俺のある夏の思い出を話そうと思う
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65 :夏美:2012/03/06(火) 23:54:30.78 ID:gQbeS8/c0
「私の事・・・覚えてますか?」
「・・・・・なんのこと?」
「夏美です!私の事覚えてますか!」
「・・・・・・・・・やっぱりわかったかー」
「え?気づいてたんですか?」
「最初からわかってたよ。だから席替えで隣にしてもらったんだから」
「じゃあ、なんで何も言わなかったんですか!」
66 :夏美:2012/03/06(火) 23:56:40.27 ID:gQbeS8/c0
「まあ、俺の事嫌ってんじゃないかな、と思って」
「そんなわけないじゃないですか」
「はは・・・そうだと嬉しいよ」
「じゃあ、ちょっと話してきませんか?」
それから二人であの時の公園へ向かった。
あの時と同じ道を、あの時と同じ気持ちを抱きながら、少し変わってしまった景色の中で、もう五年も前の思い出話をして歩いた。
--------------------
67 :名も無き被検体774号+:2012/03/06(火) 23:57:35.60 ID:gQbeS8/c0
はっきり言って、その時の俺には もう限界だった。
悪いのが自分だと分かっていながら、その状況をどうする事も出来ずにいた。
高校中退。そのレッテル一つで、周りには相手にされず、友達も離れた。
家族は、大学に進学した兄と俺を比べ、とにかく俺を責めた。
愛情なのは分かっても、その時の俺にはそう感じられた。
いつもピリピリしていて、バイト先でももう嫌われていた。
68 :名も無き被検体774号+:2012/03/06(火) 23:58:22.64 ID:gQbeS8/c0
そんな中で、バスケは唯一の救いだった。
一度嫌っても、やっぱりバスケから離れることができなかった。
何より夏美の成長を見るのが楽しかった。
妹ができたようで、俺に頼ってくれるのがうれしかった。
夏美を褒めると、いつも満面の笑みを見せてくれるのが嬉しくて、いつしかむしろ俺が夏美に依存していたような気がする。
69 :名も無き被検体774号+:2012/03/06(火) 23:59:34.84 ID:gQbeS8/c0
それに気づいた時に、このままではいけない、と思った。
正直、夏美が俺に好意を抱いてるのは分かっていたからだ。
だから、夏美が一人でやっていけるようになったら、夏美には会わないようにしようと決めた。
夏美にバッシュを買ってあげてから、俺はあの公園でバスケをしなくなった。
71 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:00:20.94 ID:gQbeS8/c0
毎日バイトバイト、家に帰れば小言。
それに耐えながら、ただ酒を飲むことで、現実から逃避していた。
1週間経ち、2週間経ち、1カ月立つ頃には、もうすっかり秋も深まり、夏美の事を思い出すことも少なくなった。
公園に顔を出してみようと思うこともあったが、それではだめだと思い、決して行かないようにした。
「私の事・・・覚えてますか?」
「・・・・・なんのこと?」
「夏美です!私の事覚えてますか!」
「・・・・・・・・・やっぱりわかったかー」
「え?気づいてたんですか?」
「最初からわかってたよ。だから席替えで隣にしてもらったんだから」
「じゃあ、なんで何も言わなかったんですか!」
66 :夏美:2012/03/06(火) 23:56:40.27 ID:gQbeS8/c0
「まあ、俺の事嫌ってんじゃないかな、と思って」
「そんなわけないじゃないですか」
「はは・・・そうだと嬉しいよ」
「じゃあ、ちょっと話してきませんか?」
それから二人であの時の公園へ向かった。
あの時と同じ道を、あの時と同じ気持ちを抱きながら、少し変わってしまった景色の中で、もう五年も前の思い出話をして歩いた。
--------------------
67 :名も無き被検体774号+:2012/03/06(火) 23:57:35.60 ID:gQbeS8/c0
はっきり言って、その時の俺には もう限界だった。
悪いのが自分だと分かっていながら、その状況をどうする事も出来ずにいた。
高校中退。そのレッテル一つで、周りには相手にされず、友達も離れた。
家族は、大学に進学した兄と俺を比べ、とにかく俺を責めた。
愛情なのは分かっても、その時の俺にはそう感じられた。
いつもピリピリしていて、バイト先でももう嫌われていた。
68 :名も無き被検体774号+:2012/03/06(火) 23:58:22.64 ID:gQbeS8/c0
そんな中で、バスケは唯一の救いだった。
一度嫌っても、やっぱりバスケから離れることができなかった。
何より夏美の成長を見るのが楽しかった。
妹ができたようで、俺に頼ってくれるのがうれしかった。
夏美を褒めると、いつも満面の笑みを見せてくれるのが嬉しくて、いつしかむしろ俺が夏美に依存していたような気がする。
69 :名も無き被検体774号+:2012/03/06(火) 23:59:34.84 ID:gQbeS8/c0
それに気づいた時に、このままではいけない、と思った。
正直、夏美が俺に好意を抱いてるのは分かっていたからだ。
だから、夏美が一人でやっていけるようになったら、夏美には会わないようにしようと決めた。
夏美にバッシュを買ってあげてから、俺はあの公園でバスケをしなくなった。
71 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:00:20.94 ID:gQbeS8/c0
毎日バイトバイト、家に帰れば小言。
それに耐えながら、ただ酒を飲むことで、現実から逃避していた。
1週間経ち、2週間経ち、1カ月立つ頃には、もうすっかり秋も深まり、夏美の事を思い出すことも少なくなった。
公園に顔を出してみようと思うこともあったが、それではだめだと思い、決して行かないようにした。
70 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:00:04.59 ID:9lwg4FEp0
>>42で会計して外に出たのになんで>>57でまた合コンしてんだ?
