不思議な友人と暮らしたひと夏の想い出をぽつぽつ語る
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139 :M子 :2018/08/23(木) 12:28:25.40 ID:S3S9cm6zM.net
彼らとの毎日をなんとなーく紹介したわけだけど、なんだかんだここまで2ヶ月くらいは一緒にいた。
料理と買い物はドラ子、掃除と洗濯はわたし。
夜寝るベッドは同じ。合鍵も貰ってる。
お互いマイペースだから過干渉もせずテリトリーを守って良いペースで暮らしてた。
さすがに居候じゃ悪いから金銭面もうまいこと考えてやりくりして、誰かと住むことが苦手なわたしにしては非常にうまくいってたと思う。
「え?M子が共同生活?ほんとに?2ヶ月も?しかもワンルーム?….えっと、奇跡かな?」
と、姫に言われるくらいに珍しいことです。
それくらい、ドラ子たちといるのは居心地が良かった。
140 :M子 :2018/08/23(木) 12:30:44.94 ID:oV2QD0i40.net
思い返せばキリがない。
たまの休みがあった時にはわたしの趣味のオーケストラのコンサートに二人で出かけたり、彼女の好きな献血についてったり。
お互い好きなアーティストが解散すると聞いたときは二人で慰めあって、仕事が辛い時は お互いに褒めて乗り越えた(悲しいことに二人とも社畜生活だったから仕事の日は毎日寝ることしか考えてなかった)
当時わたしは無理がたたって過労気味だった。
風邪引いて声が出なくなったらヴェポラップ塗ってよしよししてくれたのが心地よかった。
腹痛で寝込んでるとき、起こしたら嫌だからってキッチンで立ってカレー食ってくれてたっけ。
ツチノコと二人でカラオケ行ってるのが人伝いにうたちゃんにバレて、二人とも嫌い!なんてなんだか面倒なことになったこともあった。
最初はラッキーSM趣味のセフレができたー、くらいの感覚だったのにね。いつのまにか、彼女がいるのが当たり前になってた。
彼女がいるだけで辛い毎日も笑えてた。生きる理由、なんて大袈裟だけど。それくらい大きな存在になってしまったんだと思う。
同時に彼女が、彼らがいない毎日を想像するのが、怖くてたまらなかった。
プルルルルル…。
物思いにふけってたわたしを現実に引き戻すコール。
「もしもし、うん。仕事お疲れ様。体どう?大丈夫?…うん、そっか。わたしも元気でやってるよ。
え?…うん、うん、わかってる。同棲の件ね、大丈夫、ちゃんと考えてるから。
部屋、掃除しといてくださいねーと。それじゃあ、また。」
『ドラ子の人生はドラ子のものだ、俺が邪魔して良いモノじゃねぇんだよ。』
『おれは、わたしは、誰…?この事で悩んどるのは、私のなかで″わたし″しかおらんやん…!』
――いつまでも続かない幸せだと、みんな知ってるから。
142 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 12:39:50.27 ID:IeXQdPyad.net
>>140
これちょっと分かりにくいから会話の前に名前入れて貰えるとありがたい
143 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 13:05:25.63 ID:Ho539xn7p.net
>>142
M子「もしもし、うん。仕事お疲れ様。体どう?大丈夫?…うん、そっか。わたしも元気でやってるよ。
え?…うん、うん、わかってる。同棲の件ね、大丈夫、ちゃんと考えてるから。
部屋、掃除しといてくださいねーと。それじゃあ、また。」
ツチノコ『ドラ子の人生はドラ子のものだ、俺が邪魔して良いモノじゃねぇんだよ。』
ドラ子『おれは、わたしは、誰…?この事で悩んどるのは、私のなかで″わたし″しかおらんやん…!』
こんな感じかな?
