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バイト帰りに出会った女子高生との数年間の話
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14 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:33:37.89 ID:V7RNIziR.net
「まぁ、そうだな・・・望みを言えば また歌を聴きたいのと、少し話してみたいな、名前も知らんし。」
「ふむ、そうか・・・なら今日も会えるんじゃないか?そういう約束なんだろ?」
「約束、ねぇ・・・」
顔すらよく知らない女の子と また会おうなんて約束に現実味が湧かなくて苦笑する。
俺が微妙な顔をしたからだろう。伊達が おもむろに立ち上がり、テーブルに足を乗せながら、「この伊達明慶(あきよし、名前は本名)には夢がある!」
バーン!という効果音をつけたくなる伊達。
「いや、そういうのいいんでww」
ネタは分かるが返したらドツボにはまるのは目に見えている。そして こいつは俺の何倍も幅が広い。魔法少女からモビルスーツまでそつなく話せる奴だ。
「なんだよ〜、まぁいいや!ダッツ買いに行こう!」
「はいはい・・・」
面と向かってなんて言えないが こいつがいるだけで大分助かっているし、人生が楽しくも感じる。
伊達との会話は朝の事だった。
その日は日曜だったので10時くらいから二時半まで伊達と一緒に試験勉強をしてから三時からのバイトに向かった。
15 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:36:04.38 ID:V7RNIziR.net
バイト先はコンビニ、
一緒のシフトは五十過ぎの店長、(便宜上ジャムおじさんとでも呼ぶことにしよう。)
「ねぇ、小島君?ほぼ毎日来てもらって何だが彼女とかいないのかね?」
「店長・・・w」
苦笑する。自身の口から言うのは中々の敗北感だった。
「俺の顔で そんなのいませんて。」
「そうかい?君は無個性だが好感の持てる青年だと思うんだがね。」
聞き捨てならないことをいうジャムさん。
だがこうやって冗談の言える人としては数少ない年上の人物でもあった。
「まあ、しないよりもしたほうがいいものだよ?恋愛は」
「否定はしませんが相手がいないんですよ・・・」
苦笑しながら休憩に入って行った。男子大学生の悲しすぎるが偽らざる事実だった。
「まぁ、そうだな・・・望みを言えば また歌を聴きたいのと、少し話してみたいな、名前も知らんし。」
「ふむ、そうか・・・なら今日も会えるんじゃないか?そういう約束なんだろ?」
「約束、ねぇ・・・」
顔すらよく知らない女の子と また会おうなんて約束に現実味が湧かなくて苦笑する。
俺が微妙な顔をしたからだろう。伊達が おもむろに立ち上がり、テーブルに足を乗せながら、「この伊達明慶(あきよし、名前は本名)には夢がある!」
バーン!という効果音をつけたくなる伊達。
「いや、そういうのいいんでww」
ネタは分かるが返したらドツボにはまるのは目に見えている。そして こいつは俺の何倍も幅が広い。魔法少女からモビルスーツまでそつなく話せる奴だ。
「なんだよ〜、まぁいいや!ダッツ買いに行こう!」
「はいはい・・・」
面と向かってなんて言えないが こいつがいるだけで大分助かっているし、人生が楽しくも感じる。
伊達との会話は朝の事だった。
その日は日曜だったので10時くらいから二時半まで伊達と一緒に試験勉強をしてから三時からのバイトに向かった。
15 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:36:04.38 ID:V7RNIziR.net
バイト先はコンビニ、
一緒のシフトは五十過ぎの店長、(便宜上ジャムおじさんとでも呼ぶことにしよう。)
「ねぇ、小島君?ほぼ毎日来てもらって何だが彼女とかいないのかね?」
「店長・・・w」
苦笑する。自身の口から言うのは中々の敗北感だった。
「俺の顔で そんなのいませんて。」
「そうかい?君は無個性だが好感の持てる青年だと思うんだがね。」
聞き捨てならないことをいうジャムさん。
だがこうやって冗談の言える人としては数少ない年上の人物でもあった。
「まあ、しないよりもしたほうがいいものだよ?恋愛は」
「否定はしませんが相手がいないんですよ・・・」
苦笑しながら休憩に入って行った。男子大学生の悲しすぎるが偽らざる事実だった。
16 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:38:35.21 ID:V7RNIziR.net
(だがまあ、考えてみりゃ この子も一応対象にはなり得るんだよな。)
「♪〜〜〜♪〜〜」
昨日よりも少し近くなった彼女との距離を気にしながら彼女の声に聞き入る。
ワイシャツにチェックのスカート、赤いギター、昨日よりも少し鮮明に彼女を捉えた。
今日もまた彼女は洋楽を歌っていた。
スティービー・ワンダーの「Part time lover」だった。
アコギでやっているので少し曲調が変わっているが相変わらず上手い。
(そもそも名前も知らんしなぁ・・・)
コミュ障ではないが、俺は人見知りだ。出会って二日目で面識がほぼ皆無の女性に自分から名前を聞く程のスキルは俺には無かった。
観客が一人のリサイタルがいったん止まる。
「えへへ、どうでした?」
「ああ、うん。じょうずだった・・・って語彙貧困だな俺はw」
距離が少しだけ近くなったおかげだろう。昨日見えなかった彼女の顔が少しだが分かる。整った顔立ちはいつぞや伊達が見せたアイドルに似ていた。
その顔が にこやかに俺を見る。
18 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:40:22.95 ID:V7RNIziR.net
「本当ですか?ギター始めたの少し前だから全然自信なかったんですよ。」
「へぇ。そうなんだ。歌が随分うまいからてっきりずっとやってたのかと思った。」
「ううん、お兄ちゃんがやってたから貰ったの。」
「へぇ・・・」
指使いは随分と淀みがなかったので初心者には思えなかった。
「お兄さんは?何か楽器とかできないの?」
「俺?昔友達にギターのコード教えてもらったかな…今はほとんど忘れるくらいだから本当に嗜む程度なんだがw」
「お兄さんも出来るんだ!」
同好の士を見つけたからだろう。嬉しそうな声音が響く。
「いや、でも弦抑えるのだけで精一杯で曲なんか弾けないよ」
「そうなの?残念だなぁ…あっ!じゃあさ!」
私が教えてあげるよ。彼女は笑いながらこう続けた。
17 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:38:45.20 ID:r0ENZCT4.net
なんで小説風なの?