72 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:03:36.64 ID:gQbeS8/c0
>>70
分かりずらい書き方してごめんね
夏美と優子が2人で来週の合コンの話をしてる
そこに知らん合コン連中がやってきた
おk?
生活は変わるわけではなかったが、心の中では変化があった。
酒を飲んでも何も満たされないと感じ始め、すでに鬱憤のはけ口はなくなっていた。
そしてその日、俺は家を飛び出した。
行くあてがあったわけじゃなかったし、ろくに荷物もなく家を出た俺は、とにかく自転車を飛ばした。
大声で叫び、そして泣いた。何も考えずに、走り続けた。
73 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:05:42.05 ID:gQbeS8/c0
気づいたら俺はあの公園の前にいた。ブランコには、夏美の姿があった。
「お兄ちゃん・・・」
「夏美・・・か?」
「お兄ちゃん!!」
「久しぶりだなぁ・・」
「なんでいなくなっちゃったの?!どうして?!夏美のこと嫌いになったの?!」
「いや、そういうわけじゃないよ・・・」
「じゃあなんで?!」
「ごめんな・・・」
74 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:06:58.70 ID:gQbeS8/c0
「お兄ちゃんに褒めてもらいたくて、いっぱい練習したんだよ!!
バスケ部の事とか!学校の事とか!全部話したかったんだから!!」
夏美は震えていた。ずっと俺を待っていたんだろうか。冷たい夏美の体を抱きしめた。涙がシャツを濡らした。ただ謝ることしかできなかった。
「夏美ね!・・・・夏美、お兄ちゃんの事が好き。ずっと会いたかった。」
「そうか・・・」
「これからは会えるよね?またこの公園に来てくれるよね?」
「・・・・・いや」
75 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:07:23.22 ID:4DyRknJT0
「なんで?まだバスケ教えてほしいよ!まだ夏美下手だもん!」
「もう夏美は十分うまくなったよ。強くなった」
「まだだもん!お兄ちゃんがいないとだめだもん!!」
「そんなことないよ」
「そうだもん!!お兄ちゃんは夏美のこと嫌いなの?!」
「そんなわけないじゃないか」
「じゃあどうして?・・・」
「・・・・・・・」
「もう会えないの?」
「・・・・・かもしれない・・・」
「いやだあああ!!!!!」
「泣かないでくれ・・・・」
76 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:08:49.94 ID:4DyRknJT0
夏美がこんなにも俺の事を思ってくれていたなんて。
俺には計り知れないくらい、夏美の中での俺は大きい存在だったなんて。
でも、だからこそ、このままではいけなかった。お別れをしなくては行けなかった。
77 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:09:24.69 ID:4DyRknJT0
「夏美。聞いてくれ。俺はもうこの公園には来れない。
この街を出てくことになると思う。夏美と一緒に遊ぶのはすごく楽しかった。
夏美は強くなった。これからは、学校の仲間と一緒にやっていくんだ」
「・・・・お兄ちゃんじゃなきゃ・・・いやだ・・・」
「俺はもう行かなくちゃならないんだ・・・・分かってくれ」
「お別れしなくちゃいけないんなら分かりたくないよ!!」
「夏美・・・」
「いやだ!・・・行かないでよ!!」
「夏美!」
78 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:10:07.98 ID:4DyRknJT0
そっと夏美の唇に口をつけた。一瞬。
俺にとっても夏美との別れは辛かった。
でも、俺の気持ちは夏美のそれとは違うものだったし、こっちの事情に夏美を巻き込むわけにも行けない。
驚いた夏美の瞳を見つめて、俺はこう告げた。
「じゃあな。夏美。元気でな」
俺は夏美を置いて走り出した。気づいたら俺も泣いていた。
79 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:11:36.47 ID:4DyRknJT0
「あれからずっと探し続けたんですからね」
大きくなって、綺麗になった夏美はブランコに揺られている。
「だよなあ・・・悪かった」
「もう、謝らないでくださいよ」
「・・・・・・」
「高校も同じとこ受けて。先生に聞いたら退学したって聞くし。もともと自分の事はあんまり話してくれなかったから全然見つからなかったんですからね」
「スマン・・・」
「もう!・・・でも、会えてうれしいです。こんなにうれしいことってないです」
81 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:13:06.16 ID:4DyRknJT0
