初めての大学受験は全部落ちました。
欠席日数が多い僕は調査書のことを心配したりしましたが、どうやらほとんど関係なく、単に学力の問題でした。
けれど、その結果に僕は ほとんど落ち込んでいませんでした。
無事に高校を卒業することができて、それが自分でも とても嬉しかったんです。
小学校の時とも、中学校の時とも違い、いい思い出の卒業式になりました。
最後の日にやっと笑えた気がしました。
高校最後の2年間は決して意気揚々と登校することは ありませんでした。
時折 悲観的になったり、ふてくされたりしたこともありました。
3年生の時は、かつての同級生は卒業していました。周囲の目を気にして毎日学校に通うのは辛かったです。
元同級生やその親に見つかり話し掛けられても、黙って逃げてました。
僕が無事に卒業できたのは、両親、同級生、先生、色んな人のお陰でした。
新しい同級生は、他の同級生と同じように僕に接して話しかけてくれた。
先生は様々な機会に僕に目を掛け気にしてくれた。
両親は、お寺に行ったり色んな人に相談したりもして心配してくれた。
卒業式の日に、母が涙する姿をよく覚えています。
喜んでくれる周りの姿が嬉しく、僕は自分の学校に愛校心を持てるようになりました。
高校を卒業すると、同級生に誘われる形で予備校に入学しました。
僕は大学へ行くことを決めました。
同級生がいて1人じゃないことも心の支えになりました。予備校では かつての同級生の一人にも会いました。
何年か振りに対峙したので、向こうから話しかけてくれるまで気付きませんでした。
予備校の授業は受験用に良く構成されていると思いました。聞いていて勉強になりました。
一方で、自分は相変わらず高校の教科書を繰り返し読んでいました。
予備校の先生は一人一人個性的で話も面白かったです。
大学受験に対する心構えなど、勉強の励みになりました。
受験生時代に一生懸命夜遅くまで勉強していた話を聞かされると、つい感化されて真似したりしました。
2回目の大学受験は無事に終わりました。
自分なりに頑張ったのが運よく結果につながったのか、1回目の受験で落ちた学校にも合格することができました。
合格発表の日、高校へ報告に行きました。
何人もの同級生や先生が祝福してくれ嬉しかったです。
担任から近くの喫茶店に連れて行ってもらいコーヒーを ごちそうしてもらいました。
寿司を おごってくれる先生もいました。
自宅には、中学時代の教頭先生からも電話がありました。
予想もしていない人の祝いの言葉が とてもうれしかったです。
その日は同級生の家に久しぶりに たくさん集まって、次の日まで長い時間を共に過ごしました。
大学ではゼミやサークルに入り新しい友人ができました。
同じゼミだった友人とは資格試験の勉強を一緒に勉強するようになりました。
高校を留年していたこともあって、僕は普通の会社に就職できるか心配だったので、資格を取ろうと考えていました。
友人とは土日も一緒に勉強したり、遊びに行ったりしました。
とても楽しい思い出でした。
ゼミで知り合った友人のKはとても優秀で、頭脳明晰な彼に僕は単純に感心しました。
Kは、音楽やスポーツなど趣味も多彩で、僕に色々付き合って教えてくれました。
僕が入ったサークルは文化系のインカレサークルで、とてもゆったりした雰囲気で居心地の良い場所でした。
仲良くなったTは、とても話が上手で、いつも元気で一緒にいて楽しい存在でした。
Tはグルメで、良く一緒にお店に連れて行ってもらいました。
Tの趣味の世界も教えてもらい、秋葉原にも良く一緒についていきました。
Tは色々自分の話をしてくれましたが、僕は なかなか自分の話をすることができませんでした。
自分の高校時代などの話をしないことをTから指摘されると、心苦しい思いがしました。