どうしようもなく歪んでいる私の話を聞いて欲しい
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146 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 11:28:02.02 ID:aTED342J0
少し席をはずします。
再開は昼過ぎの予定です
163 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:03:25.97 ID:aTED342J0
私自身、彼の歪んだ形でしか射精できないことについては そんなに苦慮していませんでした。
別に彼は私を誰かに抱かせようとしたりするわけでもなく、寧ろ私は彼が私に対して躊躇なく、欲望を吐き出してくれる方が安心できました。
それほどに彼は私にとってはもったいないほどの人物で私が隣に立って本当にいいのか、釣り合わないのではないかと不安で不安で仕方ありませんでした。
そんな精神状態ですから私は彼に強く身体を求められる事に対して喜びすら感じていました。
私はその当時彼に精神的に強く依存していたのですが彼は私に対等である事を強く望んでいました。
164 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:10:22.68 ID:aTED342J0
対等である事。
それは自分のしたい事を隠さない事。
彼は私が我儘を言う事を喜びました。
私自身物欲がないのもあるのですが、彼は私に対して何かをしたがっていました。
それはプレゼントであったり食事で会ったり彼はとにかく私を喜ばせようとしてくれました。
「笑って欲しいから」
彼はそう言うのですが、
「あなたが一緒に居るだけで他に何もいらない。」
必要最低限度生活できれば別に何も気にしない。
そんな私に彼はいつも困った顔をしていました。
165 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:12:57.35 ID:aTED342J0
私の性格に自分のものは自分で手に入れないと納得できない。そんな困った性分がありました。
誰かに貰うのは確かに嬉しいのですが、それだと自分のもの…という気がしないのです。
彼からのプレゼントはそういうブランド品に至るのですが、「一緒に居てくれるだけでいいのに」そう言うたびに「ごめん、ごめん」そんな風に彼は言うのでした。
彼の性格は少し日本人のそれとは異なり、誕生日にはバラの花束や、豪華な料理を私にくれました。
でも、そう言う事を繰り返されるたびに私の心には不安が積み重なってきました。
166 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:15:54.89 ID:aTED342J0
今は付き合って日が浅いから彼は浮かれているだけなのでは?そんな不安がどこかに付きまとっていました。
そんな頃に私は歪んだ願望を持つようになりました。
「不完全であるが故に彼に面倒を見てもらっても おかしくない状況」
そういう状況に憧れるようになりました。
夢想するだけ、想うだけ、その頃 私は彼のご両親に会う機会がありました。
私が会いたいと言ったわけでなく、彼が会わせたいと言ったのです。
その結果は予想通りと言えば予想通りでした。
167 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:18:59.31 ID:aTED342J0
交際そのものを彼のご両親に反対されたのでした。
「どこの馬の骨かもわからない…」
そんな言葉にもあまり動揺しませんでした。
彼の言う「大丈夫だから」という楽観的な考えの方が間違っている。そう考えていたからでした。
彼は やんごとなき社会的な地位もあり お見合い相手も それなりの相手だと聞きます。
そう言う相手を差し置いて、私が隣に立つ事をご両親が認めるはずもありませんでした。
結婚は家同士の結びつきの問題で、それなりの立場に居るものは それなりの相手と結婚するのがふさわしい。
でも、私はあまりその事にショックを受けていませんでした。
当然の帰結過ぎて驚くに値しなかったからです。
168 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:20:57.81 ID:aTED342J0
寧ろ、彼との付き合いが「ここで終わるのか それとも愛人として囲ってもらえるのか、ペットとして飼って貰えるのか、結婚するまでの遊びの付き合いででも彼のそばに居られるのか
そんな風に思いました。
「親と縁を切ってもいい」
彼は私の意に反してそんな事を言いました。
そんな彼に私は気持ちは嬉しいけど、無理しないで欲しい。
そういうと彼は怒りを露わにして無理はしてない。
そう言っていました。
169 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:22:57.04 ID:aTED342J0
私としては私が原因で彼がご両親と不仲になる事を望んでおらず、相応しい相手がいるなら潔く身を引くよ? そう言うと彼は不安そうに「嫌いになった?」そう私に尋ねるのでした。
「ううん、嫌いになんかなってないよ」
そう言うと、彼はご両親を説得するから待っていて欲しい。そう私に約束しました。
