戦い
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「そうだな。1日ゆっくりしろ。野田が お前を探してくれている時、会社関係らしい人に、親戚で不幸が出来たと嘘を言ってくれていたから、そう言えば休み易いだろ?」
「そうします。ありがとう。」
そして玄関を出る時に。
「来週は、また俺が帰ってくるから、来なくてもいいぞ。それと、野田と2人で会ってもいいぞ。話も有るだろ?」
「いいえ、もう課長とは・・・・・・・・・。」
「自棄に成って言っているのでは無い。
もう野田は日本にいなくなる。このままモヤモヤした気持ちを持っていられるよりは、俺もその方がいい。
そうは言っても、美鈴からは誘えないだろうから、野田が誘って来たらの話だがな。」
「・・・・・・・・・・・・・でも・・・・・・・。」
「美鈴から誘って、勘違いされても嫌だから、野田から誘われたらの話だ。
その時は会ってスッキリとして来い。本当に俺は構わないから。」
「ありがとう。あなた、ありがとう。」
私は、その足で、野田のアパートに向かうと、野田は すぐにドアを開けて、中に入れてくれました。
「課長、昨日は連絡が遅れて悪かったな。」
「課長?」
「ああ。まだ怨みは消えないから、野田さんとは呼び難い。美鈴がそう呼んでいるから、俺もそうした。」
野田は何回も頷いてから。
「私を訴えないのか?」
「いいや、微妙だからな。第一、美鈴が被害届けを出すかどうかも分からん。それより課長も、警察に行かなかったのか?」
「こちらも微妙だったから・・・。私の方の非が大きいし・・・・・・。それなら慰謝料は前の口座でいいのか?」
「どうでもいい。・・・・・・・・・・そうだな。けじめだから貰っておくか。金額は任せる。そこから治療費を引いておいてくれ。」
私は、本題に入りました。
「今日お邪魔したのは、課長と会えなくなる前に、聞きたい事が有って来た。俺にとって敵の、課長に聞くのも変な話しだが、課長なら、俺の気持ちを分かってくれると思った。」
“俺と同じ様に、妻に不倫された。” と言う言葉は飲み込みました。
「知りたい事の想像はつく。知りたい気持ちも分かる。しかし聞けば、普通ではいられないのと違うのか?」
「もう大丈夫だ。また怒り出して、暴力を振るう事は絶対に無い。何にでも誓う。」
「・・・・・・そうか。あの時は本当に殺されると思った。」
“今更聞いて何になる。” という気持ちも有りましたが、知っておきたい欲望に勝てませんでした。
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5月30日(日)の3
野田は、黙って席を立つと、コーヒーを煎れて来てくれたのですが、妻の煎れてくれたコーヒーを飲んだ後の私には、正直あまり美味しく有りません。
「何から話せばいい?何でも聞いてくれ。」
「ああ。知ったところで、どうにも成らない事は分かっているのに、どうして知りたいのだろうな?
