韓国人に彼女寝取られた話する
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84 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:04:58 ID:H0Z(主)
大分飲み会が進行したところで、急にカン君が質問してきた。
「春樹くんと彩さんは付き合ってるんですよね」
「うん、そうだけど」
隠すことでもないので素直に答える。というより大学でもバカップルやってるので一目瞭然だと思うが。
「彩さんって可愛いですよね」
「あ、うんまあ」
「自分、彩さんに惚れてしまいました」
「……え?」
唐突なカン君の発言に戸惑ってしまう。
「アプローチしてもいいですか?」
周りが「おー、略奪愛か?」「修羅場だ」などと面白半分に騒ぐ。
飲み会に参加してる酔っぱらったカン君の友人達は明らかに この状況を楽しんでいた。
ただ、加藤だけは どん引きしてた。「コイツ何言ってんだ?」みたいな顔をしてた。多分俺も同じような顔をしてたと思う。
「えっと……まあいいんじゃない」
俺はそう答えてしまう。自信があったわけじゃない。周りの空気がNOと言わせなかったのかもしれない。
ただ、ダメだと言ったら、男として小さいような気がした。自分がカン君に男として劣っていると認め、逃げることと同義だと感じてしまった。用は張らなくてもいい変な意地を張ってしまった。
俺の答えに周りが沸く。
「どっちが男として魅力的か正々堂々の戦いだね」「男と男の真剣勝負ですなー」他人事だと思って楽しそうに煽ってくる。
「どちらが彩さんのハートを射止めるか正々堂々勝負です」
カン君も周りに乗せられたのか手を差し出してくる。
射止めるも何も俺と彩はもうすでに付き合っている。
何かがおかしいと感じながらも、俺は差し出された手を握った。
加藤だけは心配そうな目でこっちを見ていた。
89 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:11:36 ID:H0Z(主)
飲み会でのことは彩には黙っておいた。
本当は「カン君に気をつけろ」とか「カン君が彩のこと狙ってるらしい」とか警告したかったけど、告げ口してるような気がしたので言わなかった。
みみっちいような、卑怯な感じがしたのだ。これも単なる意地だった。
92 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:18:17 ID:H0Z(主)
しばらくして、彩から、同じバイト先でカン君が働き始めたと聞いた。
それを聞いて俺は、焦りと恐怖を感じた。ここまで露骨にやるかと思った。
けど彩に動揺を悟られないように興味のないふりをした。男の嫉妬はみっともないと思った。
95 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:20:56 ID:H0Z(主)
大学にいる時に、カン君が話しかけてくる頻度が段々増えていった。
最初は話を俺に振るのだが、その後に彩と話し込む。狙いが彩なのは明白だった。
二人はよく、俺が知らないバイトの話とかで盛り上がった。
大学で、俺、彩、カン君の三人でいることが多くなった。
遠巻きから事情を知るカン君の友人達がニヤニヤとそれを見ていることがあった。
96 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:22:39 ID:H0Z(主)
彩はバイトの出勤を増やした。
お金を貯めたい、と言っていた。
大学以外で彩と過ごす時間が段々と減っていった。
俺もバイトと課題で忙しかった。
二人でいる時も、カン君の話題が増えていった。
確かに共通の友人なので、話題にはしやすい。彩のバイト先での話も多くなった。
二人の日常が段々と、カン君に浸食されているような気がした。
焦りがあった。このままでは彩を奪われてしまうという危機感があった。
でもどうすればいいのか、わからなかった。
結局、俺には、彩を信じることしか出来なかった。
彩は前は行ってなかったバイトの飲み会などに参加するようになった。
97 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:26:54 ID:H0Z(主)
そして案の定と言うか、俺は彩にフラれた。
彩には死ぬほど謝られた。
だがそれだけだった。
大事なものなのに、こんなにも あっさりと失ってしまうものなのか、と思った。
心にぽっかりと穴があいた気分、とはこういうことを言うんだなとわかった。人生で今まで感じたことのない喪失感だった。
虚しかった。
悲しかった。
心が壊死したかのようだった。
そして しばらくして彩とカン君が付き合い始めた。
101 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:32:43 ID:H0Z(主)
考えてみれば俺がカン君に勝っている部分はなかった。
顔もあっちのほうがイケメンだし、ガタイだっていい。恐らく運動だってあっちのほうが出来るだろう。
日本語しか喋れない俺と違って何カ国語も話せるし、頭だってあっちのほうが良い。
