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ブタとチビの話
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39 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 10:58:17.76 ID:1QAad3dBO
すみません、ここで豚は本当に小休憩に入りますー。

また書いたら気まぐれにあげますので、待たず思い出したら見てください。



40 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 11:02:50.95 ID:uXGPMBZO0
おつかれさま

楽しみにしてる




41 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 11:11:18.88 ID:itNU9YLA0
お疲れー みてるよー

今まだ24歳の時の話し?少年にであってから、数ヶ月くらい?


42 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 12:07:11.09 ID:1QAad3dBO
>>41
まだ24です。

出会って一週間そこらの話です。



45 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 20:07:37.86 ID:1QAad3dBO
ふ・つ・か・ご

膀胱をパンパンにした律儀な豚はこの前と同じ時間にコンビニへ行った。

流れで約束したとはいえ、その約束を故意に忘れるぐらい日々忙しさに駆られることもなく、寧ろコンビニに行くというのが久しぶりに入った予定なわけで。

…だが正直、トイレ事件のことは もうどうでも良かった。

本当にもう忘れて気にしないでくれと思っていた。

スムーズに記憶から洗い流して貰うために、作戦を立てた。

コンビニに飛び込んであの女性の姿を確認したら、トイレ貸して貰おう。

はーあ たすかりました。

これでおあいこですね(o^∀^o)ワスレロヨー

とこうくるわけだ。

なので目覚めに行ったきりトイレは保留にしていたのだ。



47 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 21:35:05.90 ID:1QAad3dBO
この日は お菓子だけでなく母から頼まれていた香典袋も買う予定だった。

何でも父の会社の上司の奥さんの妹さんが亡くなられたとか(遠っ)いつ何時どんな不幸が起こるか分からない世の中、コンビニは本当にお利口さん。

駐車場で意識して視線を配ると例の軽自動車が一番隅に停まっていた。


自動ドアを跨いで店内に入ると、レジで接客中の彼女を見つけた。

そわそわしながら文房具コーナーへ行き香典袋を取り、こそこそお菓子コーナーへ向かった。

いつからこんなに居心地の悪い空間になったんだろう…今までは自分の庭のように気楽に満喫していたのに。

ふぅ、とため息を付いて、膀胱の違和感を思い出した。

けれど いざとなると、豚の横顔に刺さる視線が痛い。

誰も見てないかもしれないけど、それでも落ち着かない。

やっぱトイレはいいや。


気分が乗らなかったので じ○がりこ とポッキーだけ手に取り、レジへ向かった。

カウンターの向こうで豚を待ち構えるように彼女がこちらを見ている。

少し笑顔を作って軽く頭を下げながらお菓子と香典を置いた。



48 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 21:39:40.66 ID:1QAad3dBO
彼女は私の目を見て微笑んで はっきりと頷いて見せた。

ふぬぬ???と思っていると、屈んでカウンターの下から何やら取り出して一緒に袋に入れた。

ぽかんとした顔になって彼女を見ると、遠慮がちにやわらかく笑って

「もしお口に合わなかったら捨てて結構ですので」

「…。……ありがとうございます」

と私は言って、優しい笑顔をひきつった顔で見つめて袋を受け取った。

一刻も早く出たかったので、頭の隅でまぁいいかと思い抵抗しなかった。


この時の豚には理性が消えかけていた。

遠慮する余裕がなく、尿意が差し迫ってきていた。

今思えば感じが悪かったと思うが、そのまま軽い会釈をしてコンビニを出た。

やはりコンビニのトイレは借りれなかった。


彼女に以前トイレを借りたことがあると言ったあれは実は嘘だった。

…だって家近いし大人だし豚だし恥ずかしいし。

本当はコンビニのトイレなど一度も借りたことが無かった。


通りの向こうに視線を一直線に向けて、全身に力を入れながら競歩のように走らずに歩いた。

ガサガサ袋を鳴らしながら家路へと帰った。

用を足した後にいつもの豚に戻っていた。

袋を開けるのをためらってしまう(´・@・`)



49 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 22:02:36.56 ID:1QAad3dBO
自分の部屋に入ると、お菓子を置くには十分なサイズのミニテーブルに袋の中身をぶちまけてみた。

香典、ポッキー、じ○が、…そして透明な袋に入った上品そうな見た目のマドレーヌが入っていた。恐らく手作りだろうと思われた。

おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…


一通り料理が出来るとはいえ、ケーキやクッキーなどの時間が掛かるお菓子は作ったことがない。

作ったら即食べるのが豚の流儀なので、オーブンの前で何時間も待っているのなんて出来ないのである。

いてもたってもいられなくなり香典袋を取って部屋を出た。

父の小さな書斎の部屋の机に、すちゃっと香典を投げ込むと そのまま玄関に向かって家を出た。


ンダッダッダダダッ

軽く息を弾ませながらコンビニに入ると、レジの前に客はいなく、不思議そうな顔で彼女が私を見ていた。

レジの前に行こうとすると、彼女がカウンターから素早く出てきてくれた。

「あ、あの、」

「…?」

困惑した顔でとりあえず息の荒い豚を宥めるように優しく肩を触ってくれた。

「ありがとうございます。さっきちゃんと言えなかったので」

と今度は はっきりと彼女の顔を見て言った。


すると彼女は表情を崩した感じで笑ってくれて、

「まぁ。わざわざ、ありがとう」と言ってくれた。

「あ、あ…じゃあ、まだ食べてないので失礼します」

と言い恥ずかしくてバタバタと店を出て、来た道をまた走って戻って行った。

彼女が焼いてくれたマドレーヌはそりゃあもう美味しかった。

スナック菓子は勢いでサクサクいくが、マドレーヌはじっくり味わって頂いた。あーざぁいまッす。



50 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 22:15:42.59 ID:1QAad3dBO
人と人との絆は胃から始まるものである。

すっかり(o^∀^o)な気分になって、それからも ちょくちょくコンビニで会うと自分からコンニチハーと挨拶するようになった。

豚は胃時計に合わせて行動するのでコンビニに行く時間もまちまちだった。

彼女は昼間にレジにいることが多かった。

眼鏡のオーナーがいても もう恐くはなかった。好きな物を買うのだから堂々としていようと思った。

以前もきっと顔を合わせていたが お互い知り合ってから、週に2、3ぐらい彼女と顔を合わせるようになってきた。

そんなこんなで1ヶ月ぐらい経った時に、 たーくん と遭遇した。



54 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/24(土) 02:39:04.76 ID:v4MPGHBwO
その日コンビニへ行くと、

普段控えめに一番隅に停められていた軽自動車が入り口のすぐそばに停まっていた。


その車の中に たーくん がいた。

嬉しくて自然と笑みを顔に浮かべながら、車の横を歩き出すと

Σおおう(・∀・*)

車内の彼もこちらを見ていた。

ノ゛思わず手を振ると、恥ずかしそーうな顔で笑った。


ちょうど そこへ母親がやってきた。

笑顔で会釈し合うと、そのまま運転席に乗り込んだ。

これから病院に行くのか。

車が出るまで何となく見送っていると、方向転換をして車が出ていく寸前に たーくん が後ろを振り返って手を振ってきた。

久々に ぽかぽかした気持ちで店内に入り、アポ○とおっと○とを購入した。

じ○がは何となく最近買っていない。



>>次のページへ続く
 
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