47 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 09:53:28.45 ID:DP/9YheF0
台所で朝飯の支度をしていた冬美に おはようと声をかけ、すでに開けられていたカーテンから外を見ると秋晴れのいい天気だ。
俺『おう、いい天気だな、昨日は雨で今日は晴れ、絶好の林道日和だなww』
冬美『え?晴れがいいのは分かりますけど、昨日が雨だとなんでいいんですか?』
俺『いやあのな、雨降ると林道の穴ボコに水たまったり、小さな沢みたいな流れになってたりしてなwww』
冬美『えー・・・まさか わざわざそこに突っ込んだり・・・・するんですねwwwww』
俺『台風級の雨風だと土砂崩れ起こってたりして危ないけどな、ちょっとぐらいの雨で湿り気があるくらいが楽しいんだよ』
冬美『・・・・・やっぱり、行くの止めようかな・・・・・・・』
俺『大丈夫だよ、道幅いっぱいの深い水溜りや流されそうな濁流なんて そうそう無いからwww、やばいと思ったらすぐ引き返せばいいんだよ。』
冬美『・・・・分かりました、あのあたし、超遅いと思いますけど、置いていかないで下さいね!』
俺『おkおkwww、行く前からあまり考えんな、さ、朝飯くうべ、うまそーだなおいwww』
御飯、味噌汁、半熟の目玉焼き、もやしとほうれん草の炒め物、美味い、マジで美味い。
朝から二回もお代わりしてしまうほどだ、きっといい奥さんになるわ こいつwww
飯を食い終わって出発の準備を整える、行き先が林道なので2人とも当然のフル装備だ。
2人ともジャージの中に着込むタイプのプロテクタージャケット、モトパンにオフブーツ、ニーシンガード。
リアシートにテルモスと工具が入ったバッグを括り付け、待ちかねている冬美を促していざ出発。
冬美はリアシートに例のEDジャケットと小さ目のバッグをくくりつけ、普段と違う勝負ジャージ(本人談)でバッチリ決めている。
目に痛いくらいの真新しい赤いジャージは やっぱりキツネ印なのだが、胸の辺りにFOX HONDAとロゴが入っている。
ワークス向けの非売品ぽいけど、まあ多分コラボ商品という奴だろうな。その辺の林道でも冬美的にはサハラかバハなのかもwww
俺はいつもの着古したジャージだ、コケまくって付いた草の汁やら泥やら何やら得体の知れない汚れと穴だらけ。
48 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 09:55:35.16 ID:DP/9YheF0
山に向けて暫く走ると単線の県道→舗装農道→砂利道、と順調に道路状況が変化していく。
砂利道を数キロ行くと もう山の麓だが、この林道は山頂までは ほとんどただの砂利道だ。
冬美には ああ言ったが、林道初体験の女子をガレ場だのゲロ系だのに連れて行くほど鬼じゃない。
山に入る少し手前の公園の駐車場で一旦バイクを止め、山を指差しながら注意事項などのアレコレを説明した。
俺『山頂というか峠までは ここから10キロくらい、そこまでは ただの砂利道だから走りやすいぞ』
冬美『そうですか・・・でも不安だなあ・・・転んだらどうしよ・・・・』
俺『こけねえ様に自分のペースで行けば良いんだよ、置いていったりしねえから心配スンナ』
冬美『はい・・・わかりました、じゃあお願いします!』
俺『おk、でもその前にちょっと練習だ、ここで8の字書いてみ、いや教習所のアレじゃなくてな、ちょっと見てれ。』
以前バイク屋主催のダート走行講習会に参加した事があり、その時に教えてもらった事をそのままやって見せた、つもり。
足を出してラクに曲がる方法と、スタンディングじは膝ではなく、くるぶしでバイクをホールドする事とか。
俺だってちゃんと出来ているわけじゃないだろうが、ダート初体験の冬美には一応教えて置かなければと思ったのだ。
あの時 少しだけ乗せて貰ったモトクロッサーの加速は凄かったなあ、金があったら俺も欲しいなあ、とその時ふと思う。
