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中学時代の仲間でかけがえのない人が出来た話
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722 :サボテン:2005/06/11(土) 01:19:21 ID:64GPaWu9
会話に行き詰まってしまい、しばらく沈黙が続いた。
外を見ていると、段々と眠くなってきた。
そして、数十分くらい寝ていた。
はっと目が覚めて「今寝てた!?」と直美ちゃんに聞いた。
「うん、寝てたよ。長旅だったから疲れたでしょ?着くまでゆっくり寝たら?」と言われたが、少しでも話をしていたかったから、無理矢理目をこじ開けていた。
「そう言えば、姉ちゃんが今日寿司とってあるから、一緒に来いって言ってたから、家で晩ご飯食べてかない?」
直美ちゃんはえっ?と言った感じの表情をした。「寿司!?行く行く!」と、寿司に喜んでいた。
自宅に着いた。相変わらず代わり映えのない家だが、日本に帰ってきたんだなと思った。
「ただいま」といつものように玄関から入ると、姉がやってきた。
「おかえり。疲れたでしょ?」と、これまた代わり映えが無くかつ化粧っけのない姉だった。
姉は、少し涙をためていた。
それを見るとなんだか少し複雑な気分になった。
直美ちゃんもつられてなのか、泣き出しそうな顔をしていた。
あまり意味が分からず、取りあえずソファに座り、はーっと息を吐いた。
「直美ちゃん、ご苦労様。今日は晩ご飯食べてって。お酒もあるから」
と姉と、直美ちゃんが話しをしているのよそ目に、パソコンを起動して仕事関係の記録を確かめた。
昨日までの記録を確かめていると、直美ちゃんが後ろからやってきて「帰ってきたばっかりなんだから、仕事は少し落ち着いてからしなさい!」と言われ、苦笑いしながらパソコンから離れた。
つづく
723 :サボテン:2005/06/11(土) 01:19:40 ID:64GPaWu9
バイクがどうなっているか確かめようと、キーを持って車庫に行ってみた。
シャッターを空けると、愛車がそこに鎮座していた。
日本を発つときシートを被せて置いたのだが、シートが取り去られていた。しかも、燃料も半分近く入っていた。
セルを回すと一発で始動した。
吹かしてみたが、いつもの通りのエンジン音だった。
「なんだ、全然回るね。すぐにでも走りに行けそうだね!」と直美ちゃんが、エンジン音に負けない、大声で言った。
不思議に思って、家に入り姉に聞いてみた。
「あ、あんたがいない間 私が借りてたから。整備はちゃんとしてるから すぐに乗れるよ。昨日まで私が乗ってたから大丈夫」と言われた。
そう言えば姉も大型2輪を持っていることを思い出した。
直美ちゃんがニヤニヤしながら言った。
「何度かお姉さんと一緒に走りに行ったよ」と、言った。
なんだか、のけ者にされたようで悔しかった。
改めてバイクを確かめると、カウルが割れていた。
「それは、お姉さんがコケた時のじゃないかな?」と、割れた部分を指して言った。
他にも、タンクに傷が付いていたりと、結構痛んでいた。
「結構走り込んだからねぇ〜」と直美ちゃんは悪そうに言っていた。
「取りあえず動くから、大丈夫だよ。ちょっと走りに行ってみる?」
そう誘ってみると、直美ちゃんはうんうん!と答えて喜んでいた。
つづく
会話に行き詰まってしまい、しばらく沈黙が続いた。
外を見ていると、段々と眠くなってきた。
そして、数十分くらい寝ていた。
はっと目が覚めて「今寝てた!?」と直美ちゃんに聞いた。
「うん、寝てたよ。長旅だったから疲れたでしょ?着くまでゆっくり寝たら?」と言われたが、少しでも話をしていたかったから、無理矢理目をこじ開けていた。
「そう言えば、姉ちゃんが今日寿司とってあるから、一緒に来いって言ってたから、家で晩ご飯食べてかない?」
直美ちゃんはえっ?と言った感じの表情をした。「寿司!?行く行く!」と、寿司に喜んでいた。
