リアルでシンデレラストーリー体験をした
私は中高一貫校に通ってる高1女子です。
はっきり言って私はブスです。
中学時代には私に声をかけるのが男子の間で罰ゲームになったこともあるくらいでした。
親友のS子以外は女子にも あまり相手にされてなかったんじゃないかな。
そんな私に彼氏が出来た話を。。。。。
新学期の4月、後ろの席が、初めて同じクラスになったU君って人になりました。
U君は無愛想で言葉使いも悪くて少し怖い感じがするけどカッコよくて何人かの子が告白したという噂を聞いていました。
「おい、ブサイク、お前ソフトテニス部だよな?」
「え、あぁ、うん・・・てか初対面でブサイクとか・・・・」
「あだなブサイクしか思いつかんw」
「ひっどぉーい、普通に名前で呼んでよ」
私は自分のブスは承知の上だったけど、無視とかされるんじゃなくて とりあえず話かけられたのがうれしかった。。。
それからもU君には「おい、ブサイク」と呼ばれながらも少しずつだけど部活の話や宿題の話とかをする様になりました
そんなある日の昼休み4.5人の子達がやって来ました。
そのギャル系?のグループには同じクラスの子や隣のクラスの子もいて中にU君に告白してふられたって噂の子もいました。
「あんたUのなんなの?」
「えっ?なんにもないよ・・」
「ブスのくせに可愛い子ぶるな」
他にもいろいろ言われました。
私は最近治まってた私への「プチイジメ」がまた始まるのかと かなり落ち込みました。
そして思ったとうり私は次の日からクラスのほとんどの女子から無視されるようになりました。
話かけても、一言か二言の会話しかなく、明らかに男子にも遠ざけられるようになりました。
それでも毎日頑張って学校には行きましたが、もう学校行きたくないなと思いはじめた頃でした。
その日、朝学校に着くと私は自分の席に座ってました。
しばらくするとU君が登校して来て教室に入ってくるなりいきなり大声で私に話かけて来ました。
「おいっ!ブサイク!お前みんなに無視されてんのかっ?」
教室の中が一瞬で静まり返りました。
おかまいなしにU君は大声で続けます。
「誰だよ?誰と誰に無視されてんだよ?」
私は返事に困り黙ってました。
U君は睨み付ける様に教室を見渡しました。まるで教室全体が凍りついた様になりました。
沈黙を破ったのは この前の昼休みに文句を言ってきたグループの中でも気の強いA美でした。
「別に誰が誰を無視しても その人の勝手じゃん」
「ははっ、そりゃそうだ。で、お前そうなんか?」
「だったら何?」
「じゃついでに俺も無視してくんねーかな?・・・・そーいう根性腐ったヤツと こっちこそ口利きたくねーしなw」
「Uに関係ないじゃん」
「まぁ、そう言わずに頼むから俺も無視してくれやw」
そこには口調とは全然違う恐い顔をしたU君がいました。
すると突然笑い声がしました。
「あははは、おいっ、おもしろそうじゃん。頼む、俺も混ぜてくれw」
U君と同じ部活のN君でした。
N君は大声で教室中を見渡しながら言いました。
「Tさんを無視している皆さぁーん俺とUも無視でよろしくおねがいしまぁーすw」
教室に小さな笑いが起こり緊張が少し解けたような気がしました。
それから その日は授業の間の休み時間のたびにクラスの女子が話かけてくれたり謝ってくれたりしました。
お昼のお弁当は いつも教室で一人か隣のクラスのS子と2人だったのに久しぶりに5人もの女子で学食で食べることになりました。
私は食堂のイスに座ると うれしいからなのかホッとしたからなのかよくわかんないけど いつの間にか泣いていました。
S子や何人かも、もらい泣きさせてしまい、周りから見たら何が起こったのか分からなかったんじゃないかな。。。。。
私は昼休みの間にU君とN君にお礼を言おうと思っていたので食堂に来ていないか探しました。
そしたら向こうからU君やN君の男子5.6人のグループがやって来て私達のテーブルの横を通り抜けようとしました。
私がイスから立ち上がるとU君と目が合いました。
「あ、あの・・・」
U君は今まで見たことのない優しそうな顔で笑うと握った右手で二度自分の胸を叩き その拳を私に突き出すようにガッツポーズをして通り過ぎて行きました。
あとで聞いた話だと、そのポーズはU君達の部活で流行ってて、試合とかで仲間を応援する時にするサインらしいです。
それからの私の学校生活は、さすがにクラス全員とはいかなくて相変わらず無視する人もいるけど、私にとっては平和な日々でした。
ところが、いつの頃からか「U君が私に気があるんじゃないか」とか「2人は付き合ってるらしい」といったような噂が流れはじめ、みんなに いろいろ言われるようになりました。
私はU君のこと好きだなんてトンデモナイ、命の恩人くらいに思っていたし ブスの私なんかと噂のたつU君に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
それでもU君はいつもと変わらず私の後ろの席から「おい、ブサイク」と話かけてくれてました。