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男女間の修羅場を経験した話を書きますよ
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1 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:10:45.19 ID:KLGvIiLq0
誰も居ない部屋で独り、ボーっとしてると、あんなこともあったなぁ……
なんて懐かしい昔の記憶が蘇ってきました。
だから、なんとなく書いてみようかなと思った次第です。
昔のことなので、脳内で都合のいいように変換されているかもしれませんが、とりあえず書いていきたいと思います。
よかったら、お付き合い下さい。
2 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:11:45.20 ID:KLGvIiLq0
スペックです。
ボクは、山下ユーサク(仮名)当時は公立高校の一年。
成績は普通、運動神経も普通、外見も普通、つまり特徴がないことが特徴で他人からは「何度会っても顔と名前が一致しない奴」とか言われてました。
当然、先生にも名前を覚えてもらえないわけで、授業中に指名される回数が明らかにボクだけ少なかったような記憶があります。基本的にヘタレです。
3 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:12:16.51 ID:KLGvIiLq0
彼女の名前は、山本ミドリ(仮名)同級生です。
長身で活発な子。ルックスは美しいスポーツ少女系。今の流行でいうとヤングなでしこといった感じでしょうか。
中学二年の時に彼女が転校してきてから、ずっと同じクラス。
しかも 名簿も近いことから席はいつもボクが前、彼女が後ろでした。
だから彼女はボクのことを名前で呼んでくれる数少ない(というか唯一の)女友達でした。
4 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:15:29.88 ID:KLGvIiLq0
転校初日の第一印象は「大きな子だなぁ」でしたね(笑)
たぶん、当時は彼女の方が背が高かったと思います。
そして 次に「カワイイかも」になるわけです。
気のせいか、ちょっと影のある感じはありましたけどね。
理由は覚えてませんが、ちょうどボクの後ろの席が空いていたので 彼女の席がそこに決まり、ボクは内心「ラッキー!」とか思ってました。
5 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:16:25.54 ID:KLGvIiLq0
十分に地の利を活かして、ボクは彼女と親しくなりましたね。
運よく気も合ったので、ボクは彼女とは同性の友達と接するように自然に接することができました。それは彼女も同じだったと思います。たぶん。
半年もすると幼馴染みたいになり、そのうち彼女からは、普通に恋の相談のようなものも受けるくらいにまでなってましたよ。
この辺は想定外でした。仲良くなり過ぎましたね。友達として。
6 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:17:43.87 ID:KLGvIiLq0
そんな彼女に「男性の意見が聞きたい」と言われる時は、たいてい恋愛系のハナシでした。
ボクの彼女評は“恋多きわりには臆病で詰めが甘く成就しない乙女”とでもいうのでしょうかね、
次々と「あの子がステキ!」とか言うくせに結局は、誰とも付き合ったりできなかっ たようです。
この話は、高校に入って初めて彼女から「男性の意見が聞きたい」と言われたことから始まる騒動を、思い出しながら書いていきます。
7 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:19:07.72 ID:KLGvIiLq0
人が居ないかな?
書き溜めがあるんで、今度にしようかな?
8 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:21:58.26 ID:KLGvIiLq0
とりあえず、折れずに行けるところまで行っちゃいます。
9 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:22:43.18 ID:KLGvIiLq0
―― 第一部 修羅場 ――
いつものように慌しい朝のホームルーム前でした。
ボクは友人達と昨日のサッカーについて、あーだこーだと批評家よろしくやってました。
ボクは、一応サッカー部所属です。ベンチ外ですけど。
いつもは、そんな話に混じってくるミドリが珍しくひとりで席に座ってました。
様子がおかしいかも? とは思ったんですが、女の子ですからね。
下手に構うと真剣にウザがられたりするんで放置してました。
でも、その日は一日中そんな感じだったんで、終礼後に声をかけてみたんです。
11 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:23:42.14 ID:KLGvIiLq0
「熱でもある?」
「ない……と思う……かも」
なんとも珍妙な回答をするミドリ。
(なんなんだ、それ?)
