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不思議な友人と暮らしたひと夏の想い出をぽつぽつ語る
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200 :M子 :2018/08/24(金) 18:36:00.48 ID:FG7FlvSe0.net
さて、ちょっとしんどい展開の想い出を掘り起こしてわたしが実際しんどくなってきたので余談を挟みます。挟ませてくださいwww


ドラ子たちには、お互いが話すための場所がある。何か思うところがあるとそこに各々が書き込みをしてた。

そこを見ることができるのはわたしと彼らだけ。なぜ、わたしにその場所を教えたのかはいまだによくわからない。それだけ信頼されてたのかな。


この頃、ドラ子もツチノコもそれ以外の人も不安定だったようで、良くその場所が目まぐるしく動いていた。


ドラ子『最近ツチノコ色が強い…?つらい(´・ω・`)しずまれ(´・ω・`)とうみんしろ(´・ω・`)』


ドラ子『なんか、わたしがわたしでないことが多くなってる。声が聞こえないだけマシか。しんどかったあのとき。」


レイ『人間は俯瞰すると実に興味深い生物で。高次的に発達した脳が生みだした(難し過ぎてわたしには理解不能だったので以下略)』




201 :M子 :2018/08/24(金) 18:37:21.02 ID:SY+9SeAEp.net
ツチノコ『何でこんなに好いてもらえんのに俺自身は長く好きでいられないんだ。過去には好きな奴を1年待ったこともあるけど…それか、それから何かが変になっちまったのか。

その後荒れて、遊んで、遊んでた奴から惚れられて付き合ったけど、1年音信不通にして結局逃げた。最低だよな。

あんなに好きでいてくれた人に別れを告げるなんて、悲しい顔は見たくなかったのに。あれから恋愛として人を好きになっていない。いや、なろうとしなかったのか?


同じことを繰り返しそうだったから─── という嫌な予感がつきまとうようになった。好きになられた恋愛は駄目だ。先に俺が好きになった相手じゃないと。その相手ですら気まぐれで好きという気持ちが落ち着いてしまうかもしれないのに。


なーんてな。今でこそ俺はドラ子の身体で現実に人と話せちゃいるが、元は意識の中にいた一人だ。所詮形のねぇ戯れ言か。虚無感半端ねぇ。…ん?懐かしいこの感情。俺が動き始めた頃はこの感覚がゴロゴロ転がってたっけな』


ドラ子『私もよく分からないけどやっぱりだいぶ長くきついし正直いまそのことで悩みたくないし今の所答えが見つからないから考えたくない。他の人で問題事や揉め事を起こしてほしくない。

この事で悩んでるのなんて、わたしの中でわたししかいないでしょ。』


レイ『さて、君達の自己分析も大抵終わったろう。落ち着いたら君が好意を抱いている人々が生きている日常に戻るといい。』


こんなことが繰り広げられてる。彼らの座談会を直接見て見たかったなって思う。一人の人間にすぎないし、叶わないんだろうけどね。



202 :M子 :2018/08/24(金) 18:45:36.15 ID:SY+9SeAEp.net
ツチノコがイチの事で悩んでるのは、ドラ子にとってかなり負担だったらしい。

と言うより、普段の仕事が忙しくて本当に体がしんどそう。

あまり疲れたとか言わない子だったんだけど、連勤が続くと仕事が辛い、しんどいってぽそぽそと零すようになった。


帰ってすぐにエアコンの電源を付けるような季節になっても、それは変わる事はなかった。


ドラ子「わたし、家族がおる故郷が大好きだけん。」


夜、一緒にアイスを食べていると急にドラ子が思い詰めた様子で話し始めた。


ドラ子「ずっとずっと、都会に憧れてた。けど、来てみてこうして生活しとったら、わたしが憧れてたものってこれだったんかって、わからなくなったと。

この前、母ちゃんから電話が来たんよ。久し振りに家族皆の声聞いたら、わからんけど涙止まらんくて。」






203 :M子 :2018/08/24(金) 18:47:42.78 ID:SY+9SeAEp.net
ドラ子「夢だった仕事も、結局辛くてしんどくて。もう何が目標で何を目指したら良いのか、わからんっちゃ。」


M子「うん、それは見ててわかるよ。」


ドラ子「恋人に前より頻繁に会えるようになったのは嬉しいけど、それよりわたしは故郷に帰りたいって思っとる。…連休貰ったから、一度帰るけん。」


M子「そうしなさいよ、そしたらもしかしたら何か変わるかも知れないし。ちゃんとリフレッシュして来なよ?」


ドラ子「ありがとうM子ちゃん。でもな、わたしこの時期にここに来たことは後悔しとらんと。今ここに来んかったら、きっとM子ちゃんとこうして過ごせんかったやろ?だから、よかっただん。」


M子「…………ありがとう。」


いつものくしゃくしゃってした可愛い笑顔のドラ子を思い切り抱き締めた。本当に、わたしの方こそ何度救われたかわからない。


薄々、彼女の異変も感じてはいた。家族への気持ち、故郷への気持ち。きっとわたしじゃ埋め切れない何かがあるんだろうなって。


少しずつそれぞれの道に、何かが動き出している。



204 :M子 :2018/08/24(金) 19:29:51.50 ID:SY+9SeAEp.net
ドラ子が実家に帰るのに合わせて、わたしも実家に帰る事にした。暫くは彼女のいない日々が続く。


