掃除屋やってた時の話
立ったら書く
立ったか
暇な人向けかも、大した話しじゃないが書いてく&貼ってく
アイポンだから見づらいかも勘弁
昔 俺は掃除屋をしていた。
基本的にはビルの床をポリッシャーで洗いワックスをかけるのが主だった。
八割方は床清掃だったが残りの二割がハウスクリーニングってやつで家の隅々まで掃除する仕事。
で夏休み期間中にやる某アニメ系専門学校の寮のハウスクリーニングが地獄だった
まず寮と言う名のゴミ箱をやっつけるメンバーを紹介する。
俺:当時26歳
ナツ:当時22ギタリスト
たま:k大学の愛すべき馬鹿野郎のバイト君
キンさん: 中国人で汚れ担当
他2名
朝ハイエースに乗り込む俺とナツ。
「ああぁ・・マジ憂鬱っすわ・・」
「だなあ〜今年もハンパねえんだろなw」
「去年の男子寮とか覚えてます?あのおびただしい量のティッシュ・・」
「オーイエス・・あれは完全にイカティッシュだったなw」
「なんで捨てないんですかね?頭おかしいっすよ!」
「エロ本ミルフィーユも凄かったしなw」
などと思い出したくもない思い出話に花を咲かせつつ現場に到着。
現場には既にたまとキンさんと他2名がいた。
キンさんと他二名は ゴミ箱寮清掃と言う名の難易度★8クエストをクリアーしてるのだが、たまはクエスト未経験である。
普段は人一倍馬鹿で陽気なたまだが、なにやら暗い顔をしている。
「うーす!おはよう!たまどうした?二日酔いか?」
「おはようございます・・俺さんここは人住んでるんですか?ウチの犬小屋より汚いんすけど・・」
「しーーー!何人か帰郷しないで部屋にいるみたいだから下手な事言うなよ!」
「まじすか!ぜってえ未知なる病原体いますって!だってアレ見てくだあ痛ー!!!」
俺はカンチョーを食らわせ黙らせた。
誰も見てないオカンw
余談だが たま は某有名空手家に「君もっと身長あればK1いけるんだけどなあ」と言われたほどの逸材で
全身ガチムチなので 痛みを与えるには喉・眼球・金玉・肛門と鍛えられない場所を狙うしかないのだ。
言われても分からない奴には痛みで分からせる。
そうだろたかみな。
だが、たまが騒ぐのも分からないわけでもない。
俺たちが現在居る玄関前からでも異様さがビシバシ感じ取れる。
先ず見渡す限りのゴミゴミゴミ・・・しかも軽い異臭も放っている。
玄関ポーチには、ジャンプやらマガジンやらが奇跡的なバランスでうず高く積まれており、
ガウディから賞賛を浴びそうなちょっとしたオブジェと化してる。
なんだか滅入ってきたが、綺麗にしなければ帰れないのだからやるしかない。
俺はみんなに仕事の振り分けをした。
「んじゃやるか〜まず俺とたまは厨房をやっつける」
「ういっす!」
「ナツと他2名は各部屋からゴミ出しと廊下のゴミ出し。部屋にあるゴミ袋とベランダにあるのが捨てて良い物だってことだからよろしく」
「うい〜」
「んじゃキンさんは便所ねw」
「またホントに便所ばかりよ〜便所イヤよホント毎年毎」
「で風呂場は自分の持ち場終わった順っつーことでね。んじゃやるか〜」
キンさんが まだなにか言いたそうにしてるが無視した。
この戦いに勝つ為には、最低でも一人はウンコさんと触れ合って頂かなければならないのだ。
がんばれキンさん負けるなキンさん。
「おはようございます!清掃の者です」
返事がない。まだ寝てるのか?
「おはようございます〜!」
俺が島崎俊郎だったならばバズーカをぶっ放してるところだが、俺は島崎でも俊郎でもアダモちゃんでもないので諦めた。
「まあいっか。始めんべさ〜」
さて、激戦地であるトイレに単騎特攻をかけるキンさんを見送り、俺とたまは厨房に歩を進めた。
厨房に近付くにつれて異臭レベルがガシガシ上がってく。
もし俺の嗅覚が犬程あったならば、歩を進める度に意識が遠のき、泡を吹き、痙攣しながらぶっ倒れ、三途の川に華麗なるダイブを決めていただろう。
「なんすかこの匂い」
たまが今にも泣きそうな声で問い掛けてきた。
「なんだろな不思議な匂いだなw普通に生きてたら絶対に嗅がない匂いだよなw」
と笑いつつ返したが俺もギブ寸前だったが、やらねばならぬのだと己に喝を入れ、厨房に降り立った。
そこは、まさにゴミの花咲く地獄。
赤鬼の顔が青くなり、青鬼が労働環境の改善を訴える程の地獄。