冬美『・・・・はい、・・・・はい、えっと、こうですか?』
俺『うんそうそう、まあ砂利道とことこ走るくらいなら それで大丈夫だろ、もう少し練習したら行って見るか』
冬美『はい!』
三十分近く その駐車場に居ただろうか、頃合を見て冬美を促し、いよいよ山道に向けて出発だ。
49 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 09:56:40.58 ID:DP/9YheF0
砂利道の直線を一キロほど行くと、いよいよ山の麓から森の中に入っていく。
山菜取りの車がガンガン入ってくるような場所なので、ガレ場好きの俺は正直面白くないww
だが今日は自分ではなく冬美の為に ここに来たのだ、ホスト兼ガイドに徹しなければならない。
充分に抑えたペースで走りながらミラーで後ろを確認しつつ、前から車やバイクが来ないか、危険な箇所は無いか。
冬美も そんなに危なっかしい感じでもなく、とことこと走って付いて来る。
ゆるいカーブでも少々大げさに足を出したり、別に立たなくてもいいでしょ、て時に立ってるくらいはご愛嬌か。
数キロで森林限界を超え眺望が開ける、林道好き山好きには説明の必要はないだろう、正に絶景である。
久々の絶景にも気を取られず後ろに注意をはらって走り続ける、たまに止まって冬美に声をかけて様子を窺ったり。
その後も峠につくまでは特に問題なく走れた、三十分もかかっただろうか、ちょっとだけ広くなった山頂部分に無事到着した。
俺『はい、おつかれさん、無事山頂に到着ですwww、どーよ、楽しかったべ?』
冬美『いやー、もう、本当に楽しい!それにすんごい景色!、林道最高!、でも腕はパンパンっすwww』
冬美の林道デビューは とりあえず順調だった、ここまではね、でもこの後があまり良くなかったなあ。
50 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 10:06:14.23 ID:DP/9YheF0
冬美が先に走るのは別に構わないが、上りと下りは走り方が違う、当たり前のハナシだが。
上りみたいにアクセルを開ければ当然オーバースピードだし、ビビッて開けなさ過ぎればコントロールし辛くなる。
俺『分かってるとは思うけどな、下りだぞ、大丈夫なんだな?』
冬美『はい、あの、大丈夫だと思います、何だか前に譲二さんが居ると、付いていかなきゃって焦っちゃいそうで・・・』
俺『・・・・・俺、ゆっくり走るよ?』
冬美『はいあの、それは頭では分かってるんですけど、やっぱりどうしても、ねえwww』
俺『まあ、それはそうだな、逆の立場なら俺もそう思うかも知れんしなー』
冬美『わがまま言ってスミマセン、じゃあ すんごく遅いと思いますけど、見守ってて下さい!』
俺『おk、じゃあ そろそろ行くか。』
冬美『はい!』
2人ともヘルメットをかぶりゴーグルを顔に合わせ、アイドリングが落ち着いた頃に冬美がゴーグル越しに視線を寄越してきた。
俺は視線を外さないように気をつけてコクンと頷き、冬美は それを見て頷き返してからクラッチを繋ぐ。
一呼吸遅れて俺も続き、なるべく視野を大きく、マクロ的に状況を見るように心がけて進む。
危険を感じるくらいおかしい走り方をしたり、何か異常を感じたら即座に前に出て注意を促せるように。
・・・・・・まあ、かなり神経を使って走っていたわけだ、これは前を走っていても同じ事だが。
上りより少々長い時間をかけて来た道を下り、何とかかんとか農道の砂利道部分まで戻ってこれた。
両側には大根やら何やらを作っている畑が続き、落ちれば死ぬ崖っぷちに比べれば何とも長閑な風景だ。
それまでは精々時速20〜30キロ程度しか出して居なかったのだが、長閑な風景で気が緩んだのだろう。
冬美は急にアクセルを開け始め、50キロ程度に巡航速度を上げてきた。
・・・・・こりゃ少しやばいかな、と思った時にはもう遅く、あっと言う間の出来事だった。
