ごめんなさい、お餅食べてました。
エレベーターで下におり、ロビーにいるホテルのおばちゃんに鍵を預けた。
あらお兄さん、良い匂いするね!これからデート?と話しかけられた。
そうなんですよ。
大切な人に会いに行くんですよ。
とドラマの用なやり取りをしてホテルを出た。
首を右左に振り、まおを探した。
まおらしい人物が見当たらない。
すると電柱の影に人影が見えた。
スラっとした黒髪ストレートロング
で、制服を着た女子高生がいた。
とにかく脚が細く長く美脚だった。
その日 まおは大学の指定校推薦の面接帰りだから制服でいくと言っていた。
まさかね。
まさかね。
と思いながら その女子高生に近づく。
まお?下を向いてiPhoneをいじっていた女子高生におれは声をかけた。
そして女子高生はハッと驚いたように顔を上げた。
顔を見た瞬間おれは絶句した。
顔はプリクラで少し見た程度だったが、まおは超絶美人だった。
かわいいけど、美人というかなんというか。大人っぽかった。
少し大袈裟かもしれないけど、今まで見た女子の中で一番だと思う。
まお?まお!というと、え!え!はい!え!イチローくん?え?え!と まおは動揺を隠せない様子だった。
そして俺たちは駅の方面へ、少し距離を空けて歩き始めた。
歩いていると、公園があった。
緊張をほぐしてあげなきゃと、ぼけようと思った。
じゃあおれ公園のブランコで遊んでるね!というとまおは、
遊んできやあ!私帰るね!とまお。
なんでやねん!と突っ込むと、あはは!とまおは笑ってくれた。
ちょっと安心した。
正直顔を見てひかれ、すぐに理由つけて帰ってしまうのではないかと思っていたから。
そんなくだらないやり取りをしながら、駅を目指した。
駅につき、何か食べることにした。
まおは焼肉を食べたいと言っていた。
チェーン店は嫌だったから、個人経営の少し高級な焼肉屋に入った。
空いていたため、4人がけのテーブル席に案内された。
席に座ろうとした時、まおが横にきた。
え?え?横?と言うと、
え、恥ずかしいで、横がいい!とまお。
広いんだし、そっち座りなよ!とおれは言った。
まおは照れ臭そうに向こう正面に座った。