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忘れられない小学生の頃から好きだった子の思い出
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774 :428:2007/10/18(木) 14:39:25 ID:+YDE76H70
というわけで、どっかのスレに消えます。

さて、どこにしようか。

エロ系の描写が苦手なんで違う板になるのではないかと。

今までありがとうございました。

過去の思い出なんでかなりの脚色と、現在の思考を注入している部分がありましたが、基本的にこんな流れでした。

さて、仕事に戻ります。



777 :えっちな18禁さん:2007/10/18(木) 15:25:57 ID:8X9Q24Fr0
詩人すぎワロタ


779 :えっちな18禁さん:2007/10/18(木) 15:41:46 ID:kvj6Aa6i0
428さん
今のお年を聞きたい





781 :428:2007/10/18(木) 16:46:33 ID:Ml+QJv8BO
>>779
三十歳です。



--------------------


357 :他スレ428:2007/10/22(月) 17:12:54 ID:bWAcz5Xx
ちなみに舞台背景で表現がややこしいので書いちゃうと

私が小学校にいたのは京都の某市です。



358 :428:2007/10/22(月) 17:29:17 ID:bWAcz5Xx
7年が過ぎて。

俺は大学生になっていた。

日々、目標もなくだらだら過ごしていた頃。


夢も、希望も、友達も、何もなく。

陸上も高校で辞めていた。

無気力、そして喪失感がいつも付きまとって。


この感覚はどこからくるのか。失われし時間に対してか、それとも漠然とした不安か。


京都市内の大学に入って一人暮らしをしていたものの、彼女と連絡を取ることはなかった。

というより、今更彼女に連絡を取ってどうするのか。

吹き飛んだ砂の城を寄せ集めてまた同じものは作れまい。無気力が、さらに自分の自信などを奪って。



359 :428:2007/10/22(月) 17:30:24 ID:bWAcz5Xx
4年生。お決まりの就職活動のシーズン。

氷河期、ということもあったのだろうが、この無気力人間に差し伸べる手はなかった。

まるで他人事のようにいつしか諦めて。

冬が終わって卒業の時を迎える前にもまだ立ちすくんで。


不安がすべてにリアルを感じられないのはなぜだろうか。

今、本当にここにいるのが自分かどうか、それすらもあいまいになって。



そんなとき、実家から連絡があった。

電話の内容は「同窓会のはがきがきてるよ」ということだった。

今の姿を誰に見せられるだろうか。誰かに笑われたりしないだろうか。

そう考えつつも、出席にしたのはやはり彼女にもしかしたら会えるかも、との期待。

ただ、それも不安があるといえばある。

彼女に責められたりしないだろうか、今更、何を話せばいいんだろうか。どこから話せばいいのだろうか。

つまらない悩みというのは間違いなかった。



360 :428:2007/10/22(月) 17:32:56 ID:bWAcz5Xx
日がすぎて、そして当日になる。

昔住んだ町の駅に降り立つも脚が動かない。怖いという感情。

いまさら、彼女に会ってどうするのか。そんなに気軽に話せるわけないだろうに。


思い出の風景が目に浮かぶ余裕のないままに。

あの日々の記憶、それでさえも。

桜が咲くにはまだ早い時期で。

少しでも咲いていたならば何かが変わっていたのだろうか。

タバコが次から次へとなくなっていく。


結局、30分ほど遅れて会場の居酒屋へといった。





373 :428:2007/10/24(水) 14:05:48 ID:6n5jayae
「おせーよー」なんて声が飛ぶ。

懐かしい顔が並ぶ。

その中にひとつ、愛しかった顔を見つけて。

眼と眼が合う、思わず目をそらして、あいている席に座る。


どうして逃げてしまうのか。

どうして素直になれないのか。

いつもどおり勇気のないままに。

決意なんてものは空回り。



時がすこしずつ過ぎていく。

酒もすすみ会話がはずむ。

誰がどこに就職して、だとか院にすすむだとか。

はぐれた人間には辛く、話の輪に加わることのないままに。



ふと気がつくと、隣に彼女がきていた。



374 :428:2007/10/24(水) 14:06:49 ID:6n5jayae
久しぶりね

ああ、久しぶりやね

会話が続かない。

7年すぎて、本当は話したいことがたくさんあるはずなのに、本当は言いたいことがあったはずなのに、言葉が生まれてこない。



あたしね

沈黙を破ったのは彼女だった。


結婚したの、1年前に

気が遠くなるほどの白い感覚。

この静寂の間はなんなのか。

突如として何も聞こえなくなって。


そうなんや

精一杯の声。

でも、どうあがいても「おめでとう」という言葉が続かない。



375 :428:2007/10/24(水) 14:07:56 ID:6n5jayae
帰りたい。

現実に直面すれば逃げ回る。

弱い、とても弱い心。

何かに期待していたということなのだろうか。

期待は失望へ、望みは失意にかわるものならば。


外はまだ春は来ない季節だった。

そしてまた冬に戻るのではないかという感覚。


彼女の話を聞く。

旦那とは17のときに知り合っただとか、まだこの街に住んでいるだとか、短大を卒業してしばらく結婚しただとか。


あなたは彼女はいるの?

当然いない。

というか、この7年ずっといなかった。

チャンスがなかったわけじゃない。

でも心のどこかで彼女を求めていた。

彼女の面影を、という生ぬるいものでなくて

彼女でないとだめなぐらいに。


現実は残酷だった。



376 :428:2007/10/24(水) 14:12:41 ID:6n5jayae
お決まりの連絡先交換をして解散する。



外はやはり張り詰めるほどの寒さで。

ふと空を見上げて。

星が見えることはなく。



そういえば、星を見なくなったのはいつからだろうか。

曇り空とかネオンとか、そういう単純な問題ではなくて。

少年のころ、上を向いて歩いていたのに、大人になって下を向いて歩くようになったから。

少年は得るものが多く、大人は失ったものを探すばかり。

大人とはなんてつまらないものなのか。


少年の日に失った星は輝くことなく、流れ落ちたままなのか。

夢見る頃はもうすぎたのか。


寂しい

独り言を言いながら岐路につく。



381 :大人の名無しさん:2007/10/24(水) 16:00:39 ID:sRuqziQI
秒速なんたらみたい




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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春,
 

 
 
 
 

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