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「好みの女性のタイプ」という自分の持ってるイメージの遥か斜め上を行ってた店員さん
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309 :282:2007/03/16(金) 22:38:08
すこし間をおいて「うん」と、彼女は言った。(「うん」?。え、「うん」って言ったの?。)

「ありがとう」と言って、彼女は、また、泣いたみたいだった。

「嬉しい。そう言ってくれて」

顔を上げて、彼女はそう言った。

「?。いいの?」と、俺が訊いた。

「うん」もう一度そう言って、彼女はお辞儀をするように頷いた。


そういわれても、「まさかなあ」というのが、俺の正直な気持ちだった。

まさか、OKしてくれるなんて、どう考えてもありえない結末だった。

「ゴメンね。泣いたりして」と、彼女は言った。

「でも、あなたからそう言ってくれて、本当に嬉しかったの」

そういわれた俺も すっかり舞い上がってしまって、その後 何を話したのか、よく覚えていない。

電話番号だけ交換して、その日は別れた。



その日に、電話をした。(携帯なんて無かった頃だから、家族共有の固定電話だった)

「本当にいいの?」と俺は聞いたと思う。(なんて情けない質問だろう)

「うん」と彼女は言った。

そして「ずっと、そう言ってくれるのを待ってた」と言って、電話口の向こうで泣いていた。

えぇ〜!。

言葉が出なかった。驚天動地の驚きだった。

まさか、そんなことを彼女が俺に言ってくれるとは、ほとんど その時は信じられなかった。

その日は、相当遅くまで電話で話をした。(彼女が俺と同い年だと言うことも、家族三人で、親父さんの早期退職に伴って念願の喫茶店を始めたことも、彼女が中高一貫教育の短大を卒業していたことなど、いろいろとその時に聞いた)



310 :282:2007/03/16(金) 22:40:43
そして、彼女と俺が結婚したのは、それから5年後だった。

京都と東京の遠恋や、結婚してからの田舎ゆえの苦労など、彼女を泣かせたことや、苦労させたことは一杯ありすぎて、とても書ききれないけど、彼女は、今では、母であり、妻であり、そして綺麗な女性でもあり続けている。

一度だけ、初めて誘ったときのメモ用紙は あの時どうしたの?と比較的最近になって、なにかの拍子に聞いたことがあった。

俺は、てっきりそんなものは、とうに捨ててしまったと思っていた。

けれど、彼女は「取ってあるけど、あなたにも、他の誰にも絶対に見せない。私が死んだら、中を見ずにお棺に入れてもらうよう、子供が大きくなったら、そう頼んでおくの。私の宝物だから」と、あの頃と少しも変わらない、綺麗な笑顔で言ってくれた。



311 :282:2007/03/16(金) 22:43:37
これで終わりです。

のに、たいして面白ない話きあっって、がと

ョンとかは、全くないす。運がたとってます

れでは。







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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, 胸キュン,
 

 
 
 
 
 

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