自宅に着いた。相変わらず代わり映えのない家だが、日本に帰ってきたんだなと思った。
「ただいま」といつものように玄関から入ると、姉がやってきた。
「おかえり。疲れたでしょ?」と、これまた代わり映えが無くかつ化粧っけのない姉だった。
姉は、少し涙をためていた。
それを見るとなんだか少し複雑な気分になった。
直美ちゃんもつられてなのか、泣き出しそうな顔をしていた。
あまり意味が分からず、取りあえずソファに座り、はーっと息を吐いた。
「直美ちゃん、ご苦労様。今日は晩ご飯食べてって。お酒もあるから」
と姉と、直美ちゃんが話しをしているのよそ目に、パソコンを起動して仕事関係の記録を確かめた。
昨日までの記録を確かめていると、直美ちゃんが後ろからやってきて「帰ってきたばっかりなんだから、仕事は少し落ち着いてからしなさい!」と言われ、苦笑いしながらパソコンから離れた。
つづく
723 :サボテン:2005/06/11(土) 01:19:40 ID:64GPaWu9
バイクがどうなっているか確かめようと、キーを持って車庫に行ってみた。
シャッターを空けると、愛車がそこに鎮座していた。
日本を発つときシートを被せて置いたのだが、シートが取り去られていた。しかも、燃料も半分近く入っていた。
セルを回すと一発で始動した。
吹かしてみたが、いつもの通りのエンジン音だった。
「なんだ、全然回るね。すぐにでも走りに行けそうだね!」と直美ちゃんが、エンジン音に負けない、大声で言った。
不思議に思って、家に入り姉に聞いてみた。
「あ、あんたがいない間 私が借りてたから。整備はちゃんとしてるから すぐに乗れるよ。昨日まで私が乗ってたから大丈夫」と言われた。
そう言えば姉も大型2輪を持っていることを思い出した。
直美ちゃんがニヤニヤしながら言った。
「何度かお姉さんと一緒に走りに行ったよ」と、言った。
なんだか、のけ者にされたようで悔しかった。
改めてバイクを確かめると、カウルが割れていた。
「それは、お姉さんがコケた時のじゃないかな?」と、割れた部分を指して言った。
他にも、タンクに傷が付いていたりと、結構痛んでいた。
「結構走り込んだからねぇ〜」と直美ちゃんは悪そうに言っていた。
「取りあえず動くから、大丈夫だよ。ちょっと走りに行ってみる?」
そう誘ってみると、直美ちゃんはうんうん!と答えて喜んでいた。
つづく
724 :サボテン:2005/06/11(土) 01:21:58 ID:64GPaWu9
さっき、ブレーキパッドを交換して試しに走っていたら雨が降ってきて、マンホールを踏んで思いっきり転んで来ました。皆さんも気をつけて・・・。
今日はここまでです。お休みなさい。
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14 :サボテン:2005/06/22(水) 23:20:50 ID:jrTHGIjp
直美ちゃんが運転する車をバイクで追った。
その間、懐かしい景色を楽しんだ。
何もかも懐かしく感じて、心が弾んだ。
イギリスも良かったが、やはり生まれ育った場所が一番よかった。
直美ちゃんの家の前で、直美ちゃんを待っていた。
数分後、直美ちゃんはツナギを着て出てきた。
「これ買ったんだけど似合う?」
ちょっと照れながら俺に聞いてきた。勿論似合っていた。
「よく似合うよ」そう言うと、直美ちゃんはケラっと笑い俺の腹を叩いた。
そして、いつもの峠に向かった。上りを軽く流してみた、直美ちゃんは軽いどころか限界ギリギリで走っていた。
内心、あー結構派手にやるなぁ、と思いつつ負けじと後を追った。
俺は久しぶりに乗るバイクに慣れようと必死で走った。
段々と感覚を取り戻してきた頃には、いつもの休憩所に着いていた。
直美ちゃんはバイクから降りて、柵に腰掛けていた。暑くて、ツナギのジッパーを開き袖から腕を抜くと、汗がダラダラと流れていた。
「もっと思い切って走ればいいのに〜」と直美ちゃんは、肩をすくめて言った。
