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数年前、自殺しようとしてた俺が未だに生きてる話
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53 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 05:49:01.10 ID:1+Q4FLW+.net
>>51
身辺整理はとりあえず思いとどまって下さい。そんな思いで書いてます。



他に死ぬべき悪って誰だ、こいつは何を言ってるんだ。疑問が頭を駆け巡ったが、答えは分かり切っていた。

「ねえ、これはゲームみたいなものだと思わない?あなたの命は一つ、相手の命も一つ。そのどちらかが失われなきゃならないなら、どっちが残るべきだと思う?」

感情の読み取れない、無機質な文字が俺の前に並んだ。

やっぱりだ。レイは、俺にあいつらを殺せと そそのかしている……?



54 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 06:00:16.45 ID:1+Q4FLW+.net
「そんなこと、わからないよ」

「俺はただ自殺するって決めて……」

「それに、そんなの犯罪だろ」

俺は話を戻そうとした。このままチャットを閉じるなんてことは、自殺を決行するよりも難しく感じられた。

レイはただそこにいて、俺の話を聞いてくれればいい。自殺したい俺の話を。

「犯罪?」

けど、レイは たじろぐことなく言った。

「私は犯罪の話なんか、してない」



55 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 06:13:54.11 ID:1+Q4FLW+.net
ログに証拠を残さないための発言だろうか。回らない頭でそう思ったが、どうやらそれは違ったようだった。

それどころか、レイの思考は ぶっ飛んでいた。

「犯罪というのは、法律に触れる行為のこと」

「けど、法律というものは国が大人数を統制するためのものであって、個人の〈正しさ〉とは乖離がある」

「それなら、あなたの自殺は正しい? それとも彼らの死が正しい?」

正しさ。

それは俺の思考にはなかった言葉だった。



59 :名も無寿検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 11:29:10.74 ID:1+Q4FLW+.net
めっ子と、いじめられっ子。

のどらが正しく、どちらが正しく

が正者に与えられそれを受るべどちらな

そんの、決る。

「俺ない、あいつらだ




60 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 11:42:09.39 ID:1+Q4FLW+.net
「じゃ、なぜあなたは自殺するの?」

レイの質問は振り出しに戻った。

「あなたは正しくない人たちに正しくない扱いを受けて、その上、正しくない終わりを選ぶの?」

「そんなこと言われても……」

ほかに何ができるってんだ。そう思うと、敗北感がこみ上げた。あれほど誇らしく崇高に思えた自殺が、負け犬のすることにしか思えなくなった。

いや、ハイな感覚でそれを見ないふりしてただけで、本当は俺も知ってたはずだった。

自殺は、この辛い現実から逃げ出す手段なんだって。俺はそれを選んだんじゃなく、選ばざるを得なくなっただけなんだって。



61 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 12:03:33.32 ID:1+Q4FLW+.net
「俺は、生きる価値のない人間なんだ」

それは深く考えて出た言葉じゃなかった。けど、自分のことを どんぴしゃで表した言葉だと思った。

俺は生きる価値のない人間だ。繰り返すと、自分が真っ暗な穴に落ちてくような気分がした。よくわからんが、概念化ってやつかな?

ある現象があるとして、それを言葉で定義した瞬間、理解できるようになる、みたいな。

生きる価値がない。俺は自分をそう定義すると同時に、本当に価値がないと思い込んじまったんだ。



62 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 12:14:46.01 ID:1+Q4FLW+.net
「俺は、最初から価値のない人間だったんだ。だから、あいつらが俺をいじめたとしても、それは仕方ないことだったんだ。

だって、俺に価値はないから。キモくて最底辺のクソだから。そうだ、俺はクソなんだよ。

だから死ぬんだ。こんなクソが生きてたら、みんなが迷惑だからさ!」


これでもかってくらい自分を貶めると、心臓が痛んだ。

けど、その痛みは快感でもあった。この期に及んで新しい性癖が開花したのかと思うくらい。


でも、その快感はレイの一言で吐き気に変わった。

「自殺の次は、自己憐憫?忙しそうね」



63 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/2016/03/04(金) 12:25:04.85 ID:1+Q4FLW+.net
だよ方! 思った、思ったけだった

いま中はのサナギ並にぐゃぐゃだった。何にも綿成していどころか、い、ろの液体

ウみいな きれいなものなれて こっぽっちも思ってが、少なくともこの状態か抜けにはレイの力が必だ。

……や、といり、必要と思い込んでいた。

俺はとにかくイに放置されたら どうなるかなんて想像もたくなかったんだ。



64 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 12:29:49.39 ID:1+Q4FLW+.net
「数学は得意?」

レイは唐突な質問をした。

「いや、全然……」

そう答えると、レイは文字で笑った。

「だと思った。私は得意よ。順番に正しく考えれば、絶対に正しい答えが出るから」



65 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 12:37:24.00 ID:1+Q4FLW+.net
「どういう意味?」