「期待しないで待ってるから」
私は彼にそう応えるのが精一杯でした。
170 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:26:23.86 ID:aTED342J0
彼は その日から全てのお見合いを断っていたいました。
既に日程を決められたものに関しては「断わりに言ってくる」そう言っていました。
「会うだけでも会ってみたらいいんじゃない?」
そう言うと彼は意固地になって
「結婚の意思がないのに会うのは失礼だよ」
そういうのでした。
彼がそんな風に私に優しくするたびに私は彼に縛ってほしいと願いようになりました。
彼に欲望を吐き出して欲しいと思うようになっていました。
その頃が一番、性的に色々倒錯的にしていた時期だと思うのですが、私がされるばかりでなく、時には彼を拘束し彼の可愛い姿を楽しんでいました。
171 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:31:35.40 ID:aTED342J0
彼のお尻の穴を舐め、指を入れ、彼を犯し、私も同じように舐められ、入れられ、犯され、首輪をつけられ、鞭で打ち、打たれ……
日によって、その時々の気分で私たちは性的な楽しみを変えていました。
私自身、彼を苛めるのはとても楽しいと思うようになっていました。
彼に見せても嫌われない、そういう安心感からしたいこと、させたいこと そういうものを吐き出していました。
排泄物をお互いに飲ませあうことも、拘束されたまま犯すのも、犯されるのも。野外でセックスを楽しむ事も その時の気分ひとつでした。
172 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:34:13.15 ID:aTED342J0
彼が「こんな姿見合い相手には見せられないよ」
そんな風に言うたびに私の心の中は暗い喜びで溢れていました。
彼の特別になりたかった。
彼の欲望を全て受け止めたかった。
もっとその先に、もっとその先にとお互いに求めあっていました。
幸運な事に私と彼はセックスのよかったのでしょうね。
飽きると言う事がありませんでした。
寧ろ彼が「最近早漏気味かも」そう言ってくれることが私にとって誇らしいことでもありました。
173 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:38:05.39 ID:aTED342J0
そんな付き合いが一年ほど続いた頃、私は彼のご両親と再び会う機会を得ました。
彼がご両親を説得したのでした。
そんな兆候を聞いていた私は、妹を通じて私の両親と関係修復を図ろうとしていました。
まずは妹、そして母親からでした。
父も昔に比べると だいぶ丸くはなっていたようでした。
そして両親に彼を紹介すると「本当にこの子でいいんでしょうか」
私が結婚したいと連れてくる相手だから、さぞや酷い相手だと思っていたそうです。
174 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:41:19.17 ID:aTED342J0
父は満面の笑みを浮かべて、うんうんとずっと頷いてばかり。
母は「あの、本当に宜しいんですか?」そんな風に彼に問いかけるばかりでした。
そして両家の顔合わせもつつがなく終わり、結婚まで滞りなく進んでいきました。
妹には「あの姉と結婚できるってどんな聖人?」
そんな風に言われましたが 結婚式は極親しい人だけを集めて行いました。
黒の女王様を含め、友達には とても羨ましがられました。
確かに私はその時 幸せでした。
幸せでしたが、それでも不安は残っていました。
175 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:43:50.69 ID:aTED342J0
新婚旅行はハワイでした。
時に何をするでもなくのんびり過ごさせてもらいました。
それから私は働きながら、家の事も行いましたが それは彼の家に半同棲していたころと それほど代わり映えのない日常でした。
変わったことと言えば避妊をしなかった事くらいでした。
回数を求めすぎてるのじゃないかという不安はあったものの、それでも私は旦那様に愛されていたい、ずっとずっと…
そんな風に思っていました。
176 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:47:59.71 ID:aTED342J0
結婚して一年、その頃は週5くらいでセックスしていました。生理の時でもセックスしていました。
そんなにセックスしていてもなかなか子供はできませんでした。
「出来るときにできるよ」
旦那様はそう言うのですが、私は少し自分の身体に不安を持っていました。
もしかしたら子供が産めない身体なのでは?そう思うと旦那様に「離婚して子供の埋める奥さんを探したら」そう言った時は、激しくお仕置きをされました。
「子供の為に結婚したんじゃない」
そう言われると私は反省しながらも喜びを感じていました。
177 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:51:50.66 ID:aTED342J0
結果、2年経っても事もが出来なかったら赴任外来に行こう。そう旦那様と話をしていたのですが、
