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浮気した俺と、彼女のはなし聞いてくれ
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51 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 15:57:34.93 ID:TWQkSM4l
よんでくれてるひと、ありがとう。

過去を一人で振り返るのがまだ怖くて、誰かに聞いてほしかったんだ。

ここからさきは、ちょっと辛い・・・。

でも夜から飲みだから、それまでには頑張って終わらすよ。



52 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:05:10.64 ID:j2LIiilH
いそがなくても大丈夫

まだ話の途中だからアレコレ書かないけど、おいらも嫁にほしいと思ったぞw




53 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:08:26.76 ID:TWQkSM4l
間もなくして、一年記念日をむかえた俺達。

その日は運がいいことに、俺は休み。

「今までのお礼に、さきをたくさん喜ばそう。全部俺のおごりで、美味いものも食わせてやろう!」

って意気込んでた。

さきも喜んで、出かけることに賛成してくれた。


この日の選択、今でも正しいのか悪かったのか、わからないんだ。

せっかくの記念日、いい思い出を作りたいと思ったんだ。

さきに今までのお詫びと礼がしたかったんだ、あんなことになるなんて、思ってなかったんだ。

でも もし俺はこの日に戻れたら、全力で阻止するんだろうな。

悔やんでも、悔やみきれない・・・。


やばい、画面がぼやけてきた・・・。



54 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:17:16.56 ID:TWQkSM4l
その日は、さきがずっと行きたいと言ってた横浜の赤レンガ??なんとかってやつと中華街に行った。もちろん全部おごり。

男に出してもらうのが当たり前!みたいなクズ女たまにいるけど、さきは その真逆だった。

「しょうが一生懸命働いたお金でしょ!?だめだめ、ちゃんと自分のぶん出す!!」

これがさきの口癖だった。

でもこの日は、断固としてさきに出させなかった。

さきは申し訳なさそうにしつつも、すごい喜んでくれた。

肉まん、ラーメン、たくさんのものを食べ歩きした。さきは子供みたいに笑ってた。

夜は夜景も見に行った。

くじら?の背中???

忘れたが、こんなふうに呼ばれてる場所だ。

「きれーー!!あたし、ここに住みたいなあー」

そう言ってさきは寝転んだ。かわいかった。


「今日、ここに連れてきてくれてありがとう。ほんと最高の一日」

さきのこの言葉を聞いて、俺は嬉しかった。

連れてきて良かったと思えた。


少しでも、さきに対しての侘びと礼ができたかな、なんて思ってた。

そして帰り道、さきをいつもどおり家まで送ることにした。

もうかなり遅い時間で、あぶなかったしな。

信号わたって、歩道を歩いてるときだった。


ものすごい急ブレーキ音。

「あぶな・・・」

さきはそう言った気がする。

背中をすごい勢いで押され、俺ははげしく転んだ。

何が起きたかわからない。

反射的にすぐ振り返った。


さきがいなかった。

代わりにいたのは、道路からはげしく外れたトラックだった。



55 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:25:06.15 ID:TWQkSM4l
「え?なに?・・・え?」

情けないがマジでこんな声が出た。

目の前の光景を理解しようと、頭がものすごい速さで回転した。


でも理解できなかった。

さきは?トラック?なんで??なんで?さきは??

回転する頭の片隅で、こんなことばっか思ってた。

「きゃーー!!!」

夜中で通行人も少なかったが、たまたま近くにいたオバサンの悲鳴で体がビクッとなった。

無意識に走り出した。

「さき・・・??さき!!!」

さきはいた。初心者でもわかった。かなりの重症、いや重体だったと思う。

トラックの前方にさきは倒れてた。血もすごくて、足が変な方向に曲がってた。

血溜まりに膝をついた。

なんかここ水溜りがあるな、なんでだろう・・・とか思ってた。

たぶん混乱しすぎて訳がわからないまんまだったんだと思う。

でも、さきはまだかろうじて意識があったんだ。




56 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:31:12.43 ID:TWQkSM4l
「しょ・・・・」


ブルブル震える手を俺に差し伸べて、かろうじて俺の名前を呼んだ。

俺はその手を握った。

俺は声もでなくて、涙もでなくて、無表情だった気がする。

「しょう・・・怪我は・・・大丈夫・・・??」

口から血を出しながらさきは聞いてきた。

俺はいまだに声が出なくて、首を縦にぶんぶん振った。

そんな俺を見て、さきは微笑んだ。

そんな間にも、俺の脳みそは働かない。

なにこれ?ドラマ?映画??なんなの??そんなことばっか思ってた。

さきの手の力が抜けた。首もガクッとうなだれた。

「救急車!!!!!」

通行人が叫んだ。俺は動けなかった。

たださきの手を握って、ずっとさきを見てた。

少しずつ、さきの手が冷たくなってった気がした。

俺はさきが寒くならないように、すっとその手をさすってた。


ごめん、ここからは記憶が全くない。

さきの葬式も、覚えてない。

さきの葬式から二日たったあたりくらいからしか、あとは覚えてないんだ。



57 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:34:16.19 ID:TWQkSM4l
俺は家で吐きまくった。

体重も三日で五キロ減った。


あのとき、ひかれたのが俺だったら。

あのとき、コンビニにでも寄ってたら。

五秒でも時間がずれてたら。

むしろ、さきに出会わなかったら。


絶対に敵わない「もしも」をずっと考えてて、自殺もしようとした。

発見されて失敗したけど。


現実を現実と受け止められなかった。

現実は、ときにはドラマや映画よりも残酷だ。


俺はあの日、それを身を持って実感した。



58 :名無しさんの初恋:2013/01/02(水) 16:38:10.95 ID:TWQkSM4l
なんで書き込んだかというと、こないだ さきからの手紙が出てきたんだ。

一年記念日に書いたものだと思う。

俺を驚かせようと、俺の家に置いてたんだ。


一年も気づかなかったのは、さきと付き合ってたときにさきが俺んちに置いてたものを見ることすらできなかったから。

こないだ部屋を整理してたら、でてきた。

驚きすぎてマジで飛び上がった。


実話だが、釣りだと思ってくれてかまわない。

聞いてくれてるお前らのおかげで、なんか心の整理が少しできたよ。

簡単に、だけど、さきからの手紙の内容書くな。




>>次のページへ続く
 
カテゴリー:泣ける話  |  タグ:浮気・不倫, 泣ける話, 純愛,
 


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