP/Yop
「私のこと嫌い?」
直美ちゃんはコーヒーカップを見つめながら、悲しそうにそう言った。
もちろん嫌いではないし、大好きだった。
「嫌いじゃないよ。ただ、突然の事だったから驚いてる。どう収拾すればいいのか分からないだけ」
そう答えると、直美ちゃんは黙って頷いた。
「顔色悪いけど、寒くない?」
話をそらしてしまった、そうでもして次に話すことを考えないと、会話は続きそうになかった。
「高志とは ちゃんと話してきたよ。お互い理解してると思うし、高志も納得してくれた」
俺の話をスルーして、直美ちゃんが話し始めた。
少し泣きそうに鳴っていたかもしれないが、髪がかかっていて うまく表情はうかがえなかった。
「俺も直美のことは好きだし、好きだって言ってくれたときは、少し嬉しかった」
直美ちゃんは顔を上げて、俺をじっと見つめていた。目をうまく合わせられずに、視線をそらした。
「ならどうして?お互い好きなのに どうして、こんなに かみ合わないの?何を気にしてるの?」
見つめていた目が、キッと俺を睨んだ。
高志のことや、仕事をバカにされたときの事を話した。ようは仲間が崩壊するのをおそれていた。
「変に思わないで聞いて・・・。
私より、そっちの方が大切かな?
どっちかを選べって言ってるわけじゃないけど・・・。」
少し悩んだ。
確かに直美ちゃんのことは大好きだ。仲間も大好きだ。
思った事を打ち明けた。
「なら一人で考えないで私に相談したっていいでしょ?二人で考えて、仲間も私たち二人もうまくやっていける方法はいくらだってあると思うよ」
(いろいろと話していたが、激昂していたので聞き取れなかった部分あり)
そう言われると確かにそうだ。
高志は理解して納得してくれたらしいが、やはり気になった。
高志が仲間から去って行くのは どうしても避けたかった。
俺と高志の立場逆転しそうになっていた。
つづく
904 :前スレ846:2005/03/30(水) 00:17:37 ID:3F8AnYez
コーヒーを飲みながら間を持たせた。何杯飲んだかは分からなかったが腹がキリキリとみ出していた。
「俺は少し距離を置きたい。お互い少し冷静になって考えてみればいいと思う」
たったこれだけ喋っただけなのに、口の中がカラカラになった。
「そう・・・わかった。でも、私は返事待ってるから・・・」
直美ちゃんはそう言い残すと、帰っていった。
玄関まで送っていこうとしたが、どうせ気まずい雰囲気になるだろうと思いそのまま俺は、座っていた。
階段をトントンと降りていく足音が聞こえた。
途中で足音がピタリと止まった。
どれくらいの時間だったか忘れたが、数分だっと思う。足音が止まっていた。
気になり、階段の方に行ってみると、直美ちゃんは泣いていた。どうすることも出来ず、ただ見ていた。
ヒックヒックと嗚咽が聞こえる、苦しそうに泣いていた。そばに寄って、背中をさすった
それでも泣いていた。
「もう大丈夫」そう言って、俺の手を振り払うと走って玄関から飛び出していった。
部屋に戻り机に向かった。
そして日記を付けた。今まであったことを全て書き残していた。
パラパラとめくっていくと、思い出したくないような文章が現れる。
そして、また思い出したくない出来事を書き綴った。
朝起きて、朝飯前の仕事をこなして朝食を取り、仕事をして昼食を食べてまた仕事をする。
そんな普通の生活が続く。
いつもの土曜日になっても、電話も鳴ることが無くなった。
たまに電話が鳴ったかと思うと、仕事の電話だけだった。
そして、一人でバイクを駆った。
いいラインを描きながら走れても、それを褒めてくれる人もいない。転んでも笑ってくれる人もいない。
少し、寂しかったが、それで良かった。
思えば友達と言える友達が、自分のまわりから消えていった。
つづく
908 :前スレ846:2005/03/30(水) 00:38:37 ID:3F8AnYez
そして、夕食を食べて風呂に入り日記を付けて寝る。時間にして11時くらいだ。
布団に入ると、必ず直美ちゃんの事や他の仲間達の事を考える。
それが その頃の習慣になっていた。
その頃から、布団に入っても なかなか寝付けずにいて困っていた。
布団に入って、ウトウトするのは夜中の1時頃になっていた。
看護士をしている姉が心配して、精神科の診察を勧めたが ただ自分が弱いから精神に影響してるだけだと思い断った。
仲間達と連絡も、会うこともなくなってから かなりの日数がたった。
その時はもう、9月の中旬になっていた。それでもまだ暑く、汗を拭きながら仕事に精を出していた。
すっかり体重も落ち、体力も減っていた。バイクでワインディングを楽しむ気力さえ無くなっていた。
仕事を終えて、家に帰り夕食を食べていると、電話が鳴った。仕事の電話だった。
東京で修行をしていた頃に世話になっていた人からだった。
「2年間イギリスに行ってみない?ロンドンのショップで住み込みで修行したい人を探してる。ハンギングバスケットマスターの資格を取るのに役立つと思う」
あまりに唐突だったので、すぐには返事を出来ない旨を伝えて電話を置いた。
布団に入り、また考え事を始めた。仲間の事に加えて、イギリスでの修行の事が加わった。
そして また眠れない夜が始まった。
つづく
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