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119 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:35:47.88 ID:mR9MWEUH0.net
美凪がニヤニヤしていたが俺はもう恥ずかしくはなかった。
民宿のおばさんの話もあったからだが、せめて地元に戻るまでは仲良くなった美凪と一緒にいたかった。
それに、ここまで来たら とことん絵の楽しさを教えてもらおうと思っていた。
今日も美凪のヘッドホンからは、尾崎豊メドレーが音漏れしている。
筆とイーゼルだけでなく、このヘッドホンもお母さんからの贈り物かもしれない。だから年季が入っているのかも。
120 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:36:55.21 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「イッチの友達はどれくらい来てるの〜?」
俺「男子は俺含めて4人来てるかな。この前途中で帰ったやつとかね。あいつは樋口ってやつなんだけどさwww」
美凪「イッチの友達とも会いたいな。あと1週間くらいでしょ、帰るまで。」
俺「あいつらサボってばっかりだからな、昼間からこんなとこ来ないかもね」
121 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:37:39.68 ID:mR9MWEUH0.net
それから佐野や吉田のこと、美術部のことなど色んな話を美凪とした。
そして何度も絵で勝負を挑むがぼろ負け。
その度にコツを教えて貰った。
その日も夕方になるまで東屋から動かなかった。
122 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:38:43.71 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「ねえ、志賀直哉の作品読んだことある〜?」
俺と美凪の会話はいつも唐突に始まる。
俺「暗夜行路とか、城の崎にて とかならね」
美凪がニヤニヤしていたが俺はもう恥ずかしくはなかった。
民宿のおばさんの話もあったからだが、せめて地元に戻るまでは仲良くなった美凪と一緒にいたかった。
それに、ここまで来たら とことん絵の楽しさを教えてもらおうと思っていた。
今日も美凪のヘッドホンからは、尾崎豊メドレーが音漏れしている。
筆とイーゼルだけでなく、このヘッドホンもお母さんからの贈り物かもしれない。だから年季が入っているのかも。
120 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:36:55.21 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「イッチの友達はどれくらい来てるの〜?」
俺「男子は俺含めて4人来てるかな。この前途中で帰ったやつとかね。あいつは樋口ってやつなんだけどさwww」
美凪「イッチの友達とも会いたいな。あと1週間くらいでしょ、帰るまで。」
俺「あいつらサボってばっかりだからな、昼間からこんなとこ来ないかもね」
121 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:37:39.68 ID:mR9MWEUH0.net
それから佐野や吉田のこと、美術部のことなど色んな話を美凪とした。
そして何度も絵で勝負を挑むがぼろ負け。
その度にコツを教えて貰った。
その日も夕方になるまで東屋から動かなかった。
122 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:38:43.71 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「ねえ、志賀直哉の作品読んだことある〜?」
俺と美凪の会話はいつも唐突に始まる。
俺「暗夜行路とか、城の崎にて とかならね」
123 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:39:21.54 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「じゃあさ!音楽!好きなバンドは?」
俺「ウルフルズ、ZIGGY、BUMP OF CHICKEN」
美凪「ウワーーーッッッッ!!!イッチ、ほんっっとにセンスいいじゃん」
124 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:39:56.82 ID:mR9MWEUH0.net
俺「でもやっぱり一番好きなアーティストは〜?」
俺 美凪 「尾崎豊!!!」
やっぱりこんな話をしてる時にも、美凪のヘッドホンから聞こえてくる尾崎豊の歌声がいいBGMになっていたな。
125 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:40:53.95 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「最近の音楽もちゃんと聞くよ?」
俺「RADWIMPSとか?」
美凪「君があまりにも綺麗に綺麗に泣くから〜」
俺「僕は思わず横で笑ったよ〜」
俺 美凪「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
126 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:42:22.72 ID:mR9MWEUH0.net
