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「娘さん下さい!」って言いに行くww
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91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 14:58:47.28 ID:4QDc0c6v0
「○○ちゃんか?」

彼女は笑って頷いた。

そしてノートを取り出すと「暗いから筆談で」と書いた。

おいおい、今はほって置いてくれよなんて思った。でもお構いなし・・。

「仕事の帰りですか?」

変わらず綺麗な字を書くもんだなと感心しているのもつかの間、「お酒臭いよ」と書かれた。

そんな匂うかなと思いながら俺も自分のペンを取り出してノートに書き込む。

「社会に出れば分かる」

「体は大事にしないと」

「言うようになったね」

久しぶりの筆談だった。

パソコンばかり打っていたので文字を書くのも久しぶりだった。


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:00:43.31 ID:4QDc0c6v0
「それにしても久しぶりだね」

「そうだね」

「でも高校生がこんな遅くに出歩いてていいのかよ」

「遅いってまだ九時だよ」

「十分遅い」

「友達と遊んでたの」

「夜遊びも程ほどにな」

「厳しいよ、先生」

「でも元気そうで何より」

「元気じゃないよ」

「どうして?」

「先生がずっとメールくれなかったから」

彼女の顔を見る。悪戯に笑っていた。


97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:01:28.03 ID:4QDc0c6v0
ああ、あの時のことか・・。

「あの紙なくしちゃったんだよ」

バレバレの嘘。文字も焦っていた。

「じゃあ、今日は教えて」

そう書くと彼女は携帯を取り出した。俺は参ったと言わんばかりに携帯を取り出す。そしてお互いに交換する。

当時はいい年こいてアドレスに付き合っていた彼女の名前を入れていたんだが、案の定彼女に突っ込まれた。

「彼女さんの名前?」

「そうだよ」

「先生モテるね」

「どこがだよw」

「私は彼氏の一人も出来ないよ」

「意外と可愛いのに」

ちょっと調子に乗って意地悪を言う。





98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:02:33.97 ID:4QDc0c6v0
「じゃあ先生が振られたら彼女にして」

え?俺は思わず彼女を見た。

彼女はペンで何かを書く。

「冗談だよ」

「からかうのはやめろw」

そして彼女はノートを閉まって携帯を指差す。

ボタンを押す仕草。

「わかってるよ」

俺はベンチから腰を上げて彼女と一緒に歩き出し改札を出た。

そして急に立ち止まってバッグを漁ると懐かしいリンツのチョコを出してきた。

どんだけ好きなんだよwと思いながらも ありがたく受け取る。

口の中で溶かしながら食べるそれは口に残るアルコールの味と混ざった。


99 :以下、名無しかわりてVIPがお送り2009/06/04(木) 15:03:23.30 ID:4QDc0c6v0
ローーに出向く彼女の母親が待って

うわwんな酔っいの姿せたくねぇw思いながらも挨

言葉は交わさないまま帰宅した


しての時は彼女にメールをした。

『勉頑張れよ』な感じのを送

『先生もお仕張っ』って返ってきた。

今は先生ゃねーけどなw


れから彼女のメールのやり取りが少しずまったん


102 :以下名無しりましてVIPがおりしす:2009/06/04(木) 15:04:44.72 ID:4QDc0c6v0
毎日がルーティンワーク会人二年目

大学で来た彼女続いた。

も彼女のほうがいいに就て俺は若干負いを感じていた。

それに会う機会も月回。付き合ってのかって感だったw


んなつまらない生活に一通のメールが届い

ユウからだた。

ヶ月のメール。何気なく開てびっくり

国のろ学校主催の絵コンクーで金賞を貰

ほうほう。すごいじゃなか。


104 :下、名無しにかわりまてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:08:15.54 ID:4QDc0c6v0
おめでとう』

『ごい』

々マセガキにりやがってwと思った。

高いもは買

して』

鹿かwと思

『冗談はやめろよー』

談じゃいよ本気だよ』

『彼女るんだぜ?