次のお話への伏線みたいなものだけど、わかりにくくてごめんよー(´・ω・`)
141 :M子 :2018/08/23(木) 12:35:37.91 ID:oV2QD0i40.net
二つ目の大きなくくりはおしまい(´・ω・`)
ここからはあんまり、苦手な人は苦手な話かもしれない(´・ω・`)
それでもぽつぽつ書いてくから、よかったらみてやってくださいな。
144 :M子 :2018/08/23(木) 13:06:31.70 ID:Ho539xn7p.net
午前中思わぬ楽してしまったから
午後は忙しいのだよ(´・ω・`)
いってきます(´・ω・`)
145 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:02:48.95 ID:Da/hHCR20.net
待ってるよ
148 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:23:30.04 ID:Ho539xn7p.net
>>145
ありがとうだよ(´・ω・`)♪
146 :M子 :2018/08/23(木) 18:16:56.06 ID:Ho539xn7p.net
仕事が終わったよ
ぽつぽつします(´・ω・`)
147 :ムッシュ【】 :2018/08/23(木) 18:23:07.80 ID:kwyGQvJsM.net
待ってました!!
マイペースで語って下さい。
149 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:23:54.39 ID:Ho539xn7p.net
>>147
待たれてました(´・ω・`)わーい
マイペースぽつぽつまかせろ!
150 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:31:55.51 ID:r93PrhhF0.net
読んでるよー!
ゆっくりでいいけどなる早でおなしゃす!
151 :M子 :2018/08/23(木) 18:45:37.39 ID:Ho539xn7p.net
「あ、イチから連絡?ほんとあの子好きだね、ツチノコのこと。」
「あー…まあ、付き合ってる、から。」
「………は!?」
「いや、うん、言うかすげー悩んだんだけど。イチと付き合ってる、今年始めくらいから。」
「待って、なんでそんな大事なこと言わないの意味わからん。」
「………お前イチの事好きだったろ。」
そ、う、で、す、け、ど!
説明しよう。イチとは。
コミュニティの仲間でわたしの…舎弟…?よくわからんけど。お姉ちゃん扱いされてた。
すごくわたしに懐いてくれて、わたしも最初は彼女の事が好きだった。あざといって言うか。そりゃもう可愛がって溺愛してお付き合いを前提に挙式してぐらいの勢いだった。
が、いろいろあって、最近あんまり連絡を取ってなかった。
人で遊ぶ態度と常識知らずな面に腹が立ってきて、離れたってだけですけどね。相変わらずイチは慕ってくれてる。
152 :M子 :2018/08/23(木) 18:47:48.56 ID:Ho539xn7p.net
「あーなんか、全部噛み合ったよ。」
「ん?何の話?」
「最近イチがさ、『好きな人が忙しくてしんどそうにしてるのに、わかってるのに。寂しくて。どうしても声が聞きたい。迷惑かな。』って悩んでたの。お前かよ原因www」
「うわ、M子に相談いってたの?それはマジでごめん。
俺もイチには寂しい思いさせて申し訳ねぇなーって思ってんだけど、何せ俺の体ひとつじゃないから。
ドラ子が忙しいと俺の体も疲れるんだよ…。」
「そりゃ見てるからわかるけど、と言うかなんで付き合うことに?」
「好きだって言われて、俺もだって言ったらそうなった。なんつーか、恋愛の好きと普通の好きがわかんねぇんだよ、俺。電話しなくても会わなくても平気だし。寂しいとも思わない。」