コミュニケーション能力だって段違いだ。カン君には異国でも人気者になれる魅力がある。
あまりにも完敗過ぎて比べていて虚しくなる。
唯一、俺が勝っていることをあげるとすれば、彩との積み上げた時間だが、そんなものは半年足らずで覆されてしまった。
そして、それも遠からず負けてしまうのだろう。
105 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:35:25 ID:H0Z(主)
俺は大学で一人で過ごすようになった。
授業も一人で受け、休み時間も一人で過ごす。
俺は大学で ほとんどの時間を彩と過ごしていたし、彩の次に話していた相手がカン君だったからだ。
新しい友達を見つけようにも、二年生なのでもうグループやつるむ相手が固定されてしまっている。
みじめだった。
俺は大学で四六時中彩と一緒に居たので、急に一人で過ごすようになれば、フラれたということが丸わかりだ。
特に同じ学科の学生の視線が嫌だった。恥ずかしかった。
彼女を寝取られ、それを周りに周知されるというのは想像以上の屈辱だった。
111 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:40:06 ID:H0Z(主)
一方 彩はカン君と過ごすようになった。
最初のうちは人前で いちゃつくことを遠慮していたし、俺とすれ違うと気まずそうに顔を伏せていたが、すぐに人前でもベタベタするようになった。
前の俺達以上に一目を憚らない二人だった。見たくないものほど嫌なものほど目に入ってくる。
カン君と彩は手を繋ぐのはもちろん、人前でも普通にキスをした。
彩がウットリした顔で、カン君の唾液を飲まされるのを見せられた。
授業中ふと見ると、カン君が彩のスカートの中に手を突っ込んでいる時があった。
ああ、これから彩は、俺とじゃなくカン君と手を繋いだりキスをしたり、一緒に寝たり、彩の部屋に入り浸ったり、ちんこぷたーするんだろうなあ、と思うとこの世から消えたくなった。
115 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:44:10 ID:H0Z(主)
ある日、加藤から食事に誘われた。
何か話したいことがあるようだった。
「カン君のこと?」と尋ねると頷いた。
「あれはちょっと酷いと思う」
彩とのことだろうな、と予想はついたが、加藤が話してくれた内容は俺の想像以上だった。
カン君は、内輪での飲み会の時に、彩との性生活を語っているようだった。
それだけなら まあ惚気と捉えられなくもない。品はないけど。
そうではなく、ハメ撮り写真を見せびらかしたり、彩は恋人ではなくセフレだと公言したり、堕とすのチョロかったなどと言ってバカにしたり、かなり酷い発言をしてるらしかった。
怒りと同時にとても悲しくなった。
俺の大好きな子が、そんなぞんざいな扱いを受けているなんて。
「……実は俺も持ってるし」
「何を?」
「……ハメ撮り写真」
「…………見せてくれ」
「いいの?」
「うん」
辛い光景でも、元カレとして現実から目を逸らしてはいけない、というなんの意味もない謎の使命感にかられた。
117 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:46:04 ID:H0Z(主)
「これ、とか」
写っていたのは俺がよく知っている彩の部屋だった。
ただ一つ違うのは壁に貼られていた夏目有人帳のポスターが剥がされ、代わりに韓国の国旗が張られていた。
画面の中心では、裸の彩がピースサインをしていた。恋人に向ける無邪気な笑顔を浮かべている。
彩は この写真が仲間内で晒され、飲みのネタになっていることは知らないのだろう。
「動画とかも見せびらかしてた」
「……」
「大学のトイレでフェラさせてるやつとか……」
「……」
怒りで頭が変になりそうなる。
「多分どうにかできるのは春樹だけだと思う」
俺は彩と話してみることを決心した。
最後に加藤から「なんかごめん」と謝られた。
別に加藤が悪いわけではないので、気にするなと言った。
121 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:51:38 ID:H0Z(主)
俺は彩が一人になった時を狙って、彩に話しかけた。久しぶりに話すので かなり緊張する。
「久しぶり」
「うん、久しぶり……」
気まずい空気が流れる。もうあの頃には戻れないんだなと思って悲しくなる。
当たり障りのない会話して、本題を切り出す。
「今日、大学終わってから時間ない? 話したいことがあるんだけど」
「ごめん、今日は無理」
「じゃあ今週で時間取れる日ある?」
「ごめん、今週は無理」
「…………」
仕方ないので この場で話してしまうことにした。
本当はもっと時間に余裕がある時に落ち着いた場所で話したかったのだけど、贅沢は言っていられない。
俺は加藤から聞いた話を話した。
「言いづらいけど、彩は遊ばれてるだけなんだよ……」
「……」
「……」
「…………正直」
「うん?」
「今の春樹くん、すっごくかっこ悪いよ」
「…………」
ショックだった。
俺の言葉を信じてもらえないのが悲しかった。
春樹くんと呼ばれたのが二人の距離を表しているようで寂しかった。
「私みたいな悪い子じゃなくて、もっといい女の子見つけてね」