直それげるたいい訳だったき合ってい女のとを思ってったわけじゃ


106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:09:05.80 ID:4QDc0c6v0
『そうだよね。忙しいのにごめんなさい。またメールします』

って返ってきた。

俺もだらしない男だわな。少し可哀相に思っておkの返信をした。

『嬉しい』

フラグとか そんなことは当時の俺に考える余地はなかった。ただ元教え子と遊びに行くくらいの感覚。

『どこに行きたいの?』

『映画館に行きたい』

申し訳ないけれど耳が聞こえないのに平気なのかという疑問を当然に抱いた。

でも彼女が行きたいと行っているのだ俺がケチをつけるところではないしな。

『いいよ』

日時と集合場所を決めて その日のメールは終わった。





109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:11:51.10 ID:4QDc0c6v0
その日は快晴だった。

久々の休日でずっと寝ていたかったが約束を反故には出来ない。鞭打って集合場所に向かったよ。

彼女は俺よりも先についていた。

「せんせ!」

ユウが手を振ってきた。それはまるで彼氏を待つ彼女の様子だった。

「おまたせ」

ユウは首を振る。

俺は指で「行こうか?」の合図を出す。

ユウは頷いた。

駅近くの映画館。

何を見るかは聞いていなかったが当時ヒット上映していた映画『バタフライエフェクト』だったのを覚えている。

今での好きな映画の十本には入る名作だと思う。


113 :以下、名無しにましVIPがます:2009/06/04(木) 15:13:30.28 ID:4QDc0c6v0
でも当時鑑賞したときは彼女の事がになて映画どこゃなかたw

こえいのに理解でいるのなーって

それに補聴器をていなし。

なんでもきなになると補聴器が必要以上に反応し逆に不快になるのだとい補足すると、私くらだと器の意味はほとんどなと最近教えもらった


姿も必入ってい

賞後おもしろかった」と満足げだった

字幕だけでもるもと関心

後に音声をして自で映画を見とがあるが・・正直楽しなかったw

健聴者にとっしい作宿業なかしれんw


122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:18:39.48 ID:4QDc0c6v0
デート?中は言葉のみだけではなくジェスチャーも交えて『会話』をした。

周りの視線が最初は気になったが すぐに慣れた。

今もそうなのだが俺と彼女間で手話はあまり使わない。

それは彼女の通う学校が『聴覚口語法』を採用していたから。

一般的な手話法ではなくて精度の高い補聴器を持って耳から言葉を聴き、そして言葉で伝える手法のこと。

ろう社会では今でも賛否両論あるのだがドラマなんかで見られる手話をしながら話す(トータルコミュニケーションなんて言われているが)ことはしなかった。

とにかく音声を持ってして人とのコミュニケーションを図ろうとしていた。


125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:20:35.33 ID:4QDc0c6v0
今は『人口内耳』なんて便利なものもあるらしい・・。

手術で埋め込むらしいのだが、ユウが失聴した頃には日本であまり普及はしておらず高額なものになるので彼女は そのオペを行わなかった。

幼少期ならば そのオペを受ければ効果は大らしい。

今は本当に便利な世の中になっているとユウは言っている。

そんな感じで『会話』をするユウに対して初めは理解に欠けて苛立ちもしたがなw

今は造作なく会話できる。

でも喧嘩する時なんかは面白いもんだぜw

背中を向けていても彼女の怒りは俺に伝わるのに俺の言葉は伝わらないw

だから何の効果もないんだw

それを分かって喧嘩のときや都合の悪いとき、彼女は俺の顔を見ない。

手話も見ないw

テラヒドスw


127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/04(木) 15:22:33.07 ID:4QDc0c6v0
それはさて置き。

ユウとのデートは当時付き合っていた彼女と会っている時間より楽しかった。

新鮮さもあってだとは思うが、こうただ手をつないで適当な会話をして、適当な場所で遊んで・・。

って言うのよりも しっかりお互いの顔を見て自分の伝えたいことを身振り手振り口ぶりを駆使して会話することに心地いい疲れと共に満足感を得られたんだわw

単調な生活が その日だけは楽しいものになったよ。


そして俺は七時過ぎにユウと別れた。

「せんせ、きょうは あそんでくれてありがとう」

高校生になって礼儀も覚えたかw

深々とお辞儀をして帰っていった。


それにもう一つ、

塾にいた頃授業が終わると「ありがとございました」って言ってたんだ。

「ありがとう」って言えなかったの。

最後の「う」が本人は言っているんだろうけど切れるわけ。

「ありがとっ」みたいな感じかな。

それがこの時はちゃんと「ありがとう」って言えていた。

成長しているんだな・・・って何か切なくなった。

いいな・・学生って。

俺は つまらない生活を送っているなって。

誰かが言っていたよな?w向上心のない奴は馬鹿だってwまさにその通り。

すげー自分のやること全てがだるくなった。俺はダメダメだと鬱になった。

こうゆう状態って急に来るものなのな。




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