「これは問題」「あなたは問題を抱えている」「私はそれを正しく解く手伝いがしたいだけ」

「どうして? 君には何の得もないだろ」

「そうね」

「なら、どうして」

「別に必要ないなら構わないから、そう言って」「すぐに消えるから」


そう言われてしまうと、俺は何も言えなかった。



66 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/04(金) 13:00:24.66 ID:1+Q4FLW+.net
「なら、考える時間をあげる」

黙った俺の隙を突くように、レイは言った。

「また明日。同じ時間に」

「ちょっと待って」

俺は慌ててタイピングしたが、レイが応えることはなかった。

俺の台詞を最後に画面は動かなくなった。


チャット画面を残したまま、俺はベッドにダイブした。

いつもなら漫画に埋もれてるはずの そこがきれいな理由を思い出しかけたが、それよりも断然眠気が勝った。

窓の外はすっかり明るくなっていた。小学生の甲高い声が路地に響いてうるさかった。けど、頭から毛布を被ると、光りも声も全部消えた。


レイは一体何者なんだろう。

俺は眠りに引き込まれながら、そんなことを考えた。

チャットアイコンのあの無表情キャラ、その背後には必ず現実の人間がいるはずだ。そんなことくらい馬鹿な俺にもわかってる。

けど、すでにレイはあの無表情キャラとして俺の中に存在している。動いている。まるでアニメキャラが そのまま飛び出してきたみたいに。三次元の法律や常識に縛られない、突拍子もない感覚を携えて。


そんなはずはない。そう思っても、俺はそんな想像を打ち消すことができなかった。




68 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/05(土) 03:04:37.66 ID:MmTYItc1.net
次の朝……ではなく夜。


俺はいつもより早く目が覚めた。

それでも十分睡眠は取れたはずだったが、何だか眠った気がしなかった。


眠ってる間中、俺は夢を見ていた。

立ってる地面に ずぶずぶと飲み込まれていく夢だ。

誰かが ひっきりなしに俺を罵倒してる夢だ。

逃げたいのに身体が重く、少しも動くことができない夢だ。

「なぜ あなたは自殺するの」

そう聞き続けるレイの声が聞こえ続け、

「俺はクズでクソなんだ」

答え続ける俺がいた。



69 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/05(土) 03:13:47.99 ID:MmTYItc1.net
点けっぱなしにしていたパソコンは、勝手にスリープモードに入っていて、マウスに触れると不機嫌そうな音を立てて立ち上がった。


画面には昨日の会話が並んでいた。

俺は読み返すでもなく、それを ぼうっと眺めた。

それから ぼんやり考えた。


レイの言うとおり、俺は問題を抱えている。それも生死にかかわる、とびっきりのやつを。

そしてレイの言い方を借りれば、俺はそれを「解決」しようとあがいてた。

で、出した答えが・・・・・・片付けもせずに垂れたままの、この首つりひもだ。



70 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/05(土) 03:19:22.75 ID:MmTYItc1.net
つまり、自殺。

俺が死んじまえば、それで全部が終わりだ。

苦しいことも、悲しいことも、死は全部断ち切ってくれる。

それは、俺が起こすことのできる唯一のアクションだ。

俺が、世界を切り離すんだ。何もできないクズでも、精一杯やれば これくらいできるんだ。

そんな「答え」」に行き着いたから。



71 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/05(土) 03:25:03.89 ID:MmTYItc1.net
けど考えられたのは、あ一種ラリッたような感覚でいられたからた。

殺なんて誰でることない。それを俺はやり遂げるんだ! なんて、テンションがっったった。

っと、あのままのテンシを維持きたなは昨日死んいただろう。

モがい込み苦しさに思わずがいても、俺は今死んでる! て興まれたままっただろう。



72 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/05(土) 03:29:59.56 ID:MmTYItc1.net
けど、そうはならなかった。

レイが画面に現れたから。

「なぜ死ぬの」

そう聞いてくれたから。


ぽーん

そのとき、昨日と同じ音がして、画面に新しい文字が現れた。

「問題を正しく解いてみる気になった?」

相変わらず、冷めた口調のレイだった。



73 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/05(土) 03:36:40.81 ID:MmTYItc1.net
俺はすぐには答えずに、一度、深呼吸をした。

それから、横目でぶら下がったヒモを見た。

壁をぶち抜いて結ばれたそれは、部屋の中で異様だった。

確かに俺が結んで垂らしたものだったけど、まるで別の誰かが用意したものみたいだった。

そして、そう見えるのはきっと、あの変な感覚が消えたからだった。


そうすると、俺はもう認めざるを得なかった。

あの変な感覚で見ないふりしてきた、死にたくないって感情を。死への恐怖を。




>>次のページへ続く





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