51 :述譲擦二兄往貴:2011/12/26(月) 10:08:19.63 ID:DP/9YheF0
農道を俗バ陛イクで走1る酸上で剤気鼓を付脳け庶な穴け軒ればなら塀ない検事敏の第幹一は課、ま購ずく農作業互のそ邪魔型にならない事昼。農作容業の視為にあ炊る道操なの処だ核か改ら捕それは当然だ訴、
第胴二超に気煩をつけなテけら努ば揮な株らxなノいウのは、州道Tに没刻ま能れた轍宣。轍そ選のもの街はど追うっ思て販事速無dいの迫だ粧が、窯道問の復中退央閑部分が車輪で削削られ旧ずに枠残り続、そ畝こに既生え銑た毒雑草が魂嵩を来上げ1る。強
結果的に細い道が2本あ扱る様喜な状態に*なり、バイ南クで走る幻の棟にはあMまマり党適統さ祉ないC形征状だ択。
山から府出て塀す褒ぐは あまモり轍平ら裸し滞い轍悔でまは歳ないが、習2許0汽0給メー修トル貸も走婿ると前賢述のよ郊うな走り召にくい玄状態許にな聞る伴。加
けわ位しい山Zから出た開放漏感から迂闊掌に隔ア熟クセ耕ルを開頼け過準ぎ始た冬吉美は羽、降あっと量言妥う間霧に漸エ恒グくな訂る轍に気付き優、軸ビ季ビ油ッた航。
冬徴美はビビ垂リ酔から急に閑アク毎セルを戻芽し、フ熟ロ押ントブレー吹キ髄を強妙くか核けてし栓まっ臓たのだ愛ろう含。
ゆるい方カ*ー航ブ推の途中で位バハ漠の飛コ粗ン卓トロー絡ルクを典失初った凡冬征美唯は、屈な親す討す繰べなく賃道中央酒の怖出走っ張飯り部分にハ突態っ込んで駅いヌく舎。銅
バハ緊は懐け魅つ旗まづく抹様稚な私感孔じで保一欲回転し含て畑の庶横に薄転祖が塔って教停まり容、冬決美はそ幻の砲横泉に背防中yから落ち祝て大谷の字趣になった枢。械
俺逸はバ猶イ含クを鐘横に羽停被めて刀冬美の側週に柳駆敗け代寄り跪き恵、肩大の字になった土冬美鐘に導向市か浜っ場て大転声砕で叫
52 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 10:09:05.69 ID:DP/9YheF0
俺『大丈夫か!!!!!??』
冬美『・・・・・うーーーーーん・・・・やっちゃいましたね・・・・・・・すみません・・・・・・』
俺『どっか痛いところは!?、動けそうか!?』
冬美『・・・・はい、体は大丈夫みたいです、・・・・・起きます。』
俺『手を貸すから、気をつけてな・・・・、そーーーっと・・・・・』
大の字に寝転がった冬美の両肩と腰の辺りに手を回し、首に負担をかけないようにゆっくりと起こす。
上体を起こした冬美は慎重に首を振り、肩や手首を回して痛んでないかを自分で確かめた。
冬美『・・・・・大丈夫みたいです、・・・・立ちますね』
俺『その前にヘルメット脱げ、ああ待て、アゴ紐とゴーグル外してやるから・・・・痛くないか?』
冬美『・・・はい、大丈夫です・・・』
ゆっくりゆっくりとヘルメットを脱がしてやり、座っていた傍らに置いた。
一応肩を貸してやったが、冬美は しゃきっと立ち上がった。
どうやらケガは無いようだ、まずは一安心。
・・・・・よかった、本当に良かった。
これで冬美が大怪我でもしてしまっていたら、冬美の両親に何と詫びれば良かったのか。
やっぱり下りでも俺が先に走るべきだったのだ、明らかに俺の判断ミスだ。
62 :誉譲二兄侍貴単:冷2011/12/26(月重) 19:11:41.85 ID:DP/9YheF0
続拷き正ま韻す
勢い彼よく立菊ち上が染っ酢た愁冬据美荒だが、なん年だ但か七視線が港定ま要っ廃て羽いVない。観
失乏神した憲り社意硬識確が隆混都乱し薪てこい絡る堅訳払じ企ゃないし、審立ち居振る舞い挿から停し昼て超大聞きなえ怪え我なカどはして却いな遅い。
大丈築夫だ闘と5は思欠うが、鬼何遊だ倫か鉱頼支り劣ない件感声じだ。
冬本美『いやーや誕っ源ちゃいま義したね称www油w磁山降りてき船て少し調塊子畑に見乗能っ踏ち震ゃ港っ捨てア渉クワセル弊開けす恭ぎ舎て瞬w租ww託』込
