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中学時代の仲間でかけがえのない人が出来た話
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355 :846:05/03/13 02:55:51 ID:A6Onm8YN
それから、数週間たった。

その間、彼らとは会わなかった。

仕事が忙しいとか、色々と理由を考えて断り続けた。

電話も鳴らなくなり、少し寂しい感じもしたが、あまり苦にはならなかった。


金曜日の夜(だったと思う)電話が鳴った。

「こんばんは、元気だった?」

ミカちゃんだった。

元気だよ、とそれだけ答えた。

「明日、花火大会あるから、みんなで見に行こうって話してたんだけど来るよね?」

まだ、忘れられて無かったようだ。

「そっかぁ、じゃ行くかな」

明るい声を作り出して答えた。


そろそろ顔を出してもいいかな?と考えていた矢先だったから、いいタイミングと言えばいいタイミングだった。

けど、溝がまた深くなっていたりするのが気がかりだった。


土曜日の夕方。

久しぶりに、お出掛けの儀式を始めた。珍しく香水など付けてみた。ドラッグストアで安売りしていたものだ。

いつもとは違う場所で集合ということになっていたので、そこに向かった。

着くと もういつもの面々が待っていた。

「久しぶりだな!」と、元気な声が飛んできた。

「あ!マフラー変えた?」

直美ちゃんも寄ってきた。


溝は深くはなっていなかったようだった。

普段通りの会話が続いた。

「うん、思い切って付けてみた。あまり うるさく無いからいいんだよ」

俺も何故か吹っ切れたように、普通に会話することができた。


そして、花火大会の会場に向かった。

人気の無い少し離れた場所だった。

そこに誰かが(久志だったはず。彼はマメなので こういう事に気が回る)持ってきたシートを敷いて花火を楽しんだ。

段々いいムードになってきたのか、他の4人は距離を縮めて座っていた。


俺は真ん中に座ってるだけだった。


居たたまれなくなった。

それに気付いたのか、ミカちゃんと直美ちゃんが話しを振ってくれた。それがまた嬉しかった。

高志と久志も話に加わった。

俺は忘れられていなかったんだ・・・。

そう思うと無性に嬉しくなった。

つづく



356 :846:05/03/13 03:17:32 ID:A6Onm8YN
だけど、違和感が無いわけでは無かった。お客さんになったような気分だった。

わがままな気がしたが、その気持は抑えられなかった。


そして、花火大会は もどかしい気持のままで終わった。


久志とミカちゃんが何かコソコソと話しをしていた。この後の予定を話していたのだろうか?直美ちゃんと高志のこの後が気になり、遠慮した俺は早めに帰った。


帰りにスーパーで買い物してると、直美ちゃんと高志に出くわしてしまった。

「よう!デートか?」

思わず言ってしまった。

「おう、ちょっとスーパーでデートだw」

これだ、こんな会話を待っていた。

「それはそれは、お前センス無いな。いい夜景が見えるとこ教えてやるから行けw」

俺も冗談を飛ばした。


「えー?どこどこ?」

直美ちゃんものってきてくれた。

「唐揚げと大学イモ食べながら、夜景見物かぁ。いいねぇ〜w」

3人で大笑いしたところで別れた。とても気持ちよかった。


突然、胸に詰まっていた物が無くなって、テンションが上がった。

家に帰ると、姉も花火大会に行ったらしく浴衣を着ていた。

「おー、似合うぞ!綺麗だ!」と姉を褒めて、部屋に入った。

しかし、上がったテンションをどうすることも出来ず、久しぶりに走ってみることにした。

レーシングブーツと革ツナギを出して。

脊椎プロテクターを装着した。

その出で立ちで、2時まで待った。

今考えると そんな格好して部屋で時間を待つ自分に笑える。しかもヘルメットを被っていたので尚更。

つづく



358 :774RR:05/03/13 03:22:00 ID:QMqhJ9bk
>>846
うぅ、恋の方は好転しそうに無いか。

乙です


359 :774RR:05/03/13 03:25:34 ID:MBF/O3fd
けっこう、残酷だよな。



361 :774RR:05/03/13 04:13:05 ID:PWgzEvOf
>>846
悲しいなぁ・・

花火大会で五人でいるのに孤独を感じるかぁ・・

半泣きしてしまった゜(ノд`)゜。


421 :846:05/03/16 00:02:31 ID:psWiZQPg
>>356からの続き

ふと時間を確かめると、もう朝の4時半になっていた。仕事のことをすっかり忘れていた。

急ぎ家に帰り着替えて仕事に出た。

なんだか、心が何かに満たされて、とても充実感があった。

仕事に力が入ったのは言うまでもない。

いつも以上に仕事がはかどった。


そして、あの日の事があった以前の自分に戻っていた。

クヨクヨ考えずにとにかく仕事に没頭しよう、そう思うようになっていた。



それから、3週間くらいは彼らと、毎週恒例の行事をしていた。

海にも行き、外でバーベキューをしたりした。

でも、やっぱり俺だけが少し浮いているような感じがしないでもなかった。

しかし、そんな彼らを見守り続けて行こう。そう思えばあまり心に障ることはなかった。


そして、仕事の話も普通にするようになっていた。

とにかく、その時が一番最高の時期だったと思う。

何もかもが楽しくて仕方がなかった。

しかし、直美ちゃんがあまり来なくなっていた。

少し寂しい気もしたが、楽しかったのであまり気にすることは無かった。


そして、お盆になった。

誰かが同窓会の算段をしていたらしくて、町の山の方にあるロッジを借りていた。

当日、懐かしい友人らが集まった。もちろん、いつもの面々も集まっていた。

みんな、酒を がぶがぶと浴びるように飲んでいたし、煙草もプカプカ吸っていた。

俺は酒も飲めないし、煙草もあまり吸えないから、焼きそばとおでんを食べていた。

飲んでもいないのに気持ち悪くなり、外の空気を吸気しに、外へ出た。

つづく


今仕事終わって帰ってきました。春が近づき、かなり仕事が忙しくなってきました。

空けることは多くなると思いますが、宜しくおつき合い願います。

ちょっと風呂入って飯食ってきます。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, すっきりした話,
 


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