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厳しい上司の下で働いていたら大変な事になった
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43 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 01:56:44.56 ID:UyGs5Oth0
業界だけ教えてくれ!大手!?

県ごとって事は証券では無さそうだが。


53 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:13:54.94 ID:H7gVIJ/10
>>43 
建築業界、とだけ。w



48 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 03:59:59.29 ID:gnyukiiSO
これタカラス○ンダードじゃないか?


53 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:13:54.94 ID:H7gVIJ/10
>>48 
違いますよ。でも建材ってところは当たってる。鋭いな!


それから車を飛ばしてN県に着いたのは夜の8時を回った頃だった。

俺は身も心もクタクタだった。そのまま何もせず帰りたかったが後でバレとまずいので重い体を引きずって得意先を廻った。

この業界は夜遅くまで働くのが慣例だったのだ。



54 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:22:28.23 ID:H7gVIJ/10
客先の店を出た後、お昼ご飯を食べてれなかったのもあってとにかく腹が減っていた。


直ぐにコンビニに駆け込むとカップラーメンと肉まんを頬張った。これは陳健一が作った高級中華料理並みに美味しかった。

腹を満たした俺はこれから会社への帰路へと出発した。

午後10時を過ぎていた。



55 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:32:03.61 ID:H7gVIJ/10
走り出してからしばらくして体の異変に気づく。

・・・・・・・・・眠い。すごく・・ねむいです。

かつて感じた事の無い程の猛烈な睡魔が襲ってきたのだ。

途中で仮眠を取ろうかとも考えたが、その日は金曜日だったので「ゆっくり自宅で寝たい願望」がそれをさせなかった。

俺は飛び飛びの意識の中でギリギリの運転を続けていた。

次第に周りの音が小さくなってきては鉛のように重たいまぶたが視界をさえぎる。

ハッと目を見開き直したかと思うとまたふわふわとした感覚に陥る。

まさに「ふわふわ時間(タイム)」




56 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:41:31.21 ID:H7gVIJ/10
そんな時全長2kmのながーいトンネルを通過した。

経験した人が居るなら分かると思うがトンネルというのは構造上カーブが少ない、視界が単調で閉鎖的、音がこもる等の理由で意外と眠くなる。

 そのトンネルを走行中俺は一瞬、完全に意識を失った。


トンネルを抜けた直後、ハッと気が付くと目の前には前方を走る超接近していたトラックの後姿があった!!

「いやあああああーーーーー!!」と叫びながら渾身の力を込めて急ブレーキを踏みながらハンドルを命一杯右に切った。



61 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:50:49.64 ID:H7gVIJ/10
キキキーーーーーーーッ!! ガッシャアアーーーーン!!!

ゴゴゴーーん。ゴーん。

まるで稲妻が突き抜けたような音と衝撃を全身に感じた。

車は程なく停止した。

俺はどういう状況なのか全く理解が出来ていなかった。

真っ暗闇の中から目が少しずつ慣れてくるとハンドルのエアバッグが開いた事はとりあえず確認出来た。

車外に出ようとしたがドアが開かない。

命一杯力を込めてドアを開けるとギ・ギ・ギ・・・と鈍い音をたててドアが何とか開いた。

あれ、だれも見てない?(汗)



58 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:44:48.33 ID:sgsQ5Qjt0
右?


65 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:59:48.95 ID:H7gVIJ/10
>>58
そそ。「遅い車は追い越し車線に避ける」を反射的にした。

この「右」がこの後の状況を悪化させていくのよ。

月明かりに照らされたランサー4ドアセダンは車の前と後ろの部分がぺっしゃんこに潰れていて、軽のワンボックスみたいに「まんまるい形」に成り果てていた。

ついでにタイヤも1個どっかに消えていた。

どうやら車はコマのように回転しながら右に連続して衝突したようだった。



66 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:10:51.55 ID:t7/GswGR0
((((;゜Д゜)))


64 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 22:58:20.01 ID:RqTr+CtIO
右ってことは対向車線に突っ込んだの?


67 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:12:53.16 ID:H7gVIJ/10
>>64 
この高速は片側2車線で中央分離帯にはガードレールがある。

  よって反対車線には行かなかったのね。

俺はフラフラをした足取りで呆然と周りを見渡していると道路の200mくらい前の方にさっきのトラックが止まっていた。

トラックは左端に車を止めていたが運転手のおっちゃんが俺に気づくと「おーーい!大丈夫か〜!?」と窓から顔を出し手を振っていた。

俺「だ、、大丈夫で〜す・・・(たぶん)」と力なく返事をしたその瞬間、俺は背筋に何か悪い気配を感じた。



69 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:21:08.82 ID:H7gVIJ/10
その時点で俺の車は電気系統が全て息絶えておりハザードランプすら付かない状態だった。

免許を持っている人なら「暗順応」という言葉を知ってるかもしれない。

明るい所から急に暗い所へ行くと視力が著しく低下し、その回復に時間が掛かる、というものである。

あろうことか、明るいトンネルから出た真っ暗な道の先には俺の車が真っ黒なトカゲのように寝そべっていた。しかも このトカゲ足が一本取れているので全く動く気配すらない。

これはとてつもなく危険な状態であった。



70 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:27:08.83 ID:RqTr+CtIO
やべぇ状況だな…

二次被害起きたか?


71 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:27:14.97 ID:WURel+sV0
三角板と発煙筒は使えなかったの?