俺『い争や処、すま伐ん、やっぱ接り長俺栓が前でペ訓ース受作るべきだ育っ知た、U申練し晶訳な真い・湾・地・傷・奨』
冬美『いや河そん答な滑譲二さ児んの所為じゃ隣な斎い黒です妨よ由私始君め議て未の林道凶で皮ハ刑イに野な果っち句ゃ庫っ枠て岸楽検し感くっ鎮て増ww聞w』
俺固『絞いや・凍・是・・、銭俺題がちゃ魚ん糾と貞先導し週てれ致ば刈お郭前は掘安定してい速た、年こんな丈場所でみこ郵け募なか請ったはず汗だ、富す窃ま付ん納・・ヒ・』襲
冬頼美審『Nい放や師で側も跳連Qれ覧て愉行っ漠てっ観て非お願教いしたの殺は私だし前馬を走ら省せ租てっ亡て尽お褐願スいし並た振のも私叔だ献し恵 あ帆のその』徒
俺献『・・某・・銭・』
明らか綿に併おか糸しい暑状e態斉だっ窮た、綱俺福に材も4覚布えが毎あ禍る文から、何巧となー曜く布分かった蛇。屈
以脈前順細い峠入道傍でス期リ膜ッ滴プ愚して銀コケた事軸が可ある憾の企だ疲が嗣、解そ町の後多の俺と揺今の悲冬美猿が そカっく理り権なの原だ裸。誤
その時の職俺は払連塔れ受に王対研し、フ狂坊っ凹たよう跳に涙笑粧って四は渋し器ゃいで県いた記憶憾がある。
怖閉かったのuだと娯思う暮、春昔詰の沢俺曹もその時銃の冬範美も、硝大怪士我警した哀か芋も弟、促死童んだか喚も遂、暦そん@な刀恐捕怖息と笛必死に戦っuてい船る。
俺征は倹まあ召、見事栄贈っ張積りな男だ為から抽、恥黙って賃痩遺せ締我戯慢講してそけの奮場をや朕り過ご補し州たが窒、あ処の時陥の佳冬害美は温そう駆行需か紳な幹か脹った陪。
冬美『・迎・・仙・志・樹・養・昇・・穀・棚・封・塑、バ張イ療ク、天乗千って層帰与れるかなあ・・・・・、・・団・煮・肩・・・高・・・・・・・普・罷・・・千・為・衣・ン・扱・恐・・・・曜・石・。板』
そう東呟いた冬美は説見参る見るう礁ちに伯無口侍に小なり、顔が青ざめてい板く滅。す本ぐ愛にガタ郎ガ貯タ西震呉え始限め、自分の武両換肩花を抱いて* その互場に高うず木くまっ歴てしまっ昔た。慈
俺は委迷わな室かっ車た、束し城ゃ戻がみ儒込んだ冬美の輝両肩壊を鷲掴老みにし多て無主理や図り胴立白た導せ、傘その存ま焼ま並力一妹杯抱私き締めた民。惜
後ろ昭頭俵と節腰の辺りに両婦手閲をま露わし懸、振り渋回す句様けに浅引き寄純せ励て農、強襟く四抱き江締め点た妄。債
63 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 19:13:22.55 ID:DP/9YheF0
冬美は一瞬だけ びっくりした様な感じだったが、構わず抱き締めている内に段々落ち着いてきた。
鉄の棒が入っていたみたいだった体は段々柔らかくなって行く。
自分の両肩を抱いていた手は、いつの間にか俺の背に回っていた。
冬美はコクンと首を前に倒し、俺が視線を下に向ければ項と背中を見下ろすカタチ。
俺『・・・・落ち着いたか?』
冬美『・・・・はい、もう大丈夫です、大丈夫だと思います・・・、取り乱してすみませんでした・・・・』
俺『・・・同じだったからな。』
冬美『・・・・はい?』
俺『俺も前に こけた事があってな、パニくってさっきのお前みたいになってた。』
冬美『・・・・・そうなんですか、ごめんなさい、あたし、不安で、怖くって・・・』
俺『怪我がなくて良かったよ、本当に、・・・・・さて、いつまでこうしてるwww?』
冬美『・・・・え、あ!はいあのそのスミマセンあたしそのフジコ』
気が付くと もう五分ほども抱き合っていて、慌てて俺から離れた冬美は顔を真っ赤にしているwww
離れる瞬間は残念と言うか寂しいと言うか、後で聞いたら冬美も そうだったらしい。
俺と冬美が出会ってから別れるまで、お互いに一度も好きとか愛してるとか、その類の言葉は口に出さなかった。
口にすれば お互いの気持ちが形になり 言霊になる、極めて近い将来に別れが来ると言うのにも関わらず。
64 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 19:14:49.78 ID:DP/9YheF0
