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眠れないから親友の女の子の話でもする
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40 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 06:46:59.06 ID:wvRdY72E0
中学生活最後の新学期が始まった。

世間ではバレンタインがどうの言ってたけど、もう受験が目前に迫ってるエリは「それどころじゃないよー!」と嘆いていた。


弟は相変わらず学校では僕を避けるようにして生活してたけど、エリが家に来てる時は一緒に勉強するようになった。

ヤマオカくんも弟とも話すようになっていて、エリはエリでいつの間にか僕たちの幼馴染(女)と友達になっていた。

幼馴染は奇抜なセンスが好きで、黙ってれば相当かわいい(学年でもトップクラスに入るくらいモテてた)のに、裏原系にハマっていたので孤立して動くことが多かった。

エリはスイーツ寄りの容姿だったので合わないと思ってたけど、人ってよくわからないな、と思った。

そして僕を取り巻く環境が変わっていくんだなぁと、ぼんやり思ってた。



41 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 06:51:21.28 ID:wvRdY72E0
いままで人と関わることが、例え家族ですらなかったから、不思議な気持ちになった。

なんとなくそれがエリのおかげだといのもわかってたので、僕は僕で何か新しいことをやってみようと思った。

バレンタインが目前に迫っていたので、ネットで必死に作り方と材料を調べて、当日の放課後僕の家で勉強する約束を取り付けた。



42 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 06:58:26.11 ID:wvRdY72E0
入試はバレンタイン終わってすぐだったからオーケーを貰った。

ラッピングは無理だったから、その場で渡すつもりだった。


ついでといっちゃあれだけど、ヤマオカくんや弟にもあげるつもりだった。

幼馴染もチョコだけもらうって言ってた。


当日。

作ったのはマフィンだったけど、美味しい美味しい!ってエリは喜んでくれた。

ヤマオカくんもありがとう、ってお礼言ってくれた。弟はなにも言わなかった。



43 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:05:57.32 ID:wvRdY72E0
受験当日。

エリはヤマオカくんから貰ったお守りを握りしめながら、「ただいまー!」と教室に帰ってきた。

僕は先に帰ってきてたので暖房のかかった教室でぬくぬくしていたけど、エリは鼻を真っ赤にしていた。

手応えはそこそこだと言っていたけど、正直きびしいだろうな、と心の中で思った。


その日の夜、ヤマオカくんから「エリと答え合わせしたけど、結構きびしい」というメールを貰った。やっぱり、と思った。


エリもたぶん気付いてて、鼻を真っ赤にしてたのは帰り道泣いてたんだろう。

他に鼻を赤くしてた人がいなかったから、たぶん、間違いない。



44 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:12:18.16 ID:wvRdY72E0
二次試験も終わってホワイトデー。

夕方にエリが家を訪ねてきて、クッキーが入った包みを2つ渡してくれた。

「一つは弟くんのね。1人で全部食べちゃだめだよ?」

「弟呼ぼうか?」

「ううん、哀川くんから渡して!私はこれからヤマオカくんとデートですー」

ふざけながらエリが手を振ってエレベーターへ向かって行った。

渡すだけなんだから直接でもいいのに。そう思ったけど文句をいうつもりもなかった。



45 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:17:30.47 ID:wvRdY72E0
弟に「エリから」といってクッキーを渡すとなんだか微妙そうな顔をして受け取った。

それから何か言いたそうに「あー…」って少し唸って、ポケットから小包を取り出して僕に差し出した。


「チョコ食べたから、一応」

中身はピンクのボールペンだった。はじめて家族から贈り物をされたので嬉しかった。



ここでどうして僕という一人称を使ったのか自分でもわからないけど、>>1は男じゃなくて女です。

なんとなくわかってた人もいるかもしれないけど。

もし男女の青春展開を期待してた人がいたらごめんなさい。

途中から一人称を変えるのも気が引けるので、そのまま続けます。



46 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:23:57.67 ID:wvRdY72E0
それから弟と家にいる時は少しだけ話すようになった。

たまに帰ってくる両親は相変わらず優秀な弟にしか関心がなくて、交流以前の問題だったけど、エリやヤマオカくんがいてくれたから前ほど気にすることはなくなった。

受験はエリは落ちていた。


結局 近くにある高校に通うことになり、僕もそこを滑り止めとして受けていたので、無理やりそこに通うことにした。

偏差値がどうのこうのより、エリと一緒の高校に通ったほうが新しい発見ができると思ったからだ。

今思えば、いつのまにか相当依存してた。



47 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:27:31.28 ID:wvRdY72E0
春休みの間にエリと2人で遊びに出かけた。

