その当事はなにかと女に飢えていて、可愛い子でも見つかればいいなあなんて思っていた。
んで、見つけたのがその子(以降ワン)
ワンちゃんは新入生じゃなくてボランティア側の子だった。
ワンちゃんと もう一人の中国人の女の子(以降ヤン)と とても仲が良かった。
もちろん速攻で仲良くなって その2人と連絡先交換とかした。
その夜も一緒にクラブに行こうとか言われたけど、ちょうど別件が入っていたのでやめた。
その3日後くらい、あれはちょうどオリンピックの開会式の日だった。
仲の良かった男友達が2人いた。
1人は中国人(ジャイ)でもう一人は
韓国人(ナム)だった。
んでそいつらと一緒に大学内にあるパブ(巨大スクリーンつき)に飲みに行った。
パブには、ワンとヤンも開会式を見に来ていて、その流れで一緒に飲むことになった。
(ちなみに留学先は18歳から飲酒喫煙okな)
そのときから ちょっとずつワンのことが好きになり始めた。
なんたって天真爛漫でかわいい。
開会式の選手行進で国旗だけみて その国の名前当てるゲームを、ワンとナムと俺でやったりしていた。
そこから俺たちの距離は だんだんと近づいてきた。
毎週末授業の疲れを取りに夜遊びして、それが結局疲れになって月曜日ばてばてとかけっこうあったな。
ワン・ヤン・俺・ジャイは特に仲良くなって、図書館とかで勉強するのも一緒につるむようになった。
そんな中
風のうわさでこんな話をきいた(ジャイから聞いた)
ワンとヤンにはそれぞれ好きな人がいるらしい。
ヤンはジャイを。
そしてワンはナムのことが好きだという話だ。
この時はさすがに俺・・・ってなった。
でもプライドの高い俺は「おもしろ!」みたいなこと言って、第3者を貫こうと思っていた。
ワンにも そのことを直接聞いてみたら、ナムのことが好きだと言っていた。
「ナムに言っちゃおっかな―」みたいにいうと、本気で起こりながら「No!」とかいうから また可愛いなこいつとか思った。
そもそも女に飢えていたと言っても、ただいやらしい気持ちしかなかったので、仲の良いワンやヤンには特別な気持ちみたいのは あまりなかった。
ただ残りの留学生活が4ヶ月くらいしかなかったから、このいい関係が帰るまで続けばいいのになあなんて思ってた。
でもある日、ワンにとってよからぬことが起こる。
ワンに起こった悲劇。
それはナムには ほかに意中の女性がいることが発覚したこと。
そのときばかりは普段天真爛漫なワンも結構沈んでた。
だから俺・ジャイ・ヤンで一生懸命励ましたり、テキーラ祭りで酒飲みまくったりした。
次第にワンもその事実を受け入れるようになってきて、前と変わらずに笑うようになっていた。
ある夜のこと、ナムが
「今夜でワンには諦めてもらうから、直接俺が話するわ」
みたいなことを言い出した。
突然言い出したので、何か酷いことをワンに言ったりしないだろうかと 俺は内心かなり不安だった。
みんな親友みたいな感じだったから、ナムのその行動でみんなの歯車がずれたりしたら やだなとか考えた。