バツイチの42歳との思い出
これは俺が二十歳の時の話です。
当時 俺は大学生で、雑居ビルの雀荘でアルバイトをしていました。
彼女は そのビルのオーナーさんで、店にも客として遊びに来ていました。
彼女はバツイチの42歳。旦那の浮気で離婚。
慰謝料代わりにブン取ったマンションと雑居ビルの家賃収入で生計を立てているようでした。
垂れ目で、顔だけ見ると やさしそうな印象を受けますが、身体は かなり大柄です。
身長は170近くあり、かなりふくよかな体格をしています。
服は少し派手目の物が多かったですが、ケバケバしい印象はありませんでした。
タレントで言うと斉藤由貴に似てると思います。
その店はSETの客が多いため、彼女の相手はいつも俺の役目でした。
そのうち自然と仲良くなり、晩飯をご馳走になったり、彼女の部屋にも招待されるようになりました。
招待といっても彼女の麻雀仲間の数人も一緒で、徹夜で麻雀をする為に呼ばれていただけのことなのですが。
その日も彼女がやって来ました。
深夜12時に閉店になるまで打ちましたが、その日の彼女の成績は散々なモノでした。
多少、気性の荒い人なので、かなりのご機嫌ナナメです。
「このままじゃ治まらないから、この後 家で続きをしましょう!」
と言うと、すぐに麻雀仲間に連絡しました。
当然俺も連れて行かれるわけです。
近くの飲食店で軽く腹ごしらえをし、彼女の部屋に向かいます。
彼女の部屋は3LDKのマンション。1人暮らしには広すぎる間取りです。
麻雀仲間は30代くらいの水商売風の女性Aさんとその友人(ヒモみたいな男20歳後半か30くらい)の2人です。
ほとんど毎回このメンバーです。2人は彼女の家の中で待っていました。
自動ジャン卓に座ると挨拶も そこそこに麻雀が始まりました。
そのまま朝になってしまいました。
このメンバーでやるとほとんどの場合朝7時くらいでラストになります。
麻雀が終わるとAさんが
「今日部屋借りるね。このまま店に行くから昼間で寝かせてよ」
と彼女にたずねました。
「いいよ。いつもの部屋使って」
と眠たそうな顔で答えました。よくある事らしい。男もAさんに着いて奥の部屋に入って行きました。
自分もそろそろ帰ろうと、ソファーで横になる彼女に帰りの挨拶をしました。
「じゃ、俺も帰りますね。おつかれさまでしたー」
その声を聞いて彼女がこちらを向きました。
「まぁゆっくりして行きなさいよ。休みなんでしょ?コーヒーでも入れるわ」
彼女は、ソファーから起き上がりキッチンへ歩きながら言いました。
「少し休んだら私が車で送ってあげるから」
俺は冬休み中だったので、講義もないし、その日はバイトも休みだった。
「じゃ、お願いします」
俺もソファーに座りコーヒーを頂くことにしました。
しばらく朝のワイドショーでも見ながら取り留めの無いことを話していました。
しかし徹夜の後ですので当然睡魔が襲ってきます。眠くて仕方が無くなってきました。
頻繁にあくびをする俺に
「あ、眠いならちょっと寝る?」
と彼女も少し眠そうな声で言いながら、寝室を指差しました。
寝室は どうやらさっき2人が入っていった部屋のようです。
「あ、でも2人が寝てますよね?悪いじゃないですか…ソファーでいいです」
俺が言うと彼女が少しい笑いながら言いました。
「そうねwたぶん真っ最中だから入らないほうがいいわねw」
実は俺も気付いていました。奥の部屋からSEXの雰囲気がします。
トイレに行く時に部屋の前を通ったら あからさまに声が聞こえました。
「まったく…人の家を何だと思ってるのかしらw」
コレもいつもの事らしく、彼女は呆れ顔で笑っていました。
俺は隣の部屋で性行為が行われていると思うと、何だか変な気分になってきました。
自分の顔が赤くなっているのがわかりました。
「あ、じゃココで少し眠らせてもらいます…」
赤面しているのを彼女に悟られるのが嫌で、ソファーに横になり彼女から顔を背けました。
「まってて、何かかけるもの持ってくるから。」
彼女は寝室とは別の部屋から毛布を持ってきました。
「じゃおやすみ。お昼くらいには起こすから」
言いながら俺に毛布をかけました。
「はい、おやすみなさい」
そう言って俺は目を閉じました。
彼女は「うん。おやすみ」と言いながら俺の頭を撫でました。
目を閉じてしばらく経ちましたが なかなか寝付けません…
頭を撫でた彼女の手が そのまま顔から肩、腕や背中とずっと撫でているからです。
目を閉じていますが、彼女の顔が俺の顔のすぐ近くにあり、俺の顔を見ているのがわかりました。
彼女が発する女性の匂いと身体を這い回る指の動きに、俺の下半身が自然と反応してしまい寝付けないのです。
そのまま寝たフリを続けたいのですが、履いているジーンズが苦しくなってきました。
俺は薄っすら目を開けて彼女の顔を覗きました。
彼女は観察するように俺の顔を眺めています。
「あれ?眠れない?子守唄でも唄ってあげましょうか…」