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ガッキー似の女が俺の人生を変えた話
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408 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/05(金) 19:08:51.66 ID:TdEiHr4H0.net
続き

ガッキーは少し俺から目線を逸らしていた。

内心ここでオワタ・・・って確信してた


「お気持ちは嬉しいです。私も濱田さんと一緒にいて楽しかったですし、何より一緒に頑張れるって素敵なことです。

ただ、オーディションに合格したら一緒に居られる時間がとても少なくなります。ほぼ毎日稽古あるので・・・」

断られた・・・ガッキー色々言ってたけど、頭真っ白になってて聞き流してた・・・

真っ白に燃え尽きたぜ・・・ってこのことなんだよな、おっちゃん、ジョー。


「だから・・・ひとまず、友達になりませんか?」

そう言って、右手を差し出してきた。

俺は一瞬なんのアピールか分からず( ゚д゚)ポカーンってしてしまったwww

そしたら、ガッキーが俺の右手を握ってきた

「友達になろうよ、岳くん」って言って照れ臭そうに笑いながら握手した。



417 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/05(金) 20:17:10.49 ID:TdEiHr4H0.net
>>408の続き

友達止まりかーっていうがっかりはこの時は無かった。

照れ臭そうに笑うガッキーが可愛すぎて そんなこと考えている余裕はなかったって言ったほうが正解だったと思う。

「友達・・・からお願いします・・・!!」って俺もギュって握り返してブンブン握手したったww

するとガッキーは首を横に振って

「お願いします、じゃないでしょ。友達なんだから」


25年間、かーちゃん以外の女性に敬語しか使ったこと無かった俺にとって女と友達になることが こんなにでかい壁を越えるものなのか とここで初めて実感をした。

「友達でこれからも・・・おねがいひましゅ・・・」

なんてなんかわけ分かんなくなって焦ってるとガッキー俺を笑って何故かデコピンをしてきた

正直これ けっこー痛くて我に返ったwww

「なにすんですか!?」

「次の面接で上手くいくおまじない。その痛み、忘れないでね」

じーんと痛むデコを擦っていると、ガッキーは先に歩いて行ってしまった。

俺も後を追って、並んで話しながら帰った。この日は俺的にはまだ友達一歩手前って感じだったけど

ガッキーのデコピンに誓って次の就職試験は絶対に合格を貰おうと思った。



409 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/05(金) 19:09:41.45 ID:TdEiHr4H0.net
別に釣りだと思う人に対しては否定しないし散々言ってくれていいよ

俺が下手こいた部分にだけイチャモン付けて結局内容に関しては何も言えてないんだからさ

俺の話を信じて共感してくれたり楽しんでくれる人がいればそれでいい

だから最後まで書くよ

もうすぐ仕事の関係でまた一週間くらい来れなくなるけどね



423 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/05(金) 20:56:04.02 ID:TdEiHr4H0.net
そして、俺の面接試験当日がやってきた。

他の受験者のエリートっぽさぶりを見て緊張はしたが、ガッキーのデコピンの痛みを思い出して何とか緊張を解していた。

面接自体も緊張こそしたが、今までみたいにコミュ症全開ではなくて わりと落ち着いて話せたと思う。

終わって速攻でガッキーにメールをした。

「終わりました ガッキーさんのお陰で落ち着いて受験できました!結果、期待していてください(`・ω・´)ゞ」


少しして返事がきた。

「お疲れ様ー(*^^*)私も今日帰りに事務所行って面接練習だよー」


そんなやり取りを少し続けた。

そして、オーディションが終わった後にもメールが来た。

「今回イケると思う!!!」

この一言だけだったんだが、ガッキーの自信が伝わってきて俺も嬉しかった。


それから一週間くらいして、ガッキーから合格したって連絡が入った。

その翌日、俺はお祈りメールを頂いた。



476 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/07(日) 21:22:08.97 ID:FsBCCELL0.net
ガッキーのデコピンと今までにないくらいの自信があっただけに、俺は相当落ち込んだ

恋人でもないのに こんなことしたら気持ち悪いという自覚はあったがガッキーに慰めて欲しくてメールを送りまくった。

でも、ガッキーからのメールは段々と素っ気無くなっていったような気がした。

「残念だったね・・・また次があるよ!頑張れ!」

「誰でもそうやって落ち込むから合格したときが嬉しいんだよ」

「岳くんならまだやれるよ」

「大丈夫だよ」

メールは一晩に一回、3日に一回、一週間に一回・・・

そんな感じで返事の頻度はどんどん少なくなっていた。

ガッキーに嫌われたのかとか、クロちゃんに変なことされているのかとか とにかく俺は不安になりすぎて、就活どころじゃなくなっていた。

電話にも出ずに留守電にメッセージを入れてもかけ直してくることはない。

とうとう俺は不安が爆発して、初めてガッキーと出会った道を歩き回る毎日を過ごすようになっていた。



514 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/11(木) 17:16:24.11 ID:TDRwzM7G0.net
>>476の続き

そんな毎日を過ごしてたら、ある夜ガッキーを発見した。


すぐにでも走って行って抱きしめたいくらいの気持ちだったが、丁度レストランからグループで出てくる場面で 俺の知らない男や女性5、6人で、ガッキーは凄く楽しそうだった。