「あーそうね、ツチノコはそう言うタイプなのは知ってるよわたしも。」
「最初は良かったんだよ、たまたまドラ子就職前で暇だったし。電話にも付き合ってやれて。でも、今同じペースでってなると無理だ。
俺の気持ちも落ち着いて来てるし、何より電話するたびにいつ電話できるって聞かれんのがプレッシャーで、正直しんどい。」
153 :M子 :2018/08/23(木) 18:54:07.26 ID:Ho539xn7p.net
「イチ寂しがりだしね…たぶん相当ツチノコのこと好きなんだと思うよ。」
「だよなぁ…そもそも、俺はネットでしか恋愛できねぇーんだって。本気で惚れられたら困る。たぶん丸ごと全部好きになっちまってるよ、アイツ。俺の体も含めて。ドラ子ごと好きって意味だろそれ。無理だって。
ドラ子の人生はドラ子のものだ、俺が邪魔して良いモノじゃねぇんだよ。」
「…………何でイチと付き合ってんの、もはや。」
「別に嫌いじゃねぇんだから突き放せないだろ簡単に、可愛いな、とは思うし。
特にイチは、俺が突き放したらコミュニティから消えると思う。あーもー…恋愛マジで向いてねぇ、今更過ぎた。」
「ま、まあ、取り敢えず今夜イチに電話してみなよ、久しぶりに声聞いたらなんか変わるかもしれないし。わたし別に気にしないからさ。」
ツチノコがこう言う話をちゃんとするなんて正直驚いた。
あまり言いたくはないけれど、わたしもツチノコも、ついでに姫も。数年前、コミュニティの中で遊び人で名を馳せてしまった事があった。
若気の至りというか。そんな彼がイチの好きをきちんと受け入れて返事をした。それなりに覚悟のある気持ちだったんだろうと思う。
単純に、二人の仲が上手いこと行けばって気持ちと、わたしが邪魔しちゃってたのかって罪悪感とで「電話したらいい」なんて口走ってしまったけれど。この言葉を後悔するのはもう少し後の話。
154 :M子 :2018/08/23(木) 18:55:59.23 ID:Ho539xn7p.net
「まあほら、俺のことは良いんだよ、M子はどうなんだよ、彼氏と。」
「え?ああ、上手くやってるよ。」
そう、わたしには彼氏がいる。少し遠いところにいる彼。
同性愛の気が強かったわたしが、唯一身を委ねられた相手。離れるなんて気はなくて、きっとこの人と結婚して一生を過ごすんだろうとうっすら思ってる。
彼の口から同棲、なんて言葉が出たのは去年の話。
もちろん わたしにとっては嬉しいことだけど…なんとなくこの気ままな生活が愛おしく思えて、好き勝手したかったのかもしれない。
同棲前最後の羽伸ばしで しばらくこうして色々と自分の好きなことをしていた。
ツチノコもわたしもお互い変な関係にならないだろうと思ってたのは、お互いに恋愛に至らないそれなりの理由があったからだ。
タイムリミットは、夏の終わり。
夏が終わるのと一緒に、この不思議な生活は終わる。
155 :M子 :2018/08/23(木) 18:59:57.97 ID:Ho539xn7p.net
その日の夜。
ドラ子が難しい顔でスマホと睨み合っていた。理由なんて聞かなくてもわかる。
「そろそろイチとの電話の約束の時間でしょ?ツチノコどこ行ったの。」
「うーん…わからんけん。なんや出てこんのよなぁ、困った。イチくんから連絡来とるみたいやし…。
というかわたしもう眠いっちゃ、ほんまにこんな時間から電話すると?」
仕事終わりだからかふてくされた様子でそこにはいないツチノコへの不満をぶつけるドラ子。
彼女のスマホにはぴょこんぴょこんとSNSアプリの通知(byイチ)が降って来てるが、一向にツチノコは姿を見せず。
「しゃーない、わたしが電話したら無理にでもツチノコ出てくるやろ。掛けてみよ。」
髪を乾かしてごろごろとスマホゲームに勤しみながらその様子を横目に見ていた。
ドラ子がイヤホンをして、電話を掛ける。
