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友達の親父に喧嘩売った話
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78 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:21:31.247 ID:zFjzs8hM0.net
本田「次!行け!」

しかし予定外の事がここで起こった!

扉は一人通るスペースしかない!

二人でどっちが行くかお互い見合ってしまった!


オヤジ「な・・なんだなんだてめえらあああ!」


本田「早く!次こいよ!」

俺「坂倉!いけ!」

坂倉「お・・おう!」

ここでまたミスを犯す・・・



80 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:22:18.913 ID:zFjzs8hM0.net
坂倉が靴を脱ぎ始めたのだ・・・

俺「ば・・ばっか!んなことしてねえで早くいけ!


坂倉「あ・・・・」

本田「いってえええええええええ!」

足にしがみついていた本田の髪の毛を両手で掴み 思いきり引き上げてる鬼の表情の大人がいる・・・

オヤジ「ガキャアアアアア!ぶっ殺してやらああああ!」


アパート中に声が響きわたる・・・・

俺達はまたしてもミスを犯していた・・・

騒げば近所に叫び声が漏れることに・・・・




82 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:22:49.013 ID:zFjzs8hM0.net
俺と坂倉はもう動けなかった。


本田「いってええええ!助けてくれえ!」


本田の叫び声がこだまするが俺達は動けなかった・・・

親に怒られたことは何度もある。

大人が怖いということは知っていた・・つもりだった。

自分よりでかい人間が低い声で怒鳴ると すくみあがるほどの恐怖を感じること。

いくら柔道をやっていたとはいえ しょせん大人と子供では筋力の差が強すぎて 髪をつかまれひねりあげられただけで 強いと思い込んでた本田がいとも簡単に動けなくされてたこと。


俺はもう足が震えて膝が笑い逃げることすらできなかった。

草食動物は肉食動物ににらまれたら動けなくなるらしいが身をもって体感した。

恐怖の中・・体は動かない・・・







83 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:23:42.456 ID:zFjzs8hM0.net
オヤジ「てめええ!たかしいいい! なんだこいつらはあああ!」

坂倉「・・・ご・・ごめん・・・ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」


もう俺たちの戦意は喪失していた・・・

作戦は失敗に終わったのだ・・・

近所の人が声を聞いて様子を見に来て警察に通報する・・・

ドアは開けっぱなし。


近所の人が覗いてる中、俺達3人は正座させられ右に左に顔を蹴られ続けた・・・


痛い・・というより大人の本気の攻撃は重い・・・

一気に首から先を引きちぎられる感覚・・・

蹴られては「起き上がれええ!」と髪をつかまれ正座させられ また右に左にと顔を蹴り倒され続けた・・・・




84 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:24:35.768 ID:zFjzs8hM0.net
所の人たちはあまりの迫力に ただただおびえていた・・・・

そんな中、警察が到着する。


もうここらへんの記憶があまりない。


オヤジが気が狂ったように怒鳴り続け 鼻血を出していた俺達はとりあえず病院へと連れていかれた。

もう頭の中が恐怖でぐっちゃぐちゃになり 何が起こってるのかわからない状況。

病院で治療を受けながら、警察も隣につき いろいろ聞かれたが何を答えたか覚えていない。


はっきりと思いだせるのはその先の警察署から。

俺達3人は別々の部屋に連れられバラバラに調書を受けることになった。




86 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:25:51.937 ID:zFjzs8hM0.net
俺達3人は別々の部屋に連れられバラバラに調書を受けることになった。


警察というのはグループで捕まえた時は必ず別々に調書を取る。

口裏を合わせて逃げられないようにするためらしいが実際はもっと違う所にあると思う・・・


警察「なんでこんなことをしたんだ?」

俺「・・・・・・」

警察「たしかに黙秘権はある。ただな? 黙ってるだけじゃ帰れないぞ!これは事件なんだ!」」

俺「・・・・・・・・・・・」

警察「・・・おまえらのやった事は暴行だ。 子供とはいえ3人がかりで襲いかかっていくなんて俺は今まで聞いたことがない。」

俺「・・・・・・・・・・」



87 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:26:25.182 ID:zFjzs8hM0.net
俺は黙ることしかできなかった。

真実を話せば もしかしたら坂倉を救ってくれるかもしれない。

ただ坂倉は引っ越す前に児童相談所から連絡が入り 警察が来たことがあったらしいが「躾だ」の一点張りの父親に対し

「やりすぎないでください」の一言で済ませて何もしてくれなかったと聞いた。

俺は警察を信用してなかった。

その上これ以上あいつの事を誰かにしゃべりたくなかった。




88 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:27:10.800 ID:zFjzs8hM0.net
警察「・・・おまえ・・・と、本田って言ったな。 おまえらが坂倉をそそのかして家から金を取ろうとしたらしいな?」