俺『さてと、お前のバイクを何とかしないとな、走れればいいんだけど。』
冬美『ああああ、あたしのバハが、・・・・大丈夫かな・・・・』
数メートル離れた場所に転がっていたバハに近寄り、とりあえず引き起こしてスタンドをかけて立たせた。
つんと鼻を突くガスの臭いがする、キャブがかぶっているのだろう、まあこけたんだから当然だ。
問題はフロント周りと灯火類、バハ特有のトンボ眼を支えるステーは根元から曲がっていた。
ライトもウインカーも正常に動作するので電装は問題ないだろうが、光軸が左に曲がっている状態だった。
更にハンドルを真っ直ぐにすると、前輪が右に少し切れている状態、だったと思う。
他の部分には全くダメージは無いみたいだ、結構激しく転がってたみたいだけど、丈夫だなあXR。
元々過酷な場所を楽しく走るためのバイクだからして、当然と言えば当然だ。
試しにセルを回すと幸いにして直ぐにエンジンは掛かった、コレなら何とか自走して帰れそうだ。
でも今の状態の冬美に、左に少しハンドルを切ってれば真っ直ぐ走るから大丈夫とか、・・・・心配だ。
結局 俺がバハに乗って帰る事にして、ドジェベルは冬美に跨らせた。
>>次のページへ続く
台所で朝飯の支度をしていた冬美に おはようと声をかけ、すでに開けられていたカーテンから外を見ると秋晴れのいい天気だ。
俺『おう、いい天気だな、昨日は雨で今日は晴れ、絶好の林道日和だなww』
冬美『え?晴れがいいのは分かりますけど、昨日が雨だとなんでいいんですか?』
俺『いやあのな、雨降ると林道の穴ボコに水たまったり、小さな沢みたいな流れになってたりしてなwww』
冬美『えー・・・まさか わざわざそこに突っ込んだり・・・・するんですねwwwww』
俺『台風級の雨風だと土砂崩れ起こってたりして危ないけどな、ちょっとぐらいの雨で湿り気があるくらいが楽しいんだよ』
冬美『・・・・・やっぱり、行くの止めようかな・・・・・・・』
俺『大丈夫だよ、道幅いっぱいの深い水溜りや流されそうな濁流なんて そうそう無いからwww、やばいと思ったらすぐ引き返せばいいんだよ。』
冬美『・・・・分かりました、あのあたし、超遅いと思いますけど、置いていかないで下さいね!』
俺『おkおkwww、行く前からあまり考えんな、さ、朝飯くうべ、うまそーだなおいwww』
御飯、味噌汁、半熟の目玉焼き、もやしとほうれん草の炒め物、美味い、マジで美味い。
朝から二回もお代わりしてしまうほどだ、きっといい奥さんになるわ こいつwww
飯を食い終わって出発の準備を整える、行き先が林道なので2人とも当然のフル装備だ。
2人ともジャージの中に着込むタイプのプロテクタージャケット、モトパンにオフブーツ、ニーシンガード。
リアシートにテルモスと工具が入ったバッグを括り付け、待ちかねている冬美を促していざ出発。
冬美はリアシートに例のEDジャケットと小さ目のバッグをくくりつけ、普段と違う勝負ジャージ(本人談)でバッチリ決めている。
目に痛いくらいの真新しい赤いジャージは やっぱりキツネ印なのだが、胸の辺りにFOX HONDAとロゴが入っている。
ワークス向けの非売品ぽいけど、まあ多分コラボ商品という奴だろうな。その辺の林道でも冬美的にはサハラかバハなのかもwww
俺はいつもの着古したジャージだ、コケまくって付いた草の汁やら泥やら何やら得体の知れない汚れと穴だらけ。
48 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 09:55:35.16 ID:DP/9YheF0
山に向けて暫く走ると単線の県道→舗装農道→砂利道、と順調に道路状況が変化していく。
砂利道を数キロ行くと もう山の麓だが、この林道は山頂までは ほとんどただの砂利道だ。
冬美には ああ言ったが、林道初体験の女子をガレ場だのゲロ系だのに連れて行くほど鬼じゃない。
