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女だけどバイクの免許とったら人生が変わった話する
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689 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/09(木) 20:58:59 ID:wdHi/NC3
>>674から
つ(続き)
11月の終わり。ついに卒験。
前の晩、春樹さんに電話した。電話で話すのはこれで二度目だった。
電話をするのはドキドキしたが、卒検の前に春樹さんの声がどうしても聞きたかったのだ。
ライン取りが甘くコーナーで膨らみやすい。スラロームのタイムぎりぎり。
...心配はいくらでもあった。春樹さんはひとつひとつアドバイスをくれながら優しく励ましてくれた。
私「春樹さんお父さんみたい...。」
ハルキ「オレ?ひどいな〜。せめてお兄さんにしといてよw」
私「スミマセンお兄さんでしたw!...お兄さん。試験に受かったら、一緒に走りに行ってくれますか?」
...どさくさ紛れにふざけた言い方ではあったが、ほんとは真剣も真剣。
ハルキ「ん!もちろん!ルート考えるのは任せて。明日、落ち着いてやれば絶対受かるから頑張りなよ?」
私「...春樹さん、お正月は...四国に帰ってくるんですか?」
ハルキ「正月ねー、友達に旅行に誘われてて迷ってるんだよね。...だからもし正月に帰らないとしたら、そっちに帰るのはゴールデンウイークか夏休みになるかなー?」
私「......。(明るく)そうなんですか〜。..明日の事考えると今からお腹痛いです。とにかく、頑張ります。。」
(ゴールデンウィーク...と、遠いな(T-T)..)
続
691 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/09(木) 21:16:06 ID:wdHi/NC3
試験当日は平日だったので会社を休んだ。
朝から体は緊張でガチガチ。自転車に乗って教習所に向かいながらイメトレをした。気がついたらクネクネ蛇行運転をしていて信号待ちの背広のおじさんに変な目で見られていた。
...ポケットで携帯が震える。。春樹さんからだ...
【おはよう!ニーグリップ忘れないでね!リラックスしてガンバレ(^-^)v春樹】
う、嬉しい...けど緊張でお腹が痛くなってきた。。(あー試験が終われば...試験さえ、終われば...)
私の試験の順番は最後から二番目。人が試験を受けている様子を見ていると緊張するので見ないでコースを繰り返しイメトレした。
とうとう私の番になり試験が始まった。が、頭が真っ白で試験中のことは ほとんど記憶になし。
あるのは途中で一回ふらついて足を付いてしまい危ない!と焦った事だけ。
私は冷や汗を流しながらも無事に完走した。
短い注意説明の後、淡々と告げられる。
「はい、合格です。」
その日は全員合格だった。
私はフーッ息を吐いた。
早く知らせなくちゃ...春樹さんに。。。頭の中でZZRに乗った背中を想い、追い掛けていた。
次回は少し日にちをあけます...m(__)m
>>674から
つ(続き)
11月の終わり。ついに卒験。
前の晩、春樹さんに電話した。電話で話すのはこれで二度目だった。
電話をするのはドキドキしたが、卒検の前に春樹さんの声がどうしても聞きたかったのだ。
ライン取りが甘くコーナーで膨らみやすい。スラロームのタイムぎりぎり。
...心配はいくらでもあった。春樹さんはひとつひとつアドバイスをくれながら優しく励ましてくれた。
私「春樹さんお父さんみたい...。」
ハルキ「オレ?ひどいな〜。せめてお兄さんにしといてよw」
私「スミマセンお兄さんでしたw!...お兄さん。試験に受かったら、一緒に走りに行ってくれますか?」
...どさくさ紛れにふざけた言い方ではあったが、ほんとは真剣も真剣。
ハルキ「ん!もちろん!ルート考えるのは任せて。明日、落ち着いてやれば絶対受かるから頑張りなよ?」
私「...春樹さん、お正月は...四国に帰ってくるんですか?」
ハルキ「正月ねー、友達に旅行に誘われてて迷ってるんだよね。...だからもし正月に帰らないとしたら、そっちに帰るのはゴールデンウイークか夏休みになるかなー?」
私「......。(明るく)そうなんですか〜。..明日の事考えると今からお腹痛いです。とにかく、頑張ります。。」
(ゴールデンウィーク...と、遠いな(T-T)..)
続
691 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/09(木) 21:16:06 ID:wdHi/NC3
試験当日は平日だったので会社を休んだ。
朝から体は緊張でガチガチ。自転車に乗って教習所に向かいながらイメトレをした。気がついたらクネクネ蛇行運転をしていて信号待ちの背広のおじさんに変な目で見られていた。
...ポケットで携帯が震える。。春樹さんからだ...
【おはよう!ニーグリップ忘れないでね!リラックスしてガンバレ(^-^)v春樹】
う、嬉しい...けど緊張でお腹が痛くなってきた。。(あー試験が終われば...試験さえ、終われば...)