「………おーイチ、久し振りじゃん。仕事終わり?お疲れさん。」
――お見事。
ドラコの狙い通り、電話に出たイチの声を聞いた途端いつものツチノコの声のトーンになってた。
つくづく彼女の人格の入れ替わりは不思議だ。操れるのかと言えばそうでもなさそうだけど、案外と好都合。元を辿れば精神病だからそんなこともあるのかと思うけれど。
彼らとの毎日をなんとなーく紹介したわけだけど、なんだかんだここまで2ヶ月くらいは一緒にいた。
料理と買い物はドラ子、掃除と洗濯はわたし。
夜寝るベッドは同じ。合鍵も貰ってる。
お互いマイペースだから過干渉もせずテリトリーを守って良いペースで暮らしてた。
さすがに居候じゃ悪いから金銭面もうまいこと考えてやりくりして、誰かと住むことが苦手なわたしにしては非常にうまくいってたと思う。
「え?M子が共同生活?ほんとに?2ヶ月も?しかもワンルーム?….えっと、奇跡かな?」
と、姫に言われるくらいに珍しいことです。
それくらい、ドラ子たちといるのは居心地が良かった。
140 :M子 :2018/08/23(木) 12:30:44.94 ID:oV2QD0i40.net
思い返せばキリがない。
たまの休みがあった時にはわたしの趣味のオーケストラのコンサートに二人で出かけたり、彼女の好きな献血についてったり。
お互い好きなアーティストが解散すると聞いたときは二人で慰めあって、仕事が辛い時は お互いに褒めて乗り越えた(悲しいことに二人とも社畜生活だったから仕事の日は毎日寝ることしか考えてなかった)
当時わたしは無理がたたって過労気味だった。
風邪引いて声が出なくなったらヴェポラップ塗ってよしよししてくれたのが心地よかった。
腹痛で寝込んでるとき、起こしたら嫌だからってキッチンで立ってカレー食ってくれてたっけ。
ツチノコと二人でカラオケ行ってるのが人伝いにうたちゃんにバレて、二人とも嫌い!なんてなんだか面倒なことになったこともあった。
最初はラッキーSM趣味のセフレができたー、くらいの感覚だったのにね。いつのまにか、彼女がいるのが当たり前になってた。
彼女がいるだけで辛い毎日も笑えてた。生きる理由、なんて大袈裟だけど。それくらい大きな存在になってしまったんだと思う。
同時に彼女が、彼らがいない毎日を想像するのが、怖くてたまらなかった。
プルルルルル…。
物思いにふけってたわたしを現実に引き戻すコール。
「もしもし、うん。仕事お疲れ様。体どう?大丈夫?…うん、そっか。わたしも元気でやってるよ。
え?…うん、うん、わかってる。同棲の件ね、大丈夫、ちゃんと考えてるから。
部屋、掃除しといてくださいねーと。それじゃあ、また。」
『ドラ子の人生はドラ子のものだ、俺が邪魔して良いモノじゃねぇんだよ。』
『おれは、わたしは、誰…?この事で悩んどるのは、私のなかで″わたし″しかおらんやん…!』
――いつまでも続かない幸せだと、みんな知ってるから。
142 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 12:39:50.27 ID:IeXQdPyad.net
>>140
これちょっと分かりにくいから会話の前に名前入れて貰えるとありがたい
143 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 13:05:25.63 ID:Ho539xn7p.net
>>142
M子「もしもし、うん。仕事お疲れ様。体どう?大丈夫?…うん、そっか。わたしも元気でやってるよ。
え?…うん、うん、わかってる。同棲の件ね、大丈夫、ちゃんと考えてるから。
部屋、掃除しといてくださいねーと。それじゃあ、また。」
ツチノコ『ドラ子の人生はドラ子のものだ、俺が邪魔して良いモノじゃねぇんだよ。』
ドラ子『おれは、わたしは、誰…?この事で悩んどるのは、私のなかで″わたし″しかおらんやん…!』
こんな感じかな?