彼女の虚ろな視線が、ちょっと気になったものですから数ヶ月ぶりに彼女を誘ってみました。
「今日、部活だろ? 終わったらなんか食べに行こうか」
12 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:25:10.46 ID:KLGvIiLq0
別に下心があったわけではないですよ。
家が近所で方向が一緒なので、中学の頃は部活終了の時間さえ合えば一緒に帰ることが結構あったんですよ。
高校に入学してからは、初めてでしたけど。
「……わかった。じゃ校門で待ってる」
力なく答える彼女でした。
14 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:26:09.10 ID:KLGvIiLq0
彼女はバレー部所属です。身長があるんで中学の頃はエースアタッカーだったし。
自校で試合がある時に何度か応援に行ったけど、体が大きいせいもありなかなか迫力がありました。
スポーツ少女に見合わない綺麗な長い髪も目立ってましたし、それになんというか……
揺れるんですよね(笑)
15 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:28:11.62 ID:KLGvIiLq0
彼女も同じように、ボクの試合を応援してくれたこともありました。
ロスタイムにゴールを決めた時には、汗と泥まみれのボクと抱き合って喜んでくれたし。
そんなこんなで周囲からは、完全に二人は付き合ってると思われてたようです。
残念ながら違うんですけど。
16 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:29:14.65 ID:KLGvIiLq0
だから、彼女は非常に目立つ存在にもかかわらず、寄ってくる男は少なかったようです。
詳しくは知りませんがね。
もしそれがボクのせいだったなら今さらですが謝っておきます。すいません。
ちなみにボクに寄ってくる女性は皆無でしたよ。
それは決して彼女のせいではなかったと思います。ドンマイ!
18 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:30:21.60 ID:KLGvIiLq0
さて夕暮れの迫った校門。
彼女が壁にもたれかかり、ボクを待ってました。
アンニュイな雰囲気で可憐さが一層引き立ち、なんかこうゾクゾクっとしたことを覚えてます。
「ごめんごめん。顧問の説教が長くてさ」
さっきのゾクゾク感を誤魔化すように言うボク。
「いい……さっき来たとこだから」
19 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:31:18.31 ID:KLGvIiLq0
もし、これが初対面だったなら、即落ちで一目惚れしてたかもしれません。
どうやらボクは憂いを含む女性の表情に弱いようです(笑)
でも、数年間の彼女との時間がボクと彼女の関係を“友達”に固定してしまっていましたね。
20 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:32:13.12 ID:KLGvIiLq0
ボクは自転車を押しながら坂を下ります。彼女はボクの斜め後ろを黙ってついて来ます。
これは誰か好きな男ができたんだろうなと思いましたね。過去にも似たようなことが何度かありましたから。
嫉妬心とかそういうものは、まったく感じなかったですよ。同性の友達が誰かに惚れたとか聞いても何も思わないのと同じです。
ボクの中での彼女は そんな感じだったんです。
21 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:33:09.88 ID:KLGvIiLq0
ファーストフード店に着くと端の方の席を陣取り、ポテトと飲み物だけでじっくり話を聞くことにしました。
ボクは もう答えはわかっていたんですが、とりあえず通過儀礼として尋ねることにします。
「で、どうしたんだ?」
ストローの袋をコネコネしながら、ちょっと拗ねたように俯き加減で視線を合わさず、とんがった口で呟きます。
「……男性の意見が聞きたい……」
22 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/03(水) 23:34:10.00 ID:KLGvIiLq0
(ほらきた)見覚えのある光景です。毎度のことですが同じ仕草で同じ内容を言うんですよ。コイツは。
とりあえずボクは、いつも同じ反応をするしかありません。
ここで、何か違った反応(どんなだ?)でもすれば、ボク達の関係が変わったりしたんでしょうかね?
その時はそんなことは、考えもしませんでしたけど。
「それで、今度の相手は誰なんよ?」
「……サッカー部のキャプテン」
「え――っ! 早川先輩(仮名)かよ」
>>次のページへ続く
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