誰にもいえなかった恋愛を終わらせてきた
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13 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:54:23.91 ID:8VuzrbeF0
それからアルマーニは毎日店に来た。
アルマーニが店に来てくれたとき、私は一応必ずアルマーニに電話をした。
『来てくれてありがとう』って。本当に義務的かつ機械的な電話だったけど、私のなかでそれは必ずやった。
アルマーニとセックスしてしまったけど、アルマーニは私のなかでお客さんだったから。というかお客さんでしかなかった。
あの日のことは ただの間違い。
ある日、アルマーニとの電話を切ったあと、付け麺から電話がかかってきた。
初めてかかってきて、動揺した。
電話はとらなかった。
何を言われるのか、怖かった。
14 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:54:45.08 ID:8VuzrbeF0
私は毎日『今日もまたホテルに行くんだろうか』って怖かった。
アルマーニと関係をもってしまってから一週間後、誰にもなにも言わず店を辞めた。
辞めた次の日すぐに、アルマーニから電話があった。
『店辞めたの?なんで言ってくれなかったの?』
夜の仕事は楽しかったけど、もうアルマーニから逃げたかった。二度とホテルに行きたくなかった。
好きでもない男の人、高いスーツや時計、車がなかったら、何もない、きもいおっさんに抱かれて、お金を貰うほど困窮もしていない。
お金をもらったことに味をしめたわけでもない。だから辞めた。
でも本当の理由は言わなかった。多分勉強が忙しくて〜とか言ったと思う。
そこから何度か連絡もあったけど、無視した。
15 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:55:19.06 ID:8VuzrbeF0
彼氏とは相変わらず仲良くやってたけど、アルマーニのことがあって、ラウンジのこと自体辛かった。
そのころ、二個上の彼氏は卒業シーズンにかかっていた。
それと、学部の先輩が、うちの大学の近くのさびれたスナックに後釜を探しているので、どうしても1に働いて欲しいと頼まれた。
時給は前の3分の一くらいになるが、営業もしなくていいし、すごく楽なバイトだし、学校のすぐそばだから便利だという話だった。
ラウンジでバイトしながら、居酒屋でバイトしている堤だったので、ここにきてやっと堂々とスナックでバイトしていると、嘘を無くすチャンスでもあったから、それに乗っかった。
親にも彼氏にも、そのときにやっとスナックでバイトを始めると言った。両者とも、先輩の紹介だし、とくに心配もしていなかった。
それから、そのスナックの名前をAとする。
それからアルマーニは毎日店に来た。
アルマーニが店に来てくれたとき、私は一応必ずアルマーニに電話をした。
『来てくれてありがとう』って。本当に義務的かつ機械的な電話だったけど、私のなかでそれは必ずやった。
アルマーニとセックスしてしまったけど、アルマーニは私のなかでお客さんだったから。というかお客さんでしかなかった。
あの日のことは ただの間違い。
ある日、アルマーニとの電話を切ったあと、付け麺から電話がかかってきた。
初めてかかってきて、動揺した。
電話はとらなかった。
何を言われるのか、怖かった。
14 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:54:45.08 ID:8VuzrbeF0
私は毎日『今日もまたホテルに行くんだろうか』って怖かった。
アルマーニと関係をもってしまってから一週間後、誰にもなにも言わず店を辞めた。
辞めた次の日すぐに、アルマーニから電話があった。
『店辞めたの?なんで言ってくれなかったの?』
夜の仕事は楽しかったけど、もうアルマーニから逃げたかった。二度とホテルに行きたくなかった。
好きでもない男の人、高いスーツや時計、車がなかったら、何もない、きもいおっさんに抱かれて、お金を貰うほど困窮もしていない。
お金をもらったことに味をしめたわけでもない。だから辞めた。
でも本当の理由は言わなかった。多分勉強が忙しくて〜とか言ったと思う。
そこから何度か連絡もあったけど、無視した。
15 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:55:19.06 ID:8VuzrbeF0
彼氏とは相変わらず仲良くやってたけど、アルマーニのことがあって、ラウンジのこと自体辛かった。
そのころ、二個上の彼氏は卒業シーズンにかかっていた。
それと、学部の先輩が、うちの大学の近くのさびれたスナックに後釜を探しているので、どうしても1に働いて欲しいと頼まれた。
時給は前の3分の一くらいになるが、営業もしなくていいし、すごく楽なバイトだし、学校のすぐそばだから便利だという話だった。
ラウンジでバイトしながら、居酒屋でバイトしている堤だったので、ここにきてやっと堂々とスナックでバイトしていると、嘘を無くすチャンスでもあったから、それに乗っかった。