俺「・・はぁ?何言ってんですか?」

警察「だってそうだろう。親に殴りかかって行くなんて普通じゃない。 おまえらがあの家に金を取り行って襲いかかった。違うか?」

俺「・・・・馬鹿じゃないっすか?んなわけないでしょう。」

警察「本田はそれを認めたって言ってたぞ。」

俺「・・・・・・・・・・・・・・」

警察「認めたらどうだ?」

俺「・・・・・・・・・・・・」

警察「・・・・・黙ってないで何かしゃべらんか!!!!」







89 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:28:10.624 ID:zFjzs8hM0.net
俺「・・・・・あの・・・」

警察「なんだ?しゃべる気になったのか!?」

俺「いえ。すいませんけどウソばっかやめてもらえますか?」

警察「・・・・・・・・・」

俺「だって強盗目的なんて絶対ないですもん。金なんて取る気もなかった。そんな計画なんか一切なかった。なのになんでウソをつくんですか?本田が言った?バカ言わないでください。そんな計画自体がないのに言うわけないでしょう?」

警察「・・・・・おまえらを試しただけだ・・・」

俺「俺らには真実を吐けって騒ぐのに自分達はウソはいいんですか?素直にしゃべってくれない人にこっちがしゃべると思いますか?ふざけん・・「黙れクソガキが!!てめえらは犯罪者なんだよ!大人舐めてんじゃねえ!いいから全部吐けコラァ!」

また胸倉をつかまれ振り回された・・・




90 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:28:47.059 ID:zFjzs8hM0.net
調書が始まって何分経っただろうか・・

部屋に時計はない。長いのか短いのか・・・

何もしゃべらない俺をほおっておき

何度か部屋を行ったり来たりしはじめた警察。


何度か行ったり来たりした後に警察はずっと黙って俺の前に座っていた。

俺も黙って座っていた。

空気が重い・・・・向こうも長期戦の構えなのか・・?

本当にこのまま帰してもらえなかったらどうしよう?

何か聞かれてる方がよっぽど・・楽だ・・・


沈黙というのはより一層心に不安を植え付ける。

出たり入ったりされると、このままどこかに移動させられるのか?

刑務所に入れられてしまうんじゃないか?

身長だけは高くても心も頭脳も小学6年生。

少年法すらもよくわかっていなかった少年には不安だけが胸をよぎり頭の中でこの先訪れるであろう最悪の事態を妄想し、震えていた・・・




91 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:29:33.972 ID:zFjzs8hM0.net
「どうなるんだろう・・」と不安もピークにさしかかろうというときガチャっと部屋の扉が開いた。


警察「こちらが1の母親です。」

え・・・?母ちゃん・・・・?

顔を上げると、パジャマ姿で髪の毛はボサボサ。

すっぴん姿の母ちゃんが息を切らして立っていた・・・

俺はよく覚えてなかったが病院でどうも自分の住所と電話番号を教えていたようだ。

そこから母ちゃんに連絡が入り迎えにきたらしい。

しかしそんな事情を聞かされていなかった俺には母ちゃんが目の前に立ってた事が信じられなかった・・


と、同時に母ちゃんを見て、ずっと重力に負けず

瞳の中に閉じ込めていた涙が緩みと共に地面に向かってスルっと落ちていく・・・

俺「か・・かあち・・「このバカ息子が〜!!!」




92 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:30:09.012 ID:zFjzs8hM0.net
俺は母ちゃんの飛び蹴りを顔に受けイスから後ろに転げ落ちた・・・・

母ちゃん「このバカが!バカが!バカが! 何を警察に迷惑かけてんだ!このガキャ〜! 今、この場でお前を殺す!そして私も死んでやる!」


もう何がなんだかわからない・・

母ちゃんは俺を助けに来てくれたんじゃないのか?

俺の救世主は倒れている俺の腹に座って馬乗りになり顔を右に左に張り飛ばしている・・・・


な・・なぜ?救世主は助けてくれる人じゃないのか?

なぜこの人は俺への追撃を加えどなり散らして顔にツバを飛ばすんだ・・・?

とにかく俺は有無を言わさずビンタされ続けた・・・




93 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:30:44.352 ID:zFjzs8hM0.net
このとき、オヤジ襲撃事件後に蹴り飛ばされ続けたせいで

頬が腫れていた・・・

そこへの追撃のビンタは痛みを越えて火であぶったスプーンをくっつけられるような火傷にも似た熱さを感じた・・・


警察「お・・お母さん!落ち着いて!落ち着いてください!」


母ちゃん「本当にすみません!このバカがご迷惑を・・・ オラァ!立てぇ!立って頭を下げろってんだよ!」

俺「・・・ず・・ずびばせんでふた・・」

母ちゃん「バカにしてんのか! はっきりしゃべれ!」

いや、あんたが腫れてた頬をさらに張ってまた口の中が切れたからうまくしゃべれなくなったんじゃん・・・・

言い訳する隙はなくまた俺は一発頬を張られた・・・








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カテゴリー:人生・生活  |  タグ:すっきりした話, 面白,
 

 
 
 
 

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