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不思議な友人と暮らしたひと夏の想い出をぽつぽつ語る
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175 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 21:59:05.80 ID:Ho539xn7p.net
ねむねむが加速してる…

続きは明日かな、もうすぐおしまいの予感。


176 :M子 :2018/08/23(木) 22:01:43.90 ID:Ho539xn7p.net
作り話だったらもっと上手いこと言ってたんだろうなぁ。

しみじみ(´・ω・`)

お久しぶりの質問コーナーしつつ

おやすみない。



179 :M子 :2018/08/24(金) 06:43:11.80 ID:SY+9SeAEp.net
おはよう(´・ω・`)

今日も少しずつぽつぽつするよ。






181 :M子 :2018/08/24(金) 07:33:26.24 ID:SY+9SeAEp.net
日曜の夜。歩道橋を越えた先のマンションの2階。通い慣れた彼らの家の前にいた。


会えない間随分と思い悩んでいた。

ツチノコにとってもドラ子にとっても、常に誰かがいる空間はあまり望ましくないのかもしれない。

おまけにわたし自身、彼らに依存し過ぎている。彼らがいないと生きていけなくなる感覚が怖い。これ以上加速したら本当にどうにもならないんじゃないか。

加えてイチへの罪悪感。


もう会わない、って選択肢もあった。

けど、結局こうして戻って来てしまった。と言うよりは、足が勝手に向かっていた。電車に乗る位置、降りる駅。体が無意識に自分の家だと認識しているらしい。

『依存』の二文字が暗く影を落とす。




182 :M子 :2018/08/24(金) 07:58:32.57 ID:SY+9SeAEp.net
久し振りに訪れた部屋の中には、恐らくイチが持ってきたであろう、和菓子やらキャラクターの小物が各所に置かれていた。ドラ子とツチノコの好きなもの。……落ち着かない。


彼らの部屋にそれがある事自体に、どうにももやもやする。本音を言えば、二人の話なんて聞きたくなかったけれど、聞かないのは不自然にもほどがある。

よし、どんな現実も受け入れよう。


部屋に散らかったままのテーブルを片付けているツチノコに声を掛ける。


M子「で、どうだった?イチ、可愛かったでしょ。」


ツチノコ「ああ、うん。背は俺よりはるかにデカいけど、仕草とかする事が可愛いよな。アイツ人見知りだから、駅で会った時なかなか出てこなくてさ。かくれんぼ状態だったよ。」


――おいおい、隠れんぼのつもりかよ。

スーツ姿で、わたしに電話を掛ける冬の日の彼を思い出した。あの日、ふざけて物陰に隠れたわたしと、イチの姿が重なる。


M子「あはは、イチらしいや。それで、どっか出掛けたの?」


ツチノコ「その日は夜だったし、特には。翌日カラオケに引っ張ってかれたけど。アイツ歌うまいよな。」


わたしの方が…!喉元から出かけた言葉は、寸出のところで飲み込んだ。何をムキに競ってるんだか。


ただ、それには理由があって。元々このコミュニティには歌が好きな人が集まってる。あまり自分の自慢話はしたくなかったから話題は避けてたけど、その中でも実力が認められてる方だったと思う。

だから、イチが舎弟って言うのは、歌唱力を慕われてたから。


でも、イチにはわたしにないものがある、表現力。独特な声の質。おまけに背が高くて中性的な顔立ち。愛されるキャラクター。

いつの間にかいろんな部分でイチに劣等感を感じてたのかもしれない。今文字を綴っててわかった。




184 :M子 :2018/08/24(金) 08:09:55.75 ID:SY+9SeAEp.net
M子「それはほら、わたしが認めた子ですもの?でも本当に、凄く心に響く歌い方するよね。彼女は。」


M子「それで?キスのひとつくらいしたの?」


何でもない風を装って、からかう口調で聞いた。心が聞きたくないと叫ぶのは無視した。


ツチノコ「いや、あー、キスはしてない。」


彼の掃除をする手が止まる。


ツチノコ「あいつの体、どこに触れても柔らかいんだよ。餅みてぇ。二の腕なんかふにふにでさ。まあ、俺も眠かったしそんなに大した事はしてないけど、少し触れさせて貰った。」


昨夜のことを思い出してるのか、その瞳に映る色は優しさと照れくささが滲んでた。見たことがある表情。わたしを抱き寄せて、頭を撫でた夜と、同じ。


M子「えー、もったいない。男なら一晩過ごしたならガツっといきなよwwwあ、お風呂沸いたみたいだから先入るね。ちゃんと掃除しといてよ?」


パジャマと下着を掴んで急いで洗面台に向かった。

――不自然、だっただろうか。


ベッドに並んで眠るツチノコとイチ。抱き締めて寝たんだろうか。あの唇で、愛してるとでも告げたんだろうか。わたしと寝たベッドで、彼女の体に。


鏡に映る自分の目に見る見る涙が溜まっていく。歪んでいく顔と、潰れそうな心が重なって堪えきれずにうつむいた。

ぽた、ぽた、と静かに落ちる滴の意味を、もう自分ではぐらかすことなんて出来なかった。それでも、何度も何度も否定する。

そんなことあるはずない。ただのセフレで、わたしの人生ではこんな事、想定外で。あってはならない、ことで。

そんな風に必死に、自分を守っていた。





186 :M子 :2018/08/24(金) 08:40:35.05 ID:SY+9SeAEp.net
わたしの長所は、寝たらある程度忘れることです。


さすがに完全に吹っ切れはしなかったけど、普段通りの毎日を送っていた。幸いにもドラ子の仕事が忙しくなってきたせいか、ツチノコは余り外に出てこなくなった。ドラ子との穏やかな日々に癒される。


