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中学時代の仲間でかけがえのない人が出来た話
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283 :サボテン:2005/05/16(月) 01:07:57 ID:HxzEwGYX
昨日も同じことがあったから既に慣れていた。

と、言えば嘘になる。

緊張で体が冷えていくのが分かった。

直美ちゃんは昨日と同じように、俺の背中にくっついていた。

直美ちゃんの吐く暖かい息が背中に伝わってくる。緊張が何だか解けていくような気がした。


「こっち向いてよ。いいムードなんだから!」

少し強めに言われた。

ゆっくりと直美ちゃんの方に寝返る。

意識的に直美ちゃんと あまりくっつかないように距離を取った。

体の半分が布団からはみ出てしまった。

「足出てるよ。もっとこっち入って」そう言われ、少しくっついた。


目と鼻の先に直美ちゃんがいる。汗をかくまでではなかったが、緊張して喉が渇いていた。

「結果はどっちでもいいから、返事必ず聞かせて」

直美ちゃんは決して今すぐとは言わなかったが、今すぐ言ってしまいたかった。

「好きだから、つき合ってくれないか?」

言ってしまった。

直美ちゃんに初めてきちんと自分の思いを伝えることが出来た。

そして、少しの間沈黙が流れた。


直美ちゃんはゆっくりと俺に手を回してきて抱きついてきた。

俺も自然に直美ちゃんに手を回して抱いた。

「ありがとう。その言葉ずっと待ってたよ」

直美ちゃんの声は少し震えていたような感じがした。きっと泣いていたのだと思う。

自分の好きな子を泣かせるまで待たせた自分が情けなくて、悔しくて自分も泣けてきた。

「待たせてごめん」ただそれしか言えなかった。それ以上何かを言おうとすると、声をあげて泣いてしまう感じがしたからだ。


直美ちゃんは俺から離れて、俺の腕を引っ張ってそれに頭をのせた。

直美ちゃんは俺の胸のあたりにくっついた。好きな人がこんなにそばにいると思うととても穏やかで、何か優しい気持になった。

そして直美ちゃんは そのまま眠った。


直美ちゃんが日本に帰るまで、あと時間はどれくらいだろうか?

そう思いながら腕時計を見ようとしたがやめた。

こんな時間がずーっと続けばいいのになぁ。

そう思っていると、自分もウトウトしてきて眠ってしまった。

つづく



284 :サボテン:2005/05/16(月) 01:10:48 ID:HxzEwGYX
こんばんわ。何とかもう少しで終われそうです。あともう少しですのでおつき合いよろしくお願いします。

いつも読んでくれる方、いつもレスしてくれる方。本当に有り難うございます。

こんな、まとまりのないダラダラした文章を読んでくれるのは本当に有り難い限りです。

おやすみなさい。




285 :774RR:2005/05/16(月) 01:15:46 ID:sLUnap5r
こんなところで続かれると日曜の夜が眠れなくて明日に差しつかえるぜ。


286 :774RR:2005/05/16(月) 01:48:53 ID:p77omMOF
>>285
まったくだ。漏れてもこの時間まで起きてて一気に読んでしまった。

でもいいもんだよな。これだけワクテカさせられるのも。

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343 :サボテン:2005/05/19(木) 00:50:00 ID:Z6irFUte
>>283からの続き

