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女だけどバイクの免許とったら人生が変わった話する
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845 :774RR:2005/06/17(金) 13:57:38 ID:MQ0O3aos
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
846 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/17(金) 14:02:40 ID:o12cmyub
>>845 あ、アリガトデス!
続き↓
しばらく静寂が続いた。その数秒がとても長く感じる。。
春樹「...気持ちは嬉しい。嬉しいけど...冬子ちゃんとは付き合えない...。」
私「...遠いからですか?」
私はそれだけ言うのがやっとだった。
春樹「いや違う...。言わなきゃいけないことがある。」
春樹さんは、あきらめたように溜め息をついた。
春樹「言わなきゃいけないと思ってたんだけど...。オレ、結婚してるんだ。」
私「......。」
春樹「騙すつもりじゃなかったんだ。なかったけど、いや、やっぱり嘘ついたし騙したんだな、オレ。。」
私「お盆にひとりでバイクで帰えるって聞いたから独身だとばっかり思いこんでた...。」
隠していた春樹さんに対する怒りよりも、結婚してると思いもしなかった自分を情けなく思った。
私は春樹さんのことを何も知らなかった。私にとっての春樹さんはバイクに乗った年上の優しい人。それしかなかった。
春樹「俺がうちに帰ってくるのが遅いのは仕事が忙しいのもあるけど、違う理由がある...。」
続
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
846 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/17(金) 14:02:40 ID:o12cmyub
>>845 あ、アリガトデス!
続き↓
しばらく静寂が続いた。その数秒がとても長く感じる。。
春樹「...気持ちは嬉しい。嬉しいけど...冬子ちゃんとは付き合えない...。」
私「...遠いからですか?」
私はそれだけ言うのがやっとだった。
春樹「いや違う...。言わなきゃいけないことがある。」
春樹さんは、あきらめたように溜め息をついた。
春樹「言わなきゃいけないと思ってたんだけど...。オレ、結婚してるんだ。」
私「......。」
春樹「騙すつもりじゃなかったんだ。なかったけど、いや、やっぱり嘘ついたし騙したんだな、オレ。。」
私「お盆にひとりでバイクで帰えるって聞いたから独身だとばっかり思いこんでた...。」
隠していた春樹さんに対する怒りよりも、結婚してると思いもしなかった自分を情けなく思った。
私は春樹さんのことを何も知らなかった。私にとっての春樹さんはバイクに乗った年上の優しい人。それしかなかった。
春樹「俺がうちに帰ってくるのが遅いのは仕事が忙しいのもあるけど、違う理由がある...。」
続
847 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/17(金) 14:07:47 ID:o12cmyub
続き↓
春樹「うちのヤツは今、入院してる。
結婚する前からの病気があってね。専門の病院に移ったからオレの会社から少し遠くなって。だから病院に寄ると家に帰るのが遅くなるんだ...。
オレは一人息子で、うちの親は最初からカミさんが気に入らなくてね。結婚も猛反対。
なんとか結婚したんだけど、会うたびにうちの親が子供の話をするから、うまくいかなくてね。うちヤツは薬のせいで子供が望めないから...。
だからオレは何年も前からカミさん連れて実家へ帰えるのやめたんだ。でもやっぱり親だし。もう親も年だしね...。
オレは少しでも実家に帰る時に気持ちが軽くなるように、ひとりでバイクで帰るようになったんだ。。」
私は春樹さんが、「カミさん」「うちのヤツ」と口にするたびに、チクリと胸の奥が痛んだ。
春樹「冬子ちゃんに会ったあの日は、実は親とケンカみたいになってね。年を取ると同じことを何度も言うんだよね。。
また子供の話を持ち出されてイライラして黙ってバイクで実家を出たんだ。
バイクで走れば嫌な気持ちも消えるような気がして...。」
私「それで、私と出会ったんですね...。」
春樹「冬子ちゃんに出会ってから初めてメールもらって、すごく嬉しかった。
最初は冬子ちゃんを妹みたいに思ってたけど いつの間にか...。
もし冬子ちゃんとやり直せたら...って勝手なこと思ったりもした...。」
続
848 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/17(金) 14:11:27 ID:o12cmyub
続き↓
私は何も答えることが出来なかった。
春樹「けど、カミさんがね...。」