診察時に彼自身にもそういう素因があるので……と検査をする事になりました。
検査の結果旦那様は無精子症だという診断が下されました。
「今までのゴム代がもったいなかったね」
そう涙ながらに笑う旦那様に対して、私は慰めるしかありませんでした。
子供は欲しいと思いながらも、旦那様と二人の生活でも構わない。
それに私自身の子宮にも多嚢胞性卵巣という症状があり 出来にくい素因があったことも後に知ることができました。
178 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:55:30.63 ID:aTED342J0
クリニックではTESE(精巣精子採取法)による方法が残っているとの説明がありました。
簡単に説明すれば精巣(睾丸)から精子のもとを採取する術式です。
それを用いて顕微授精を行うというものでした。
費用は約50万円程掛ること。
旦那様がその手術を行う事で採取できる可能性は5%未満だと言われました。
その上、さらにそれを用いて顕微授精を行って出産まで至る可能性は おおよそ半分だと聞かされていました。
179 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:58:42.12 ID:aTED342J0
しかし旦那様は「じゃぁ、それでお願いします」その場でそう即断されました。
手術室の空きの問題もあるらしく、早めに動いた方がいい……とはお医者さんも仰ってましたが、それでも旦那様はその場で「うん、じゃぁお願いします」そう答えていました。
「いや、これで無理ならあきらめつくでしょ」
旦那様は笑ってそう言っていました。
色々な検査を経て、旦那様は手術の日を迎えました。
私は なくて当然 あったらどんなに幸運だろう…そう思いながらもどこかで採取されなければずっと二人きりかも、そんな思いがなかったと言えば嘘になります。
180 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 15:02:42.24 ID:aTED342J0
手術の結果、幸運にも精子を採取することができました。
「金玉が痛いやないかーい」
旦那様は何故だか髭男爵の真似をしながら手術室から出てこられました。
そして そこから私の卵子を採取しての顕微授精が始まりました。
顕微授精も安いものでなく、一回当たりおおよそ50万円かかりました。
高額医療の補助が出るとはいえ、その金額は私にとっては途方もなく大きな金額でした。
旦那様があれだけ苦労したのだから……そう思うのですが最初の時は上手くいきませんでした。
その妊娠判定に至るまでの間、私は不安と闘いっぱなしでした。
子宮のコンディションを整えても授精しない。
私が悪いんだ……そんな風に思い悩む私を旦那様は優しく支えてくれましたが 私は申し訳ない気分で一杯でした。
少し席をはずします。
再開は昼過ぎの予定です
163 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:03:25.97 ID:aTED342J0
私自身、彼の歪んだ形でしか射精できないことについては そんなに苦慮していませんでした。
別に彼は私を誰かに抱かせようとしたりするわけでもなく、寧ろ私は彼が私に対して躊躇なく、欲望を吐き出してくれる方が安心できました。
それほどに彼は私にとってはもったいないほどの人物で私が隣に立って本当にいいのか、釣り合わないのではないかと不安で不安で仕方ありませんでした。
そんな精神状態ですから私は彼に強く身体を求められる事に対して喜びすら感じていました。
私はその当時彼に精神的に強く依存していたのですが彼は私に対等である事を強く望んでいました。
164 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:10:22.68 ID:aTED342J0
対等である事。
それは自分のしたい事を隠さない事。
彼は私が我儘を言う事を喜びました。
私自身物欲がないのもあるのですが、彼は私に対して何かをしたがっていました。
それはプレゼントであったり食事で会ったり彼はとにかく私を喜ばせようとしてくれました。
「笑って欲しいから」
彼はそう言うのですが、
「あなたが一緒に居るだけで他に何もいらない。」
必要最低限度生活できれば別に何も気にしない。
そんな私に彼はいつも困った顔をしていました。
165 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:12:57.35 ID:aTED342J0
私の性格に自分のものは自分で手に入れないと納得できない。そんな困った性分がありました。
誰かに貰うのは確かに嬉しいのですが、それだと自分のもの…という気がしないのです。
彼からのプレゼントはそういうブランド品に至るのですが、「一緒に居てくれるだけでいいのに」そう言うたびに「ごめん、ごめん」そんな風に彼は言うのでした。
彼の性格は少し日本人のそれとは異なり、誕生日にはバラの花束や、豪華な料理を私にくれました。
でも、そう言う事を繰り返されるたびに私の心には不安が積み重なってきました。
166 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:15:54.89 ID:aTED342J0