「そうか・・・」
「嬉しくないんですか?」
「いや、うれしいよ・・・でも俺は変わったぞ。あの時みたいに夏美に何か言えるような人間じゃない」
「それでもいいんです!お兄ちゃんは私のお兄ちゃんですから」
「そうか、ありがとな」
「・・・・一つだけ教えてください。あの時お兄ちゃんは夏美の事好きでしたか?」
83 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:14:57.40 ID:4DyRknJT0
「・・・好きだったけど・・・・妹みたいなもんだったからな」
「嫌ってたわけではないんですね?」
「そうだよ」
「ならよかった!」
「よかったんだ?」
「そうですよ!・・・・・・じゃあこれからは」
「これからは?」
「また会えますよね?・・・もう夏美の前からいなくならないですよね?」
「え?・・・あ、あー・・・」
「約束してくれますよね?」
「・・・・・うん、約束するよ」
夏美は泣いていたし、俺も泣いていたと思う。
あの時とは違う涙を流しながら、俺は夏美にキスをした。
85 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:15:33.50 ID:4DyRknJT0
あれから4度目の夏が訪れた頃に俺は夏美にプロポーズした。
最近、夏美の実家にお邪魔したら、夏美の当時の日記が出てきた。
夏美は えらく恥ずかしがってたけど、俺にとってもそれは大事なことなわけで。
だから、書きとめておこうと思う。いつか子供が大きくなったら話してあげよう。
美しい夏の思い出を。
87 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:17:20.21 ID:4DyRknJT0
と言うことで長々と書いてすみません
これで一応終わりです
もともとスレに載せるために書いてたわけではなかったんで分かりずらい書き方してますね、ごめんなさい
と言うことで質問あれば
88 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:18:01.49 ID:Gpy0TcQg0
今の状況kwsk
92 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:20:02.96 ID:4DyRknJT0
夏美は身ごもっています
俺は夢であった自営業をやっています
飲食で2年半たって最近ようやく軌道に乗り始めました
現在は2人でマンション暮らしです
94 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:23:30.40 ID:9lwg4FEp0
まあハッピーエンドならよいよ
でもまったく夏っぽくなかったぞ夏美の名前以外は
96 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:24:38.89 ID:SrqHyA/F0
>>94
ワロタww
97 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:24:52.85 ID:4DyRknJT0
>>94
そうかwwww
ちょっとこじつけだったなwww
夏美も仮名だしwww
98 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:25:28.25 ID:4DyRknJT0
>>95
再会してからの話を書いたほうがよかったかな?
99 : 忍法帖【Lv=29,xxxPT】 :2012/03/07(水) 00:29:55.87 ID:29XNIy3B0
>>98
おう、頼むわ
101 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:30:07.90 ID:HT3X8vEh0
書いてくれよ
102 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:33:42.76 ID:4DyRknJT0
>>100
その通りだったな
そろそろ寝ないと怒られるんで ちょっとだけ書くよ
あれから半年して俺が告白して付き合うことになった
二人で何度もデートしたりしたけど、大体バスケしてたwww
夏美は高校卒業後体育大学に進学して四年間バスケ部の主要メンバーとして活躍
103 :名も無き被検体774号+:2012/03/07(水) 00:35:57.45 ID:4DyRknJT0
一方 俺は再会からすぐに友人と行ったバーで働かせてもらいました
最初から あそこに連れて行ったのはマスターに紹介するためだったとかなんだとか
彼女さんから色々聞いた話によると高校時代に俺を尊敬してたのに力になってやれなかったのを悔やんでたらしい
それで恩返しのつもりだったんだって
いい友をもったよ
>>次のページへ続く
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