親戚の4歳年上のお姉さんと恋人になったのだが
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妹を彼女の実家に行かせたりして(俺だと門前払いなので)みたが実家にはおらず、どうやら親戚中を回っているらしくお手上げだった。
そうこうしている内に彼女に会えないまま春になり、結婚式の3日前くらいになっていた。
彼女から電話があった。
泣きながら「ごめんね」と言うだけで埒が開かなかった。
結婚式当日、俺は場合によっては「卒業」をやらかす腹積もりで式に出たが、親父に
「もし、おかしな真似をしたら俺はお前を殺して此処で死ぬ。式が終わるまで黙って座っていろ」
と言われて大人しくしていた。
彼女の相手の男は40前の脂ぎった男だった。
弁護士だか税理士をしているという。
俺は多分、奴に殺意の篭った視線を送っていただろう。
それから2・3年後、彼女が離婚したと言う話を耳にした。
俺は就職を蹴ってバイトをしながら選手を続けていた。
妹の話だと試合会場に必ず彼女が居るとのことだったが、俺には逢う気も連絡を取る気もなかった。
そんなある日、彼女の訃報が飛び込んできた。
バイク通勤の帰り道、濡れたマンホールを踏んで転倒、ポールに頭を強打して亡くなったという。
葬儀場でオヤジが「○、●、お姉さんにお別れをしなさい。由香里は俺の娘だ」と言う。
最初俺達兄妹は訳がわからなかったが、彼女はオヤジが母と結婚する前、中国からの留学生の女性との間に生まれた子で、彼女を生んですぐ事故でなくなったそうだ。
当時無職だった親父は困って子供の居ない従姉の叔母さん夫婦に彼女を預けたそうだ。
叔母さんは若い時に病気で子宮を摘出していたのでオヤジに自分から申し出たらしい。
俺は彼女の戸籍謄本を見た事があるので始め信じられなかったが、戸籍上、養親子関係を分からなくする特別養子制度という制度があって、彼女は4歳の時にその制度を利用したそうだ。
俺がいなければ彼女がバイクに乗る事もなかっただろうし、田舎に行った夏、東京に帰った後、妊娠が発覚して彼女が1人で子供を堕ろしにいった話を叔母さんの口から聞いたときは涙が止まらなかったよ。
妊娠した事を叔母さんに相談して、俺が弟である事を聞いて泣く泣く病院へ行ったらしい。
彼女の形見になったCBのキーは今でも俺のキーホルダーにぶら下がっているよ。
もうすぐ俺は彼女の年齢を追い抜く。
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終了です。そこまで萌える話ではないかもしれないけど、泣けました。
俺なんか仕事しながら泣いていたら
同僚に心配されたぜ…_| ̄|○
異母兄弟って法律的に結婚が認められるって話を聞いた気がする
・・・・・・けどそんな問題じゃないか。
>>763
結婚できるのって義理の兄弟姉妹じゃない?
片親が一緒だと無理じゃないかな?
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