美佳は自分と一緒にいる時は普通のやさしい女性で面倒見の良い姉のように自分を大切にしてくれた。
試合にも弁当を作って応援にきてくれた。
体の関係をもったのも付き合いはじめて1ヶ月くらいしてからで ごく自然の成り行きだった。
そんなごく普通と思える平凡且つ、幸せな日々だったが、ある日電車の中で不良系同級生達の会話が偶然耳に入った。美佳の話だった。
不良系のやつらは自分が美佳と付き合っていると知らないらしく気にとめる様子もなく話し込んでいた。
やつらの話を聞いていて自分の耳を疑った。
「おととい、長谷川さん(不良として有名)が○○美佳を酔いつぶしてやっちまったらしぞ。」
「カクテルに睡眠薬入れて酔いつぶしたそーだ」
「長谷川さん、店のマスターとつるんで女酔いつぶしては犯ってるらしいぞ。」
「店の裏の部屋にベットが置いてある部屋があって、ビデオとかも撮ってるって聞いたことがある。」
「○○美佳ってあの背の高い女だろ。結構マブいジャン。」
「しかし、モッタイネー、長谷川さんなんかに犯られたら、ガバガバになっちまうぞ......(笑)」
「ビデオも撮ったのかな」
「撮ってたら見せてもらおうぜ.......」
やつらはいつものことのように笑い飛ばしていたが、自分には目の前が真っ暗になる瞬間だった。