なるべく、イチとツチノコのことは頭から消して過ごした。


1週間くらいたっただろうか。

仕事の接待で、ずいぶんと酒を飲まされた夜。重い体を奮い立たせて電車に揺られ、駅に到着したのは深夜0時を回った頃だった。


ドラ子も同じく友人と飲んでいたらしい、帰宅の知らせが来た。


ドラ子≪M子ちゃんごめん、なんかまたツチノコがイチと電話の約束しとったらしくて。電話繋いで寝るかも知れん≫


……穏やかだった心が波立つ。嫌でも頭に2人が泊まった日の妄想が広がる。おかしい、前は電話くらい、何も気にならなかったはずなのに。


気付けばわたしの足は、遠回りをしてコンビニに向かっていた。元々酒はそこまで好きじゃない。電車で酒を煽るサラリーマンの気持ちは、一生わからないと思っていた。

気づけば、レジに缶酎ハイのロング缶を差し出している自分がいた。


帰路を急ぐ人の波に逆らって、人目も気にせず缶の封を開けた。一気に3分の1ほど飲み干す。酒に弱いわたしが酔うには、それだけでも十分だった。


少し歩くと誰もいない広い公園の側道に出た。

酒に酔うと人はよくわからない行動を取るもので、指先が自然ととある人物に電話を掛ける。



187 :M子 :2018/08/24(金) 09:03:47.13 ID:FG7FlvSe0.net
姫「もしもーし?どしたん、こんな時間に。」


M子「…………ぐす。」


姫「え?ちょっと、どーしたのよM子。まーたなんか無理したんでしょうおまえはー。」


M子「うええ…もうやだ、もーむり。わだし生きてちゃいがんのかもじれんん…」


姫「おーっと、話が飛躍しすぎでは!?ゆっくり話してごらん。どうせツチノコのことでしょ、やっと好きだって自覚した?」


M子「…え、なんで?」


姫「好きでもない人とわがままな君が共同生活できるわけないから。」


M子「うううううう…,」


泣きながら、全部彼女に吐き出した。

イチとツチノコのこと。

わたし自身ほんとは女の子が好きだけど、罪悪感と酷い依存でうまくいかないこと。

それが理由で女の子と二度と付き合わないと決めてること。

将来を約束した彼がいること。


聞いたことある話もあっただろうに、姫は何も言わずに聞いてくれた。


M子「そもそも、関係に名前を付けたらお互い飽きちゃうってわかってるのに。というかその前にわたし彼氏いるんだよ、ドラ子の人生だってあるし、そもそもイチだっている。

どうやったって無理でしょ。叶いっこないし、叶ったら困る。わたしが困る。それでも好きなんだよ。好き、すごい好き。」


M子「…うん、ああ、そっか…好きなんだ。」


やっと、自分の中で認めた気持ち。

それだけでまた、涙が溢れてくる。


姫「もー、なんでそんななるまでいつも一人で抱え込むのよ君は。無理しないで。仕事も、プライベートも。相棒でしょ?」


姫は、こうしたら、ああしたら、ってアドバイスを一切しなかった。わたしの気が済むまでずっとこうして話を聞いてくれた。






191 :M子 :2018/08/24(金) 12:55:21.85 ID:SY+9SeAEp.net

その夜はふらふらと徘徊して姫に泣きついた後、ドラ子の家に帰宅した。

結局話してる間にロング缶を一本すべて空けてしまい、相当酒が回った状態だったせいか服を脱ぎ散らかして床で就寝。

翌日先に起きたドラ子に事件現場の写真を撮られるという残念なイベントを発生させてしまった。



その数日後、他の人とばかり会ってずるい!とイチからクレームが入り一緒にご飯を食べに行くことに。

前下がりの黒髪、気弱そうな表情。高身長。彼女の容姿は遠くからでもすぐわかる。


お洒落なカフェに2人で入ったまでは良かったが、なんとなく沈黙が多く感じた。何せ普段よく喋るわたしがうまく話せない。

何か口を開けば彼女の口からツチノコの話が出るのではないかと、勝手に話題に困っていた。


ぽつぽつと、小さな話題を繰り返す中で不意に目に留まったのは彼女の腕。…全身柔らかいんだったっけ。

何気なく手を伸ばして二の腕をむにむにとつまんでみる。


「うわ、やわらかい。」

「ふふ、でしょ。…お餅みたいなんだって。」


彼女の幸せそうな声と、ツチノコの声が重なる。

″どこに触れても柔らかいんだよ。餅みてぇ″。


それからゆっくり、イチの話を聞いた。

恋をすると人はこんな幸せそうな表情をするんだって、イチといてよくわかった。少しの連絡も待ち遠しくて、相手のことで頭がいっぱいになる。こんなに優しく、愛おしそうに話すようになる。


ツチノコが一体彼女のことをどう考えてるかわからないけど、そんなことを抜きにして、

″この子の幸せを、わたしが奪うことはできない″。

そう思った。


この日、わたしは自分の気持ちを忘れることを決めた。墓場まで持っていく。『好き』を消して、彼に向き合っていく残酷な覚悟。




196 :M子 :2018/08/24(金) 14:00:17.51 ID:SY+9SeAEp.net
ちなみに明日、姫に会ってくるよー(´・ω・`)

訳あってひさしぶり、るんるん。




197 :名も無き被検体774号+ :2018/08/24(金) 16:51:16.64 ID:52Oj2jYEd.net
昨年か一昨年位の話なのかな?


199 :名も無き被検体774号+ :2018/08/24(金) 18:17:49.80 ID:KcB2XWe6M.net
>>197
ご想像にお任せ。

でもそう遠くないお話(´・ω・`)








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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, 純愛, メンタル,
 

 
 
 
 

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