俺は苦笑いしながらいいわけした。
「だってイギリスにいる頃はスクーターしか乗ったことなかったから、少し軽めに」と言うと直美ちゃんは、柵から降りてきて俺のそばに来た。
「まぁ、そう言うことにしておこうか?」と笑っていた。
二人で柵に腰掛けながら思い出話をした。
「そういえば ここでおにぎり食べたんだよね〜」と、遠くを見ながら直美ちゃんはしっとりした感じで話し始めた。
「あぁ、おにぎり食べたよね〜。また食べたいな」と俺が言うと、直美ちゃんは俺の方を振り向いて言った
「じゃ、今度おにぎり持ってどこかに行こうか!」と、ニコニコとしていた。
そして、しばらく休んでから下った。
エンジンは快調だが、ブレーキがいまいいちだった。
直美ちゃんが後ろから着いてくるのをミラーで確認しながら、コーナーをゆっくりと回った。
コーナーを回るときの感覚を久しぶりに味わった。最高だった。
直美ちゃんは俺を追い越して先に、下ってしまった。
追い抜くときに俺の方を見て、ニヤッと笑った気がした。
なにを!と思い、更に速度をあげた。前の景色が流れるように見えていた。
あぁ、この感覚だな。と思いながらその快感を噛みしめた。
つづく
15 :サボテン:2005/06/22(水) 23:21:42 ID:jrTHGIjp
上り下りを何度か繰り返して、家に帰った。
直美ちゃんは着替えに行ったから まだいなかった。
台所のテーブルに腰掛けて、麦茶を飲んでいると姉が目の前に座った。
「ねぇ、直美ちゃんと仲良さそうだけど、つき合ってるの?」
姉はへらへらと笑いながら聞いてきた。
「久しぶりに帰ってきたんだから、何か他に喋ることあるだろ」
その時、自分の顔が熱くなっていくのに気付いた。
姉は笑いながら席を立ち、また夕食の支度に戻った。
シャワーから出て、テレビを見ているとチャイムがなった。
玄関を開けると、直美ちゃんが立っていた。
「これ差し入れだよ」と、酒屋の袋を俺に差し出した。それを受け取り、家の中に通した。
夕飯の準備がまだだったので、直美ちゃんは姉に色々と手伝っていた。
俺はぼーっとお茶を飲みながら、ソファで横になっていると、「お風呂洗ってきて」と頼まれた。
仕方なく風呂を洗おうとソファから立つと、直美ちゃんがエプロンをして、みそ汁のダシをっていた。
それを見たときとても可愛く思った。こんなエプロン姿がいつも見れればなと、ほくそ笑みながら風呂掃除向かった。
まさか帰ってきて早々風呂掃除をさせられるとは思ってもいなかった。
直美ちゃんがいなけれな、姉に憎まれ口をたたいて、断っていたはずだ。
しかし、直美ちゃんに少しでもいいとこを見せたいと思い、快く引き受けた。
つづく
16 :サボテン:2005/06/22(水) 23:22:03 ID:jrTHGIjp
風呂掃除を手早く終わらせると、今度は廊下のモップがけをさせられた。
一応快く引き受けたが、長旅のせいで疲れが出てきていた。
ダラダラと片手でやっていると、直美ちゃんが来て、「ちゃんと両手で力入れて!お姉ちゃんに言うよ!」と怒られた。
疲れた顔に、必死に笑顔を作って頷いておいた。
夕飯の支度が終わったので、テーブルに着いた。上座に座るんだろうなと思ったが上座には何故か、姉が座っていた。
「じゃ、取りあえず乾杯しよ」と姉が、俺のコップにビールを注いでくれた。
そして、乾杯で俺の帰国を祝った。
しばらくすると、姉と直美ちゃんは完全に酔いが回ったらしく、異常に高い笑い声をたてていた。
俺はそれをハハと笑いながら見ていたが、女性同士の会話らしく間に入っていけなかった。
そのうち、二人は酔いつぶれてしまった。
姉はイスの背もたれに乗っかり、口を大きく開き天井を向いて寝ていた。
直美ちゃんは、テーブルに突っ伏したまま、何かブツブツ言っていた。
一人だけ、酔えずにつまらなかったから、二人をソファまで運び、後かたづけを始めた。
つづく
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