2chの男女恋愛に関わる 復讐話寝取られ話旅スレ に特化した話題を掲載していきます。
easterEgg
 
 
 
 
 

俺を拾った女の話を書く
(2ページ目)  最初から読む >>

 

\ シェアする /


61 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:11:24.17 ID:AvmYbN9t.net
「7年だよ、7年!売れないバンドマンを支えた時間が、7年!たかお、分かるか?」

大分酔いが回っているようだった。口調が少し絡むような感じに変わってきた。

そろそろお開きに、と みどりを促し会計を済ませ部屋まで送っていった。



62 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:12:14.13 ID:AvmYbN9t.net
部屋に入ると みどりは吐いた。やはり飲み過ぎだったのだ。

みどりの吐しゃ物の始末をしていると、みどりは泊まってゆけ、といった。そして介抱しろと。

「それでこそ、五分と五分だ。」といった。

その男らしい言葉遣いに少し笑ってしまった。



63 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:12:59.28 ID:AvmYbN9t.net
俺は近くのコンビニで歯ブラシと替えのパンツ、そしてTシャツを買って部屋に戻ると みどりはローテーブルに突っ伏し眠っていた。

みどりをベッドに移しシャワーを借りて着替えを済ませた。

半日眠っていたせいか少しも眠くならなかった。

みどりは自棄になっているのだろう。


俺は みどりと元彼のことを考えた。

売れないバンドマンか、とひとりごちた。

元彼と俺は歳が違うだけで「売れないバンドマン」であることは同じだった。

彼女は淋しさを埋める必要があるのだろう。

もし彼女が俺で淋しさを埋められるのであれば、必要なだけ側にいよう。



64 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:13:33.48 ID:AvmYbN9t.net
よく眠っているみどりの顔を眺めながら、そう考えていた。



65 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:14:07.64 ID:AvmYbN9t.net
俺は眠れない時間を埋めるべく、今朝諦めた本を手にとってみどりが起きるまで読みふけっていた。



66 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:14:53.09 ID:AvmYbN9t.net
「あ、生きてた」

みどりが目を覚ますと、俺は笑いながら言った。

「特製黒酢ジュース飲む?二日酔いには最適だよ。」

俺は得意げに言った。



67 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:15:33.50 ID:AvmYbN9t.net
ありがとう、そう言う代わりに みどりは俺を抱きしめた。

みどりは俺に口づけをし、彼女の求るがままに俺たちは ひとつになった。


俺たちの交際はこうして始まった。



68 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:16:20.70 ID:AvmYbN9t.net
それから、俺とみどりは同棲生活を送った。

俺は仕事の少ない時期にかかっていたので退屈な時間を彼女の部屋で過ごした。

必要なものを購入して、食事の準備をして みどりの帰りを待った。

初めて居酒屋に行った時にみどりが注文していた料理から好みを推測し、そこから味を組み立てていった。

時には朝に食べたいものをリクエストしてもらい、少しずつみどりの好きなものの傾向を学んでいった。




69 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:16:52.41 ID:AvmYbN9t.net
彼女は いつも喜んでくれた。

調味料が少しずつ増えていった。増えていく調味料を眺めるのが何故だか誇らしく思えた。

食材にかかった費用は頑なに断わった。

俺は彼女に必要とされている事を感じたし、それに応えられる自分が嬉しかった。



70 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:17:56.58 ID:AvmYbN9t.net
食事が終わると いつも2人で借りてきた映画を見た。

映画はみどりが選んだ。彼女が選ぶ映画はどれも面白かった。

普段映画など見ない俺には全て新鮮に映ったし、そんな映画を知っているみどりを凄いとも思っていた。

2人で映画の感想を話したり、たまには酒も飲みにいった。



71 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:19:07.50 ID:AvmYbN9t.net
楽しかった。



72 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:20:10.38 ID:AvmYbN9t.net
こんな生活がずっと続けばいいと、心の底から思った。

彼女の淋しさを埋められたら、何て思っていた自分が恥ずかしく思えた。

必要とされているのかどうかなど、もう、どうでも良かった。

彼女との時間は失う訳にはいかない、大切なものに変わって行った。俺が彼女を必要としていたのだ。


けれども物事は そういつも上手く運ぶわけではなかった。



73 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:21:24.26 ID:AvmYbN9t.net
その日は何の不穏の予感もない、いつもと変わらない普通の日だった。