そして、こんなに盛り上がったと思いきや、数分後には黙って絵を描いてる。 こんな不思議な会話も珍しいだろうな。
俺は東屋からの風景も描きながら、今日も一枚美凪の絵を描いた。昨日よりも上手くかけたかな。
127 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:43:05.50 ID:mR9MWEUH0.net
そうして、今日もヒグラシの鳴き声が聴こえる。
今日も集合時間ギリギリまでずっと東屋で過ごした。そろそろ帰らなければ。
美凪「イッチ、今日もお疲れ様。」
俺「また来るわ、じゃあなー」
128 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:43:31.58 ID:mR9MWEUH0.net
合宿3日目にして、美凪と絵を描くことが日課になったのかもしれない。
だが、一週間もしたら地元へ帰る俺が美凪と親しくなってもいいのだろうか、と考えてしまうことが多くなってきた。
民宿へ戻りミーティングを済ませる。
部屋に戻ると、いつも通り風鈴の音が出迎えてくれた。
129 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:44:09.73 ID:mR9MWEUH0.net
佐野「イッチ、今日も絵描いてたのか?」
俺「まあな、意外だろwww?」
佐野「俺らも今度行くわ、その女の子とも会いたいしwww」
吉田「下心丸出しじゃねえかwww」
樋口「お前彼女いるだろうがwww」
130 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:46:54.73 ID:mR9MWEUH0.net
佐野「でもさ、大丈夫なのか?帰る時寂しくならないか?」
吉田「それもそうだなwww」
俺「俺もそう思うけどさ、旅先の出会いっていいもんじゃんwww」
そうは言ったが、確かに寂しい。
今日も吉田のギターが部屋に響いてる。
尾崎豊が耳に残りすぎて、ギターの音にも敏感になってきた。この日は色々と考えてしまい、寝るのが遅くなった。
131 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:48:24.34 ID:mR9MWEUH0.net
合宿も中盤に差し掛かってきた頃からは東屋に樋口たちが来ることもよくあった。
たまに吉田が来てギターを弾いてたり。
吉田「よ、絵は描かねえけどなwww」
俺「やっぱり来たかwww」
美凪「イッチが言ってた友達でしょ!はじめまして!」
俺「こいつギター弾けるんだぞ?持ってきただろ?」
132 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:49:06.26 ID:mR9MWEUH0.net
吉田「当たり前だろ、ギターくらいしかすることねえよwww」
美凪「ギター弾けるの!?音楽よく聞くんでしょ!」
吉田「おうおうwww 思ってたより元気な子でよかったwww」
133 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:49:25.07 ID:mR9MWEUH0.net
俺「お前、結構音楽詳しいよな?」
吉田「まあな、かなり聴いてるつもりだしだいたい弾けるぞ」
俺「じゃあやっぱりあれ弾いて貰うしかないよなwww」
134 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:50:31.12 ID:mR9MWEUH0.net
美凪「尾崎豊弾ける?『シェリー』弾いてよ!」
吉田「渋いなーwww 俺も好きだけどなwww」
吉田が来たことで大盛り上がり。
吉田もテンション上がりすぎていつもはしない弾き語りしてるし、それに交じって美凪も歌ってる。やっぱりどっちも歌はあんまり上手くはないwww
135 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:53:02.42 ID:mR9MWEUH0.net
佐野と樋口が来た時には、4人でそこら辺のボロ自転車に乗って川まで行って遊んだ。
民宿の方が流れが急な上流。公園から更に坂を降ったあたりで川遊び。
近くの農家のおじさんがまたスイカもらって、吉田も呼んでスイカ割り開始www
佐野「おいイッチwww やっぱり可愛いじゃんwww」
俺「だろ?」
樋口「自分の彼女みたいに言うなwwwwww」
とか、美凪にはコソコソと話してた。
136 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:54:16.41 ID:mR9MWEUH0.net
皆が遊びに来た日も夕方になる前には公園に戻り東屋で絵を描く。その頃には皆帰ってたけど。
皆も俺が絵を描く理由を察してたからだろうな。
美凪「イッチの友達に会えて良かったな〜!」
美凪は、東屋に戻るといつもこう言っていた。
137 :名も無き被検体774号+:2021/08/14(土) 21:54:38.56 ID:mR9MWEUH0.net
俺「変なやつばっかだろwww みんな良い奴なんだ。」
美凪「次はギターでRADWIMPSも弾いてもらおうよwww」
俺「君があまりにも綺麗に泣くから」
美凪「僕は思わず横で笑ったよ」
俺 美凪 「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
前もしたような会話で何回も笑う。
そして、笑ったかと思えばすぐ絵に集中。
テンションの差は激しかったけど、そんな不思議な会話には妙に安心感があった。
>>次のページへ続く
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