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風俗嬢に本気で恋をして悩んでいます
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148: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 19:59:27 ID:vrJ
ラーメンを食べていると、彼女が聞いてきた。


藍「今日って何時まで大丈夫なの?」

1「終電くらいまでは大丈夫だけど」

藍「そっか」

1「なんで?」

藍「なんでもない」


それ以上は応えてくれなかったが、彼女は嬉しそうにラーメンを食べていた。

『まだ1と一緒に居られる』

そう思ってくれているといいな。

そんな淡い期待を抱きながらラーメンを啜った。



149: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 19:59:47 ID:vrJ
1「ごちそうさま」

ラーメンを食べ終わり、店を出た。

外はまだ明るい。

この後どうしようかと考えていると、

藍「ちょっと散歩しよう!」

そう彼女が言った。

相変わらず散歩が好きらしい。

1「そうしよう」



150: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:00:13 ID:vrJ
散歩中もいろいろな話をしたが、今日はどうしても話しておきたいことがある。

自分のことをどう思っているのか、風俗の仕事はいつまで続けるつもりなのか、なぜ九州にこだわるのか…。

そんなことを考えながら歩いた。





151: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:00:33 ID:vrJ
30分くらい歩いただろうか。

彼女が歩みを止めた。


藍「ちょっと休憩しようか」

見ると、横には『そういうところ』があった。

1「俺は、藍といろいろ話したい」

藍「うん、だから中で話そ。その方が落ち着いて話せるでしょ」

1「む…うん…」


なんだかうまく言いくるめられてしまった気分だ。



152: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:00:50 ID:vrJ
1「今日は俺が払う」

そういってフロントでそそくさと支払を済ませた。

この前のようにはいかない。

藍「えー、わたしも払うよ」

半額分のお札を差し出す彼女。

だが、ここは意地でも受け取らない。



153: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:01:22 ID:vrJ
部屋に入ると、彼女は前と同じようにベッドに飛び込んだ。


藍「横になれるって幸せー」

1「いっつも言ってるよね、ソレ」

藍「人間寝るときが一番幸せなのよ」

1「そうかなぁ…いや、たしかに寝るのは気持ちいいけどさ」


そう言いながら、とりあえず彼女の横に座ってみた。



154: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:01:53 ID:vrJ
そして、横になっている彼女の方に目をやると、彼女もこちらを見て、艶やかな笑みを浮かべた。

と思ったら、彼女は突然起き上がり抱きついてきた。

そのまましばらく抱きついたままだったが、お互い言葉は無かった。

そして、身体を少し離すと、どちらからともなく口づけをし、そのまま身体を求めあった。



155: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:04:29 ID:vrJ
気が付けば、午後7時をまわっていた。

部屋には外の明かりは入ってこないが、既に日は沈んでいるだろう。

ベッドの中で手をつなぎながら話をした。


藍「またしちゃったね」

1「うん…」

藍「私のこと嫌いになった?」

1「嫌いになんてならないよ」

藍「嫌いになっていいよ」


そんなことを言われて、言葉が出てこなかった。

やはり彼女は、自分と一線を置いておきたいらしい。

こんなに近くにいるのに、心は遠く離れているようで辛い。





156: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:04:57 ID:vrJ
続けて彼女は言った。


藍「私にどうしてほしい?」

そんな言葉が来るとは思わなかった。

『どうしてほしいか』

言ったところで、それは自分の理想の押しつけでしかない。

彼女もそれを受け入れないだろう。

それが分かっているから、言葉がなかなか出てこなかった。



157: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:05:19 ID:vrJ
藍「言って」

藍「1がどう思っているか聞きたい」


そうだ。

それが自分の理想の押しつけであっても、彼女がそれを受け入れられなくても、自分の気持ちはしっかりと伝えたい。

1「これは俺の勝手なわがままだけど」



158: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:05:41 ID:vrJ
1「あのお店を辞めて、俺と付き合ってほしい」

1「九州に行ってしまうことについては」

慎重に言葉を選ぶ。

1「正直、今の段階では何も言えない」

1「でも、好きな気持ちに嘘はつけない」

1「だから、九州に行くまででもいい。付き合ってほしい」



159: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:06:02 ID:vrJ
言った。

こんな言葉で良かったのかは分からない。

でも今の自分の正直な気持ちだ。

少しの沈黙の後、彼女が応えた。


藍「私もね、1のこと好きだよ」



160: ↓1◆Gsf67KLP6U:16/05/23(月) 20:06:39 ID:vrJ
藍「でも、今のお店もしばらくは辞めない」

藍「九州に行くのだって、そう遠くはない」

藍「だから、今は彼氏が欲しいとかは思っていないの…」

藍「ごめんね」


消えそうな声で彼女は言った。

分かっていた応えだったけど、やっぱりキツい…。




>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:胸キュン,
 


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