結論から言うと、彼女が死ぬかも知れないんだ。お前ら助けてくれ。
聞こうじゃないか
ありがとう。
俺たちが住むのは北の大地。出会ったのは去年の冬。
当時高3の俺は、大学進学のために上京の準備をしたんだ。
バスで2時間くらい揺られて、飛行機に乗るんだが、その途中に出会った女の子がいた。
今日も地面は雪が溶けたのが寒さで凍っていたりで、ツルツルだった。
空港について、中に入ろうとしたとき、目の前にタクシーが止まった。
降りてきた子は、目を真っ赤にしながら鼻水たらしてた。
彼女の第一印象 → なにこの女汚い。 だった
しかもその子、タクシー降りた瞬間に、そのままこけたんだ。
ワンピース?の丈が短いようなやつ着てて、おもいっきりめくれてた。
タクシーの運転手も「え!?」」って言いながら驚いてた。
目の前で、がん見してた子がこけて正直俺もポカーンだったけど、とりあえず「大丈夫ですか?」って声をかけた。
彼女は、すぐに立ち上がってスカート直したら、泣きながら小さい声で「大丈夫です。ありがとうございます」ってお礼を言ってきた。
で、俺の横通り過ぎて建物に入っていった。
でも、タクシーの中に荷物おきっぱで、すぐ戻ってきたんだ。
俺、初対面なのにくっそわろた。
時間は最終便の時間だったし、きっとこの子も東京行くんだなーって思って、元々人に話しかけるの好きだったし、「東京行くの?」って話しかけた。
その瞬間、またブワッて泣かれて、俺危うく不審者。
でも、エグエグ鼻水垂らしながら登場手続きしてる彼女は、初めてのおつかいさながらだった。
搭乗手続きして、時間たってから飛行機に乗った。
田舎の深夜便だからガラガラで、指定席に座ったけど周りはがらーんだった。
きょろきょろさっきの女の子を捜したら、ちょっと前の方にいたからひっそり移動して声かけた。
もう泣き止んでて、「さっきはすいませんでした」ってシートベルト締めながらお礼言われた。
さすがに隣座るのは・・・と思ったけど、彼女が「も、もしかしてお隣ですか!!」と嬉しそうに言われたので「内緒ね」と言って俺は隣をゲットした。
彼女は、最後まで隣は俺の席だと思っていたみたいで、俺の言葉に「ん?」と不思議な顔してた。
俺は彼女小さいし、中学生だと思ってたんだ。
で、飛行機が飛んでから「俺の妹と同い年くらいかな?」って聞いた。俺の妹は当時中2。
めっちゃ笑顔で「ええー!あたしとあなたが同い年かと思いました!」って言われた。
2人で「え、お前何歳よ」って空気流れたからとりあえず「俺高3ね」と教えた。
彼女は「うわー、一つ先輩ですね!!」って喜んでた。
お互い、「お前、その身長でその学年かよ」と思ったに違いない。