山に入る少し手前の公園の駐車場で一旦バイクを止め、山を指差しながら注意事項などのアレコレを説明した。
俺『山頂というか峠までは ここから10キロくらい、そこまでは ただの砂利道だから走りやすいぞ』
冬美『そうですか・・・でも不安だなあ・・・転んだらどうしよ・・・・』
俺『こけねえ様に自分のペースで行けば良いんだよ、置いていったりしねえから心配スンナ』
冬美『はい・・・わかりました、じゃあお願いします!』
俺『おk、でもその前にちょっと練習だ、ここで8の字書いてみ、いや教習所のアレじゃなくてな、ちょっと見てれ。』
以前バイク屋主催のダート走行講習会に参加した事があり、その時に教えてもらった事をそのままやって見せた、つもり。
足を出してラクに曲がる方法と、スタンディングじは膝ではなく、くるぶしでバイクをホールドする事とか。
俺だってちゃんと出来ているわけじゃないだろうが、ダート初体験の冬美には一応教えて置かなければと思ったのだ。
あの時 少しだけ乗せて貰ったモトクロッサーの加速は凄かったなあ、金があったら俺も欲しいなあ、とその時ふと思う。
冬美『・・・・はい、・・・・はい、えっと、こうですか?』
俺『うんそうそう、まあ砂利道とことこ走るくらいなら それで大丈夫だろ、もう少し練習したら行って見るか』
冬美『はい!』
三十分近く その駐車場に居ただろうか、頃合を見て冬美を促し、いよいよ山道に向けて出発だ。
49 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 09:56:40.58 ID:DP/9YheF0
砂利道の直線を一キロほど行くと、いよいよ山の麓から森の中に入っていく。
山菜取りの車がガンガン入ってくるような場所なので、ガレ場好きの俺は正直面白くないww
だが今日は自分ではなく冬美の為に ここに来たのだ、ホスト兼ガイドに徹しなければならない。
充分に抑えたペースで走りながらミラーで後ろを確認しつつ、前から車やバイクが来ないか、危険な箇所は無いか。
冬美も そんなに危なっかしい感じでもなく、とことこと走って付いて来る。
ゆるいカーブでも少々大げさに足を出したり、別に立たなくてもいいでしょ、て時に立ってるくらいはご愛嬌か。
数キロで森林限界を超え眺望が開ける、林道好き山好きには説明の必要はないだろう、正に絶景である。
久々の絶景にも気を取られず後ろに注意をはらって走り続ける、たまに止まって冬美に声をかけて様子を窺ったり。
その後も峠につくまでは特に問題なく走れた、三十分もかかっただろうか、ちょっとだけ広くなった山頂部分に無事到着した。
俺『はい、おつかれさん、無事山頂に到着ですwww、どーよ、楽しかったべ?』
冬美『いやー、もう、本当に楽しい!それにすんごい景色!、林道最高!、でも腕はパンパンっすwww』
冬美の林道デビューは とりあえず順調だった、ここまではね、でもこの後があまり良くなかったなあ。
50 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 10:06:14.23 ID:DP/9YheF0
冬美が先に走るのは別に構わないが、上りと下りは走り方が違う、当たり前のハナシだが。
上りみたいにアクセルを開ければ当然オーバースピードだし、ビビッて開けなさ過ぎればコントロールし辛くなる。
俺『分かってるとは思うけどな、下りだぞ、大丈夫なんだな?』
冬美『はい、あの、大丈夫だと思います、何だか前に譲二さんが居ると、付いていかなきゃって焦っちゃいそうで・・・』
俺『・・・・・俺、ゆっくり走るよ?』
冬美『はいあの、それは頭では分かってるんですけど、やっぱりどうしても、ねえwww』
俺『まあ、それはそうだな、逆の立場なら俺もそう思うかも知れんしなー』
冬美『わがまま言ってスミマセン、じゃあ すんごく遅いと思いますけど、見守ってて下さい!』
俺『おk、じゃあ そろそろ行くか。』
冬美『はい!』