みどりを仕事に送り、掃除をすませ、買い出しに出かけてひと息ついた時のこと。


Dから電話がかかってきた。恐らく練習の打ち合わせだろう。電話に出ると相変わらず要件を伝えるだけの簡素な内容だった。

今度の音合わせに新曲を持ってくるから、〇〇というバンドの〇〇というアルバムの何曲目を聴いておけ、とのことだった。

俺たちの音楽の意思疎通は いつもこんな感じだった。Dがリズムのイメージを既存の曲で指示をする。

俺はそのイメージにアレンジを加えたものを複数用意してくる。あとは、Dが勝手に気に入ったものを選択して曲に組み込む。

音合わせをして思い描いたものと違えば、また別の曲を聴けと指示をする。



74 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:22:15.12 ID:AvmYbN9t.net
俺は経験からドラマーは主張しない方がバンドはうまく行くことを知っていた。

バンド内の力関係は だいたい曲を作る奴が握っている。

そしてドラマーがアートを主張し始めるとだいたいギターと衝突する。

慢性的な人手不足のドラムというポジションで、ドラマーがバンドを辞めさせられると言うことは、下手くそか、主張が強いかのどちらかだ。



75 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:22:54.49 ID:AvmYbN9t.net
俺はDから指定されたアルバムを借りにレンタルショップに行ってみようかと考えたが、みどりの部屋のCDもなかなかの品揃えだ。

もしかしたらあるかも知れない、と普段見向きもしない棚に同じタイトルを探した。



77 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:25:11.77 ID:AvmYbN9t.net
そこで、ふと違和感を感じるCDがあった。

綺麗に揃えてあるCDの中に、タイトルが見えないように逆さにしまってある一枚があった。

しまい間違えたのかな、と表に直すために手にとったCDのタイトルを見て俺は驚愕した。



80 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:28:25.36 ID:AvmYbN9t.net
俺たちのバンドのアルバムだった。

何故こんなものが ここにあるのだろう。



81 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:29:17.91 ID:AvmYbN9t.net
このCDは先日のライブ会場で販売されたものだった。レコード屋に置いてあるものではない。

そもそも、俺はみどりに自分のバンド名を明かしていなかった。元彼がバンドマンということでバンドの話は極力しないように努めていたし、聞かれもしなかった。

友達からもらったものなのかも知れない、そう考えてもみた。

けれども、それでは何故この一枚だけ隠すように裏側にしまってあったのかと考えると明らかに不自然だった。

このCDはあの日、つまりみどりと出会った日のライブに来ていなければてに入らないものだった。

様々な憶測と逡巡の末に辿り着いた結論。



82 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:29:55.90 ID:AvmYbN9t.net
それは、みどりは俺のことを知っていた、ということだった。



83 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:30:45.65 ID:AvmYbN9t.net
けれども何故それを隠しているのだろう。それが分からなかった。

隠すからには隠すだけの理由があるのだろう。

その理由は自分の知ってる情報だけでは推測すら出来なかった。


しかし、一点、みどりと付き合うに至ったきっかけ、見ず知らずの男を部屋に泊めたこと、この部分は少なくとも見ず知らずではなかったということだ。

合点がいった。

やはり そんなことなどあり得ないのだ。



84 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:31:28.37 ID:AvmYbN9t.net
正直に言えば、気にはなった。

気にはなったが隠していることを問い詰めても、それで分かった事実が真実とは限らない。

話すべき時が来たら話すだろうし、話さないならそれは大した話ではないのだろう。

取り出したCDを裏向きにしたまま元の位置に戻した。



85 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:32:39.41 ID:AvmYbN9t.net
そして自分は どうだと考えた。

特に何かを隠しているつもりはない。ただ敢えて言わないでいることはある。

正直、その話は聴かされて楽しい話ではないし、みどりの興味がある話でもないと考えていた。

でも、彼女が聞きたいか聞きたくないか、興味があるかないか、その判断を俺がするのは やめようと思った。

話した上で判断して貰えば良いと考え直した。




86 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:33:26.94 ID:AvmYbN9t.net
みどりが帰ってきたら話してみよう、俺が夢にうなされる原因となった話を。

過去に犯した些細な過ちが、人生に少なからず影響を及ぼす、そんな話を。

みどりの隠し事が過ちを孕んでなければ それでいい。

けれども、後ろめたさを感じているならば、自らの意思で話したほうが良いのだ。

彼女が いつか話をしてくれる。

その呼び水になってくれるのなら、そう考えていた。



88 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:34:30.12 ID:AvmYbN9t.net
遅くなってごめんと、みどりが帰ってきた。

食事の準備をする気になれなかった俺は、今日は飲みに行かない?と誘ってみた。

行く行く、とふたつ返事で はしゃぐ彼女を見ると心が重くなった。



90 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:37:12.94 ID:AvmYbN9t.net
いつもの居酒屋に着いて軽く乾杯をかわし、料理もあらかた食べた頃合いを見て、俺は聞いて欲しい事がある、と切り出した。