次のお話への伏線みたいなものだけど、わかりにくくてごめんよー(´・ω・`)
141 :M子 :2018/08/23(木) 12:35:37.91 ID:oV2QD0i40.net
二つ目の大きなくくりはおしまい(´・ω・`)
ここからはあんまり、苦手な人は苦手な話かもしれない(´・ω・`)
それでもぽつぽつ書いてくから、よかったらみてやってくださいな。
144 :M子 :2018/08/23(木) 13:06:31.70 ID:Ho539xn7p.net
午前中思わぬ楽してしまったから
午後は忙しいのだよ(´・ω・`)
いってきます(´・ω・`)
145 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:02:48.95 ID:Da/hHCR20.net
待ってるよ
148 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:23:30.04 ID:Ho539xn7p.net
>>145
ありがとうだよ(´・ω・`)♪
146 :M子 :2018/08/23(木) 18:16:56.06 ID:Ho539xn7p.net
仕事が終わったよ
ぽつぽつします(´・ω・`)
147 :ムッシュ【】 :2018/08/23(木) 18:23:07.80 ID:kwyGQvJsM.net
待ってました!!
マイペースで語って下さい。
149 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:23:54.39 ID:Ho539xn7p.net
>>147
待たれてました(´・ω・`)わーい
マイペースぽつぽつまかせろ!
150 :名も無き被検体774号+ :2018/08/23(木) 18:31:55.51 ID:r93PrhhF0.net
読んでるよー!
ゆっくりでいいけどなる早でおなしゃす!
151 :M子 :2018/08/23(木) 18:45:37.39 ID:Ho539xn7p.net
「あ、イチから連絡?ほんとあの子好きだね、ツチノコのこと。」
「あー…まあ、付き合ってる、から。」
「………は!?」
「いや、うん、言うかすげー悩んだんだけど。イチと付き合ってる、今年始めくらいから。」
「待って、なんでそんな大事なこと言わないの意味わからん。」
「………お前イチの事好きだったろ。」
そ、う、で、す、け、ど!
説明しよう。イチとは。
コミュニティの仲間でわたしの…舎弟…?よくわからんけど。お姉ちゃん扱いされてた。
すごくわたしに懐いてくれて、わたしも最初は彼女の事が好きだった。あざといって言うか。そりゃもう可愛がって溺愛してお付き合いを前提に挙式してぐらいの勢いだった。
が、いろいろあって、最近あんまり連絡を取ってなかった。
人で遊ぶ態度と常識知らずな面に腹が立ってきて、離れたってだけですけどね。相変わらずイチは慕ってくれてる。
152 :M子 :2018/08/23(木) 18:47:48.56 ID:Ho539xn7p.net
「あーなんか、全部噛み合ったよ。」
「ん?何の話?」
「最近イチがさ、『好きな人が忙しくてしんどそうにしてるのに、わかってるのに。寂しくて。どうしても声が聞きたい。迷惑かな。』って悩んでたの。お前かよ原因www」
「うわ、M子に相談いってたの?それはマジでごめん。
俺もイチには寂しい思いさせて申し訳ねぇなーって思ってんだけど、何せ俺の体ひとつじゃないから。
ドラ子が忙しいと俺の体も疲れるんだよ…。」
「そりゃ見てるからわかるけど、と言うかなんで付き合うことに?」
「好きだって言われて、俺もだって言ったらそうなった。なんつーか、恋愛の好きと普通の好きがわかんねぇんだよ、俺。電話しなくても会わなくても平気だし。寂しいとも思わない。」
「あーそうね、ツチノコはそう言うタイプなのは知ってるよわたしも。」
「最初は良かったんだよ、たまたまドラ子就職前で暇だったし。電話にも付き合ってやれて。でも、今同じペースでってなると無理だ。