「……」
「じゃあ……」
それだけ言うと彩は去っていった。
大分飲み会が進行したところで、急にカン君が質問してきた。
「春樹くんと彩さんは付き合ってるんですよね」
「うん、そうだけど」
隠すことでもないので素直に答える。というより大学でもバカップルやってるので一目瞭然だと思うが。
「彩さんって可愛いですよね」
「あ、うんまあ」
「自分、彩さんに惚れてしまいました」
「……え?」
唐突なカン君の発言に戸惑ってしまう。
「アプローチしてもいいですか?」
周りが「おー、略奪愛か?」「修羅場だ」などと面白半分に騒ぐ。
飲み会に参加してる酔っぱらったカン君の友人達は明らかに この状況を楽しんでいた。
ただ、加藤だけは どん引きしてた。「コイツ何言ってんだ?」みたいな顔をしてた。多分俺も同じような顔をしてたと思う。
「えっと……まあいいんじゃない」
俺はそう答えてしまう。自信があったわけじゃない。周りの空気がNOと言わせなかったのかもしれない。
ただ、ダメだと言ったら、男として小さいような気がした。自分がカン君に男として劣っていると認め、逃げることと同義だと感じてしまった。用は張らなくてもいい変な意地を張ってしまった。
俺の答えに周りが沸く。
「どっちが男として魅力的か正々堂々の戦いだね」「男と男の真剣勝負ですなー」他人事だと思って楽しそうに煽ってくる。
「どちらが彩さんのハートを射止めるか正々堂々勝負です」
カン君も周りに乗せられたのか手を差し出してくる。
射止めるも何も俺と彩はもうすでに付き合っている。
何かがおかしいと感じながらも、俺は差し出された手を握った。
加藤だけは心配そうな目でこっちを見ていた。
89 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:11:36 ID:H0Z(主)
飲み会でのことは彩には黙っておいた。
本当は「カン君に気をつけろ」とか「カン君が彩のこと狙ってるらしい」とか警告したかったけど、告げ口してるような気がしたので言わなかった。
みみっちいような、卑怯な感じがしたのだ。これも単なる意地だった。
92 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:18:17 ID:H0Z(主)
しばらくして、彩から、同じバイト先でカン君が働き始めたと聞いた。
それを聞いて俺は、焦りと恐怖を感じた。ここまで露骨にやるかと思った。
けど彩に動揺を悟られないように興味のないふりをした。男の嫉妬はみっともないと思った。
95 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:20:56 ID:H0Z(主)
大学にいる時に、カン君が話しかけてくる頻度が段々増えていった。
最初は話を俺に振るのだが、その後に彩と話し込む。狙いが彩なのは明白だった。
二人はよく、俺が知らないバイトの話とかで盛り上がった。
大学で、俺、彩、カン君の三人でいることが多くなった。
遠巻きから事情を知るカン君の友人達がニヤニヤとそれを見ていることがあった。
96 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:22:39 ID:H0Z(主)
彩はバイトの出勤を増やした。
お金を貯めたい、と言っていた。
大学以外で彩と過ごす時間が段々と減っていった。
俺もバイトと課題で忙しかった。
二人でいる時も、カン君の話題が増えていった。
確かに共通の友人なので、話題にはしやすい。彩のバイト先での話も多くなった。
二人の日常が段々と、カン君に浸食されているような気がした。
焦りがあった。このままでは彩を奪われてしまうという危機感があった。
でもどうすればいいのか、わからなかった。
結局、俺には、彩を信じることしか出来なかった。
彩は前は行ってなかったバイトの飲み会などに参加するようになった。
97 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:26:54 ID:H0Z(主)
そして案の定と言うか、俺は彩にフラれた。
彩には死ぬほど謝られた。
だがそれだけだった。
大事なものなのに、こんなにも あっさりと失ってしまうものなのか、と思った。
心にぽっかりと穴があいた気分、とはこういうことを言うんだなとわかった。人生で今まで感じたことのない喪失感だった。
虚しかった。
悲しかった。
心が壊死したかのようだった。
そして しばらくして彩とカン君が付き合い始めた。
101 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:32:43 ID:H0Z(主)
考えてみれば俺がカン君に勝っている部分はなかった。
顔もあっちのほうがイケメンだし、ガタイだっていい。恐らく運動だってあっちのほうが出来るだろう。
日本語しか喋れない俺と違って何カ国語も話せるし、頭だってあっちのほうが良い。
コミュニケーション能力だって段違いだ。カン君には異国でも人気者になれる魅力がある。
あまりにも完敗過ぎて比べていて虚しくなる。
唯一、俺が勝っていることをあげるとすれば、彩との積み上げた時間だが、そんなものは半年足らずで覆されてしまった。