今は付き合って日が浅いから彼は浮かれているだけなのでは?そんな不安がどこかに付きまとっていました。
そんな頃に私は歪んだ願望を持つようになりました。
「不完全であるが故に彼に面倒を見てもらっても おかしくない状況」
そういう状況に憧れるようになりました。
夢想するだけ、想うだけ、その頃 私は彼のご両親に会う機会がありました。
私が会いたいと言ったわけでなく、彼が会わせたいと言ったのです。
その結果は予想通りと言えば予想通りでした。
167 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:18:59.31 ID:aTED342J0
交際そのものを彼のご両親に反対されたのでした。
「どこの馬の骨かもわからない…」
そんな言葉にもあまり動揺しませんでした。
彼の言う「大丈夫だから」という楽観的な考えの方が間違っている。そう考えていたからでした。
彼は やんごとなき社会的な地位もあり お見合い相手も それなりの相手だと聞きます。
そう言う相手を差し置いて、私が隣に立つ事をご両親が認めるはずもありませんでした。
結婚は家同士の結びつきの問題で、それなりの立場に居るものは それなりの相手と結婚するのがふさわしい。
でも、私はあまりその事にショックを受けていませんでした。
当然の帰結過ぎて驚くに値しなかったからです。
168 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:20:57.81 ID:aTED342J0
寧ろ、彼との付き合いが「ここで終わるのか それとも愛人として囲ってもらえるのか、ペットとして飼って貰えるのか、結婚するまでの遊びの付き合いででも彼のそばに居られるのか
そんな風に思いました。
「親と縁を切ってもいい」
彼は私の意に反してそんな事を言いました。
そんな彼に私は気持ちは嬉しいけど、無理しないで欲しい。
そういうと彼は怒りを露わにして無理はしてない。
そう言っていました。
169 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:22:57.04 ID:aTED342J0
私としては私が原因で彼がご両親と不仲になる事を望んでおらず、相応しい相手がいるなら潔く身を引くよ? そう言うと彼は不安そうに「嫌いになった?」そう私に尋ねるのでした。
「ううん、嫌いになんかなってないよ」
そう言うと、彼はご両親を説得するから待っていて欲しい。そう私に約束しました。
「期待しないで待ってるから」
私は彼にそう応えるのが精一杯でした。
170 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:26:23.86 ID:aTED342J0
彼は その日から全てのお見合いを断っていたいました。
既に日程を決められたものに関しては「断わりに言ってくる」そう言っていました。
「会うだけでも会ってみたらいいんじゃない?」
そう言うと彼は意固地になって
「結婚の意思がないのに会うのは失礼だよ」
そういうのでした。
彼がそんな風に私に優しくするたびに私は彼に縛ってほしいと願いようになりました。
彼に欲望を吐き出して欲しいと思うようになっていました。
その頃が一番、性的に色々倒錯的にしていた時期だと思うのですが、私がされるばかりでなく、時には彼を拘束し彼の可愛い姿を楽しんでいました。
171 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:31:35.40 ID:aTED342J0
彼のお尻の穴を舐め、指を入れ、彼を犯し、私も同じように舐められ、入れられ、犯され、首輪をつけられ、鞭で打ち、打たれ……
日によって、その時々の気分で私たちは性的な楽しみを変えていました。
私自身、彼を苛めるのはとても楽しいと思うようになっていました。
彼に見せても嫌われない、そういう安心感からしたいこと、させたいこと そういうものを吐き出していました。
排泄物をお互いに飲ませあうことも、拘束されたまま犯すのも、犯されるのも。野外でセックスを楽しむ事も その時の気分ひとつでした。
172 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:34:13.15 ID:aTED342J0
彼が「こんな姿見合い相手には見せられないよ」
そんな風に言うたびに私の心の中は暗い喜びで溢れていました。
彼の特別になりたかった。
彼の欲望を全て受け止めたかった。
もっとその先に、もっとその先にとお互いに求めあっていました。
幸運な事に私と彼はセックスのよかったのでしょうね。
飽きると言う事がありませんでした。
寧ろ彼が「最近早漏気味かも」そう言ってくれることが私にとって誇らしいことでもありました。
173 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:38:05.39 ID:aTED342J0
そんな付き合いが一年ほど続いた頃、私は彼のご両親と再び会う機会を得ました。
彼がご両親を説得したのでした。
そんな兆候を聞いていた私は、妹を通じて私の両親と関係修復を図ろうとしていました。
まずは妹、そして母親からでした。
父も昔に比べると だいぶ丸くはなっていたようでした。
そして両親に彼を紹介すると「本当にこの子でいいんでしょうか」