街にでてかわいいアクセサリーや服を買ったりした。はじめて可愛い服を買ったと思う。

今まで全部無難なパーカーやシャツしか買った事なかったから新鮮だった。

今では可愛いかんじの服をしか買わなくなったけど、連れて行ってもらうっていう きっかけがなかったら ずっとそのままだったと思う。



48 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:35:43.37 ID:wvRdY72E0
プリクラの撮り方も教えて貰ったし、髪型も一緒に選んで貰った。

帰りにエリの家に寄って、エリの部屋で花図鑑を見た。菖蒲の花が1番好きだと教えてくれた。

他にも一階の花屋に猫が住み着きはじめた事や、高校では弁当を作る予定とか、色々話したと思う。

中学の人たちに見られても もうなにも言われたりしないって事実が、結構嬉しかった。

あの人たちは僕がスーパーで買い物してるだけでクスクス笑ってたから。



49 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:45:51.85 ID:wvRdY72E0
高校はじまってもエリが話しかけてくれるので2人で行動することが多かった。

エリはすぐにクラスの他の人とも打ち解けていて、僕を紹介してくれたので中学の時ほどクラスの関係は悪くなかった。

エリがいなくても話しかけてくれる人がいるくらいには、友達もできた。



50 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:47:03.43 ID:wvRdY72E0
まだぎこちないけど、今でも当時と比べたらすごく笑うようになった。

無いと思ってた服の好みもわかってきたし、外食もするようになった。

とにかく新鮮な事ばかりで毎日が楽しくて仕方なかった。

弟と話してる最中に笑顔を見せるようになったのも、エリのおかげだ。とてもいい友人に恵まれたと思う。



51 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:49:21.58 ID:9Bm3XFXv0
なんだか凄い良い友達だね


52 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:50:37.37 ID:wvRdY72E0
>>51
いい子だった。

人の悪口全然言わないし、弱音あんまり吐かなかったけど、ちゃんと人に頼ってたし。


53 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:54:09.43 ID:wvRdY72E0
そんなすてきで、僕に無いものを持ってたエリだったけど、今ではもう


ちょうど高校生活に慣れはじめた頃だった。

梅雨が近づいていて、雨が降っていた。

高校の帰り道、2人で歩いていたら、黒い何かが凄い音を立てて、突っ込んできた。



54 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 07:57:44.66 ID:wvRdY72E0
耳が痛くなるようなキンキンした音を今でも覚えてる。

交差点だったから人がいて、怒鳴っているような声が遠くで聞こえた。

すぐに救急車が呼ばれたらしいけど、

その時 僕は、突っ込んできた黒いものがバイクだった事と、ぐったりと倒れてるエリを認識するので精一杯で、すぐに気を失ってしまった。

気付いたら病院のベッドのうえだった。



55 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 08:01:42.43 ID:wvRdY72E0
目が覚めてから状況を認識するのに何時間もかかったけど、何度も何度も弟が説明してくれた。

「バイクがな、信号無視した自転車を避けようとして、そのまま突っ込んだんだ」

「エリはお前より重傷で、アタマも強く打ってるし、骨もあちこちがやられてる」

「信号無視した自転車はそのままどこかへ行ってしまった」

思い出した今でも頭がすごく痛くなって、泣きそうになる。



56 :名も無き被検体774号+:2012/01/23(月) 08:07:53.48 ID:wvRdY72E0
たいした怪我もなかったので僕は一週間ほどで退院出来たけど、エリは手術やらなんやらで面会すら出来ない日々が続いた。

その間、ヤマオカくんにも、エリのご両親にも怖くて連絡出来なかった。

どう話せばいいんだろう、自分だけたいした怪我じゃありませんでした。

どういう顔をすればいいんだ。毎日自己嫌悪しながらエリの事ばかり考えて、学校は休みがちだった。

バイクの相手の家族は裁判だけは、裁判だけはって繰り返してた。

それに対しても嫌悪感を抱いていた。

僕はたいした怪我じゃなかったから、エリの家族にいってくださいと言った。

あとは両親に任せっきりだった。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:人生・生活  |  タグ:泣ける話, 青春,
 


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