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学生時代の謎の寝取られ事件とその黒幕の話
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770 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:26 ID:0JWSC5kJ
「もーとぼけちゃって、これ、ほら、触ってみて、冷えているでしょ?」

「あっ、あぁ、ホントだ冷えてるね」

「私の言っていたとおりでしょ」

「うん、そ、そうだね、うん、せっかく冷えたから飲んじゃいなよ」

「うん」





772 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:29 ID:0JWSC5kJ
「そうだ、山本君飲みなよ、疲れているでしょ、はい」

英子は山本に手渡そうとした。

「い、いらないよ、ぼ、僕、お茶嫌いだから」

「嫌いなの?珍しいよね、お茶嫌いな人って」

「えっ、う、うんまぁ嫌いというか、あまり好きじゃないんだよ」

「そうなの」

英子はそう言うと再びお茶をホルダーに戻した。




773 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:30 ID:0JWSC5kJ
「もう少し、冷やしてから飲もうっと」

「・・・」

山本は黙りこくった。

「ん?どうしたの?」

「あっ、な、なんでもないよ」

山本は慌てていった。

「お母さん、心配していたの?」




775 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:34 ID:0JWSC5kJ
「あっ、そんなことないよ、大丈夫だよ」

「でも、もう帰らないと心配するでしょ?」

「いいや、バイトに行ってバイトの連中と飲むから今夜は帰らないって言っておいた」

「えっ?帰らない???」

「うん、飲んだら運転できないからよくバイトの連中の所に泊まったりするんだよ」

山本は嘘をついていた。英子に言った内容は確かに母親に言った事である。

しかし、山本はバイト先でも変人扱いされて飲みに誘われたことなど一度もなかった。




776 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:36 ID:0JWSC5kJ
「ねぇ、ところで私、どうしたらいいの?」

「ガソリンがないなら私の事送れないでしょ?」

「電車もないんでしょ?」

英子は心配になって山本に聞いた。




778 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:39 ID:0JWSC5kJ
「うん、なんとかするよ」

「・・・」

再び車内には重い沈黙が流れた。

沈黙が続くと英子はだんだんと腹が立ってきた。

なんで私はここにいるの?

自分で自分に問い掛けていた。




779 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:42 ID:0JWSC5kJ
こうなったのも全て秀樹のせいであった。

あんなに楽しみにしていた海水浴、別荘でのひと時、そして愛し合うふたり・・・

その計画は大無しにされた。それどころか、寝ている間に一番されたくないことをされてあげくには親友の彼女と寝ていた・・・

考えただけで頭がどうにかなりそうだった。







781 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:45 ID:0JWSC5kJ
「うーーーん、どうしようかな?」

何も考えのない山本に対しても怒りが湧いてきた。

「じゃ、山本君の家に泊めてよ!私の寝る位のスペースはあるでしょ!」

「えっ・・・、こ、困るよ・・・だって、親がいるし」

「別に一緒に寝てなんかするわけじゃないから平気でしょ」

「だっ、だってお母さんにバイトの連中と飲みに行くって言っちゃったし」

「私がお母さんに説明するわよ」

「だ、ダメだよ、お母さんに嘘ついたことがばれちゃうよ」




783 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:48 ID:0JWSC5kJ
はっきりしない山本に対しても英子の怒りは爆発寸前だった。

「じゃ、ホテルに連れて行ってよ、ビジネスホテルとかあるでしょ!」

「えっ、ここは田舎だから、そんなものないよ・・・」

「駅の側まで行けばあるでしょ!」

「あっ、えっ・・・な、ないよ、それに駅までガソリンがもたないよ」

山本の答えはしどろもどろを通り過ぎて支離滅裂になっていった。




784 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:52 ID:0JWSC5kJ
「じゃ、私にどうしろというのよ!!!」

「えっ、このへんじゃ、うーーーーん」

山本は考え込んだ。言っていいのか悪いのか・・・最高に悩んだ。

山本は今まで女をホテルに誘った事はなかった。

山本が素人童貞を卒業した相手の村上とホテルに行った時は車中で「居眠り」していた村上が偶然目を覚ました時にトイレに行きたくて「ホテルに行ってもいいよ」と言ってくれたからである。

自分からラブホテルに行こうだなんて言い出すことができなかった。




785 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:54 ID:0JWSC5kJ
「そ、そんなに怒らないでよ、お茶でも飲んで落ち着いてよ」

「なんなのよ!このまま車で過ごさなければならないの?」

英子は怒って怒鳴った。山本は慌ててホルダーからお茶を取り出してキャップを取り外して英子に手渡そうとした。

「もういい!」

英子は山本の差し出すペットボトルを払いのけた。




786 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 19:59 ID:0JWSC5kJ
山本の準備していたペットボトルのお茶は後部座席にまで吹っ飛んでしまった。

それは後部座席の山本のかばんに当たってそのまま座席にひっくり返った。

「・・・」

後部座席に目をやる山本の顔は青ざめていた・・・

山本の表情を見た英子も後部座席を振り返った。

お茶は後部座席に流れ出し、座席はおろか山本のかばんと英子のかばんも濡らしているようだった。

「ご、ごめんなさい・・・」



788 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 20:03 ID:0JWSC5kJ
山本の顔が異常に青ざめているのをみて英子はとても悪い事をしたと思った。

英子は急いで後部座席に転がるペットボトルを拾い上げるとハンドバックからハンカチを取り出して座席を拭こうとした。

その間も山本は黙って身動き一つできずにいた・・・

山本は額から汗を流し、顔は青ざめ、表情は強張っていた。

英子は急いで座席を拭ったが、ハンカチ一枚では足りなかった。

「ご、ごめんなさい、ティッシュある?」

取り付くように英子は言った。



789 :山本の友人 ◆2BKt7TrzAk :03/02/13 20:07 ID:0JWSC5kJ
「ねぇ、山本君!大丈夫?なんか変だよ・・・」

あまりにも呆然とする山本を気遣って英子は山本の肩に手をかけた。

「ねぇ、しっかりして・・・」

「どうしたの?」

英子は汗ばむ山本の額の汗をバックから取り出したポケットティッシュの1枚で拭ってあげた。

「本当にごめんなさい。せっかく山本君が用意してくれたのに、ほとんどこぼしちゃった」

「シートもよごしちゃって・・・」




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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:修羅場・人間関係, 寝取られ,
 


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