私が結婚したいと連れてくる相手だから、さぞや酷い相手だと思っていたそうです。
174 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:41:19.17 ID:aTED342J0
父は満面の笑みを浮かべて、うんうんとずっと頷いてばかり。
母は「あの、本当に宜しいんですか?」そんな風に彼に問いかけるばかりでした。
そして両家の顔合わせもつつがなく終わり、結婚まで滞りなく進んでいきました。
妹には「あの姉と結婚できるってどんな聖人?」
そんな風に言われましたが 結婚式は極親しい人だけを集めて行いました。
黒の女王様を含め、友達には とても羨ましがられました。
確かに私はその時 幸せでした。
幸せでしたが、それでも不安は残っていました。
175 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:43:50.69 ID:aTED342J0
新婚旅行はハワイでした。
時に何をするでもなくのんびり過ごさせてもらいました。
それから私は働きながら、家の事も行いましたが それは彼の家に半同棲していたころと それほど代わり映えのない日常でした。
変わったことと言えば避妊をしなかった事くらいでした。
回数を求めすぎてるのじゃないかという不安はあったものの、それでも私は旦那様に愛されていたい、ずっとずっと…
そんな風に思っていました。
176 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:47:59.71 ID:aTED342J0
結婚して一年、その頃は週5くらいでセックスしていました。生理の時でもセックスしていました。
そんなにセックスしていてもなかなか子供はできませんでした。
「出来るときにできるよ」
旦那様はそう言うのですが、私は少し自分の身体に不安を持っていました。
もしかしたら子供が産めない身体なのでは?そう思うと旦那様に「離婚して子供の埋める奥さんを探したら」そう言った時は、激しくお仕置きをされました。
「子供の為に結婚したんじゃない」
そう言われると私は反省しながらも喜びを感じていました。
177 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:51:50.66 ID:aTED342J0
結果、2年経っても事もが出来なかったら赴任外来に行こう。そう旦那様と話をしていたのですが、
診察時に彼自身にもそういう素因があるので……と検査をする事になりました。
検査の結果旦那様は無精子症だという診断が下されました。
「今までのゴム代がもったいなかったね」
そう涙ながらに笑う旦那様に対して、私は慰めるしかありませんでした。
子供は欲しいと思いながらも、旦那様と二人の生活でも構わない。
それに私自身の子宮にも多嚢胞性卵巣という症状があり 出来にくい素因があったことも後に知ることができました。
178 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:55:30.63 ID:aTED342J0
クリニックではTESE(精巣精子採取法)による方法が残っているとの説明がありました。
簡単に説明すれば精巣(睾丸)から精子のもとを採取する術式です。
それを用いて顕微授精を行うというものでした。
費用は約50万円程掛ること。
旦那様がその手術を行う事で採取できる可能性は5%未満だと言われました。
その上、さらにそれを用いて顕微授精を行って出産まで至る可能性は おおよそ半分だと聞かされていました。
179 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 14:58:42.12 ID:aTED342J0
しかし旦那様は「じゃぁ、それでお願いします」その場でそう即断されました。
手術室の空きの問題もあるらしく、早めに動いた方がいい……とはお医者さんも仰ってましたが、それでも旦那様はその場で「うん、じゃぁお願いします」そう答えていました。
「いや、これで無理ならあきらめつくでしょ」
旦那様は笑ってそう言っていました。
色々な検査を経て、旦那様は手術の日を迎えました。
私は なくて当然 あったらどんなに幸運だろう…そう思いながらもどこかで採取されなければずっと二人きりかも、そんな思いがなかったと言えば嘘になります。
180 :1 ◆zWsDJAyFWG87 :2012/11/24(土) 15:02:42.24 ID:aTED342J0
手術の結果、幸運にも精子を採取することができました。
「金玉が痛いやないかーい」
旦那様は何故だか髭男爵の真似をしながら手術室から出てこられました。
そして そこから私の卵子を採取しての顕微授精が始まりました。
顕微授精も安いものでなく、一回当たりおおよそ50万円かかりました。
高額医療の補助が出るとはいえ、その金額は私にとっては途方もなく大きな金額でした。
旦那様があれだけ苦労したのだから……そう思うのですが最初の時は上手くいきませんでした。
その妊娠判定に至るまでの間、私は不安と闘いっぱなしでした。
子宮のコンディションを整えても授精しない。
私が悪いんだ……そんな風に思い悩む私を旦那様は優しく支えてくれましたが 私は申し訳ない気分で一杯でした。
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