そして、それも遠からず負けてしまうのだろう。
105 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:35:25 ID:H0Z(主)
俺は大学で一人で過ごすようになった。
授業も一人で受け、休み時間も一人で過ごす。
俺は大学で ほとんどの時間を彩と過ごしていたし、彩の次に話していた相手がカン君だったからだ。
新しい友達を見つけようにも、二年生なのでもうグループやつるむ相手が固定されてしまっている。
みじめだった。
俺は大学で四六時中彩と一緒に居たので、急に一人で過ごすようになれば、フラれたということが丸わかりだ。
特に同じ学科の学生の視線が嫌だった。恥ずかしかった。
彼女を寝取られ、それを周りに周知されるというのは想像以上の屈辱だった。
111 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:40:06 ID:H0Z(主)
一方 彩はカン君と過ごすようになった。
最初のうちは人前で いちゃつくことを遠慮していたし、俺とすれ違うと気まずそうに顔を伏せていたが、すぐに人前でもベタベタするようになった。
前の俺達以上に一目を憚らない二人だった。見たくないものほど嫌なものほど目に入ってくる。
カン君と彩は手を繋ぐのはもちろん、人前でも普通にキスをした。
彩がウットリした顔で、カン君の唾液を飲まされるのを見せられた。
授業中ふと見ると、カン君が彩のスカートの中に手を突っ込んでいる時があった。
ああ、これから彩は、俺とじゃなくカン君と手を繋いだりキスをしたり、一緒に寝たり、彩の部屋に入り浸ったり、ちんこぷたーするんだろうなあ、と思うとこの世から消えたくなった。
115 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:44:10 ID:H0Z(主)
ある日、加藤から食事に誘われた。
何か話したいことがあるようだった。
「カン君のこと?」と尋ねると頷いた。
「あれはちょっと酷いと思う」
彩とのことだろうな、と予想はついたが、加藤が話してくれた内容は俺の想像以上だった。
カン君は、内輪での飲み会の時に、彩との性生活を語っているようだった。
それだけなら まあ惚気と捉えられなくもない。品はないけど。
そうではなく、ハメ撮り写真を見せびらかしたり、彩は恋人ではなくセフレだと公言したり、堕とすのチョロかったなどと言ってバカにしたり、かなり酷い発言をしてるらしかった。
怒りと同時にとても悲しくなった。
俺の大好きな子が、そんなぞんざいな扱いを受けているなんて。
「……実は俺も持ってるし」
「何を?」
「……ハメ撮り写真」
「…………見せてくれ」
「いいの?」
「うん」
辛い光景でも、元カレとして現実から目を逸らしてはいけない、というなんの意味もない謎の使命感にかられた。
117 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:46:04 ID:H0Z(主)
「これ、とか」
写っていたのは俺がよく知っている彩の部屋だった。
ただ一つ違うのは壁に貼られていた夏目有人帳のポスターが剥がされ、代わりに韓国の国旗が張られていた。
画面の中心では、裸の彩がピースサインをしていた。恋人に向ける無邪気な笑顔を浮かべている。
彩は この写真が仲間内で晒され、飲みのネタになっていることは知らないのだろう。
「動画とかも見せびらかしてた」
「……」
「大学のトイレでフェラさせてるやつとか……」
「……」
怒りで頭が変になりそうなる。
「多分どうにかできるのは春樹だけだと思う」
俺は彩と話してみることを決心した。
最後に加藤から「なんかごめん」と謝られた。
別に加藤が悪いわけではないので、気にするなと言った。
121 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)23:51:38 ID:H0Z(主)
俺は彩が一人になった時を狙って、彩に話しかけた。久しぶりに話すので かなり緊張する。
「久しぶり」
「うん、久しぶり……」
気まずい空気が流れる。もうあの頃には戻れないんだなと思って悲しくなる。
当たり障りのない会話して、本題を切り出す。
「今日、大学終わってから時間ない? 話したいことがあるんだけど」
「ごめん、今日は無理」
「じゃあ今週で時間取れる日ある?」
「ごめん、今週は無理」
「…………」
仕方ないので この場で話してしまうことにした。
本当はもっと時間に余裕がある時に落ち着いた場所で話したかったのだけど、贅沢は言っていられない。
俺は加藤から聞いた話を話した。
「言いづらいけど、彩は遊ばれてるだけなんだよ……」
「……」
「……」
「…………正直」
「うん?」
「今の春樹くん、すっごくかっこ悪いよ」
「…………」
ショックだった。
俺の言葉を信じてもらえないのが悲しかった。
春樹くんと呼ばれたのが二人の距離を表しているようで寂しかった。
「私みたいな悪い子じゃなくて、もっといい女の子見つけてね」
「……」
「じゃあ……」
それだけ言うと彩は去っていった。
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