朝起きると直美ちゃんは寝息を立てながら、俺の胸にくっついて眠っていた。

もう朝日が見えていた。

直美ちゃんが今日帰ると思うと、ちょっと寂しい気分になった。


そのままぼーっとしていると、直美ちゃんが起き出した。

直美ちゃんは「おはよう・・・」と、大きなあくびをした。

「おはよう。よく眠れた?」

直美ちゃんは少し笑顔で頷いた。

二人ともなかなか布団から出ようとしなかった。

俺は直美ちゃんを抱きしめた。

直美ちゃんも、俺をぎゅっと抱きしめてきた。


しばらくそうしていたら、直美ちゃんがふいに起きあがった。

「ご飯たべようか・・・」

少し泣いていたように見えた。

「何食べようか」

俺は、あまり喋る気になれず それだけ口にして起きあがった。


その日の朝は、珍しくご飯を炊いた。電気炊飯器はもちろん無いので鍋で焚いた。

おかずは、日本の食料品を販売しているスーパーで買った納豆と、みそ汁に卵焼きや永谷園のお茶漬け。

自分は久しぶりに日本食を食べたので日本で食べるより美味しく感じた。

目の前には直美ちゃんが座っていて、俺の汁茶碗にみそ汁をよそってくれていた。

こんな朝が毎日来ればなぁ、と思いながら湯気の向こうの直美ちゃんを見ていた。


「日本の食べ物って、こっちの方だと値段はどうなの?」

さっきの泣いていたような表情は既に消えていて、いつもの直美ちゃんの顔に戻っていた。

「日本で買うより2割くらい高いかなぁ。だから日本食たべるのは滅多にないよ、いつも節約生活だからw」

努めて明るく答えた。直美ちゃんと話をしているうちに、自分もいつもの自分に戻っていた。

直美ちゃんには、人を明るくさせるような力があるような気がした。


一息ついてお茶を飲んでいた。日本で言えば、朝食を食べて朝の連ドラを見ている時間帯だ。

直美ちゃんイスから立ち上がり、トランクケースからデジカメを取り出して、外の景色を撮っていた。

その後ろ姿を見ていると、急にシュンとした気持になった。

なぜそんな気持になったのかはよく分からなかった。

つづく




344 :サボテン:2005/05/19(木) 00:50:32 ID:Z6irFUte
俺もイスから立ち上がり、直美ちゃんの隣に立った。

俺の顔を下から覗きこんで来た。

「写真撮ってあげるね」

直美ちゃんはそう言って、俺をデジカメで撮っていた。

「これでまたいい思い出できたね」

直美ちゃんはそ言って、またテレビを見始めた。


俺はテレビを見ている直美ちゃんを見ていた。

抱きしめたい衝動にかられ、気付いたときはイスから立ち上がって直美ちゃんのそばにいた。

横から そっと抱き寄せてみた。

直美ちゃんは短く、えっと声を出した。

俺はかまわず そのまま抱きしめた。


俺は不覚にも涙を流していた。男の癖に情けない・・・。そう思いつつも涙は止まらなかった。

直美ちゃんは、肩に腕を回してそっと抱きしめてくれた。

余計に涙が止まらず、声をあげそうになった。

「どうしたの??」と直美ちゃんが心配そうに聞いてきたが、答えることが出来なかった。

「泣けばすっきりするよ」

一言優しく俺に言った。

俺はさらに泣いたが、声をあげるのは必死に耐えた。

好きな人の前で、みっともない姿を見せたくないと思っていたからだ。

もうわけがわからなかった。


しばらく泣いていた。生きてるうちに こんなに泣いたのは、父や母が亡くなった時以来だったと思う。

そして、俺は直美ちゃんから離れた。

「ごめん。みっともないとこ見せちゃったな」

俺は恥ずかしそうにそういうと直美ちゃんは俺の肩を叩いて言った。

「良く泣いたね〜、スッキリしたかな?」

笑顔の直美ちゃんを見ると、目に少し涙を浮かべていた。

ただ笑顔で答えるしかなかった。


飛行機は夕方なので、それまで少し時間がある。二人で何をしようか相談した。

「いつも外にいたから今日は部屋にいようか?」と直美ちゃんは俺に言った。

俺もそれがいいと思った。

それなら誰にも邪魔されることはないし、二人だけで話しをすることもできる。

「取りあえず、コーヒーでも淹れようか?インスタントだけど」

なんだか吹っ切れた明るい自分がそこにいた。

つづく



345 :サボテン:2005/05/19(木) 00:51:50 ID:Z6irFUte
コーヒーを作っていると、直美ちゃんがキッチンにやってきた。

「いいことしようか?」と言って、ニヤニヤしていた。

「いいことって?」と聞くと、腕を引っ張ってイスに座らせた。

「絶対にこっち見たらダメだからね」そう言われて黙って、壁を見ていた。

何やらカチャカチャとコーヒー

カップをいじってる音が聞こえる。

「こっち向いていいよ」と言われたの

で、恐る恐る後ろを向くと、直美ちゃんはコーヒーカップを二つ持って立っていた。

「どちらか一方のカップには、塩が入ってるよ。どっちを選ぶ?どちらかを選んで余った方を私が飲むよ」

賭みたいなことをしようとしているようだった。

俺は迷わず右側の無地のカップをってに撮った。

「それでいいんだ?知らないよ どうなっても、本当にそれでいいんだよね?」と直美ちゃんはしつこい。

俺は引かず それをグッと飲んだ。普通のコーヒーだった。と言うことは、余った方に塩が入っている。

「やらなきゃ良かった・・・」と、直美ちゃんはコーヒーを見ながら言った。

「食べ物を粗末にすると罰が当たるよ」と、俺は飲むように促した。

直美ちゃんは顔をしかめながらカップを傾けた。

「あ、意外に飲める!!」と、直美ちゃんが言うので、俺も一口飲んでみた。

苦塩辛くてとても飲めた物ではなかった。

「だまされてやんの〜」と意地悪っぽく直美ちゃんは笑っていた。

つづく



346 :サボテン:2005/05/19(木) 00:53:54 ID:Z6irFUte
ちゃんとしたコーヒーを飲みながら、バイクの話をした。

仲間で今度ツーリングに出かけようという話だ。

直美ちゃんは、落書き帳にペンで持ち物や、目的地をサラサラと書いていった。

「晩ご飯はどうする?」いつになるか分からないツーリングの計画を、二人でまじめに考えていた。


できれば二人で行きたいと思ったが、口には出せなかった。

だけど、いつかは必ず生きたいな、と心の中で思っていた。

「暇があれば私たち二人だけでも行きたいね」

直美ちゃんが少し照れた感じで言った。

びっくりした、俺の思ってることが伝わったのかな?そう思いにやりと笑っていた。

「何?どうしたの?」

不思議がる直美ちゃんが、キョトンとした顔で俺に聞いてきた。

「いや、俺も同じこと考えてた」となるべく爽やかに言うつもりだったが、恥ずかしくて照れくさく話した。

「本当?じゃ、絶対行こうね!」と、直美ちゃんは今にもツーリングに出かけるかのような調子だった。

つづく






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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, すっきりした話,
 

 
 
 
 

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