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中国人に恋した話
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54 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 04:50:29.51 ID:WAsa15640
復縁の見込みなしなの?


55 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 04:52:11.21 ID:Cx/ZWRb/0
>>54
正直難しいと思う、諦められないが




56 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 04:53:09.57 ID:+5zUikn90
>>55
なぜだ?それは追々書くのか?


59 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:05:58.06 ID:Cx/ZWRb/0
>>56
そうですね、納得されるかはわからんですが




57 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 04:53:20.73 ID:pd9FYHxu0
なら俺がもらう



59 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:05:58.06 ID:Cx/ZWRb/0
>>57
全力で阻止!…したい




58 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:04:23.28 ID:Cx/ZWRb/0
それはさておき、将来の事を考える暇もなく、多忙になりはじめた

俺は研究室(M1の冬)で忙しかったし、就活も始まるころだった

小麗も卒論をまとめるのに苦労していた(この時4年生ね)

日本語研究を行っていて、3年生から配属になる厳しい研究室に入っており修論と大差ないような分量の研究をしていた

あと、日本に残ることを俺に会うまでは考えていなかったが、嬉しいことに俺と日本に残る決心をしてくれて、就職活動も行っていた。ちなみに小麗曰く

「日本は大好きな寿司と兄ちゃんがいるからここにいたい」

俺は寿司と同列なのか。

まぁそれでも嬉しいので、卒論の校正だったり就活のESの手伝いをしたりして、全力で小麗をサポートしていた

小麗
「兄ちゃん大好き!本当に頼りにしてばっかりだね。ありがとう」

そんなん言われたらサポートせざるを得ない。



62 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:13:29.65 ID:Cx/ZWRb/0
そんな感じの忙しい日々を過ごしていたが、重要な出来事があった

2011年の1月、休みを使って来たんだ、両親が。中国から。

俺は慌てに慌てた。いつかは話す相手だとは思ってたが、付き合って4か月でエンカウントするとは

中国語も碌に喋れない俺が、英語も日本語も喋れない中国人と話すことになるなんて(数か月前までは)夢にも思ってなかった…

しかも、結婚を前提に付き合ってると話す必要があるとは…

正直、面接なんかより遥かに緊張した。だって面接なら相手と話通じるし…

小麗は一人娘ですごく愛されていて、いつも好きなようにしてくれたから今回もなんとかなると思う、と言っていた

小麗
「がんばって!通訳する時に良い言葉にかえてあげるから!」

妙に頼りがいがあった。いつもは能天気なのに

ただ、やっぱり小麗は能天気だった。そう簡単にはいかなかったんだ



66 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:27:58.53 ID:Cx/ZWRb/0
小麗のご両親は娘に似て(?)お父さんは精悍で、お母さんは太ってたが美しかった

昔の面影があった

それでいて、柔らかい人柄で常識人な印象を受けた

実は、小麗の出身は慰安婦問題の煽りを受けていた場所で、かなり反日な教育を受けている場所なんだ

それだから、俺は殴られたりするんじゃないかとばかり思っていた

だから大人な対応をしてくれただけで俺は結構驚いた

ただ、結婚をする、となると話は別のようだった



「小麗さんはとても真っ直ぐな子で、表情も豊かで、本当に良い子です。将来、彼女と日本で暮らしていきたい」

小麗父
「小麗は卒業したら中国に戻って暮らさせるよ」

力強い口調でそう言われた。だが、そう言われる可能性は考え、覚悟を決めていた



「中国語を勉強して、将来は中国に住んでお父さんたちと共に暮らしたい。2年間、彼女を日本に預けて下さい」

小麗父
「…その覚悟はすごいが、信じられない」


似たような押し問答を続けたが、決着はつかなかった。

小麗母
「もう、遅いから帰りなさい」


「…はい。おやすみなさい。日本旅行楽しんでくださいね」

追い出されるように出ていく事になった。



68 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:34:32.58 ID:Cx/ZWRb/0
とりあえずご両親は1週間ほど小麗と日本を周って、帰っていった

小麗はあまり詳しくないので、各観光名所を俺が入念に調べて、ちょっと恩を売っておいた…

この時はまだ、話せばなんとかなる相手だと思っていた

彼らの行動が強硬派になったのは、やっぱりあの時を境にしてからだと思う

2011年、3月11日。日本人だけじゃなく、世界中の人が忘れられない日です



69 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:39:21.03 ID:+5zUikn90
おい・・・俺と同じじゃねーか・・・311で外国人女との運命変わったの・・・


