次々発覚する彼女の浮気
まぁなんというか、寝取られ好きってのは難儀だよね・・・。
俺は今年の二月にあった彼女の浮気を、五月に知ってほんと落ち込んだな。
遠距離してておれ36、彼女24。
許したつもりでも、気分的に落ち込んでる時は いつもそのことが頭に浮かんできて最悪な気分になるよ。
で、最悪な気分なのに、興奮もする。
寝取られ好きとまではいかないけど、彼女が他の男とセックスするってのは何故にここまで興奮させるんだろう?
朝からずっと雨が降っていて、とても気分が重い。
音楽かけて酒呑んでても、ちっとも楽しくない。
浮気を知った後、彼女の重い口をなだめたり、怒ったりしてなんとか状況を聞き出した。
一月ほど経つとショックもだんだん薄れてきて、お互いに前みたいに仲良く出来る様にはなったんだけど、折々にその時の話を聞き出すと、どんどん新しい事実を知って、憂鬱になる。
浮気を知った時に別れたら良かったのかも、と考えたりする。
浮気していた事は携帯メールを彼女が寝入った後に盗み読みして判明した。
翌朝は朝早くの仕事だったのに、全く眠れなかった。
仕事中は ずっとそのことばかり。
俺が浮気を疑った受信メールの内容は、
「A子(彼女)のお気に入りの****に今日行かない?」
って文章だった。
この****って店舗らしき名前が気になった。
遠距離なので その屋号には全く思い当たる事が無い。
出来ればカフェとかの飲食店であって欲しい…。
確認するために彼女に聴いた場合 飲食店であった場合は、メールを盗み読みした事を非難されるだろうし
そうでなくラブホであった場合は、彼女が肯定することはないだろうし…。
で、結局仕事の昼休みに****って名前で番号案内を頼んだ。
104に繋がり****って名前でお願いする。
オペレータの女性の返事がするまで すごく時間が掛かった様な気がしたな。
「ええと****という名前ではカフェ、パブ、ホテルの六件の登録がございますが」
という返事の最後の「ホテル」であーやっぱり・・・って思った。
「ホテル」として登録してある番号を聞いて早速そこに電話してみた。
「はい****です。」
「あのそちらホテルですよね?」
「はい、そうですけど?」
「あの・・・どういったホテルでしょうか?」
後になれば結構笑える質問だが、その時は必死だったw
「ええと、こちら一応ラブホテルという事になっております」
という中年女性の返事。
またしても「あぁやっぱり」という声が頭に響く。
浮気って自分のこと省みると、やっぱししょうがないかも って思ってしまう。
俺だって自分の好みの女性から誘われたら、我慢できるかどうか分からないし それは男に限らず、女もそうだと思う。
遠距離がきまって、
「お互いもし好きな人が出来たら、それはもうしょうがないから・・・」
って彼女に言った。
「他の男と付き合ってみたいと思うなら、それでもいいよ」
とも言った。
後で聞いてみると その言葉はショックだったそうで「なんで、そんなこと言うの!」って感じだったらしい。
俺は遠距離ってのは続くわけが無いし、もし彼女が浮気してもしょうがないって思ってた。
自分が浮気する口実でもあったのかもしれん。
で、遠距離始まって2ヶ月くらいして彼女から年下の歯科大生と付き合いだしたって報告を聞いた。
俺は普段日記を付けてる。
他愛もないことばかりで、聴いたCDの感想とか、その折々に思ったりしたことなんかを。
まぁそんだけ平和な心持でなんとか毎日を過ごせてたんだろうね。
今、というか浮気を知ってから4ヶ月くらい日記を付けてない。
こういう時こそ、自分の考えや彼女に対する思いを書きつけなければとも思うんだけど、どうしても出来ない。
文章になって、彼女の浮気が明確な形になるのが恐いんだろうな。
で、今アルコールの血からを借りてかきかんでます。
また雨が激しくなってきた。
歯科大生とは一月もせず終わったらしい。
おぼっちゃんで世間知らずだったそうだ。
女性に優しい奴ではあったらしい。
また童貞だったらしくて、その時の行為の話を聴くと正直いって すごく興奮してしまったことを良く覚えてる。
やり方の一部始終を寝物語にせがんだ。
あまりにも性急で「気持ち良くはなれなかった」といってた。
「俺よりずっと若いから回数や勢いは良かったんじゃ?」
ときいても、対して興奮の材料になる話は聞き出せなかった。
彼女は24歳。
社会人をやっていたが、子供の頃からやっていたバイオリンがとても上手く彼女自身の経験から音楽に関われて、しかも人の為になれる仕事をしたい
ということで、去年からとある大学に通う事になり遠距離恋愛、ということになった。
1度決めた事はなんとしてでもやりとおす、という強いこころの持ち主だが意思が強い事は、社会では色々と軋轢にあったりする原因にもなるようだった。
中学三年生の時に、阪神大震災に遭遇しておりその時の経験でパニック障害をもっていて暗闇と突然の物音で過呼吸になったりすることがある。