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式場で働いてたら片思いしてる女がきた
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10 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:32:52.62 ID:SfrOoNuP0
俺今結婚式場で働いているんだ
まあ働くといってもちょっと違うくて
結婚式って式の様子とかをまとめたエンディングムービーが最後に流れるじゃん?俺それ作ってんのね
仕事内容っつうのは式中の撮影と、それの編集
もともと趣味の延長で大学生のころにバイトとして始めたんだけど、作ったものが実際に流れて
来た人が笑ったり、泣いたり、拍手してくれたりすんのがすげー気持ちよくってさ
そのままムービーを作る会社に雇われて、ずっとやってたんだ
かれこれはじめて10年以上はたつ
結婚式ってのはやっぱりいいもんで幸せそうな新郎新婦をみるだけでまじでこっちまで幸せな気持ちになる
それを見てる人たちも祝福して、笑って、泣いて皆いい顔してんだよ
ちなみに俺が一番好きなのは新婦のおやじさんが娘を送り出す時の顔ぞくぞくするねwww
11 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:34:29.99 ID:SfrOoNuP0
そんなんが好きでずっとやってたんだ
俺はこの仕事が好きで、誇りをもってる
ただその仕事の性質上、土日が主だから友達と遊んだりすることもできない
そこがつらいっちゃあつらいんだけどね
だから案外俺の周りには未婚とか×がついてる人も多い
当然俺も未婚
そんでその日、いつものように結婚式場へ向かった
12 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:36:14.53 ID:SfrOoNuP0
式場はホテルの7階
そんでいつも俺が作業するのは非常階段と式場をつなげる物置のような10畳ぐらいの部屋
その一角に備え付けられた机とパイプイスに陣取って動画の取り込み、編集をするんだ
基本的にPCがあればそれでいいので場所に困ることはないけども、タバコが吸えないのが残念としか言いようがなかった
いろんな式場に赴いてやるんだけど現場ではプロデューサーみたいな人がいて、始めに打ち合わせを行う
その式場はよくいく場所で顔なじみも多く、プロデューサーも自分が駆け出しのころからお世話になっていた人だった
14 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:42:16.65 ID:SfrOoNuP0
俺「チっす」
プ「おおお疲れ〜今日もよろしく」
俺「うっす。どっすか今日は」
プ「今日はやりやすいほうだと思うよww」
俺「まじっすか!ラッキーwww」
エンディングムービーは新郎新婦が決めた曲にあわせて一つの作品をつくる
だいたい4〜5分。どう作るかは俺の自由
作りやすさの目安として
・曲のテンポ
・曲調が新郎新婦and会場の空気にあってる
・新郎新婦がいい顔をする
・出席者が多いorノリがいい
とかがあったりする。個人的意見なんだけどね
前あったすげーやりづらかった案件は、新郎新婦+親族(6人)で曲がゆずの「夏色」だったとき
曲結婚関係ないし少ないし盛り上がらないしできつかったねあれは
そんでその日の曲はドリカムの「未来予想図�U」
出席者も多いしノリもよさげとのことだった
16 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:43:49.20 ID:SfrOoNuP0
俺「新婦かわいいっすかwww?」
プ「かわええよwwww多分俺すきなんじゃない?」
俺「まじっすかwwたまんね〜www」
プロデューサーは40間近の×1子持ちのいいおっさんで、よく飲みにつれていってもらったりしてる
なかなか偉いかたらしいのだが、気さくな人柄からみんなに慕われていて、ちょっとした軽口ぐらいなら許してくれる。そんないいおっさんだ
雑談をしてたら、開場の時間になった
プ「そんじゃ今日も幸せな家庭を築いていきますか〜」
俺「自分は逃げられたのにっすか?www」
プ「うっせえwwwww」
そんな、いつもと変わらない現場で、いつもと変わらない仕事だった
17 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:51:52.17 ID:SfrOoNuP0
まあもったいつけるのもあれなんでここらで登場人物の紹介だ
俺♂
25
160�p60k
中肉中背
ブサ
片思いの女♀
25
160・?
かわええむっちゃかわええ
プロデューサー
39
170・80
おなかのでっぱりがものすごいおっさん
あと加齢臭がしてきたおっさん
天♀
23
155・?
同1♀
25
165・?
同2♀
25
170・56
なんてことはない普通の人たちだ
18 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:52:49.79 ID:SfrOoNuP0
撮影用のカメラをもって会場に通じるドアをあけ通路を進むと、出席者の控室からにぎやかな声がする
これはいい絵がとれそうだな〜なんてにやにやしながら歩いていた
新郎新婦や親族たちの控室とチャペルで挟まれる広場にでると、スタッフの人たちが準備を終え待機していた
現場のちょっとピリピリした雰囲気が伝わってくる
俺「どもっす!よろしくお願いしゃす」
ス達「「お願いします〜」」
スタッフの中に、俺の一個したでほとんど同時期に働き始めた子がいるんだ。
天真爛漫って感じの子で、結構かわいい。話もあい、しばしば飲みに行ったりすることもある。名前を天としようか
天「あ、俺さん!俺さん!今日の新婦さん俺さんと地元一緒みたいよ」
俺「え、まじで?○○?」
天「うん。さっき聞いた!盗み聞きだけどねww」
俺「盗み聞きすんなwww」
天「聞こえたんだもんしょうがないじゃんwwもしかして知り合いだったりするんじゃない?」
俺「え〜さすがにないっしょwww知り合いだったら飯おごってやるわwww」
天「まじで!?絶対ね!違ったら何もしないけどw」
俺「おいww」
実家の農家を継ぐのがいやで、俺は大学を口実に逃げるように地方から上京してそのままこっちで就職した
天も同じような口らしく、それがきっかけで話すようになったっけ
少し雑談しながら、カメラのチェックをして新郎新婦が写真撮影のために入ってくるのを待っていた
19 :名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:55:33.52 ID:SfrOoNuP0
そして時間
ス「新郎新婦さん入ってこられま〜す」
スタッフの一人の合図とともに、広場のドアが開く
ドアの向こうには通路が伸びていて、その突き当りの角からスタッフにエスコートされた二人が見えてくる
そこから撮影はスタート
今日はいいムービーできるかな〜なんて考えながらカメラを構えて大きめのディスプレイをのぞきこむ
思わずカメラを落としそうになった
ディスプレイに映りこんできた二人のうちの一人が俺がずっと高校時代からずっと片思いしてた女の子だったからだ
>>次のページへ続く
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