なにを改まってと笑ったみどりの顔に微かな緊張が見てとられた。

俺は夢にうなされる、その理由について掻い摘んで話し始めた。



91 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:38:03.82 ID:AvmYbN9t.net
高校の時、好きな娘ができた。初恋だった。

彼女は俺の親友の事が好きだった。けれども、親友には他に好きな娘がいた。

結局、俺と彼女は それぞれの思いを遂げることなく、高校時代が終わった。

「なにそれ、よくある話じゃん」

みどりは笑った。

続きがある、と俺は話した。



93 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:39:00.29 ID:AvmYbN9t.net
高校卒業後、その娘は職場の上司と不倫をした。

上司は親友に似ていた。

幼い恋を上手に終わらせられなかった彼女は、親友の影を上司に重ねて不倫に溺れていった。

やがて不倫は露見する事となり、彼女は上司と別れさせられた。

上司との子の堕胎を条件に訴訟を免れた彼女は、心の傷を埋めるべく他の男達の間を転々としてゆく。


男達と関係を結ぶたび彼女は子を宿した。子を宿すたび彼女は堕胎を迫られた。堕胎をさせると男達は彼女から逃げていった。

3人目は堕胎をさせられる事はなかった。けれどもやはり男は逃げていった。

彼女は子を産むと、やがて子供の存在は彼女の家計を圧迫していった。

そして身体を売り生計を立てねばならぬ程に彼女は身をやつしていった。



94 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:41:38.17 ID:AvmYbN9t.net
「その娘は気の毒かもしれないけど、たかお君 関係ないじゃん。」

みどりは擁護してくれた。



95 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:42:31.47 ID:AvmYbN9t.net
「実は卒業後 その娘と2回会ってるんだ。不倫発覚直後と転落してしまった後に」



96 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:43:23.39 ID:AvmYbN9t.net
一度目に会ったとき、俺は その娘の転落を予感した。いや、誰が見てもそう感じただろう。

俺は助けたいと思った。方法は問わない。彼女が望む通りにしてやりたいと思った。

けれども彼女は それを拒んだ。

彼女にとって俺の存在など何の助けにもならないことを、俺はこの時 思い知った。



97 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:44:27.43 ID:AvmYbN9t.net
二度目の時、彼女は金を借りに来た。

いや、正確には身体を売りに来たのだ。

俺は彼女の希望通りに金を渡した。

勿論、彼女を抱くことはなかった。

そして その時に初めて彼女の転落を知った。

外れるべき俺の予感は、俺の予想を超えた悪い形で当たってしまっていた。



98 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:46:44.40 ID:AvmYbN9t.net
一度目、二度目に共通して彼女に頼まれたこと、それは、彼女が好きだった俺の親友にだけは、話が漏れないようにしてくれ、ということだった。

彼女にとって親友は いつまでも特別な存在である事に、俺は人知れず傷ついていた。



99 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:48:25.86 ID:AvmYbN9t.net
俺は彼女の頼みを一度目は守った。

けれども、二度目は裏切った。

拭いきれない親友への劣等感と嫉妬を事あるごとに思い出させる彼女の願いに、俺は冷静な判断を失っていた。

そして、彼女を傷つける目的で彼女との約束を破った。

やがて その目的は、彼女の自殺という形で果たされる。

無論それは俺が望んだ形からは かけ離れていた。



100 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:49:10.29 ID:AvmYbN9t.net
みどりは押し黙ったまま真剣な表情で話を聞いていた。



101 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:50:11.24 ID:AvmYbN9t.net
「その娘との最期のやりとりが少し形を変えて、今も時々夢に出てくるんだ。

彼女は電話をかけてきて俺を罵倒する。

弁解をしようとするが、俺の思いは声にならない。

声を出せないうちに呼吸も出来なくなっていく。

このままでは不味いという焦りから、ひたすらに声を出そう、声を出そうと繰り返す。

それでも やはり声は出ない。

そうしているうちに やっと目が覚めるんだ。」



102 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/21(日) 01:51:14.96 ID:AvmYbN9t.net
「あの、アーーッ!ってやつだよね」

そう、と俺は答えた。

「でも、その娘は本当に自殺だったの?死因は分からないって言ってたよね?」




>>次のページへ続く
 
カテゴリー:人生・生活  |  タグ:泣ける話, 修羅場・人間関係,
 


\ シェアする /


関連記事

 
































easterEgg記事特集ページ

 

こちらもどうぞ

 

 

カテゴリー

 

 
 

殿堂入りのおすすめ記事

 
 
 

新着記事

 
 
 

おすすめ記事2

 

 

人気記事(7days)

 

 

新着記事