72 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:33:04.45 ID:H7gVIJ/10
>>ふ、ぬかしおるw。しかし現実ってのはもっと怖いんだぜ?w



悪い気配は「後続車」だった。

夜の高速道路の右車線を走る車は多分120km/h以上は出しているだろう。

トンネルの奥から「ぅぉぉぉおおおおおーーーーん!!!」と後続車のエンジン音が近づいて来ていたのだった。

俺は身の危険を感じ、すぐさまガードレールによじ登った。


後続車は俺の車の直前で その存在に気づき、俺の車のすぐそばギリギリをかすめ衝突を免れた。

がしかし、急ハンドルが祟ったのか今度は逆方向に向きを変えキキキーーーー!っというスキール音を上げながら蛇行し続け最終的にはゴッシャーンン!と右のガードレールに激突してその動きを止めた。

俺はその様子を目の当たりにして一気に全身から血の気が引いた。

このままでは大惨事になってしまう。何とかしなければ・・・。




73 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:41:21.21 ID:H7gVIJ/10
そうだ!!発炎筒が助手席の下にあった筈だ。あれを点けて後続車に危険を知らせよう!

しかし発炎筒を入手するには再び車道に降りて、あのグシャグシャの黒いトカゲ(車)の中に入らなければならない。

もしも車の中で発炎筒を探している時に、さっきみたいな車が衝突してきたら・・・


俺は間違い無く、死ぬ。


そんな葛藤が頭の中でずっとグルグル回っていたが気が付くと俺は再び車道へ降り、あの黒いトカゲへと向かって行った。



74 :名も無き被検体774号+:2012/03/01(木) 23:48:36.21 ID:H7gVIJ/10
心臓のドクドクとした鼓動が、こめかみを伝うのがはっきり分かる。

緊張し過ぎてさっき食べたラーメンと肉まんが胃から飛び出してきそうだ。

車に駆け寄り汗でびしょびしょの手でドアを開ける。

ギ・ギ・ギ・・・

車内は荷物が滅茶苦茶に散乱していた。

携帯電話の明かりを頼りに発炎筒を見つける作業は困難を極めた。

無い・・・発炎筒が見つからない。

その時また一台の後続車が近づいて来た気配に気づき、慌てて車外に逃げ出すと後続車は俺の顔の横を猛スピードでかすめて行った。



76 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:01:31.25 ID:zZtEBpyd0
その後続車は、あろうことか先程から前方に止まってた、あの親切なトラッック目掛けて突っ込んで行ってしまった。

ゴワッ・シャーーーーッン!!

この後続車、「ハイエース」といってワンボックスタイプなのだが車の前の部分が極端に短く、衝突した際のダメージが普通車に比べやや大きいタイプの車だった。

しばらくしてハイエースの運転席から「たぁすけてくれーーーっ!」という悲鳴が聞こえてきた。

どうやらハンドルに体が挟まれて身動きが出来なくなっているようだった。

俺は極度の緊張と絶望で大量の嘔吐物をビチャビチャと撒き散らした。

ラーメンと肉まんが変わり果てた姿で戻って来た。

もはや素人ではどうしようもないレベルの事故の域に達してしまったのであった。



77 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:06:40.06 ID:AqwauoMn0
考えただけでもぞっとするな・・・


78 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:07:41.54 ID:xLQOpReF0
ニュースになりそうな事故だな

((((;゚Д゚)))))))



79 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:12:04.90 ID:zZtEBpyd0
今更ながらに我に返った俺は携帯で119番に通報した。


119「はい、119番です。どうされましたか?」

だが口元が震えて声が出ない。やっとの思いで喋ろうともまともな会話が出来ない。

「助けて!」とか「車が大変なことに!」とか「人が車に挟まって」とかしか断片的にしか喋る事が本当に出来ないのだ。


そんな時、またもや一台の後続車が俺の体の真横を猛スピードで駆け抜けたかと思うと、左のガードレールにガガガガガッ・・ガアガガァァァ・・と火花を散らしながら激突した。


俺「あばばばばば・・・もうやめてぇぇぇぇーーー!!(涙&ゲロ)」

そう叫ぶと、先程切った筈の携帯に119番から折り返し電話が掛かって来てくれた。ながら



80 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:17:15.39 ID:4I46xVOX0
ここまで5台…

なんてこった


81 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:21:21.40 ID:zZtEBpyd0
119番
「大丈夫ですか?!運転手さん。あなたの現在地はもう特定しましたので ご安心ください!!」

GPSも無い時代に どういうシステムでこの現場が分かったのか、今でも謎である。

程なくして事故現場には パトカー、消防車、救急車、特殊車両が数台ずつ、合計10台以上の緊急車両が大集結した。

それは さながらテレビでやってる「交通機動隊24時!」の映像そのものの地獄絵図が目の前に広がっていた。

俺は「ああ、赤いランプがぴかぴか光って・・なんか綺麗だ・・」

などと、ぼんやり強制現実逃避を味わっていた。

これから2時間。N自動車道上り線は完全通行止めとなったのである。



83 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:25:11.97 ID:AkjEUrLh0
>>81
なんで特定出来たんだろう?

トラックの運ちゃんが通報したとしても>>1だとは分からないよね。

携帯の基地局から割り出したにしては早いような…。


85 :名も無き被検体774号+:2012/03/02(金) 00:27:31.57 ID:djuMmz/m0
>>83
従兄弟が高速で働いてるけど常に監視してるって言ってたからカメラに映ってたんじゃないかな






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