親にも彼氏にも、そのときにやっとスナックでバイトを始めると言った。両者とも、先輩の紹介だし、とくに心配もしていなかった。
それから、そのスナックの名前をAとする。
16 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:55:44.55 ID:8VuzrbeF0
ラウンジのバイトを辞めたのは突然だったので、お客さんとは連絡をとっていなかった。
Aは、本当にお客さんがこなかった。ママが趣味でやっているような店だった。客が0で、『こんな日もあるわよね』って言いながら一日が終わる感じ。
ママはバイトをホステスではなく、女子大生として見てくれていたので、お酒は飲み過ぎたら怒られるし、飲ませたり触ったりするお客さんは帰らせるし、一々単位のことや、日々の生活のことを報告しなければならない、お母さんのようなママだった。
四月になると、彼氏は東京の企業に就職して、遠距離恋愛になってしまい、なんとなく別れてしまった。
四年弱付き合ったが、大学生活が楽しかったので、そんなにさみしくはなかった。
17 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 02:56:19.27 ID:8VuzrbeF0
ある日、付け麺から急に電話がかかってきた。
というかかかってきていた。気付かなかったので、翌日の夕方にかけ直してみた。
店を辞めたことは知っているはずなのに、今さらなんの用事か気になったから。そしたら他愛もない話だった。
話の流れで『今はバイトは?』って聞かれたから、大学の近くのAっていうスナックで働いてるって言った。
付け麺がXX大学の近くに住んでいることをすっかり忘れていた。
付け麺はAに行きたいって言ってくれた。
でも正直イヤだった。付け麺の知り合いのアルマーニから逃げるためにバイトを辞めて、新しい人間関係の中で、Aは心地よかったし、ラウンジで働いてたことは無かったことにしたかったから。
18 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 03:20:06.66 ID:8VuzrbeF0
でもそれほど日を待たずに、付け麺は来てくれた。
それからというもの、Aは週一くらいでしか働いてなかったが、私が働いている日は毎日ケーキを持って、来てくれた。別にケーキなんか好きじゃなかったけど。
最初にケーキを持ってきてくれたとき、
私「わーい!ありがとう!みんなで食べよっか〜」
付け麺「え?みんなで食べるの?」
私「え?」
ってなってから、持って帰って自宅で食べるようになったw
家族は毎回持って帰ってくるケーキを楽しみにしてたw
19 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 03:20:28.59 ID:8VuzrbeF0
いつからか、付け麺が店に来てくれることが楽しみになった。
ほかにお医者さんや弁護士さんとか、難い話をしてくれるお客さんより、付け麺のほうが楽だったのもある。
その店には一応ボーイがいて、付け麺はボーイの男の子とも仲良くしてくれてた。
お客さんが来なくて、ママもいなくて、ヒマなとき、ボーイの子はいつも「付け麺さん呼びましょうよww」とか言ってた。
21 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 04:33:08.57 ID:8VuzrbeF0
確かに付け麺の話は面白かった。
たとえば毎回トイレから出てくると、トイレに備え付けてある麺棒とかを取ってきて、『1ちゃん、これ、俺からの気持ち。』って渡してきたり。
店でマシュマロ出したら『なにこれ?タンポン?』って言ってきたり。
ご飯行ったり、店に来てくれる回数が増える度に、少し不安になった。身体を求められたらどうしようってことだ。
私はお金を払ってもらう罪悪感があった。だから、付け麺にはよくお笑いのDVDとか、ハンカチとか、ネクタイとか、シャンパンとかプレゼントするようにした。
それで自分の中でプラスマイナス0にしようとしていた。
その日、付け麺にシャンパンをプレゼントした。二人で飲んだから、結構酔っ払った。
付け麺は いつも一緒に店を出て、駅まで送ってくれるんだけど、その日 急に手を握ってきた。
酔ってるから、どさくさにまぎれてって感じなんだろうけど、少し怖かった。
このままどこかに連れていかれるんじゃないか、って、アルマーニのときの恐怖がよぎった。
でもちゃんと駅まで送ってくれて、解散した。
20 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 04:02:27.70 ID:???0
アルマーニはもう出てこないといいな・・・
22 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 04:35:15.27 ID:8VuzrbeF0
>>20誰も見てないと思ったから本当にありがとう!!