私の試験の順番は最後から二番目。人が試験を受けている様子を見ていると緊張するので見ないでコースを繰り返しイメトレした。
とうとう私の番になり試験が始まった。が、頭が真っ白で試験中のことは ほとんど記憶になし。
あるのは途中で一回ふらついて足を付いてしまい危ない!と焦った事だけ。
私は冷や汗を流しながらも無事に完走した。
短い注意説明の後、淡々と告げられる。
「はい、合格です。」
その日は全員合格だった。
私はフーッ息を吐いた。
早く知らせなくちゃ...春樹さんに。。。頭の中でZZRに乗った背中を想い、追い掛けていた。
次回は少し日にちをあけます...m(__)m
743 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/13(月) 18:59:29 ID:KP3IK3mW
こんばんは。支援アリガトウゴザイマス!!(´・ω・`)
最後まであと3回か4回投下で終わりそうなペースです。
>>691より続き
合格を春樹さんに電話で知らせようとしだが、今日が平日の午前中だということを思い出してメールを打った。もどかしかった。
【合格しました(T-T)!春樹さんのおかげです。春樹さんがいてくれたので頑張ってこれました。ありがとうございました!また詳しく電話で話しますネ(^-^)冬子】
春樹さんは やはり仕事中らしくメールは返ってこない。私は携帯が気になりソワソワしながら待ち続けた。夜、待ち切れなくて携帯に電話をした。
春樹「もしもし。冬子ちゃん?合格おめでとう!今電話しようかと思ってたところ。受かってよかったね!。今日オレも朝から落ち着かなかったよw。」
私「ありがとう。。もう嬉しくて!嬉しくて!ほんと春樹さんのおかげです。バイク買うから一緒にツーリング行って下さいね。」
春樹「頑張ったもんね。うん、冬子ちゃんよく頑張ったよー。バイク買ったらツーリング行こうね。」
それから しばらくは試験の話や免許の写真などの話で盛り上がった。そして。。
私「そういえば....」
春樹「ん?」
私「...春樹さんって彼女いるんですか?」
私は免許を取ったら聞こうと決めていたことをついに口にした。顔がカァっと熱く、脈が早くなった。
続
744 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/13(月) 19:01:42 ID:KP3IK3mW
とうとう、聞いてしまった。。
電話の向こうが一瞬静かになった。
春樹「......。いや、いないよ。」
いないよ...と言う前にあった「間」。。
後から思えば私は春樹さんのことを何も知らなかった。。
私「...そうなんですか〜。」
(ヤッ...タ〜!!!)
春樹「冬子ちゃんはいないの?彼氏。」
聞いて欲しかった質問キターー!!。ドキドキ...
私「い、いません。彼氏...。」
春樹さんの次の答えを待つ。しかし。。
春樹「そっかぁ。...うん。まだオレよりずっと若いもんなあ...。きっとまだまだいい人が現れるよ...。」
私「(えっ...!!)あ、ウン、そうですよねー。でもいい人いなくってアハハ...」
その後もしばらく話した。でも何を話したのか覚えてない。声を立てて笑った記憶はあるのに内容が思い出せない。
電話を切ってからも「まだまだいい人現れるよ。」という言葉がリフレインしていた。
好きな女の子に向かってそんな言葉をかけるひとはいない。。
メールいっぱいくれたし、励ましてくれたし、あの日名刺をくれたから...もしかしたら...なんて甘いことを考えていた気持ちがパチンと弾けた。
続
745 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/13(月) 19:04:25 ID:KP3IK3mW
12月。私は中古の400ccのバイクを買った。春樹さんと同じカワサキということも選んだ理由だったかもしれない。
新しいメットを被りバイクにまたがると嬉しいというより、身が引き締まる思いがした。
初めて走った朝のことは一生忘れない。朝の冷たい空気に響くエンジンの音。興奮して12月の風の冷たさも感じなかった。
走り出せば狭い教習所とは全く違っていた景色がそこには広がった。
バイクに乗るということはどういう感じ(´・ω・`)?。ずーっと知りたかったその思い。
実際に乗ることでしか得られない答え。その答えにやっとたどり着いた。。
しかし そこまで導いてくれた人に告白出来ないままに気持ちは空中分解し、行き場を無くしたまま、また時間が止まった。
読んでくれてありがとうございます〜今日はここまでです。
--------------------
779 :四国冬子 ◆z5/LX/5n.U :2005/06/15(水) 13:40:16 ID:YHVMN5om
|ω・`)ごめんくださいすぐに失礼しますので。。支援(水)色々ありがとうございます。ゴチです。
つ(続き)
>>745から↓
12月の日曜日の夕方。一人でスーパーで買い物していたら近所のおしゃべりで有名なオバサンと目が合った。(あ、嫌な予感。。)
オバサン「ねぇー、聞いたんだけど、冬子ちゃんが婚約してダメになったあの男のコ、先月結婚したらしいわよ。それがねぇ...」
私はオバサンの言葉を遮った。
私「もう、私とは関係ないんです。(笑顔)」
オバサンはハッとしたように、気まずそうに笑いながら逃げるように去って行った。
私はスーパーの中をカートを押して移動し、商品を手に取ったりした。でも心は別の事を考えていた。
婚約していた元カレとは高三の時から付き合った。制服で自転車で二人乗りして帰ったこと。初めて手をつないだこと。彼が免許を取って中古の車でドライブしたこと。バレンタインにトリュフを作ってあげたこと。。
可愛い小さな思い出が浮かんでは消えた。二人だけの思い出。一緒に思い出して笑い合う人はいない。。
スーパーを出ると駐車場のライトに照らされたバイクが私を待っていた。(キレイだな。。)
馬鹿みたいだが本気で自分のバイクに見とれた。たまらなくバイクが愛おしく感じる。
エンジンをかけて走り出す。どこも行くアテがないけど帰りたくない。。
私はアキオのバイト先のレンタルビデオ店を目指して走り始めた。
続
>>次のページへ続く
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