正直に言うと、もう関係を持たれるのは何より嫌な筈なのに、課長と美鈴の行為をこの目で見てみたかった。
しかし、私がいては、本当の姿は見られないと思い、思い直した。
男らしく過去の事として忘れれば楽になるのに、それが俺には出来ない。女々しいと思うだろ?」
「ああ、確かに女々しい。しかし 私もそうだった。
2人の会話は勿論の事、その時の反応、ちょっとした指の動きまで、全て知りたかった。
別れた今でも知りたい気持ちは有る。
気になると言う事は、美鈴さんを愛している証拠では無いのか?」
野田の“今でも知りたい”と言う言葉の中に、別れた奥さんへの、未だに断ち切れない思いを感じました。
「最初、美鈴とそうなった切欠から話してくれるか?」
そう言うと野田は、ぽつりぽつりと話し出し、
「私は、妻の浮気を知り、目の前が真っ暗になった。晴天の霹靂とは正にこの事だった。
妻を責め、相手を罵り、いくら2人が謝っても心は晴れない。
誰かに聞いて欲しいと思っても誰にも話せず、おかしく成ってしまいそうだった時、目の前にいたのが美鈴さんだった。
以前から、可愛くて真面目で素敵な人だと思っていて、気になる存在では有ったが、それ以上の感情は無かった。
しかし、妻との事から一時でも逃げ出したい私は、いつしか美鈴さんを目で追い、色々空想する様になっていた。
そう思って見ていると、美鈴さんの仕草は可愛く、次第に“もしも美鈴さんが私の妻だったら”とまで思い描く様になってしまい、
1度でいいから2人だけでお茶でも飲みたいと思っても、気の小さな私は、どの様に声を掛ければ良いのかも、分からなかった。」
「気が小さい?」
「こんな大それた事をしておいてと思うだろうが、私は、気が小さくて臆病な人間だ。
会社で威張っていたのも、その事を知られたく無いからなんだ。
小さなミスでも、舐められない様に厳しく叱った。しかし、怨まれるのは怖いから、仕事以外では優しく接した。
それがいつの間にか、普段は優しいが仕事には厳しいと、部下から慕われる様に成っていた。」
「美鈴も、女子社員から人気が有ると言っていた。」
「妻の方が、積極的に不倫していたと知り、誰かに私の胸の内を、知ってもらいたいと思った時、もう美鈴さんしか考えられなかった。
優しい美鈴さんなら癒してもらえると思ったし、ただお茶に誘うのと違い、相談なら誘い易かった。
何回か話を聞いてもらい、今まで妻にも見せた事の無い、弱い私を見られてしまい“しまった”と思ったが、美鈴さんの反応は、逆で、より 私に優しく接してくれる様に成った。
ある時、酒に誘ったが、その時点で下心が有った訳ではない。いや、多少有ったが、そこまでの勇気が無く、考えない様にしていたと言った方が、正しいかもしれない。
しかし、酒に弱い美鈴さんは、少し呑んだだけで顔がほんのりピンクになり、その顔を見ていて凄い色気を感じてしまい、
妻と遠ざかっていた私は人肌が恋しく、酒の力も借りて思い切って誘ってみると、良い返事は無かったが、強く拒む事もなかった。
その後、ホテルで見た美鈴さんの裸は、妻しか知らない私にとって、凄く眩しく綺麗だった。」
「えっ、妻しか知らない?」
「ああ。恥ずかしい話だが、私は美鈴さんを知るまで妻しか知らなかった。一生それでいいと思っていた。」
「いや、馬鹿にしているのでは無い、以外だっただけだ。」
妻を手玉に取っていた様に思っていましたが、野田も妻に溺れていたのだと思いました。
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5月30日(日)の4
野田は、余程 感激が大きかったのか、興奮気味に話し出しました。
「セックスに興味が無かった訳ではないので、知識だけは豊富だったが、妻との経験しか無く、実践には乏しいので、はたして私のやり方で、美鈴さんを喜こばせる事が出来るのか、凄く心配だったが、
美鈴さんは、何回も何回も達してくれて、これが普段会社で見ている、あの清楚な美鈴さんかと、疑いたくなる程の乱れようだった。
私は、美鈴さんを、喜ばせる事が出来た事で、有頂天になった。
会社で美鈴さんの姿を見ているだけで、あのイヤらしい腰の動きや、妻の低い声とは違う、可愛い喘ぎ声、達する時の表情までも思い出し、デスクの下で、あそこを硬くしていた。
美鈴さんと目が合うと、恥ずかしそうに下を向く仕草がまた可愛く、私は美鈴さんの虜に成っていった。」
「美鈴は最初から すんなりと受け入れたのか?」