理由の一つに、わたしの仕事が激務に変わったことがある。とある業務のリーダーが突然離席。引き継ぐ事になってしまった。


精神的なプレッシャー、肉体的な疲労。

めげてもいられないと自分に鞭を打ってなんとか走っていたが、これまでの無理も祟ったらしい。


ついに帰宅途中駅、動けなくなってしまった。

息苦しさ、激しい動悸。吐き気。震え。気が遠くなる。

幸いにも倒れる程ではなかった。と言うより、その一歩手前で家族が迎えに来てくれて事なきを得た。


一日休んで、色々な病院を回って、ようやく出た診断結果は『過労』。

そりゃそうだよなぁ、と思いつつ、翌日出社した。



205 :M子 :2018/08/24(金) 19:30:53.19 ID:SY+9SeAEp.net
あの日、家族を待つ間、自分の体はどうしてしまったんだと狼狽しながら、彼氏に連絡を取った。異常に具合が悪く、声が聞きたいと。


彼氏「ごめん、今バンドの打ち合わせ中だから…。」


…正直、絶望した。後から聞けばこんなに病状が悪いとも思わず、険悪な打ち合わせだったせいでうまく抜けられなかった。

って謝られたけれど。わたしと趣味のバンドどっちが大事なの?なんて聞いてみたくなる。


気付いたらその手で、ドラ子に電話を掛けていた。


ドラ子「どーしよったとM子ちゃん。…そっか、具合悪いかぁ。頑張っとったもんなぁ。大丈夫。ちょっと疲れちゃっただけだん。よーしよし。ちゃんとゆっくり休もうでー。」


声を聞いただけで、ふっと張り詰めた気持ちが解ける。具合の悪さでうまく喋れないけれど、彼女の声が聞こえるだけで安心できた。

今までだってそう、苦しい時、辛い時、わたしを救ってくれるのは、抱き締めてくれるのは、いつも彼氏じゃなかった。ツチノコで、ドラ子で…。


それ以上考えることは、やめた。



206 :M子 :2018/08/24(金) 19:41:15.40 ID:SY+9SeAEp.net
その日を境に、わたしが彼女の家を訪れる事はなくなった。

体調不良を心配する家族を無視して、家を出る訳にはいかない。会社にも話をして負担を軽くしつつ療養に努めていた。


その代わりに、寝る前にドラ子から電話が来るようになる。どうでもいい事を話して、適当に笑いあってすぐに眠りにつく。不思議と彼女の声を聞くとゆっくり眠れた。


ツチノコの姿は暫く見ていない。

イチの悲しみに溢れた呟きを見る限り、相変わらずドラ子に体を渡して眠り続けてるんだろう。気紛れな人だ。


わたしの夏ももうすぐ終わりを告げようとしていた。過労で倒れた原因に、通勤の長さがあるのではと忠告を受けた。

いざそうなると、話はトントン拍子で進むもので、彼と2人で過ごす明確な日にちが決まった。


―しあわせな夏が、あと2週間で終わる。





207 :M子 :2018/08/24(金) 19:49:01.73 ID:SY+9SeAEp.net
M子「わたしね、同棲する日が決まったんだ。」


ドラ子「おおお、良かったなぁ。でもそしたらもうM子ちゃんに会えないんやろ?寂しくなるなぁ。」


M子「一生の別れって訳じゃないからさ。それに、同棲する前に一日泊まらせてよ。最後の思い出。」


ドラ子「今一生の別れじゃないって言っただん!?なして最後の思い出になると!?やだやだ。」


M子「あはは、ごめんごめん。でも近いうちに会いに行くから。待ってて。」


……ごめんね。なんて心の中で呟く。

本当は、もう会うつもりはなかった。これ以上彼女の存在にのめり込む訳にはいかない。

ありもしない未来を、願ってしまうから。ちゃんと思い出にしたかった。終わりにしたかった。全部、わたしのワガママ。




208 :名も無き被検体774号+ :2018/08/24(金) 19:56:43.31 ID:Th51S69pH.net
切ない・・・


211 :名も無き被検体774号+ :2018/08/24(金) 20:22:47.40 ID:SY+9SeAEp.net
>>208
わたしも悲しくなってきた(´・ω・`)

元気ください。



209 :M子 :2018/08/24(金) 20:21:07.29 ID:SY+9SeAEp.net
一緒に過ごす最後の日。

何も特別な事のない、わたしとドラ子らしい日だった。無理矢理に予定を詰めたから、結局仕事終わりに立ち寄って一緒に寝て仕事に行くだけの日。


一緒にお風呂に入る。

わたしは顔に水が掛かるのが嫌いなのに、わざと水を掛けてくるドラ子。

いやいやと首を振るわたしを見て、楽しそうに笑う。今日だけは許…すわけないので顔面にシャワーを浴びせておいた。


お風呂から上がったら、ツチノコに変わってた。

彼もいつも通り、わたしの髪を乾かしてくれる。丁寧にオイルをつけて、優しく触れる手付きが心地良い。


ツチノコ「……綺麗だな。」


M子「ボロボロのわたしを、君が綺麗にしてくれてたんだよ。」


ツチノコ「手の掛かるお嬢さんだよほんと。」


でも、触るの好きでしょ?と笑うと、そうだと言わんばかりに小さく笑い返してくる。

このまま、時が止まってしまっても良かった。




>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, 純愛, メンタル,
 


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