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中学時代の仲間でかけがえのない人が出来た話
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923 :前スレ846:2005/03/31(木) 01:25:39 ID:cg2Ewy7V
そして、次の日の夜に風呂で決断を下した。

イギリスに行くことにした。

その判断が、正しいかどうかは今でも分からない。

直美ちゃんも、距離を取って時間が立てば、きっと冷静に捉えてくれるだろう。そう思いこんでいた。間違いだったかもしれない。

姉にイギリス行きの事を伝えたら賛同してくれた。

知人にイギリス行きの件をお願いした。

快く引き受けてくれた。


それからが大変だった。長い間仕事場を空けることになるから、その間どうするかを考えた。

サボテンや多肉植物は残し、他の物は全て出荷して処分した。

サボテンやら多肉植物は、俺がいない間は他の人に一任した。


後は、身辺の整理。

直美ちゃんや他の仲間達にそれを伝えるか迷った。

黙ってイギリスに行くのは失礼だしと思い、全て伝えることにした。


恐る恐る高志に電話した。

言葉を詰まらせながら、イギリス行きを伝えた。

「そうか!頑張ってこいよ!」

意外な明るさに少しびっくりした、嫌味でわざと明るく答えたのだろうか?そんな嫌なことを考えていた。

直美ちゃんのことには触れなかったが彼は彼なりに、直美ちゃんの事を話したかったと思う。


久志やミカちゃんにも電話で伝えた。

「がんばれよ!待ってるからな」

久志も明るく答えてくれた。

ミカちゃんも喜んで応援すると言ってくれた。


そして、直美ちゃんに電話をかけた。

つづく



925 :前スレ846:2005/03/31(木) 01:33:46 ID:cg2Ewy7V
すべて思ったことを伝えた。

直美ちゃんは少し黙っていた。

そして一言だけ、「がんばっていっぱい勉強してきて」とぽつりと言った。

直美ちゃんもまた、いろいろと話したかった事があったと思う。

ただ、それを我慢してるようにうかがえた。


とにかく、身辺は一応すべて整った。仕事のこともすべて片づいた。あとはイギリス行きへの準備をするだけだった。

それから、物の準備をしたりパスポートやらビザの手続きなどをしたりと目の回るような忙しさだった。

バイクも保管の手入れをして、車庫にしまった。

つづく





8 :前々スレ846:2005/04/05(火) 00:06:32 ID:zH9U4+GC
前スレ>>925からのつづき

準備も整い出発の日を待った。

その間も部屋の掃除をしたり、事務所の書類や、業務の引き継ぎで急がしかった。

直美ちゃんのことも すっかり忘れていた。

英語など当然喋れないので、少しだけ観光向けの英会話入門書を買って勉強してみたりしたが、英語が苦手な自分はすぐに投げ出してしまった。


夜、事務所で一人書類をまとめているとバイクの音がした。誰かと思って窓を開けると、直美ちゃんだった。

「こんばんわ、元気?」と、明るく肩を叩いてきた。この前までの暗い表情が嘘のようだった。

突然だったから、何も用意していなくて、コーヒーとお茶菓子しか出せなかった。

「最近、いつもジトジトした話しかしてなかったから、今日は明るい話でもしよう」

そう言われて、自分もそんな気になり、いろいろと話をした。



「この植物なんて言うの?」

直美ちゃんは商品サンプルを置いてある棚を指さして聞いてきた。

「それはガステリアっていう多肉植物だよ」

教えてやると、指でつついたりしていた。けっこうお気に入りのようだったので、一つプレゼントしてあげた。


その日は楽しい会話で終わることが出来た。

帰り際に直美ちゃんは、「あのこと、考えておいて」と、一言だけ言って帰っていった。

俺は取りあえず うなずいてそれに答えた。

つづく



9 :前々スレ846:2005/04/05(火) 00:07:28 ID:zH9U4+GC
それから、4日後にイギリスへと発った。

成田から出発するとき見送りに来てくれたのは姉と知人だけだった。

いつもの仲間には出発の日を伝えていなかったから当然来ないのだが、なんとなく寂しい気がしないでもなかったが、深く考えないことにした。

そして、日本を離れた。


イギリスに着くと、修業先の人が迎えに来てくれていた。

その人は日本語の出来る人だったので安心したが、日本語で話しかけるのは今日だけだから英語を早く覚えてくれ、と言われびっくりした。

(ここからは あまり関係のない話なので飛ばします)

必死で勉強した甲斐もあり、なんとか日常会話は出来るようになっていて自分でもびっくりした。

英語の成績が良くなかったが、人間必死になればなんとかなるものだと感心した。


仕事が終り、ショップの人が手配してくれたアパートに向かった。

最初の頃は道に迷ったり、おっかない人に因縁を付けられてビクビクしながら歩いていたが、慣れてきたせいもあり普通に歩くことができた。

郵便受けを見ると、赤と青のストライプの封筒が入っていた。

Japanの文字を見て差出人を見ると、直美ちゃんからだった。

つづく



10 :前々スレ846:2005/04/05(火) 00:08:39 ID:zH9U4+GC
「お元気ですか? あなたが日本を出てからミカたちは少し寂しがっているようです。

誰宛でもいいから、たまには手紙でもください。その時はイギリスの写真など添えてもらえるとありがたいです。

イギリスの生活は慣れましたか?きっと食べ物に困ってるだろうなと、考えていました。

高志は「あいつは好き嫌いないから大丈夫だろう」と言ってましたが、大丈夫ですか?