「いや、ホテルの部屋に入ると、正気に戻った様に“やはり私は主人を裏切れない”と言って帰ろうとしたので、抱き締めて やや強引に・・・・・すまん。」
「次に関係を持った時は、すぐに付いて行ったのか?」
「美鈴さんは、凄く罪悪感を持っていた。もう二度と裏切れないと言われたので
“美鈴さんだけが生きる糧で、美鈴さんと付き合えないなら、死んでしまいたい。”
と言って、優しさを利用してしまったが、美鈴さんを手放したくなかった。
1度結ばれただけなのに、愛してしまっていた。
嘘をついてでも、脅してでも、もう離したく無いと思った。」
「別れた奥さん、美代子さんの事は、もう愛していなかったのか?」
「・・・・・・・・いや、愛していた。怒られそうだが、2人とも愛していた。」
私には、この感覚が分かりませんでした。
昨年不倫していた時の妻も そうだったのですが、気になるとか、素敵だと思うとか、あの人を抱いてみたいまでは分かっても、2人の人間を同時に、同じ様に愛せるという感覚が、私には理解出来ません。
「細かい事を聞くが、この頃は、ちゃんと付けていたのか?」
「美鈴さんを愛していて、大事に扱っていたから必ず付けていた。」
「その後、中に出した事も有ったのだろ?大事に扱っていたのなら、どうしてそんな事をした。」
「そうだな。嘘はいかんな。本当は、大事に扱っていたからでは無い。
最初の頃、私の興奮も凄く、美鈴さんが達するまで我慢出来る自身が無かった。
早く出してしまって、美鈴さんに馬鹿にされないか心配で、少しでも感覚を鈍らせる為に付けていた。
それに妊娠でもして、ご主人にばれるのが怖かった。そうかと言って、出る直前に外へ出す自信も無かった。」
「それでも中に出す様になった。そうだろ?」
「すまん、安全な時だけだ。何回か関係を持った頃、私は どうしても付けずにしてみたくなった。
最初の内は、付けずに入れても少しの間だけで、危なくなる前に付けていた。
しかし、ある時、誘惑に勝てず、中に出してしまった。
たまたま安全な時期なので良かったが、美鈴さんは泣いて抗議して来た。
しかし、その時の征服感、優越感は 言い様が無いほどだったので、逆に安全な時は、教えて欲しいと頼んだが拒否され、
それで私は、“私は子供が出来ても構わない。美鈴との子供が欲しいくらいだ。”と腹にも無い事を言って脅した。ご主人に ばれるのが怖かったくせに。
ただでも、美鈴さんが ご主人に打ち明けてしまわないか、毎日ビクビクしていたのに。」
どうしてこんなにも、中に出された事に拘るのか、自分でも分かりませんでした。
この事に付いて、もっと事細かに聞きたかったのですが、やはり耐えられず、他に聞きたい事も有ったので、次の質問に移ろうと思ったのですが、
私は、険しい顔になっていたらしく、私の顔を見た野田は、黙り込んでしまいました。
私の顔が険しくなったのは仕方が無い事です。
ここに来た時から、出来る限り友好的に接していますが、野田への怒りが、全く無くなっていた訳では有りません。
妻と私との問題だと思う様になっていて、確かに以前ほどの怒りは有りませんでしたが、それでも私の生活を壊した、責任の半分は有る男です。
妻を真剣に探してくれたぐらいで、そう簡単に許せるものでは有りません。
しかし、私には、妻の事を聞き出したいのと、もう1つ目的があったので、出切る限り、険しい顔にならない様にしていたつもりなのですが、
野田の話を聞いていて、妻と野田の様子が頭に浮かび、悔しさから、自然と怖い顔になっていた様です。
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5月30日(日)の5
野田の表情が、少し変わったので、飲みたくは無かったのですが、もう1杯コーヒーが欲しいと言うと、野田は急いでキッチンへ行き、コーヒーを煎れて来てくれました。
「怖い顔をしていたか?
つい 今迄の怒りを思い出してしまった。
でも今は、もう美鈴との問題だと思っているから安心してくれ。これを飲んで少し落着く事にするよ。」
野田は、あの時の恐怖を思い出していたのか、怯えた様な表情になっていましたが、私の言葉を聞き、ほっとした表情になり。
「もう止めておこうか?」
「いや、もっと知りたい事が有る。途中で俺が怒った様な顔になっても、何もしないから話を続けてくれ。頼む。」
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