2人ともヘルメットをかぶりゴーグルを顔に合わせ、アイドリングが落ち着いた頃に冬美がゴーグル越しに視線を寄越してきた。
俺は視線を外さないように気をつけてコクンと頷き、冬美は それを見て頷き返してからクラッチを繋ぐ。
一呼吸遅れて俺も続き、なるべく視野を大きく、マクロ的に状況を見るように心がけて進む。
危険を感じるくらいおかしい走り方をしたり、何か異常を感じたら即座に前に出て注意を促せるように。
・・・・・・まあ、かなり神経を使って走っていたわけだ、これは前を走っていても同じ事だが。
上りより少々長い時間をかけて来た道を下り、何とかかんとか農道の砂利道部分まで戻ってこれた。
両側には大根やら何やらを作っている畑が続き、落ちれば死ぬ崖っぷちに比べれば何とも長閑な風景だ。
それまでは精々時速20〜30キロ程度しか出して居なかったのだが、長閑な風景で気が緩んだのだろう。
冬美は急にアクセルを開け始め、50キロ程度に巡航速度を上げてきた。
・・・・・こりゃ少しやばいかな、と思った時にはもう遅く、あっと言う間の出来事だった。
51 :述譲擦二兄往貴:2011/12/26(月) 10:08:19.63 ID:DP/9YheF0
農道を俗バ陛イクで走1る酸上で剤気鼓を付脳け庶な穴け軒ればなら塀ない検事敏の第幹一は課、ま購ずく農作業互のそ邪魔型にならない事昼。農作容業の視為にあ炊る道操なの処だ核か改ら捕それは当然だ訴、
第胴二超に気煩をつけなテけら努ば揮な株らxなノいウのは、州道Tに没刻ま能れた轍宣。轍そ選のもの街はど追うっ思て販事速無dいの迫だ粧が、窯道問の復中退央閑部分が車輪で削削られ旧ずに枠残り続、そ畝こに既生え銑た毒雑草が魂嵩を来上げ1る。強
結果的に細い道が2本あ扱る様喜な状態に*なり、バイ南クで走る幻の棟にはあMまマり党適統さ祉ないC形征状だ択。
山から府出て塀す褒ぐは あまモり轍平ら裸し滞い轍悔でまは歳ないが、習2許0汽0給メー修トル貸も走婿ると前賢述のよ郊うな走り召にくい玄状態許にな聞る伴。加
けわ位しい山Zから出た開放漏感から迂闊掌に隔ア熟クセ耕ルを開頼け過準ぎ始た冬吉美は羽、降あっと量言妥う間霧に漸エ恒グくな訂る轍に気付き優、軸ビ季ビ油ッた航。
冬徴美はビビ垂リ酔から急に閑アク毎セルを戻芽し、フ熟ロ押ントブレー吹キ髄を強妙くか核けてし栓まっ臓たのだ愛ろう含。
ゆるい方カ*ー航ブ推の途中で位バハ漠の飛コ粗ン卓トロー絡ルクを典失初った凡冬征美唯は、屈な親す討す繰べなく賃道中央酒の怖出走っ張飯り部分にハ突態っ込んで駅いヌく舎。銅
バハ緊は懐け魅つ旗まづく抹様稚な私感孔じで保一欲回転し含て畑の庶横に薄転祖が塔って教停まり容、冬決美はそ幻の砲横泉に背防中yから落ち祝て大谷の字趣になった枢。械
俺逸はバ猶イ含クを鐘横に羽停被めて刀冬美の側週に柳駆敗け代寄り跪き恵、肩大の字になった土冬美鐘に導向市か浜っ場て大転声砕で叫
52 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 10:09:05.69 ID:DP/9YheF0
俺『大丈夫か!!!!!??』
冬美『・・・・・うーーーーーん・・・・やっちゃいましたね・・・・・・・すみません・・・・・・』
俺『どっか痛いところは!?、動けそうか!?』
冬美『・・・・はい、体は大丈夫みたいです、・・・・・起きます。』
俺『手を貸すから、気をつけてな・・・・、そーーーっと・・・・・』
大の字に寝転がった冬美の両肩と腰の辺りに手を回し、首に負担をかけないようにゆっくりと起こす。
上体を起こした冬美は慎重に首を振り、肩や手首を回して痛んでないかを自分で確かめた。
冬美『・・・・・大丈夫みたいです、・・・・立ちますね』
俺『その前にヘルメット脱げ、ああ待て、アゴ紐とゴーグル外してやるから・・・・痛くないか?』
冬美『・・・はい、大丈夫です・・・』
ゆっくりゆっくりとヘルメットを脱がしてやり、座っていた傍らに置いた。