あまり、カロリーの高い物を食べ過ぎて太ったりすることの無いように、食生活には気を付けてね。

また手紙書きます。それでは・・・。


追伸 出発の日と住所くらい教えてください。お姉さん怒ってましたよ。」

(原文ママ)


手紙を貰うということが、あまりなかったから素直に嬉しくて すぐに返事を書いた。

写真は無かったので、衛兵が写っている絵はがきを無理矢理封筒に押し込めた。

手紙だけの交流だと、なんだかみんな普通の状態に戻れたような気がして少し安心した。


それから帰国まで何度か手紙の交換が続いた。

そして、直美ちゃんのことを真剣に考えようとしていた。

つづく



21 :前々スレ846:2005/04/05(火) 23:42:23 ID:nwKDfgWo
仕事を終えてアパートに帰る。そして、郵便受けを必ずチェックするのが習慣になっていた。

その日は残念ながら手紙は入っていなかった。


直美ちゃんからの手紙を何度も読み返していた。

その時点で直美ちゃんとつき合ってもいいような気になっていた。

しかし、まだ真相を掴んだわけでは無かったから、毎日その気持を押し殺して仕事に行っていた。


そして次の手紙が届いた。

恥ずかしくて ここには書けないような内容が記してあった。

会いたくて会いたくて どうしようもなかったこと、布団の中で泣いてしまったことや、バイクで走れなくなったことが丁寧な字で書かれていた。

そこまで想ってくれているのは有り難かった。手紙ではあるけど、今までそれだけ人に好かれたことがなかった自分は嬉しかっった。

だからといって、OKの旨の返事を書こうとは思わなかった。もう少し時間を取ってじっくり考えてみたかったからだ。

つづく




22 :前々スレ846:2005/04/05(火) 23:45:14 ID:nwKDfgWo
ベッドの中で考えた。

直美ちゃんは大好きだし、直美ちゃんも俺のことを大好きだと言ってくれた。

普通ならそれで相思相愛になり 話は進んでいくのだろうけど、腑に落ちない点があった。


高志のことだ。彼は明るく快く送り出してくれたが、直美ちゃんの事は一つも触れなかった。

だから、彼自身が直美ちゃんを今どう思っているのも分からなければ、俺のことをどう思っているのかも分からなかった。

とにかく、高志に一度手紙を書こうと思った。


疲れていたので そのまま眠った。

外からは、車の走る音や、バイクの走る音が聞こえてくる。バイクのエンジン音を聞いて、一人車種を予想してみたりした。

いつしか、バイクに乗りたくてたまらなかった。

いずれ日本い帰ったら、直美ちゃんとツーリングにでも行きたいな、と考えるようにまでなっていた。

つづく


--------------------


150 :前々スレ846:2005/04/13(水) 23:30:13 ID:ZurQZAdk
>>22からの続き

連休で何もすることもなくテレビを見ているときだった。

ふ、と高志への手紙のことを思い出した。仕事へ逃げてすっかり忘れさせていた。

テレビを消してすぐに近くの、文房具屋へ走り便せんと封筒を買ってきた。


じっくりと、考えてペンを動かす。考えては書いて、考えては書いての繰り返しだ。

近況や、生活のことを書いた。食生活も問題なく、言葉の問題も徐々に解消されてきていることを書いた。

そして、直美ちゃんのことも もちろん書いておいた。

直美ちゃんをどう思っているか、俺が直美ちゃんとつき合うことになったらどう思うか?そんなことを延々と便せん4枚に綴った。

気付くと、すっかり夕方になっていた。

寝てからご飯を食べようと思いベッドに入った。


寝てから何時間かして、電話が鳴った。同僚に晩ご飯を誘われたので、でかけた。

地下鉄に乗っていると、仲の良さそうなカップルが、二人で新聞を読んでいた。

それを見て少しだけ、羨ましくなった。

そのカップルに自分と直美ちゃんを重ねて見ている自分が少し恥ずかしくなり、壁に貼ってある広告を読んでごまかした。

つづく



153 :前々スレ846:2005/04/13(水) 23:44:12 ID:ZurQZAdk
高志から手紙が来た。

破いたノートに汚い字で3枚書いて送って来た。急いで読もうとしたが、インクが滲んでいてなかなか読みにくかった。


「直美のことは、もう終わったことと考えている。

だから、お前が直美とつき合おうとつき合うまいと俺のことは気にしないで欲しい。

俺も直美のことが好きで告白してつき合った。

だけど、振られて別れた。

それは素直に、俺が彼女を引き留められるだけの魅力が無かったからだと思っている。

なんとなくだけど、お前と直美が一緒にくっついたほうが似合うような気がする。

直美と幸せになってくれよ。


ちなみに、俺は新しい彼女とつき合うことになった。

今度こそ振られないようにしたい!!」


(抜粋 読みやすいように編集したもの。プライバシーもあるのでご理解願います))


もう彼女がいる事に少し驚いた。

前半で書いてあることを読む限りでは真摯な気持で書いてあったが、最後に書かれてある部分が引っかかった。

別れた後、すぐに他の女性とつき合えるものだろうか?

そう思うと、なんだか高志の印象が心の中でどんどん悪くなっていった。

嫌になり手紙を、机の中にしまいベッドに潜り込んだ。

つづく






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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, すっきりした話,
 

 
 
 
 

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