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妻と結婚するまでの話
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728 :692:2007/10/21(日) 05:05:00 ID:12we2C4f0
それから40分程経って、電話が鳴った。彩からだ。慌てて電話を取る俺。

俺「どうした。連絡待ってたぞ!」

彩「ごめん」


俺「今何処にいるんだ」

彩「新宿、今から帰るところ。今日疲れちゃったからそっちに行けない」


俺「いいよ。そりゃ時差もあるから疲れるよね」

彩「ごめんね」


俺「明日は大丈夫なのか」

彩「たぶん。明日学校だから、終わったら連絡するね」


俺「ゆっくり、休めよ!」



730 :692:2007/10/21(日) 05:10:22 ID:12we2C4f0
落胆した気持ちを押し殺しながら、会話を終えた。

明日会える。それだけが俺の気持ちを奮い立たせた。


いつもの彩と違っていたが、それは旅行疲れのせいだと言い聞かせ、明日を待った。

そのとき、初めてぼんやりと彩を失うかもしれない恐怖を感じた。



731 :692:2007/10/21(日) 05:16:53 ID:12we2C4f0
少し疲れましたので、切りがいいので休憩します。

なんか、思ったよりかなり長くなってしまいすみません。

ずいぶん前のことなのに書き始めて見るといろんなことを思い出して、少し切なくなりました。



732 :えっちな18禁さん:2007/10/21(日) 05:21:52 ID:5OTEIgcl0
この感じ少しもハッピーエンドじゃないんだろうな……。



733 :えっちな18禁さん:2007/10/21(日) 05:30:12 ID:OoL4uDIV0
もう涙が出てきた


734 :692:2007/10/21(日) 06:12:55 ID:fcoVC/V/0
692です。再開させてください。妻が起きてくる前に完結させなければ!


彩の帰国翌日、俺は少しでも気持ちを紛らわそうと久しぶりにサークルに参加したが、彩のことを思うと集中できず、途中で切り上げアパートに帰ってきた。

午後3時、そろそろ彩の授業が終わる時間だ。電話を待つ俺。

午後4時、電話は来ない。

午後4時30分、痺れをきらして彩に電話をする。かなり長いコールのあと、彩が電話に出る。

俺「どうした?」

彩「ごめん。友達とお茶してたら、遅くなっちゃった」


俺「今から、こっちに来れるか」

彩「・・・・・(沈黙の後)今日は外で会いたい」

このとき、俺の中で燻っていた恐怖の炎が大きくなりだした。



736 :692:2007/10/21(日) 06:20:01 ID:fcoVC/V/0
俺「分かった。今何処にいるんだ?」

彩「新宿」

俺「じゃあ今から新宿に行くから!5時半にいつものところでな!」


俺は急いで新宿に向かった。

いつもの待ち合わせ場所で彩と会った。久しぶりの彩はいつもと変わらなかった。

俺は、彩を飲みに誘った。

居酒屋での彩は、いつもより饒舌だった。

話の内容は、楽しかった研修旅行の件がほとんどだったが・・・・・



737 :えっちな18禁さん:2007/10/21(日) 06:20:02 ID:LDbrmePm0
まあ今は嫁もいるんだし幸せなんだろ。過去のこととしてキッチリいやらしく吐き出して行きなよ支援


738 :692:2007/10/21(日) 06:27:37 ID:fcoVC/V/0
>>737
ありがとね。


俺は彩の笑顔を見ながら、話を聞いていると少しほっとしてきた。

彩は何も変わっていない、やっぱり俺の取り越し苦労だったんだと。居酒屋を出るとき、俺の恐怖の炎は ほとんど消えかかっていた。


俺はアパートに帰ろうと彩を誘った。

彩は「もう少し一緒に歩いて酔いをさましたい」と言ったので、近くの公園に行って、ベンチに腰掛けた。



739 :692:2007/10/21(日) 06:31:43 ID:fcoVC/V/0
彩が徐に紙袋を取り出し、俺に渡した。

俺は紙袋を開けてみると、そこにはビトンの財布が入っていた。


彩「はい、おみやげ!」

俺は思わず、彩を抱きしめた。こんないい子を少しでも疑ってしまったなんて!