五月になって、ラウンジで貯めてた貯金額も不安になってきた。
ちょっとほかにもバイトをしたくなって、知り合いのママの店で、週三回アルバイトすることになった。
その店の名前をスナックBとする。
Bは前のラウンジと近かったが、そこは繁華街。何百軒も立ち並んでいるし、そのスナックは安さゆえ、そこそこの人気店ではあるものの、とても小さく、知る人ぞ知るという感じの店だった。
ある日、事件が起きた。
Bにアルマーニが来たのだ。アルマーニと私は目が合ってすぐに、お互い「なんでここにいるの?」って感じになった。
アルマーニは取引先のひとと一緒に来ていた。その人は多分50代くらいのステキなおじさんって感じの人だった。
その人はいつもワインを飲むから、ワインって名前にする。
ワインさんは よくBに来ていた。けど、ワインさんが何の仕事をしているのかすら知らなかったから、アルマーニと知り合いだなんて知らなかった。
その日一日は本当に気まずかった。アルマーニはワインさんの前でおとなしくしつつも、終始「なんで1がこんなところに?」っていう雰囲気だった。
23 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 04:42:07.09 ID:8VuzrbeF0
その次の日、Aで付け麺と会って、アルマーニがBに来たことを話した。
付け麺はワインさんのことも知っていて、アルマーニさんと1は何を話したのか、とか、俺の話は絶対にするなとか、まだアルマーニさんと1は連絡をとっているのか、とか、俺がAに行ってることは絶対に言わないでくれと言われた。
それからしばらくして、Bにワインさんが一人できた。
ワインさんは面白そうに「1ちゃんは、アルマーニの元カノなんでしょ?」って言ってきた。
アルマーニは私とセックスしたことを、ワインさんに言ったんだ。
本当に誰にも知られたくないことだったし、あんなこと、思い出したくもなかった。彼女なんてキレイなものじゃない。
「いえ、お客さんですよ^^」と にこやかに応えたけど、ワインさんは「アルマーニは1ちゃんは元カノって言ってたよ」と言っていた。
酔った勢いで一回してしまって、お金をもらって、そのせいでバイトも辞めてしまって、これが彼女なの?そもそも既婚者でしょ?
もしかして、この関係ってホステスとお客さんの間では結構ありうる話で、それをキレイに彼女って言ってるだけなんじゃ?
私たち大学生が想像する、彼氏彼女の関係とは、全く違うじゃん。
24 :私事ですが名無しです:2012/03/27(火) 04:42:41.88 ID:8VuzrbeF0
ある日、付け麺が11時くらいにAに来た。明らかに酔っていた。さっきまでアルマーニと飲んでいたらしい。
付け麺
「ほんとに1ちゃんのこと愛してるからー。まじでー。1ちゃんのお父さんより、俺のほうが1ちゃんのこと愛してるからー。
でも1ちゃんはアルマーニさんの元彼女やからー。俺はここに来たらだめなんだよー。なんで俺こんなセコイことしてるんだろ」
付け麺は酔ってたし、こっちは「はいはい」って感じでスルーしてたけど、そのとき初めて付け麺が私のこと「好き」とか「愛してる」って言った。
そのときはただ「何言ってんの、このおっさん」くらいにしか思ってなかった。そもそもアルマーニの彼女じゃないし。
その日の帰りも、付け麺は駅まで私の手を握ってきた。
>>次のページへ続く
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