呆然と見ていたら、ガッキーが誰かと電話をしている姿を見た。

そうか、俺からの電話は無視するくせに俺以外の誰かとは電話する時間があるのか、と。

電話を終えても変わらず楽しそうにグループで話した後に解散していた。

解散した後、俺はガッキーとは違う道を通って家に帰ろうとしたんだが、 「岳くん!!」と呼びとめられる声を聞いて足を止めた。


振り返ると、ガッキーがそこにいた。

出会ったときとは違う、秋服を着ていたガッキーは変わらず可愛かったが、俺は何も言わずにガッキーを見ていた。

「電話なかなか返せなくてごめんね。朝仕事して夜稽古だから・・・メールも電話もする時間なくて・・・」

「いいよ」

そう言うと俺は帰ろうとした。振り向きたくなかった。

しかし、ガッキーが俺の前に来た。カバンの中から小さな紙を一枚取り出して渡してきた。

「これ、今度の舞台のチケット。一生懸命練習してるから・・・来てくれるよね・・・?」

俺は素直に受け取ることができなかった。

不安に駆られて助けを求めていた俺のことを無視して そのくせに久々に会った瞬間から自分のことばかり話すガッキーが正直憎かった。

「そんなの要らねぇよ」

「・・・え?」

「彼氏にでもくれてやればいいじゃんかよ!」

自分で何言ってんのか分かんなかった。ただ、頭の中でガッキーのことが憎くて口でもひどいことを言っているのになぜか目から涙が溢れてきた。



515 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/11(木) 17:20:21.72 ID:TDRwzM7G0.net
「なんで・・・?」

ガッキーも泣いていた。


「興味ねぇよ・・・こんな辛いときに歌って踊ってなんてお気楽芸・・・見たくねぇよ・・・くだらねぇ・・・」

ガッキーをもう直視できなかった。涙が止まらなかった。

だが、そんな俺の横顔をとてつもない衝撃が襲った。チケットを握り締めたガッキーの拳が俺の左頬をぶん殴ったらしい。

一瞬マジでなにが何だか分からなかったが、そのとき唯一ガッキーを直視できた。俺以上に顔をぐしゃぐしゃにしていた。

「約束したじゃん・・・馬鹿・・・!!」

みたいなことを振り絞ったような声で俺にぶつけて、ぐしゃぐしゃになったチケットを投げつけてガッキーはどこかへ行ってしまった。

チケットを拾い上げて広げると、タイトルとか日付とかと一緒に出演者の名前が書いてあった。ガッキーの名前が、確かにそこにあった。

家に帰って飯も食わずに俺はひたすらベッドで泣き続けた。

もしかしたら何か来るかも・・・と思ってケータイは傍に置いておいたけど、その夜は当然、ケータイが震えることはなかった。



520 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/09/11(木) 19:49:29.98 ID:lSFFAKac0.net
★☆★☆ 頑張れヾ(>д<ヾ) (ノ^Д゜)ノ 濱田 ★☆★☆


528 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/12(金) 09:47:29.95 ID:4hlahPvp0.net
>>520>>523>>524
ありがとー!こういう声があるから最後まで完走できそうです



538 :濱田岳 ◆i9G8L6mYX.lE @\(^o^)/:2014/09/12(金) 23:15:11.25 ID:4hlahPvp0.net
当然、数日経ってもガッキーからの連絡が来ることはなかった。

終わったな、と思いながらも俺の生きる意味はまだガッキーだったから、街を歩いてはガッキーを探す毎日を過ごしていた。

ただ、見つかってはヤバイから こっそりと行方を探していた。 近所の本屋さんも粗方周ったんだが、ガッキーっぽい人はいなかった。


ある日、そんなこそこそ歩いているところを あっちゃんに見つかった。

変質者バリに気配消しながら若い女を物色してるもんだから、警察みたいに俺のことを連行して駅前のスターバックスに連れて行った。

「夏祭り以来だなー」って話すあっちゃんは相変わらずで、快活な好青年だった。

あれからあっちゃんは仕事で出会った女性に恋をして、付き合い始めていた。

まさに今幸せ絶頂期って感じで デートで撮ったっていう写真からも幸せオーラが滲み出てきた。

ガッキーを思い出して泣けてくると「なんだなんだ・・・?女の悩みか?」と言って俺の悩みを聞いてくれた。

何度捨てようと思っても捨てられない、舞台のチケットを見せると

「あのな、これは絶対に捨てちゃいけないチケットだぞ」とあっちゃんは言った。


俺にとって忘れたい記憶であるこのチケットを捨てちゃいけないっていう意味が分からず、あっちゃんの話を聞いた。

「お前はその子がいたから頑張れていたし、生きていられたんだろ?なら その子とそんな別れ方しちゃダメだろ。

このチケット捨てた瞬間、本当の意味でお前はその子と別れたことになるぞ。それで誰が納得するんだよ?」

幼い頃から知っているあっちゃんが かなり大きく見えた。

「いいか?相手がどう思おうと、どんだけ自分が苦しかろうと、自分が100%納得できるところまで頑張れ。

それで相手にストーカーとか言われたら、相手はその程度の人間だったんだ。それで納得するんだ。

納得できないまま、曖昧な気持ちで苦しむことから逃げたら この後も苦しみは続くし、次もまた苦しみから逃げるだけだぞ」

小さい頃に公園で一緒に立ちションをしていたあっちゃんは、いつの間にか大人になっていた。

俺の意思は固まった。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, 胸キュン,
 


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