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幼馴染の男の子の話
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127 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:47:17.79 ID:aFMMewx00
やっと私は思い出した。
健介にひどいことした事を。
128 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:48:26.38 ID:aFMMewx00
健介の小学校からの5年間の思いを私のずるい行動で無駄にした事を。
結果 圭子も彼氏と別れて今は一人になってしまった。
あの時健介と圭子が会ったら、きっと二人はうまくいったような気がする。
でも、それを無理やり引き裂いたのは、この私。
そして、私だけ毎日楽しく暮らしてる。人の気持ちも何も考えずに。
129 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:49:41.88 ID:aFMMewx00
健介は私の事本当に好きなのかな?
なんで私とつきあってくれたのかな?
圭子に振られたあとだから寂しかったのかな?
圭子は私の事どう思ってるんだろう?
圭子も実は健介に会いたかったんじゃないかな?
私さえいなければ、二人はうまくいったのかな?
なにより、自分の好きな健介の気持ちを踏みにじってるのは、私だ。
私は自分の事だけ考えて、周りの人をみんな不幸にしたのかな?
そんな事を圭子に手紙もらった日、考えて夜なかなか寝れなかった。
131 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:50:40.46 ID:aFMMewx00
いろいろ考え込むうちに
もう引き返せない。私はこのまま健介と仲良くなるんだ。健介と一緒の時間はもう失いたくない。
と開き直ってしまった。
もう、悩んでもしょうがない。このままいこう。健介もいつも楽しそうにしてるから、私の事きらいじゃないはず。
そう自分に言い聞かせて無理やり納得させた。
やっと私は思い出した。
健介にひどいことした事を。
128 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:48:26.38 ID:aFMMewx00
健介の小学校からの5年間の思いを私のずるい行動で無駄にした事を。
結果 圭子も彼氏と別れて今は一人になってしまった。
あの時健介と圭子が会ったら、きっと二人はうまくいったような気がする。
でも、それを無理やり引き裂いたのは、この私。
そして、私だけ毎日楽しく暮らしてる。人の気持ちも何も考えずに。
129 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:49:41.88 ID:aFMMewx00
健介は私の事本当に好きなのかな?
なんで私とつきあってくれたのかな?
圭子に振られたあとだから寂しかったのかな?
圭子は私の事どう思ってるんだろう?
圭子も実は健介に会いたかったんじゃないかな?
私さえいなければ、二人はうまくいったのかな?
なにより、自分の好きな健介の気持ちを踏みにじってるのは、私だ。
私は自分の事だけ考えて、周りの人をみんな不幸にしたのかな?
そんな事を圭子に手紙もらった日、考えて夜なかなか寝れなかった。
131 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:50:40.46 ID:aFMMewx00
いろいろ考え込むうちに
もう引き返せない。私はこのまま健介と仲良くなるんだ。健介と一緒の時間はもう失いたくない。
と開き直ってしまった。
もう、悩んでもしょうがない。このままいこう。健介もいつも楽しそうにしてるから、私の事きらいじゃないはず。
そう自分に言い聞かせて無理やり納得させた。
132 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:51:54.96 ID:aFMMewx00
健介とは平日はあんまり会わなかったけど、週末の土日は ほとんどあってた。
土曜日は まだ午前中は学校がある時代だったので、昼から会った。
二人とも、バイトもしてない高校生なので、お金はなく 出かけるのも月に1回遠出するぐらいで、あとは近所散歩したりとかしてた。
一緒にいるだけで、いつも楽しかった。
私のうちから歩いて10分で海につく。
寒いときはあまり行かなかったけど、少しあったかくなってくる といつも海岸で座り込んで話してた。いろんな話しした。
ずっと海岸で話してるだけで1日終わるときもあった。
でも、いつも楽しかった。
話すことない時は、海岸で二人して寝転んでた。話さなくても心地よかった。
134 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:53:20.74 ID:aFMMewx00
健介の優しさは なんだか新鮮だった。
道歩いてて、綺麗な花が咲いてて、私が『ねえねえ、あの花きれいやね。たまには私にお花とかプレゼントしたくならん?すぐ近くにキレイなお花が咲いてるよw』っていうと、
『あいつも種から必死こいてやっと花が咲くまでになったんやろ。枯れるまで咲かせてやっといてやっとこうぜ。花欲しかったらお店に売ってるやんか。』とか笑顔で言われて、道端に咲いてる花にまで優しいのか・・・って、感動した記憶がある。
それで、次会う時には花を買ってきてくれた。こっちにも感動した。
今考えると、健介ものすごくクサイな健介wwww
136 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:56:53.95 ID:aFMMewx00
高校2年の4月の下旬ぐらい・・・
