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借金のカタに取られた元カノの話

 

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http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1362063105/


1 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/02/28(木) 23:51:45.40 ID:g4CfBzut0
この間、家に一枚のハガキが届いた。

それで昔のコトを思い出した。

イロイロあったんで書いてみたい。


5 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/02/28(木) 23:57:09.18 ID:g4CfBzut0
高校卒業以来、疎遠になっていた実家に帰ったことから始まった話。

事情があってフェイク入りだけど許して欲しい。

当時のスペック

オレ  30前、会社員、独身

ユキ  同級生、元カノ、既婚

コウジ 同級生、悪友、会社員、独身


6 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/02/28(木) 23:58:34.30 ID:g4CfBzut0
その日は親父の葬儀だった。

懐かしいけど、あまり居心地のよくない実家の居間で一人ボーっとしてると電話が鳴る。

兄は仕事があるからと さっさと帰って行ったし元々母はいない。

しかたなく出てみると……元悪友の吉田コウジだった。


7 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:00:18.97 ID:g4CfBzut0
コウジ「よお! カズ! 久しぶりだな!」

オレ 「ああ、そうだな」

コウジ「お前、今日来れるか?」

オレ 「いきなり何の話だよ?」

コウジ「あれっ? ハガキを送ったろ? 同窓会の?」

オレ 「知らねーな。

つーか、今日は親父の葬儀でたまたま帰ってきてただけだ。

だから、これから家に戻る予定だ」




8 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:01:16.34 ID:PH/p6D4G0
どうやら、偶然その日が高校の同窓会らしい……

コウジの話によると毎年この時期に開催してるとか。

まったく気乗りしなかったけど、しつこく言われて断るのが面倒になり、とりあえず会場へ。

ところが……受付を見てゲンナリ……そうじゃないかとは思ったけど……元カノだよ……



9 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:02:52.68 ID:PH/p6D4G0
彼女の名前は幼馴染の雪子、会場となっている旅館の一人娘。

親父の転勤と兄貴の進学のせいで一人になったオレの世話をしてくれた子。

実際は彼女だけじゃなく、彼女の両親もオレのことを気に掛けて食事の世話をしてくれたり家に泊めてくれたりしてた。


とはいえ 彼女の家に居候するわけにはいかないんで、基本的には一人暮らし。

そして家の中のことは掃除、洗濯、食事の世話と家事一切を彼女がやってくれた。

そんな状態にもかかわらず、彼氏彼女になったのは高校に入ってから。



10 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:04:46.29 ID:PH/p6D4G0
ユキ「あ……久しぶり……何年ぶり? かな……」

オレ「……げ、元気そうだな……」

ユキ「うん……」

気まずさ全開……絶対こうなるって思ったわ……だから来たくなかったんだ……くそっ!

~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~



11 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:06:13.71 ID:PH/p6D4G0
彼女とは家が近かったし、小さい頃から一緒に遊んでた。

一番古い記憶はオレの母親の葬儀の時だと思う。

それが正しければオレが5歳の時だ。

その時のオレは死が どういうものかは正しく理解できてなかったけど、もう二度と母親に会えなくなったことはなんとか理解していたと思う。

だから、親父にあやされようが兄貴に諭されようがびーびー泣いてた。



12 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:07:07.83 ID:PH/p6D4G0
そこにユキがやってきた。

ユキ「カズくん泣かないで」

オレ「おがーぢゃーん、おがーぢゃーん、びーびーびー」

ユキ「もう、男の子が泣いちゃだめっ」

オレ「だって、だって、びーびーびー」

ユキ「これからはユキがね、カズくんのね、おかあさんになってあげる。ご飯も作ってあげる。一緒に寝てあげる。だからもう泣かないで」

言葉は適当だけど、こんな内容のことを言われたような記憶がある。

彼女が憶えてるかどうか知らないけど。



13 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:08:05.84 ID:PH/p6D4G0
実際 彼女は、その日以降 なにかとオレのことを気に掛けてくれていた。

何かあると すぐに泣くオレをいつも庇ってくれた。

だからオレのために面倒な家事一切を引き受けてくれた彼女に対しても女性として特別な感情はなかった。

なんというか、おふくろのような姉のような……

要するに家族みたいな感じだったから彼女の前でも平気でパンツ一枚でウロウロしてたわけで……



14 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:09:12.81 ID:PH/p6D4G0
高二の秋だったかな……


台風接近にもかかわらず彼女は いつものように晩飯を作りに来てくれた。

それを二人で食べた後、試験前の勉強を教えてもらうことに。

当然、彼女の方が成績がいい。


ユキ「なんだか外が凄いことになってきてる……」

オレ「そーだな。さっきまでそうでもなかったのにな。今日、帰れるか?」

ユキ「ちょっと怖いかも……」

オレ「じゃ、泊まっていけよ。着替えはその辺になんかあるだろ?」

ユキ「……えっ……」

彼女のとまどった表情と声に気づかず、Tシャツとスウェットの上下をホイっと渡す。

オレ「風呂なら今のうちに入った方がいいぞ。停電したら面倒だし」

ユキ「……う、うん……」



15 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:11:08.75 ID:PH/p6D4G0
外は暴風雨、古い家のサッシはピューピューと微妙に隙間風が入ってくるし、雨戸に打ち付ける雨の音が凄い、

しかもアンテナが揺れるのかテレビの画像が時々乱れてなんか閉じ込められた感がいっぱいで、妙にワクワクする。

その時……



16 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:13:12.29 ID:PH/p6D4G0
突然、家の中が真っ暗になった。停電だ。

雷が落ちたわけじゃないから風でどこかの電線でも切れたんだろう。

雨戸が閉まっているから本当に真っ暗。近所の状況もわからん。


こりゃダメだ。もう、どうしようもないな……

妙に冷静になっていると風呂場から悲鳴が聞こえる。


ユキ「キャー、カズくーん! カズくーん! 怖いよぉー」

オレ「待ってろー、今、そっちに行くからー」



17 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:15:59.09 ID:PH/p6D4G0
懐中電灯を探り当てて階段を下りる。

慣れた家なのに真っ暗な階段は結構怖い。手すりがないと踏み外しそうだ。

風呂場では悲鳴が泣き声に変わっている。早く行ってやらないとな。


脱衣場のドアを開け、声をかける。

オレ「ユキ、来てやったぞ」



18 :名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 00:16:25.67 ID:ovzuPvyL0
支援


19 :1 ◆U72pfJf7kg :2013/03/01(金) 00:17:52.98 ID:PH/p6D4G0
>>18 ありがとう


そう言うと何も考えずに風呂のドアノブに手をかけ、扉を一気に開けようとしたら 中から思いもしなかった声がする……

ユキ「待って! ……恥ずかしい……」

オレ「へ?」

実はこの時、初めて彼女が年頃の女性だと気づいたわけで……

なんだか急にこっちまで恥ずかしくなってきた。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:人生・生活  |  タグ:青春, 純愛,
 


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