71 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:40:52.93 ID:Cx/ZWRb/0
>>69
マジすか…多分色んなところで起こってる話なんだろうね




70 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:40:17.80 ID:Cx/ZWRb/0
その日 俺は小麗と病院に行った帰りだった。小麗は胃が弱いのでその薬を一緒に買うためだ

研究室をお互いに抜け出して、病院の帰りに小麗の大好きなポンデリングを買って車を走らせていた


小麗
「なんでこんなにおいしいんだろうね!これは日本人の発明だよ!日本人すげー!」


胃が痛いんじゃなかったのか?あと、付き合ってから言葉使いが大分悪くなった

俺のがうつったらしい

「うるせー」とか「いてー」とか、そんな感じ

ちなみに、「怖い」を崩したのが「こわえ」だと思って使っているが、可愛いので直してない



80 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:48:20.23 ID:Cx/ZWRb/0
周りの車が急停車し、路肩に寄り出した。

人も外から出てきた

はじめは気付かなかったが、信号機の異常な揺れ具合を見て俺も路肩に車を停め、小麗の上に被さった

小麗
「すげー揺れ!すごいよ!」


最初はそんな感じで興奮してた小麗だが、尋常じゃない揺れに静かになった

揺れが収まったあと、とりあえず車を大学に走らせながらラジオを付け、震度を確認した

震度は わからんが相当大きな揺れだった。(ちなみに震度は6強の地域でした)

研究室はぐちゃぐちゃだったが、幸いけが人は出なかった

しばらくは避難をしていたが、大きな揺れはなかったので解散となった

俺も、小麗と合流し、他の中国人の友人を避難所に送り、小麗と俺の家に戻ることになった



81 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 05:58:54.46 ID:Cx/ZWRb/0
家はあまり被害がなく、断水していたが幸い電気は通っていた

夜、テレビで見た光景は作り話のようだった。津波で人が沢山死んだみたいだ


小麗
「今日はありがとう、守ってくれて。怖かったよ、一人じゃ絶対泣いてた」



「ちょっと楽しんでたじゃないか」


小麗
「最初はね。でもあんなすごいとは思わなかったから」


この日を境に、よりお互いを好きになった気がする。

吊り橋効果ってやつだろうだが、一緒にいられる時間はそう長くはなかった





83 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:08:41.89 ID:Cx/ZWRb/0
原発問題で、外国人が日本から脱出していった

このあたりの中国人も同じで、どんどん小麗の知り合いが日本を離れていった

小麗は、父親から何度も帰ってくるように促されたが、頑なに日本にいることを通していた

小麗
「私は兄ちゃんと一緒がいいから、ずっと日本にいるよ」

嬉しかったが、小麗のご両親の気持ちを考えると、申し訳ない気持ちにもなった

愛を確かめ合っても、不安で満たされない、そんな日々が続いた



84 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:14:09.08 ID:Cx/ZWRb/0
3月下旬、小麗は明らかに疲れた顔をしていた


「…どうした?」

小麗
「お母さんが、泣いて帰ってきてくれって…」


「…そうか。一度帰った方がいい」

小麗
「!…ごめんね、兄ちゃん。一緒にいるって言ったのに」


「いいよ、ずっと今まで残ってくれただろ?」

小麗
「…うん、ありがとう」

飛行機をFixするのは大変だったが、月末に小麗は中国に帰った



85 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:14:55.27 ID:OZaf7ADC0
分からない

何故一緒にいかなかったのか


86 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:19:33.49 ID:Cx/ZWRb/0
>>85
3月末からは就職活動まっただ中で、それを全て捨てて行けるほどの勇気は俺にはなかった

それに、小麗も望んでいなかったと思う。多分ね



87 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:20:22.88 ID:Cx/ZWRb/0
それからは、スカイプで夜に連絡を取る日々が続いた


「そっちはどう?」

小麗
「こっちは寒い!-20℃とかだ!…それより大丈夫?水はある?水道水は危ないから飲んじゃだめだよ」


「分かってるよ、ちゃんとしてるから」

小麗
「そっか、それならいいよ」


「大好きだよ、小麗」

小麗
「私も大好き。兄ちゃん、会いたいよ」

離れてから愛の確認をすることが多くなった。お互いに不安だったんだと思う

関係ないが、「愛してる」とは言わない約束だった

これも俺の謎信念のせいだ

「愛」とは特別な言葉で、結婚する相手にしか使うべきではないと考えていた






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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, 純愛,
 

 
 
 
 

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