申し訳ない気持ちでいっぱいだった。



740 :692:2007/10/21(日) 06:36:41 ID:fcoVC/V/0
俺「彩、ごめんな。昨日から彩の様子がおかしかったんで、旅行中に彩になにかあったんじゃないかと疑ってた。ほんとにごめん!」


暫し、沈黙。


彩「〇〇君。謝らないで・・・・・」


彩は下を向いてそう答えた。

再び、俺の中の恐怖の炎が燃え上がりだした。




741 :692:2007/10/21(日) 06:41:23 ID:fcoVC/V/0
俺は意を決して、彩に話し掛けた。


俺「何かあったのか?」

彩「ごめん」

俺「ごめんじゃ、わからないよ。ちゃんと話をしてくれなきゃ」

彩「・・・・・」

俺「少しは覚悟していたから大丈夫。何聞いても驚かないよ」


彩は旅行中の出来事を少しずつ話はじめた。



744 :692:2007/10/21(日) 06:53:50 ID:fcoVC/V/0
ここからは彩から聞いた話ですが、できるだけ事実に基づき、場面を想像しながら、書きたいと思います。


登場人物

真由(彩と一番仲のいい同期 小林のことが気に入っている)


本田(浪人しているため同期の中で最年長。彩のことを気に入っている)


小林(関西出身。イケメンらしいが口が悪い)



745 :692:2007/10/21(日) 07:09:43 ID:fcoVC/V/0
最初の夜の夕飯後、内定者歓迎会のレセプションがあり、この時に真由と小林は隣になり、真由は小林の関西ノリのテンポのよいトークとちょっとジャニーズ系な容姿に惹かれ始める。

彩は、部屋に戻ってきてから、真由から そのことを聞いて、なんとか力になってやりたいと思った。


本田は最年長でもあったせいか、全体のまとめ役で、中心的存在で、彩も話し掛けやすかったので、本田にそのことを相談した。



746 :629:2007/10/21(日) 07:16:49 ID:fcoVC/V/0
本田は、以前、内定者の集まりのときに彩を見かけ、気になっていたので彩から相談を受けて、自分にとっても好都合だったのだろう。

快く、二人の橋渡しをするこに協力することを約束してくれた。

3日目のビーチでの自由行動のチーム決めも本田は、真由と小林を一緒にするように根回ししてくれた。もちろん、本田も彩も同じ班だった。



747 :692:2007/10/21(日) 07:29:04 ID:fcoVC/V/0
彩は、小林が苦手だった。

ビーチでは、平気で「お前、乳でかいな!」なんて面と向かって言われた。

それまでは、自分のビキニ姿をそれほど気になっていなかったが、小林からそう言われてからは、男性陣の視線が気になりだした。

話をしている間、他の男性は、彩の胸をチラチラ遠慮がちにしか見ないのに小林だけは、遠慮もせずに覗き込むように見ているので、「小林君、見すぎです!」って注意したら、「減るもんやないやろ!お詫びに俺のを見せたるで!」と自分の海パンを脱ごうとしたりして、彩をからかった。



748 :692:2007/10/21(日) 07:39:24 ID:fcoVC/V/0
日程が進むにつれて、真由と小林の仲は良くなっていったような感じだった。

一方、彩も本田の自分への好意も感じ始めていた。


5日目の夜、彩は本田に呼び出された。

薄暗いホテルのロビーのソファーで二人はいろいろな話をした。

1時間くらい経った時、ふと本田が沈黙した。


彩「どうしたの?」本田を覗き込む。


本田はいきなり、彩にキスを迫った。

彩は顔を背け、かろうじて逃れた。




>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春,
 


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