19 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:44:42.63 ID:V7RNIziR.net
>>17
今そっち系の仕事してて何か かたよっちゃうんだよね・・・
見にくいなら努力するんだけど・・・
伊達「という夢を見たんだな?」
俺「いや、使いまわしはするなよww」
再び伊達と会談。と言っても今度の会話は人でごった返す学食で行われた。進展があったら言えと釘を刺されていたので今に至る。
だが想定外だったのは他の友人たちも一緒に居ることだった。どうやら伊達が漏らしたらしく、さながら事情聴取だった。
友人A「何さ!ギターの練習してて うっかり手が触れてイチャイチャな雰囲気に持っていくんだろ?」
B「羨ましいぞ!小島!俺らにも分けろ!」
C「然り!俺も『お兄さん💛』って呼ばれたい!」
俺「ええい!静まれ!」
伊達「でも断らなかったんだろう?」
閉口する。だが一人の男子として そんな申し出を断れるかと言われたら答えはNOだろ?
20 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:48:47.55 ID:V7RNIziR.net
俺と伊達の友人という点と会話文から推察できるだろうが友人らは女の子(二次三次とわず)大好きな変人たちである。
と、不意に対面の伊達が立ち上がる。
「伊達?」
「諸君、私は女の子が好きだ。諸君、私は女の子が好きだ。諸君、私は女の子が大好きだ!」
「「「「「「少佐〜〜〜!!!」」」」」」
「・・・」
無言で席を離れようとして両隣の友人たちが俺の肩を抑えて座らせる。地獄だ・・・
「年下の女の子が好きだ。同い年の女子が好きだ。年上の女性が好きだ。ネコ耳が好きだ。メイド服が好きだ。巫女服が好きだ。スク水が好きだ。ジャージが好きだ。制服が好きだ。テニスウェアが好きだ。ゴス服が好きだ。諸君、私に付き従う同志諸君、君たちは一体何を望む?」
「「「「「「うおおおおおおお!!!少佐〜!!!」」」」」」
「よろしいならば尾行だ!第三次ゼーレベ作戦、状況を開始せよ!」
分かってたさ・・・
分かってて目を逸らしたんだ・・・
こいつらは、バカだ・・・
21 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:51:05.36 ID:V7RNIziR.net
その日のバイト先は異様な雰囲気だった。
そりゃコンビニの雑誌コーナーに七人も男がいりゃぁ異様だろう。
しかも全員が成人誌読んでるし
「ねぇ・・・小島君?彼ら君がシフト入ってからずっといるよ?大丈夫?警察呼ぼうか?」
はたから見て異様なのは明白だった。俺とほとんど同じタイミングで入ってきたので心配したジャムおじさんは結構真剣に提案してくれた。
「はい・・・大丈夫です・・・」
友人です、というと また色々心配されそうである。
というか警察沙汰になれば一人ぐらい連れていかれてもおかしくなさそうな奴らであるので それもまた危険だった。
常識人のジャムさんからしたら こんな奴らが自分の街に こんなにいると分かったら卒倒しかねない。
「っと・・・そろそろあがりだね、今日もお疲れ!」
いい笑顔で笑いかけるジャムさん。昼とのあまりのギャップに僅かに涙腺が緩んだ。
22 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:53:06.39 ID:V7RNIziR.net
「はい、おつか、っと、いらっしゃいま・・・マジか・・・」
あがろうとして来客、とりあえずあいさつはしようとして―固まった。
今のタイミングで一番来てほしくない、来てはいけないお客様が来店した。
どことなく みたことのある少女
そうつまり―ギターケースを肩に掛けた制服姿のJK
「あっ!お兄さんだ!」
例の彼女である。
「「「「「「「!!」」」」」」」
雑誌コーナーの全員がこちらを伺う。成人誌片手に。
瞠目するジャムおじさん。しかし瞳には「興味」の二文字が浮かんでいる。つい先日 女っ気がないという話をしたばかりだったのもあるだろう。
「ちょ、違、これには訳がですね!」
ジャムさんが何か言う前から慌てて弁明する俺。
「お兄さんまだバイト?はやく行こうよ お兄さん!お兄さんの知らないこと色々教えてあげるから!」
少女が悪戯っぽく意味深に そういうと目元を細め、口だけ動かして笑う。
・・・orz・・・
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