一応肩を貸してやったが、冬美は しゃきっと立ち上がった。
どうやらケガは無いようだ、まずは一安心。
・・・・・よかった、本当に良かった。
これで冬美が大怪我でもしてしまっていたら、冬美の両親に何と詫びれば良かったのか。
やっぱり下りでも俺が先に走るべきだったのだ、明らかに俺の判断ミスだ。
62 :誉譲二兄侍貴単:冷2011/12/26(月重) 19:11:41.85 ID:DP/9YheF0
続拷き正ま韻す
勢い彼よく立菊ち上が染っ酢た愁冬据美荒だが、なん年だ但か七視線が港定ま要っ廃て羽いVない。観
失乏神した憲り社意硬識確が隆混都乱し薪てこい絡る堅訳払じ企ゃないし、審立ち居振る舞い挿から停し昼て超大聞きなえ怪え我なカどはして却いな遅い。
大丈築夫だ闘と5は思欠うが、鬼何遊だ倫か鉱頼支り劣ない件感声じだ。
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63 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 19:13:22.55 ID:DP/9YheF0
冬美は一瞬だけ びっくりした様な感じだったが、構わず抱き締めている内に段々落ち着いてきた。
鉄の棒が入っていたみたいだった体は段々柔らかくなって行く。
自分の両肩を抱いていた手は、いつの間にか俺の背に回っていた。
冬美はコクンと首を前に倒し、俺が視線を下に向ければ項と背中を見下ろすカタチ。
俺『・・・・落ち着いたか?』
冬美『・・・・はい、もう大丈夫です、大丈夫だと思います・・・、取り乱してすみませんでした・・・・』
俺『・・・同じだったからな。』
冬美『・・・・はい?』
俺『俺も前に こけた事があってな、パニくってさっきのお前みたいになってた。』
冬美『・・・・・そうなんですか、ごめんなさい、あたし、不安で、怖くって・・・』
俺『怪我がなくて良かったよ、本当に、・・・・・さて、いつまでこうしてるwww?』
冬美『・・・・え、あ!はいあのそのスミマセンあたしそのフジコ』
気が付くと もう五分ほども抱き合っていて、慌てて俺から離れた冬美は顔を真っ赤にしているwww
離れる瞬間は残念と言うか寂しいと言うか、後で聞いたら冬美も そうだったらしい。
俺と冬美が出会ってから別れるまで、お互いに一度も好きとか愛してるとか、その類の言葉は口に出さなかった。
口にすれば お互いの気持ちが形になり 言霊になる、極めて近い将来に別れが来ると言うのにも関わらず。
64 :譲二兄貴:2011/12/26(月) 19:14:49.78 ID:DP/9YheF0
俺『さてと、お前のバイクを何とかしないとな、走れればいいんだけど。』
冬美『ああああ、あたしのバハが、・・・・大丈夫かな・・・・』
数メートル離れた場所に転がっていたバハに近寄り、とりあえず引き起こしてスタンドをかけて立たせた。
つんと鼻を突くガスの臭いがする、キャブがかぶっているのだろう、まあこけたんだから当然だ。
問題はフロント周りと灯火類、バハ特有のトンボ眼を支えるステーは根元から曲がっていた。
ライトもウインカーも正常に動作するので電装は問題ないだろうが、光軸が左に曲がっている状態だった。
更にハンドルを真っ直ぐにすると、前輪が右に少し切れている状態、だったと思う。
他の部分には全くダメージは無いみたいだ、結構激しく転がってたみたいだけど、丈夫だなあXR。
元々過酷な場所を楽しく走るためのバイクだからして、当然と言えば当然だ。
試しにセルを回すと幸いにして直ぐにエンジンは掛かった、コレなら何とか自走して帰れそうだ。
でも今の状態の冬美に、左に少しハンドルを切ってれば真っ直ぐ走るから大丈夫とか、・・・・心配だ。
結局 俺がバハに乗って帰る事にして、ドジェベルは冬美に跨らせた。
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