ある日、健介と二人で近所を歩いてると、高校生3人に取り囲まれた。高校生だって事は制服でわかった。
相手は完全なヤンキーだ。みただけで、悪そうってのがわかる。
でも健介なら3人でも勝てるんじゃないかな?って勝手に思った。
3人はあきらかに健介を挑発してた。
137 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:57:50.15 ID:aFMMewx00
でも健介は何もしないし何も言わない。険しい顔をして、私をかばうように自分のうしろに手で押しやった。
そのうち3人は財布だしたら許してやるって言い出した。
健介がこんな奴らに財布なんて出すはずがないって思ってたけど、あっさり出した。
少ない中身を小銭まで全部とられた。
『それでいいやろ、通してくれ』といっても3人は通さない。
健介は土下座を要求された。
138 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:58:36.75 ID:aFMMewx00
こんな奴らに土下座する健介なんて見たくない。
健介はいつだって、正しいことしてきた。弱い人を助けて悪い奴をやっつけようとしてた正義の味方みたいな奴だ。なんでこんな奴らに・・・って思ってると
健介は土下座した。
土下座した健介を3人は何回も蹴った。
こいつおもしろくねーな、なんかしらけたな・・・って言いながら3人はどこかに消えた。
139 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 14:59:54.07 ID:aFMMewx00
『なんか変なのに巻き込まれてゴメンな。』ってなぜか健介は私に謝ってきた。
健介の口からは血が出ていて、シャツも血で汚れていた。
自分で血に気がついて、『ちょっとついて来て』といい、すぐ近くの公民館の横の公園で口を洗ってた。
その後、いつもの海岸へいった。
隣同士座ってたけど、私は ずっとだまってた。
健介も私が下むいて何も言わないから、話しかけるのやめて、隣で寝転んだ。
140 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 15:00:55.35 ID:aFMMewx00
なんだか、悔しくて、悔しくて、涙がでてきた。
健介、あんな奴らに絶対負けないはずなのに、戦わないのも悔しいし、あの場にいて怖くて何もできない、言えない自分にも悔しかった。
健介だけ痛い思いしてるのもイヤだった。
いろんな感情で、涙がでてきて とまらなくなった。
健介は一言『ごめんな』って言ったまま、それから何もいわず、私の横で寝転んでた。
141 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 15:01:58.70 ID:aFMMewx00
やっと涙が止まった。
私は健介の顔を見れなかった。
でも、どうしても言いたくて、何もできなかった自分に悔しいのも全部健介にぶつけた。
目の前の海を見ながら大きめの声で言った。
『どうして戦わなかった?あんな悪い奴らの言いなりになって、お金とられて 土下座までして、結局蹴られて怪我までして。同じ負けるなら、戦ってほしかった。健介情けないよ・・・』
言ってるうちにまた涙が出てきた。
最後のほうは泣きながら言った。
142 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 15:02:40.29 ID:aFMMewx00
寝転がってた健介は起きて、私の横にすわってくれた。いつもより距離が近かった。
いきなり私の肩を両手でつかんで、自分のほうに私を向けた。
私の目を見ながらゆっくり話してくれた。
143 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 15:03:55.74 ID:aFMMewx00
『あの時、やばいって思った。相手3人だし。
ゆみがどうやったら無事に この場を抜けれるかだけ考えた。
走って逃げようかと思ったけど、女の子の足じゃつかまりそうだし、俺も走りは遅い。
ケンカしようかとも思ったけど、3人いると俺まけるかもしれないと思った。
だから、あいつらのいう事全部きこうと思った。
お金だせばどこかにいくかと思った。
いう事きいて土下座すれば どこかに行くかと思った。
でも結局蹴られた。
でも、蹴られたのは俺だけだった。
ゆみは怪我してないし、さわされてもない。
だから よかったと思った。
144 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 15:04:50.63 ID:aFMMewx00
でも それでゆみは泣くほど傷ついたんだな。
俺はゆみの彼氏だもんな。あんな情けない姿は見たくないよな。
俺、頭わりーから、あんな行動しかとれなかった。
ごめんな、泣かせて。
ゆみの気持ち全然考えてなかった。ごめん。』
今はもう記憶がうすれて思い出しながら書いてるので、はっきり覚えてないけど、たしかそういう事を言ってくれた。
私の肩を両手でつかんだまま、目線をあわせて、ずっと目を見て言ってくれた。
健介、ちょっと力が入ってた。肩が少しだけ痛かった。
145 :名も無き被検体774号+:2012/07/02(月) 15:05:56.72 ID:aFMMewx00
私は自分が情けなくなった。
健介は私の無事だけを考えて、あんな奴らにお金とられ、土下座までして、怪我させられても我慢してた。
あの負けず嫌いの健介が・・・
学年で自分より腕相撲が強い人がいると、何ヶ月かトレーニングして必ず倒してきたし、
授業中もよく空気イスしてたし、体育の時間のサッカーでもバスケでも、負けると泣きそうになって本気で悔しがってた健介が。
私の為に、私の無事だけ考えて なにもかも我慢してくれた。
>>次のページへ続く
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