また電話の向こうがシンとなる。
私「奥さんに私のこと...」
春樹「話してない。けど感づいたのかな。あいつ『離婚してもいいよ。』って。。オレの目を見ずに。そんなの本心じゃないのバレバレなのに...。
ゴメン。こんな話しするつもりじゃなかったのに...。」
私「...私、春樹さんがいなかったら免許、取れなかったと思う。春樹さんと一緒に走りたいから頑張れたし...。けど...」
春樹「オレも冬子ちゃんと走りたい。でも...会ってツーリング行ったりしたら、自分を押さえる自信はないよ。もっと傷つけてしまうかもしれない。。」
しばらく二人とも黙りこんだ。
私「本当はメールだけでもいいから続けたい。でも、やめます...。甘えてしまいそうだから。」
わざと明るく言った。言いながら自分に言い聞かせていた。そして。。
私「春樹さん元気でね、バイク気をつけて。。」
春樹「うん、ありがとう。冬子ちゃんもね。ほんとゴメンね。。」
私「謝られるとツライなw。でも会えてよかった。。」
春樹「オレも。。」
私「...サヨナラ。。」
電話を切っても不思議と涙は出なかった。これでよかったんだと何度も自分に言い聞かせた。。。
今日はここまでです。次回がラストですm(_ _)m
850 :774RR:2005/06/17(金) 15:28:18 ID:/0+bmCPR
>>848
昼間から、ちょっぴり泣いてしまった(´・ω・`)
849 :774RR:2005/06/17(金) 14:55:53 ID:ww1FBCK4
つ(涙)
&
つ(ハンカチ)
--------------------
907 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/19(日) 19:13:30 ID:kOLQMkhe
コンバンハ!(´・ω・`)遅くなってゴメンナサイ
ちょっと長めですが今日で最後なのでどうかお許しを。読んでくれる全ての方々アリガトウゴザイマシタ。。
つ(最終回)
>>848続き
春樹さんとの12月の最後の電話の後、私は携帯の番号も、アドレスも変えた...。
変えなければ決心が揺らいでメールをしてしまいそうだった。。
それから、もしかして連絡があるかも...と、どうしても期待してしまう日々が辛かったからだ。。
まだ寒い三月、私は一人で一泊の傷心旅行ならぬ傷心ツーリングに出掛けた。
私は春樹さんと一緒に走りたかった岬を目指して走った。。
そこに何が待っているわけではない。でもどうしてもそこへ行きたかったのだ。
春樹さんには、もう二度と会えないのだろう...。そう思うと、走りながら涙が溢れた。。
拭いても拭いても流れ落ちる涙。。しかしシールド越しに春の日に照らされ、涙は次第に乾いていく。。
岬に着き、空が少しずつ染まって太陽が沈むまで私は海を眺め続けた。。
バイクに乗れるようになったのも、今、ここでこの景色を見ているのも、みんな春樹さんと出会ったから。。。
私は心の中で春樹さんにアリガトウ.....と呟いた。。
...それから、私はツーリングクラブにも入らず、週末になるとひとりでバイクで走った。
天気の良い日に一人でのんびり走るのは心地良く、心が癒されていった。
しかし走っていて綺麗な景色に出会うたびに、誰かとこの景色を眺めることが出来たらいいのになあ...と思っていた。。。
続
909 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/19(日) 19:26:17 ID:kOLQMkhe
続き
六月の早朝、携帯電話が鳴った。
眠くて無視していたが電話はひつこく鳴り続ける。
寝ぼけたまま仕方無く携帯に出た。
私「...ハ..イ」(怒)
アキオ「おはよ!ちょっと窓開けて外を見てみ?」
私「ふぇ?(つД`)〜」
カーテンを開けると、バイクにまたがった得意そうなアキオが手を振っていた。
私「!?」
現状が飲み込めないまま階段を駆け降りて玄関から走り出た。
アキオ「おはよ!免許取っゾ!じゃじゃーん!(免許証を見せる。しかも大型...)
どうよ?オレの愛車は♪」
寝癖のついたボサ髪で立ち尽くす私。。
私「うそー...」
『バイク』よりも『オートバイ』という言葉が似合いそうな単車...。磨いたらしく、朝の光に照らされてピカピカ光っていた。
私「こ、こういうの、アキオ、好きなんだったっけ..?」
アキオと目の前のバイクが結びつかなかった。
アキオ「オレ、昔、いとこの兄ちゃんに借りて『バリ伝』読んでたからなw。
これ、教習所通ってる時にバイク屋で一目ぼれして頼み込んで安くしてもらったんだよね。
ジャケットとか色々買ったから今月もう金がねーよw。」
私「....。.....ばりでんって...ナニ?」
アキオ「いいからいいからw。タイヤの皮むきに付き合ってよ。15分待つから、その寝癖を直してツーリングの用意してきて下さいw」
この日からアキオと私は二人で走りに行くようになった。。。
続
>>次のページへ続く
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