俺の気持ちも落ち着いて来てるし、何より電話するたびにいつ電話できるって聞かれんのがプレッシャーで、正直しんどい。」
153 :M子 :2018/08/23(木) 18:54:07.26 ID:Ho539xn7p.net
「イチ寂しがりだしね…たぶん相当ツチノコのこと好きなんだと思うよ。」
「だよなぁ…そもそも、俺はネットでしか恋愛できねぇーんだって。本気で惚れられたら困る。たぶん丸ごと全部好きになっちまってるよ、アイツ。俺の体も含めて。ドラ子ごと好きって意味だろそれ。無理だって。
ドラ子の人生はドラ子のものだ、俺が邪魔して良いモノじゃねぇんだよ。」
「…………何でイチと付き合ってんの、もはや。」
「別に嫌いじゃねぇんだから突き放せないだろ簡単に、可愛いな、とは思うし。
特にイチは、俺が突き放したらコミュニティから消えると思う。あーもー…恋愛マジで向いてねぇ、今更過ぎた。」
「ま、まあ、取り敢えず今夜イチに電話してみなよ、久しぶりに声聞いたらなんか変わるかもしれないし。わたし別に気にしないからさ。」
ツチノコがこう言う話をちゃんとするなんて正直驚いた。
あまり言いたくはないけれど、わたしもツチノコも、ついでに姫も。数年前、コミュニティの中で遊び人で名を馳せてしまった事があった。
若気の至りというか。そんな彼がイチの好きをきちんと受け入れて返事をした。それなりに覚悟のある気持ちだったんだろうと思う。
単純に、二人の仲が上手いこと行けばって気持ちと、わたしが邪魔しちゃってたのかって罪悪感とで「電話したらいい」なんて口走ってしまったけれど。この言葉を後悔するのはもう少し後の話。
154 :M子 :2018/08/23(木) 18:55:59.23 ID:Ho539xn7p.net
「まあほら、俺のことは良いんだよ、M子はどうなんだよ、彼氏と。」
「え?ああ、上手くやってるよ。」
そう、わたしには彼氏がいる。少し遠いところにいる彼。
同性愛の気が強かったわたしが、唯一身を委ねられた相手。離れるなんて気はなくて、きっとこの人と結婚して一生を過ごすんだろうとうっすら思ってる。
彼の口から同棲、なんて言葉が出たのは去年の話。
もちろん わたしにとっては嬉しいことだけど…なんとなくこの気ままな生活が愛おしく思えて、好き勝手したかったのかもしれない。
同棲前最後の羽伸ばしで しばらくこうして色々と自分の好きなことをしていた。
ツチノコもわたしもお互い変な関係にならないだろうと思ってたのは、お互いに恋愛に至らないそれなりの理由があったからだ。
タイムリミットは、夏の終わり。
夏が終わるのと一緒に、この不思議な生活は終わる。
155 :M子 :2018/08/23(木) 18:59:57.97 ID:Ho539xn7p.net
その日の夜。
ドラ子が難しい顔でスマホと睨み合っていた。理由なんて聞かなくてもわかる。
「そろそろイチとの電話の約束の時間でしょ?ツチノコどこ行ったの。」
「うーん…わからんけん。なんや出てこんのよなぁ、困った。イチくんから連絡来とるみたいやし…。
というかわたしもう眠いっちゃ、ほんまにこんな時間から電話すると?」
仕事終わりだからかふてくされた様子でそこにはいないツチノコへの不満をぶつけるドラ子。
彼女のスマホにはぴょこんぴょこんとSNSアプリの通知(byイチ)が降って来てるが、一向にツチノコは姿を見せず。
「しゃーない、わたしが電話したら無理にでもツチノコ出てくるやろ。掛けてみよ。」
髪を乾かしてごろごろとスマホゲームに勤しみながらその様子を横目に見ていた。
ドラ子がイヤホンをして、電話を掛ける。
「………おーイチ、久し振りじゃん。仕事終わり?お疲れさん。」
――お見事。
ドラコの狙い通り、電話に出たイチの声を聞いた途端いつものツチノコの声のトーンになってた。
つくづく彼女の人格の入れ替わりは不思議だ。操れるのかと言えばそうでもなさそうだけど、案外と好都合。元を辿れば精神病だからそんなこともあるのかと思うけれど。
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